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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1134] 涙がくれたもの
詩人:どるとる [投票][編集]


明日の天気なんて
明日にならなきゃわからないじゃないか
明日のことどうのこうの言うまえにまだ終わってない今日の天候の変化を見届けるのが先だよ

そうやって繰り返す毎日がやがて長い安らぎに変わるその日を待って幾度となくもう幾度となく泣いたり喚いたりするのだ

何もない それどころか最悪な1日でも
なんだかそんな展開に変わりそうな予感感じる瞬間も
紛れなく生きてる証がふるえながら泣き出しそうな僕の心の空に輝いてる

ああ なぜ 僕は泣くのだろう 悲しいからなのかな
でも 嬉しいときにも涙を流すけどね
皮肉ばかり
人の悪口ばかり
愚痴ばかり
気づけば言ってしまう僕だけれど
それさえ生きてる証ならば僕の中でなんらかの変化を起こすのか たとえば勇気に変わったりするのかな

涙がくれるものはこれといって何もない
僕らが勝手に強さに変わるだとか言ってるだけだ
でも僕の頭の中で考えたら あるひとつの結論に達したよ

それはね

涙を流すたび その悲しさを 紛らわすため
人は 雨に濡れても
雷鳴が 聞こえても
喜びは悲しみがくれるものと 自分の中で割り振りながら
涙がくれたものとして僕らは 晴れ渡る空の下で 今までの悲しみや悲惨な目の数々を話の種のように笑い話に変えて話すのだ

本当なら憎しみや恨みつらみの言葉で悲しみを責め立てたいけど そんなの無駄だって僕らは知ってるから
あえて 涙を流した記憶を今 笑っていられる理由に 言い換えて少し お利口さんになるのだ

ほらまた僕らはトンチンカンな理由で笑ってる

涙は何もくれてやしないさ
僕らがただ 笑いたいから笑ってるんだ
涙を流すときも悲しいから泣いてる
でもただ喜びと違うのは泣きたくて泣いてる日などないということだ

それを知りながら
僕ら人間はいつも
涙を 敬い かばう
涙には 嫌な記憶しかなく憎らしいのに。

2010/03/04 (Thu)

[1135] 僕と二人、手を繋いで
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人から好かれない自分を好きになれない

人から嫌われる自分など好きじゃない

人を愛せない自分なんて好きなはずもない

人から愛をもらえない自分など嫌いだ

いつでも理想にあるような完璧な自分でいたい

それは人から好かれ
決して嫌われない人だった

でも気づいてみたら
それってなんだか窮屈な世界に閉じこめられた人だって気づいたよ

面倒なこと
億劫なこと
僕は嫌いだから
人から好かれるためいろいろ繕ったり愛想振りまいたりするのなんて できるはずもない

だから 僕は自分を愛することにしたんだよ
他人を無理に愛すより
他人から無理に愛されるより
自然に自分を好きになれたほうが幸せだから
僕は僕と二人
いや ひとり
手を繋いで
このまま
終われない時を進む
心繋いで
ずっと
止まらない時を行く

孤独など鼻で笑う
強がりが涙 さそう
夕暮れがやけに目にしても笑う
妙にあの決まった時刻になると鳴り響くメロディがいい具合に僕を感動で包む

ほら それでも
なぜかなあ
優しい 気持ちだ

今だけは きっと
理解ある人から見れば
清く 見えるだろう
そのくらい 僕は今
何もかも全て
ゆるせてしまえそうな そんな開け放された気持ち

なんでもないことだけど 今 風が僕の頬を撫でた気がした
起こりうる全てがなんだか 奇跡にも感じる

大げさな気持ちよ
いつまでも 僕を照らしたまえ。

2010/03/04 (Thu)

[1136] 
詩人:どるとる [投票][編集]


午前中いっぱい
さんざん降り続いていた雨も
正午過ぎに一度はやんで
そしてまた夜から明日の朝方にかけて天気は崩れるらしい
まるでこの世界の今を縮図にしたみたい

目の前を行き交う
絶え間ない憂うつな顔の人々の往来
僕までなんだか理由もなく憂うつになる
まるで川の流れ
変わらない街の風景と渦巻く不安をそこにかいま見る
それをせき止めたのはつかの間の静寂
目を閉じた僕の目の前に一瞬でつくられた入り口も出口もない暗闇の世界

ああ 降り続く雨のその中を歩く僕
もちろん宛てなんかはない
なすすべもなく雨に打たれた花のようにそうなるべくしてなった孤独にふるえる僕を
絶え間なく上から下へと空から地面に向かって落ちる雨の一粒のように
ただはじけて消えるものの中に数えないで
一粒は一粒一粒がはかないけれどそれぞれがそれぞれにしかない何かを持って生きているんだ

