詩人:どるとる | [投票][編集] |
はじまりの季節
春めく街に香る
桜のあまい匂い
あたたかい風
髪を撫でる
さよならと
はじめましてが
重なる季節
別れる人
また出会う人
ぼくは振り返る
今までとこれから
過ぎ去った季節
新しく来る季節
ぼくらは見届ける
その全てを
この並木道にも
満開の桜が咲く頃には今よりもう少し大人になれる
そんな気がする
鼻先 くすぐる花びらがひらひらと宙を舞い風に踊る
桜咲く街に香る春の匂い
まだすこし早い春の息吹
今日、感じたんだ
その兆しを。
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今日、流した涙が明日へと迷わずに流れてゆくのを見送りながら夢のドアの隙間からのぞく
一粒さえ残らず無意味になんかならないから
ぼくは流れ落ちる涙にさよならは言わない
明日も会えるから
悲しい出来事にさんざん打ちのめされて
切なくて切なくて夜は眠れず過ぎる
のど元過ぎれば熱さも忘れちゃって笑い話にだってできるさ
そんな簡単な話ならよかった
だけれどあまりに抱える悲しみは大きすぎて
膨らみすぎた切なさはぼくの中でやがて破裂したようにつかの間は静かにしているけどまた目覚めればその切なさはぼくを苦しませる
足元にゆれるぼくの影が指し示す指先の向こう
今にもこぼれちまいそうな涙が光る
小雨をよけて 雨宿りする子犬みたいな気持ちで 言葉をしまう
ささやかな 抵抗だ
言葉にできる悲しみなどあるものか
言葉にもできないから 苦しいのさ
影も形もないくせに
一丁前に 被害を拡げる悲しみ
今日も涙は流れる
どんなに隠しても
ほら 隠せない
涙が 心から
はみ出している
どこへ向かい流れてