蒼く美しい海岸の畔 仄かに甘く香る陽が差し入る森の中白い華に浸る貴女を見つけ 時を歪め芥子に暮れる緑の果てまで導いてと 身分を忘れ白い手を引いた闇に埋もれ月の光が彼等を照らす頃には 甘い香りも波のさえずりも怪しく笑う目に見えるのは絶壁に波打つ景色 帰り道も分からない月夜に彼女は微笑み手を差し伸べる彼は緑の果てに呑まれた夜が明け再び陽を迎えた時この地の美しい画の森の中には手招きをする白い華が笑みを浮かべ誰かを待つ此処は美しい魅惑の世界
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