詩人:メロンソーダ | [投票][編集] |
きっと今死に物狂いで頑張ってることなんて
ほんとはどうでもいいことなんだろう
僕はスピーディーなモードにしがみついて
難しそうな顔して腕を組んでる
だけど
必死こいて得た達成感よりもずっと
君のわがままにふりまわされた毎日の気持ちのほうが大切に思うのは
なぜなんだろう
きっと僕が求めているものは
一生懸命頑張って得られるものでもないのだろうけど
それでも僕は
きっとまた窮屈なデスクに戻り
責任とかプライドを片付けにいかなければ
たまの休暇に
君にきっと会いに行くから
だからその時は
思い切り僕を愛してね
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いつもすぐ眠くなる君は
僕の目の前でうたたねをする
僕は大好きな君のつむじを
そっと眺めている
根元の黒くなってきている君のつむじ
僕の手よりも一二まわりも小さな君の黄色い手
たまに君のいい匂いが
僕の鼻をかすめていく
君がいつ顔をあげるか
ドキドキしながら
僕は君のディテールをおう
僕はそっと君の手に
僕の手を重ね合わせる
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ぐしゃぐしゃのパンツの裾引きずり
くまのできた目を最大限に剥きだして
通りすがるサラリーマンにわめき散らすヘッドホン
やせ我慢を詰め込んだバック
食い込んだ肩に少し血がにじみだす
僕の好きな猫が車にひかれて死んでいたんだ
見たくもない姿で
雨がふってる
僕の嫌いな
何もかもぐしょぬれ
何もかも
しめりきった空間
雨音で何も聞こえない
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現実には愛し合うことも出来ないくせに
アルコールでばかになった理性でいちゃつく二人
強引に君の手を引けば
君は僕に心から身をまかせてくれるだろうか
出来るだけ頭を近づける
出来るだけ胸を近づける
君のにおいがする
君の吐息を感じる
だけど君の顔が見えない
君ははにかんでるのだろうか
どんな顔してるのか見せてくれ
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風が僕を避けていく
どこか淋しい朧月夜で
歌う鼻歌はマイナーコード
小さな自転車を
漕ぐ力は
大きながたいと
つりあわない
ずっーと前の昨日の僕も
今の僕とかわらなかっただろうか
足の踏み場もない
荒れた部屋の引き出しの中で
今の僕と温度の違う
僕が笑顔でわらっている
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どんなに携帯を肌身離さず持っていたって
どうせかかってくるのは生気のない声の派遣会社の電話なんだろ
一人ぼっちの僕を見てる
机の上に散らばってる僕のミスが
僕の姿を嘲笑う
久しぶりの酒の席
やけになって酔って
吸わないと断言した
煙草をなれない手つきで吸う
無茶に言葉にした僕の心を見て
グラスごしの周りの頭がしみじみと縦に揺れてるんだ
直線だけで描かれたような顔とは裏腹に
いくら見てもわからない
あの娘の顔の
行動の答えを
僕はまだ見ることができないままで
今僕が見ている色は
いったい何色なんだろうか
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はげしい雨音と
いつもよりタールの強い煙草
煙が僕の
記憶ごと連れ去ってしまえばいいのに
雨音が遠ざかる
視界が少し白く煙る
今夜は少し疲れているから
お前に電話をかけたかったのに
あしばやに去って行く君
煙草を挟んだ僕の左手は
ただただやに臭くなってゆくだけ
僕のはいた煙は
どこへともなく
拡散して消えて行った
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空想で作り上げた男が
不敵な笑みを浮かべてる
僕はそっと下を向く
僕のピンクのパレットに
奴が黒を一滴垂らす
僕の日記の大事な一部が
赤でこっそり書き換えられてる
奴が僕に真実をのべる
僕はずっと耳を塞いでる
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楽しい生活を削り落としてまで
暗示をかけられた僕の病気の
薬を処方してくれる人なんて
いるわけがないだろう?
生きることに嘆くほど
僕は一人と確信するばかりさ
吐き出すものも吐き出せず
流すものも流せないまま
間違った薬で無理に笑って
浮腫きった僕の姿
助けを求める甘えた目をしても
誰も目を合わせるわけがないだろう?
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別れ際
いつも淋しくて
呼び止めてしまうね
ねえ、と言いかけて
口に出すのをやめた気持ちを
込めた頭突き
思いきりぶつけたんだ
かすれた僕の頭突き
散る星にお前は何が見えた
眠れない下り列車は真っ暗でどこをはしる
眠れない下り列車は
こんなにも長かったのかと思う
こんなに胸
くるしいのはひさしぶりだ
勝手に震え出す手は
完全におびえてる
窓に移る自分の姿に
自信同情かけてやる
やけに喉が渇く
がむしゃらに指を動かす
電源の切れた携帯
微かに感触の残る胸部
お前の頭突きには
一体何が込められていた