詩人:風凛 | [投票][編集] |
雨の香り。しっとりとした土の匂い。
汗っかきな窓を開ける。
ぬるぬるした空気がべたべた入ってくる。
流し目の雨雲と目が合って。
目で会釈をする。
窓にひじをつき、ふやけた地平を見て。
わたしはカタツムリみたいに考えた。
ゆっくり。でもしっかり。
これからのわたしは、何がしたいのか。
屋根の眺めが水彩画みたいに透き通り。
たくさんの葉がぱたぱた、かぽかぽ鳴く。
屋根がトタタタッ、タタッとノックされて。
なんでか、
こんな日はとてもゆっくりした気分になれる。
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いいのか、これだけでいいのか。
オムライス680円。
今日は急なミーティングで昼食がとれなかった。そこで、金もないしコンビニで済ますかと。だが、ある食堂の前で俺の節約魂はころっといなくなった。
食堂で遅い昼ご飯を食べていると、買い物袋をもったおばあちゃんが入ってきた。おばあちゃんは俺の横を通り、店の奥へ消えた。シェフのオジさんの家族らしい。
愛想のいいシェフのオジさんは黙々とオムライスを作っている。今、店には俺とオジさんしかいない。
ドレッシングが切れた。オジさんは何事もなかったように大瓶からドレッシングを追加してサラダにかける。
そのうち、おばあちゃんが厨房にやってきて、新しい卵パックから卵を出す。
俺は水をちまちま飲みながら厨房を見てた。
客なのに、だんだん申し訳ないような気持ちがしてきた。
…アツアツの特性オムライスが出される。心なしかこの前来たときより多く見える。この店のオムライスの中身は白いライスだ。そしてそこに大量のミートソースがかかってる。みんな俺のために。
680円では安い。
いろんな意味で、ここはコンビニ弁当じゃ到底味わえないイイものがある。
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昨日、訳あって親父の仕事場へ。
しかし、親父にいつものフニャッとした雰囲気はまるでなかった。
そこでの彼はれっきとしたビジネスマン。
パリッとスーツを着こなし、部下にガンガン指示を飛ばす。
まるで普段が全て作り話のようだ。
親父の支店は県内No.2らしい。
親父さん、そんなに頑張ってくれるのは俺たちの為?
その時、親父みたいな、地味だけどちゃんとした大人に猛烈なくらい憧れた。
何かの為に全力を尽くす姿は美しい。
その姿、ちゃんと俺に伝わったぞ。
この詩は感謝の気持ち、
どうか受け取って下さい。
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小さいとき考えた落書き怪獣、今朝見た妙な夢、詩になれなかった言葉の破片…
いずれ『時』が忘れさせる物たち。
『創造主』が忘れたら、、、どこに逝く?
混沌の深い海の中で、
再び誰かが…可能性は限りなく少ないが…すくい取るまで、
彼らはゆらゆらと、たゆたう。
誰にも忘れられない存在になるまで、
繰り返される、浮き沈み
限りなく、浮き沈み
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俺が描いた絵が、
演奏会のポスターに採用された。
二人の子供が一冊の大きな本を見てる絵だ。
俺はそのポスターの見本を持って帰り、両親に見せた。
それから数時間。
俺は両親のいる部屋の前を通りかかって、
ドアの影から聞いた。聞いてしまった。
『あの子は自分が馬鹿だって事に気づかないのよ。
あんなもの小中学生でも描けるわ。』
母が、こう言っていた。
『あんな絵描いてるようじゃ受験も無理ね。』
父は母の前では無口だった。
『あんた、本当にあんな絵が良いと思うの?』
[思ってるよ!!!]
父が、珍しく語気を強めた。
俺はドアの影がやたらうれしかった。
握りしめた手が震え、涙がどっと盛り上がった。
ありがとう親父。
もし、あんたにまで否定されてたら、俺は長いこと立ち直れなかったよ。
お袋、自分を一度でも馬鹿だって思ったら、そこで止まっちまうじゃんか。伸びるものも伸びないじゃんか。
俺はもっと上手くなりたい、お袋の言葉に負けないくらいに。
きっといつか、見返してやるからな。
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天空を駆る鷹。
とても真っ直ぐに飛ぶ鷹よ。
私たちに飛び方を教えて下さい。
素直な自分を探して、
曲がった自分をシカトする。
私たちはもう、
こんな風に、ひねくれて飛びたくない。
今すぐ私たちを連れていってくれ。
あなた達と一緒なら、まだ真っ直ぐに空を飛べる気がする。