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トケルネコの部屋


[143] Dの空域
詩人:トケルネコ [投票][得票][編集]

星々のボタンを外して 覗く暁の器
閉じたマブタ貫いて 響く胸腔の歌声

口づけも知らず 彷徨う空に
無言の祈りだけ抱きとめて
青い透明な影はためかす

誰もいない地平のカーテンを破り
荒鷲たちの その領域へ


少年達は夜空へ手を伸ばし
届かない意味を知る
大人達は星々の影の下で
届かなかった輝きに魅せられ
ただいくつもの星が流れ去るままに・・・ 


このまま心のボタンを外して 自由になれたらと
開けた地平の高みに 冴える紅潮の爆音

口づけも知らず 墜ちる空に
最後の祈りだけ抱き締めて
白い軌跡が弾けて吠える


誰のものでもない 大空そのものへ印す

荒鷲たちの 爪痕だけが揺れて




2010/02/07 (Sun)

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