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トケルネコの部屋


[110] β蓄音機
詩人:トケルネコ [投票][得票][編集]



揺れうごく雲間に 想い挟まして

傷しみるレコードは 永遠に詠唱す


『センソウハンタイ!』


肌のない足はきっとマネキンで
指のない手じゃ裏ピースすらできゃしない
三分待ったらすべてを答え
四分過ぎたらすべてを忘れる
コマーシャルの神様は地球規模で殖えてゆく
セケンは朝も夜もない掃除機 飲み込んだものはゴミに変える

その空の風景はカラスの翼
その雲の面影は巨大なハトの糞


『ゲンバクハンタイ!』


誰かが足を踏み入れて
舌を無くして記者会見
首を捻れば空の藍
藍の下には象しかいない
声すら吸い込むカタチのない鼻

その島の建前は自由であること
その島の本質は二枚舌であること


『ヤスクニハンタイ!』


ピッカピカなホコリもないレコードは

過ちは繰り返しませんと繰り返す



『ニッッッポンハンタイ!!!』




2009/12/21 (Mon)

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