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トケルネコの部屋


[198] 臘月不老マヌカン
詩人:トケルネコ [投票][編集]

淀みなく銀世界に呑み込まれた、
おまえ
お前は今産まれた、今
今今今や今世紀初の悲劇を咥えるためにその顎を文明と云う電柱に衝き毀せ

臭くもなく、激しくもない愛しき如雨露の黄金水
時計の眞裏を正しく理解する者はいない

始まりが在り終わりが在る
始まりと終わりのスロープに崇高なる三輪車が転がっている
その補助輪は浅ましい女の手
さらに赤子を浴槽に浸すように 青白く静止している

ガスメーターを喉仏の上下で測れ
傷ついた抱き合わせの惨劇を狐眼の女衒に捧げろ
シャクトリ虫が月夜にダンスを踊るように…

警察官がしんじつ警察官を装うために
その警棒をヤスリに変えたのは、
おまえ
オ前ハ自ラ両脛ノ腓骨ヲ削リ犬ニ与エタ

始まりが在り終わりが在る
始まりと終わりのスロープに奇態なる干し椎茸が伸びている
そのまろやかな笠を愛撫する美しい女の指

時計の眞裏を厭らしく分解するのは、

おまえ

お前…ダレダッ!

2010/05/27 (Thu)

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