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快感じゃがーの部屋


[573] 非常時代
詩人:快感じゃがー [投票][得票][編集]



手を取って、輪になって
集まって、うずくまって


しがみついて、今日を剥いで










ねえ

離さないでいてよ










非常事態宣言










もう、
何があったのか


今となっては
解らず仕舞いで










君が言いそびれたのは、真実





それとも
弁護?










ううん

もう、
どっちでも好かったんだ










矛盾だらけの過去

痛いばかりの





思い出と呼ぶには
悲しすぎる、頁










だけど


しがみついているだけなら

ちょうどよい
孤島さ










そう

助けには
来てくれないよ、誰も










有るのは血と骨と
在りし日の

残骸









海のど真ん中で

落雷を
待つ日和










ねえ


今、

この高波が
さらったとして





多分

私は、何処へも
ゆけないだろうね










苦しいんだよ





掠れるよに
吐き出した声



酸素、になって










"愛してるなんて。

軽々しく、
口に出しちゃあ

駄目なの"










今宵、

溺れてゆく
ふたり



思想をなぞって










お願い
話さないで







離さないでいてよ










見えないもの
欲したが故の


痛い、痛い鞭










それでも
今度こそはと

明日、

沈んでいくだろう










非常時代








沖に辿り着けない

2008/04/03 (Thu)

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