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トケルネコの部屋


[46] 時の円卓
詩人:トケルネコ [投票][編集]

数えることを止めた日々 求めるフリも諦めた夜に
おかわりするだけの時の円卓で 僕らは頬杖をつく


観ることもない音色 識ることもない問い
飾ることしかできなかった心臓

微睡みの中の深海のウナギは  白く、どこまでも白く・・・ただ淡く
瞑い水底に横たわるだけの眸

祈ることすら忘れた時の円卓で 
僕らはまた、少しだけ笑うんだ

さよならはもう消えて 朝顔が芽吹く嵐の黎明に
風の隙間の雷鳴の轟く樹々の狭間で
僕らはひっそりと産まれゆく

答えは月を掘り返し マダラな影を持ち上げて
太陽の風上に帆を立ち揚げんと 強く、どこまでも強く・・・ただそうありたいと

霞んでゆく秘密の日々 諦めるフリも疲れた夜明けに
誰もいない朝焼けの円卓で 僕らはそっと泣くんだろう


2010/03/06 (Sat)

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