だから雨はやまない
僕らがどんなに願っても
信号は変わらない
ずっと 赤は赤のまま
青になるのは こちらの意思じゃない
雨がやむタイミングなんてわからない

だから 悲しみもいつ癒えるのかわからない

まるでそれは雨のように気まぐれに僕を濡らしては嘘みたいに晴れ間をのぞかせやむ

希望に 絶望が 入り混じったような
後味の悪い 影をのこして
僕らはそれにいつまでも 苛まれる。

2010/03/04 (Thu)

[1137] 悲しかったから逃げたんだ
詩人:どるとる [投票][編集]


明日が来ることを
拒むように
逆らってもどうしようもない時の流れに背を向けたまま
うつむいている
僕を照らす月明かり
足元にできた影
僕の弱さは果てしなく
いつもほんの些細なことでも弱音を吐いてはすぐ背中見せる
『斬り捨てごめん』を期待するように

なぜ いつも逃げるの?
そう聞かれたならば
悲しかったから逃げたんだ
きっとそう言うに違いない
だって本当なんだ

変えられない気持ちをねじ曲げてまでも
悲しむ必要はどこにもない
だから僕は逃げたんだ
悲しかったから逃げたんだ
悲しみに背を向けて
逃げ道を走ってきたんだ
今まで
あたりかまわず全ての可能性を 否定して

そしてまた今夜も
月に照らされて
僕の足元には影が揺れる
うつむいている僕と同じ動作する影
影もうつむいているから悲しさも同じなのかな
なんてね
言ってみただけ

涙が 音もなく 地面に落ちて はじけるそのさまを僕ひとりだけがまた今日も見ていた

心のシャッターは
軋みながら
静かに 降りたよ

拒んだ 明日がほら向こう側で悲しい顔しながら僕に涙を見せる

都合のいいことだけを見つめていたくて
ただそれだけなのに
腐った果物を見るような目で僕をはねのける 誰かの目線が僕を射抜く

本能に従った
僕からしたらそれだけなのに
どうやらそれが常人には間違えだったようで
それが今の結果で

僕は一向に悲しくないのに
人はそれが悲しいというんだ
僕はわけがわからなくて
ただ あたたかい月明かりの下に立ち尽くしていた。

2010/03/05 (Fri)

[1138] 僕の存在を明らかにするための考察
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有頂天になった僕は無敵だ
誰もかなわないんだ

誰にも優しさもらえなくても
僕は自分を愛すことの喜びに慣れすぎてしまったから
他人の優しさなど
いらないんだ

必殺技も決めゼリフもなにもないヒーローはしばらく黙ったまま
思い出したように
『あ、どうも』なんて情けなくこぼした

どうしていつも強がってしまうんだろう
悲しくないはずなんてないのにね
どうしていつもひとりになりたがるんだろう
ひとりのさみしさや切なさを知った僕なのに
それさえごまかそうとする僕がいるよ

ここにいる僕の影を照らす光
なんだかおかしなものだな
影に光が寄り添うように ほら
影は光に守られて
確かにここにある
そんな 影のような
僕は何に守られて
ここにいるんだろう
誰か そのこたえをおしえて
皮肉らずに感謝したいから

無敵なのは他人が寄り付かないからだろう
そうヒーローは孤独に ただひとり誰もいない 舞台上で
自分にしかウケない
笑いを ばらまく
とても暗い光景
だけれどとても悲しい光景だ

それでも笑うのは ただ
悲しさを隠すためだから
けっして おかしいからじゃない

降り止まぬ雨は生まれた日も僕の中に降っていた気がする
それは悲しみという生きる者にのみに死ぬまで与えられた生きる者の証
流れ続ける涙はその形

目を閉じ 耳をすまし
僕は聴こえない声に耳を傾け
見えないものに目を凝らすんだ

悲しみは誰にも悲しいものならば
僕の悲しみなんてただ世間一般では道端に落ちてる小石とでもいうのかな
いいや、そんなはずはない
僕は僕で僕なりに
かぎりなく悲しいはずなんだ

鏡を通して見える自分は嘘じゃない
ここにいる自分は嘘じゃない
心臓はリズムを刻み
規則的に動く
そして僕の足下には影がいつも揺れる
生きてる証はごまんとある

それだけで僕はこの世界に人という形として存在する。

2010/03/06 (Sat)

[1139] 透明人間
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君には僕が見えないのかい?
僕ってそんなに存在感がなさすぎるかい?
それならいっそ透明人間よりずっと悲しいかもしれない
透明人間は存在してるけど見えない
僕は存在するから
見えるのに
僕の中にある
本当のことを
いくつもの涙を
見てもらえないから

ほら 君に 僕の言いたいことを伝えられたなら きっと君もわかってくれるのに
なんだかうまく言えないから
いつも僕は透明人間みたいに 心もからだも透けたように何も見えなくなる

抜け殻のような僕が君に理解を示してもらえずただ途方に暮れてるだけ

僕は透明人間じゃないから
わかってもらえるはずなのに
なぜかいつも心の中が透明になる 思いだけが見えないんだな

言葉は僕の中で枯れ果てたかのように鈍い音を立てひしゃげる

そこら中 透明人間ばかり
すけすけの心の中
なにがなんだかわからない。

2010/03/06 (Sat)

