詩人:快感じゃがー | [投票][編集] |
海のない街で育った私は
彼とは上手くやれなかった
なんせ海がなくたって
生きていけるし
上京したての寂しさも
私には解らなかった
一人っ子で育ったあなたは
時々とても我が儘だった
それは私も同じで
でも少し違っていて
元々の孤独の色や深さを
背負っている感じがした
世界の端っこを
二人で泳いだり
偶然見つけた
歪みに留まったり
やることは全て
君と同じで
でもやっぱり少し違っていた
今なら違いを
個性と受け止められる
ただあの日は
大人に成れずに
それこそ
微妙な交錯
限りなく浮遊して
ほんのちょっと
戸惑っていた
認めるのは
自分への陶酔の為
だけど今は
小さな金魚鉢に
水を半分だけ溜めて
残りは
誰かと注ぎたいなと思ってる
それは皮肉じゃなく
嫌味じゃなく
本当に心からの発見
酸素がなければ
生きられないことを
君と出逢って
思い出したから