詩人:風凛 | [投票][編集] |
冷淡な硝子。
凛とした氷。
滑らかな平面。
無の色彩。
無限な広がりの上に、降り立つ。ふわり、ふわり、ふわり。
優雅にくるくる飛び回る蝶。
氷漬けの中から見た。
その姿は百花繚乱。
今すぐこの氷漬けを砕いて、近くへ…
もう心に氷なんて無い。
あるのは陽の光と祝福だけ。
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私にとって世界は広すぎる。
私はどこから行けばいいのか分からないでうろうろ歩いている。
周りには放射状の足跡。取り残された私。
このままここに居られたら、何も考えずに居られたら、
それはどんなに楽なことだろう…
でも、
私にはツバサがある。
自分のツバサを無駄にしてはいけない。
今は探そう。
私のツバサをかけるほどの、価値ある道を。
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私はあなたが好き。
でも、あなたは?
あなたの心の中には誰がいるの?
あなたの目は誰を映しているの?
見えないよ。
私はどうしたらいいの?
ただ見えない鏡を覗くしかないの?
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シーンとした夜中。
自分の部屋。
スタンドに明かり。
賑やかなラジオ。
外に音なし。
私は布団に入る。
ゆったりゆったり。
六畳の部屋が海に浮かんでるみたい。
窓を開くとまっすぐな水面が見えるはず。
夜の船旅だ。
ゆったりゆったり、どこに行くとも知れぬ旅。
行くにまかせて寝てしまおうか。
今夜の海原はなんだか心地よい。
波が優しい。満月が明るい。
疲れた体がとろけていく。
あぁー。
なんとかスタンドに手を伸ばし、消灯。
代わりに満月が明るくなった。
では、良い旅を。
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十年後、二十年後。
オレは何をしてる??何をしていたい??
今、目指してる道は本当の道なの??
突き進んで後悔しない道なの??
ただ親に従ってるだけじゃないの??
お金や特権で仕事を選んでいるの??
一番怖い事は将来、選んだ選択が間違いだったと後悔する事。
そう考えると、人生を台無しにしてしまったようで恐ろしい。
嗚呼、どうしたら良い…。
未来の自分に会ってみたい…。
会えたらこう聞いてやる。
あなたは今、幸せですか??と。
…絶対『はい』と言わせてみせる。
だから待ってろよ、オレ。
今、探してやるから…。
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風が回る。
桜が飛び散る。
綺麗、でも悲しい。
桜は花が咲く一瞬の為に、一年間かけて準備してきた。
花のピンクは開花寸前に、枝や幹からも取り出せるという。
桜色は花だけの物ではない。
表面に出ている物ほど、深層と深い繋がりがある。
桜は身をもって、それを教えてくれる。
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川に流したビー玉。駿ちゃんからもらったビー玉。
どこまで行ってくれるかなぁ。
でも、妙にわくわくしてる俺。
川は海に通じてるんだよなぁ。
川辺にしゃがみ込んで、ずっと目で追いかけた。
俺はこれから海の方に住む。転校するんだ。
また、会おうな。引っ掛かるんじゃないぞ。
海で会えたら、見てきた物を発表し合おうぜ。
『何してるの〜?置いていくわよ〜』
母さんが呼んでる、もう行かなくちゃ。
じゃ、また後でな。
約束だそっ。
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涼しい風がさわやかに回り込み、
葉が螺旋の舞踏会、
陽の光が明るい柱。
自分の部屋で過ごす朝。
基本的な休暇の一日。
朝食のあと。
大きなソファーでほっと一息。
おしゃれに紅茶をいれてみる。
やっぱり今日はレモンティーにしてみようか?
天窓からはスカイブルー。
まだ太陽は昇りかけ。
アナログ時計の秒針がゆっくりと歩いて行く。
時間は自分じゃ使いきれないほどある。
何かをする、と言っても焦ることはない、
ゆっくり積んでいけばいいのさ。
時間は私の種で、私の土だから、
ゆっくりと、しっかりと根を張っていく。
レモンティーに口をつけながら、
ラジオをかけてみる、
これはこれで良い。
今日は一日、
ラフでいよう。