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トケルネコの部屋


[86] セミルナの曲芸師
詩人:トケルネコ [投票][編集]

晧晧とアンバランス 泡沫のクルス はにわりのサーカス

ライオンは尻尾 熊は舌に戴くクラウン

小説する邂逅 浅葱色のボタン 少年は底冷えて

営倉の薔薇へ 匍蔔する風 虹彩の水溜まりに映る茨 

労う拍手に誘われ 系統立ったコストに投函する痂

羅針盤片手に八月を下書く 青いラインの裸体と林檎

更々と否定する砂時計 波は姓を落剥させ……



月 荒野にて開演し


星 ブランコより墜ちる


熊 半月を転がし


時 浜辺を満たす


夜 白々とライトアップされ


陽 ライオンがくぐる


カラスミの地平 裂け 夢は閉演


投棄された水平 漂う 藤色の花弁


2009/12/04 (Fri)

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