詩人:トケルネコ | [投票][編集] |
数えることを止めた日々 求めるフリも諦めた夜に
おかわりするだけの時の円卓で 僕らは頬杖をつく
観ることもない音色 識ることもない問い
飾ることしかできなかった心臓
微睡みの中の深海のウナギは 白く、どこまでも白く・・・ただ淡く
瞑い水底に横たわるだけの眸
祈ることすら忘れた時の円卓で
僕らはまた、少しだけ笑うんだ
さよならはもう消えて 朝顔が芽吹く嵐の黎明に
風の隙間の雷鳴の轟く樹々の狭間で
僕らはひっそりと産まれゆく
答えは月を掘り返し マダラな影を持ち上げて
太陽の風上に帆を立ち揚げんと 強く、どこまでも強く・・・ただそうありたいと
霞んでゆく秘密の日々 諦めるフリも疲れた夜明けに
誰もいない朝焼けの円卓で 僕らはそっと泣くんだろう