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ミドルの部屋


[160] 泣き真似
詩人:ミドル [投票][編集]


ニャーゴと鳴いてみる

一回休み
またもや一回休み

二までなら数えられるようになっていた頃

ずっと先へ進んでいる筈の人はまだ近くにいた


正確には後ろ側

待ってくれたのか
或いは私が逝きいそいだのか

いやそれらとは違う私の知らない感情なのかと物思いに
また一回休みを


それくらいのちょうどよさ
人を見下すぐらいの
ちょうどよさ

見下す人に見下されていて
答えは出ないを心地良いに置き換えながら
うたた寝をして夢でも見よう


人は人。人も自分。
或いは自分は人であるということだと


酔いしれて時間を忘れた




ニャーゴと鳴いてみる


夕陽に照らされた人々は、綺麗な人の影を地に映し出す


私の影は不完全に揺れ動く。

私は影を拾い集め、人の形を成そうと不自然に生に執着している



ニャーゴと聞いてみる


自然に背伸びして、生を手にしてみる



影は少し伸び、ゆらゆらと揺れ動いている




ニャーゴとないてみる



受け入れてくれる

受け入れられている



私はそれらを
打算的に受け入れる




ニャーゴと言ってみる


ありがとう

意味を込め

2009/07/24 (Fri)

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