詩人:どるとる | [投票][編集] |
パンクしたタイヤみたいにしぼんだ顔のぼくの中から
空気のかわりに元気がぬけてゆく
ひとりぼっち
雨の中 立ち尽くして
何を探すでもなく
腰を下ろすわけでもなくずっといつまでもふらついたまま
宛もなく つてもなく
風来坊 気取ってる
黄昏吹いてきて
悲しくなって
ぼくは一体どうしちゃったのだろう
思うようにまっすぐ立てない
ぼくはまるでヤジロベエみたいに
倒れそうでやっぱり倒れなさそうな
危うい今を生きてる
危ない今を生きてる
生きてる心地もなく
生きてるっていえるのかもわからない
そんな今を生きてる
明日も生きてゆくよ
にっちもさっちもいかない 愚鈍な日々を。
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降ったり止んだりする雨が 朝からもううっとうしいな
それでも聞こえる雨音はまるで 生まれたくなかったのに生きているぼくに似ている
ここにあるもの
ひとつひとつ数えたら 光るものはひとつもなかった
君の声が聞こえる
遠くから近くから
ぼくはじっと耳すました
今夜は曖昧なこの音色に見送られながら
光と影を繰り返す悲しさを抱きしめよう
涙と笑顔のまだら模様で染まる空がほら
もうすぐ またたくよ
少し開いた窓の隙間からこぼれる光のビームが闇を貫き
ぼくをいま照らす
空の気まぐれにつきあわされて困り顔の真夜中は濡れた月も苦笑いするのかな
明日の行き先を
指し示す灯台が
照らしたのは
希望あふれる未来
そうであることを
ただ願いながら
ぼくは眠る
空の気まぐれにはもうつきあいきれないと月は身を隠し雲を毛布に 空より先に眠った
いつものことさ
夢の中なら
空の気まぐれからも
関係なくなって
逃れられるから
ぼくは月と同じような立場で 笑う
夢はまた始まる
夜明けとともに
夜は溶けて
その下に隠れていた
朝がペンキがはがれたように 顔を出す
そしておしゃまな太陽が街を 照らす
それだけの日々もぼくには掛け替えない日々なのさ
そしてまた
夜がくれば
ぼくも月も
空の気まぐれにつきあわされて
眠れない夜は案外それで気がまぎれたりするけれど
やっぱりうっとうしいものはうっとうしいから 大概は寝たふりするのさ
明日に疲れを残さないために
また 寝覚めのいい
夜明けを むかえられるように
ぼくは空の気まぐれを 全力で 無視する。
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探し続ける
生きてゆく意味
捜し求める
生きている証
生まれて
名前を授かって
家族に囲まれて
目を開いた
その景色は
これからの
ぼくの明日を
左右してしまう
まだこんなに
生きても
捜し当ててない
生きてゆく意味
そして
生きている証
本当の明日
心から 笑えるような
そんな明日
ここにいるぼくは嘘で
ここにある時間も嘘だ
だからまだどこにあるのかわからない
まだ見ぬ明日のありか
気が変になるくらい繰り返しても繰り返しても
まだたどり着けないんだ
無意味なのかな
生き続けても
それでもまだ見ぬ明日へ読破済みの今日からページはめくられていく。
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旅人が今日という
場所にあしあとを残すように
どんな日にだって生きたというだけで今日を生きた証になり
また誇りにもなる
だから あんまり自分を責めないでいてほしいんだ
降り続く雨なども気にせずに微笑む君を見てるこのぼくの心はとても晴れやか
明日に地図広げて
さてどこ行こうか
などと思案してる
その途中の悲劇
旅人のその名を知らぬ者よ
耳をかっぽじってよく聞くがいい
しりたければ空を見よ
答は君が決めるものなのだから
さあまたひとつ
あしあとをつけて
進め
生きる意味は
明日にあしあとをつけるため
それだけだ
何かおかしいかい?
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静かにただ目を閉じて暗闇に目を慣らす
これからどんな悲しいことにもちゃんと笑えるように
これは他人に愛想笑い振りまきお世辞をばらまくための練習じゃないのさ
強い自分を育てるための訓練さ
悲しみや切なさがいつもぼくから離れないのはいつも楽しいことや幸せなことにはそういう邪魔なものがくっついているから
なぜか 走り出していた 雨の中
濡れながら 濡れながら ぼくはきっとなんらかの答を探そうと必死になっていたんだろう
手当たり次第
目を配っては
あれもだめ
これもだめ
つぶした芽は数知れず
それでも いまのぼくを否定するものは何もなく
だから ぼくは
いまのぼくとずっと手を繋いでいるよ
たとえ正しい時刻
狂わせたとしても
ぼくなら平気で笑えるはずだから
こんなことのために本当は笑顔はあるんじゃないけど
ぼくは安らかに
ただ安らかに
自分がこれ以上でもこれ以下でもなくありつづけることをこころよく頷いた
そんなぼくは
まるで 年がら年中雨に降られるために生まれたような
永遠の悲しみ
背負いし 雨中人
悲しいほど
遠目からでも
雨粒のような涙で
輝く 雨中人
きっと君もそんな自分抱えて生きてるんだろう?
