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風凛の部屋


[112] めりこむ鉛筆と詩人
詩人:風凛 [投票][編集]


磨き磨き磨き磨き
磨き磨き磨き磨き

つるつるの一欠片

絞っても絞れない純晶

研鑽の炎に焼かれ

焼かれ焼かれ焼かれ
焼かれ焼かれ焼かれ

これ以上ないほどに

ガッチリと固まった宝玉を

目をつむって取り出すのだ

雨の日ならなお善し

秋の日ならまた善し

太陽と月の住む大空から一滴ずつ一滴ずつ

ガラス細工より繊細に
画家より大胆に
動物達よりも敏感に
草原よりも広漠に



ただただ鉛筆を
くねらせめりこませ


そして針の先ほどの
くしゃみをするんだ

2005/11/18 (Fri)

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