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快感じゃがーの部屋


[918] 灰になった日
詩人:快感じゃがー [投票][得票][編集]



今日、

生まれてから
死ぬまでの

ほんの少しの間に





君は一体

どれだけの愛を
見つけるだろう















走りゆく秋の背中

卑猥な夜を
潜り抜け、

言葉で埋めようと。





切ない試み















余暇とも呼ぶべき、
時間の縫い目に

声を落とした朝





黙ったままで

ふたりは
静かに、

現実を

離れてしまったね















先を行ったのは
私だから

もう、

何を繕うこともしない





けれど、

いまだ
眠れぬ日々は

心の曇りに





世界が
掻き消されそうに

なるから















ああ





今日、

生まれてから
死ぬまでの

ほんの少しの間の





道草










君に
相応しくなれなかった、

己の弱さを

思い知るよ














ねえ





"望んだ景色は、
何処に在ったかな?"















君が
欲しかったのは

醒めない幻





ただ、

それだけだったのに















星のない空

愛のない夢










ぜんぶ、

ぜんぶ
ただの灰になった日の話


2008/06/04 (Wed)

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