生きているならば悲しみに涙見せるのは当然だから隠さずに強がらずにありたい
その思いはきっとぼくのこれからの課題になるだろう
それは、ぼくという人間の1ページ目からもう わかっていたこと
ただ、みんな いつもただただ生きることに忙しすぎて
思い出す 暇がないだけ
ただそれだけで今日もなりたい自分を引っ込めてただ常識に従順な自分を作り出している
でももうそんなことする必要はない
悲しみの雨にも暗闇の恐怖にも
確かにある
優しさやあたたかい光を見つけたから
悲しみがこの世界を絶望に落とすものなら
また喜びもあるから僕らは今も生きているのさ。
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どんなに意味のないように思える
ただつまらない日でも
忘れないで
忘れてしまわないで
すぐに咲く花などないよ
今はまだ双葉さえ見えないけど
いつかは花を咲かすから
我慢すること
頑張れたら
きっと素晴らしい未来が君を待っている
どんなに無意味に思える日でも
それは種になりいつか花を咲かすだろう
きれいな きれいな花を
君の瞳を埋めつくすだろう
君の嗅覚を素晴らしい香りで包むだろう
きっとね。
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不思議な夢を見たよ
僕は深海のような宇宙の中でパジャマ姿で宇宙服も着ずにただよってる枕抱えて
まるで星のようなヒトデがいろんな色で回りながら僕を嬉しくさせるから思わず微笑みがこぼれる
ただ微笑みひとつ浮かべただけでどうやらその世界では輝きに変わるようにその世界を照らす光源になるようだ
僕はその世界を深海宇宙と呼ぶ
近いような遠い距離から確実に遠ざかりながら近づいてくる距離のつかめない声に僕はひたすら自分の名前を叫ぶ
忘れてほしくないから
僕の名前を刻み込んで 夜を照らす星のようにせめて深い深い海の中を照らす月明かりのように
僕の夢に近づけさせて
無理なことは願わない
ただ ロマンに一途になって 僕は夢見る
はるかな宇宙に
謎めく深海に
同じだけのときめきを 抱いたまま。
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遠く 遠く 見える景色
まるで見覚えのある いつかの景色
いつ見たかなんて
そんな細かいことはわからないけれど
とにかく懐かしい景色なんだ
よくあるだろう
名前を思い出せなくてもそれを見ただけでなんだかそれってわかるもの
簡単にいえばそんなものだよ
今 僕の瞳の隅から隅まで その全てを
まぶしいほどの光で覆うもの
まるで 天国みたいな景色が 遠く 僕を引きつける
まだ まだ 先は長いのに
まだ まだ 歩いて行きたい
それをこの目で確かめるまではね
今日もそれに少し近づいた
生まれたときから思えば見てたんだな
遠く 遠く それを
あの頃は今よりずっと遠くにあった気がするから
だから今 僕はそれを近く感じるべきだ
どんなに遠く 遠く
見えても
それは あの頃から比べれば 近づいたはずだから
まばたきのほんの瞬間の暗闇におびえるように
つかの間の切なさが
この僕をふるわせる
あれが そうなのかな。
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何気ない朝に仕掛けたブービートラップ
難なく君にかわされてしまった
胸の奥に咲いた一輪の勿忘草
その香りで明日が見えなくなる
ワンダフルコミュニケーション
つまらない常識は穴に埋めて
僕らの言葉で話し合う 真夜中
気づけば ほら
窓から月が照らす
素晴らしい朝焼けまで二人は話をつづける。
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花が咲く理由がないように
僕らが生まれた理由もない
だけれど理由はあとで決めればいい
理由が生まれればきっと生きる意味が生まれ意義が生まれる
そして僕らは
ここにいる理由を
決めたかのように
生きている
でもその日その日の生きる理由をいちいち決めるのは面倒だから
生きているから生きている
そんな風に僕は笑う
今日も僕は生きるのさ
理由のないように僕は生きて
理由もない1日の中で咲いている
屁みたいな理由で
明日も僕は
日の当たるところで
乾かないように水を飲みまくって
風の吹くまま
気の向くまま
凛と咲く フラワーマン
大地に 根を張って
デンと咲く フラワーマン。