[1140] ワンダフルコミュニケーション
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奥歯で本音を噛み潰して細かく砕いたらお世辞になった
適当な会話のあいだに生まれる空白を埋めるように僕は有らん限りのお世辞を君に投げる
唇の端に浮かんだ
嘘っぽい 笑いジワが君を少し不満げにさせる

思いつかない話題がつくりだすのは黙ったままの二人のにらみ合い
どちらから切り出すこともなくしまいには俯いて
せっかくの熱いコーヒーも冷めてしまって
二人の愛も冷めてしまいそうになる

まるで夢を見ているみたいな不思議な浮つき感が机ではさんだ君を遠ざけてゆく
遠くから見た君は
泣いているふうに見えたんだ

それを隠すように
君はマヌケな顔のゴムマスク被って
僕はいたたまれず
目をそらした

二人の会話はつづく
ぎこちないまま
たまに 手を握ったりする
嘘と本音と
お世辞とジョークで
真面目な話
ふざけた話

その全てがワンダフルコミュニケーション
話せば話すほど広がる 素性の知らない者どおしが 通い合ってゆく
不思議な言葉のゲーム

二人は箱庭みたいな小さな世界で
バラ色の時間をただようように 過ごす。

2010/03/06 (Sat)

[1141] 夜の灯りにさよならを告げて
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夜の灯りにさよならを告げて手を振るでもなく家路を歩く
朝へと向かうべく
夢の扉を叩いた
返事はないが
かまわず開く

夢の中はとても
心地いい
深いまどろみと安らぎに満ちた世界

とろんとした意識の中
僕は無意識に夢の出口を見つけて
光の中へ 光の中へ
もぐってゆく
海面から顔を出すように
夢から覚めた僕は
のびをする
大あくびして

昨日にさよなら
今日にはじめまして
繰り返すそんな茶飯事がなんだか愛しくて 抱きしめたくなる
実体のない 出来事を

今日はいくつの笑顔が咲くのかな
昨日よりたくさんの笑顔咲くかな
そんなこと考えながら素敵な夢広げる朝
旅立ちはモーニングコーヒー
湯気が立つ
カップの中に角砂糖を落とす
ポチャンとはじける音が聞こえたら幸せな気分になる

そうやってまた夜へと向かうべく
僕は朝へ向かったように今度は夜を目指して地図もないのに
間違わず 夜へ行ける
でも 不思議に
昨日の夜とは違うようだ

ほら こぼす涙のひとつぶや あふれるため息のひとつからして違うんだ

もう 過ぎた夜はかえらない
そして また 夜は明けて朝がはじまる

僕らはさり気なく別れるけど本当にわかってるかい?
今日の夜にはもう会えないんだよ?

僕は吐き捨てるように言った
わかってるさ

相変わらずの景色
見上げれば
空が果てしなくつづくだけの世界

当たり前すぎて
油断すると
何もかも忘れてしまいそうな

そんな今日にさよならを言うのすら忘れてしまう
今日は言おう
優しい気持ちだから
言えそうな気がするから

『さよなら…』
それで少しでも
心の寒さあたたまるなら。

2010/03/06 (Sat)

[1142] 雨降りサンデー
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サンダル投げて占う
明日の天気
裏が出たら
明日は雨
表が出たら
明日は晴れ

くだらないとは思うけどそんなものにさえ頼らなければいられない気持ちなんだ
天気予報さえ信じれない人だから

傘をわざとささずに歩く 雨の中
ありがとう
ごめんね
さようなら
いつも そんな決まりきった言葉の羅列をまるで 言わされてるように 必ず言う
1日のどこかで

明日の天気なんて
気にしてる暇はない
余裕も 金もなくて
ただ 僕は ひとり空を見上げ 雲の流れをじっと見ていたんだ
視線は虚空を彷徨う
ぐらつく 自信

雨降りサンデー
何より もどかしいね。

2010/03/07 (Sun)

[1143] 暗澹たる
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思い思いの励ましの言葉 かなわず
この僕は今、暗澹たる思い
ぬぐえない影が重い
降り止まない雨が憎い
明日は晴れるくせに
今日にかぎってなぜ雨が降るんだろう
気まぐれな天気のせいで朝から 気分が悪い

孤独な この僕には向かうべき場所もなく
ただ ずっと 鳥かごの中で 鳴き声立てるだけなのに
晴れたら晴れたで何もする事ないのに

僕は 晴れを待ちながらいつも 雨を避ける
なぜか今日は傘をさしてまで出かける気にはなれなかった
せっかくの休みなのに暗澹たる思い抱いて
僕は 濡れないように小さな 要塞の中
じっと 身を潜める

暗澹たる思い抱いて抱いて。

2010/03/07 (Sun)
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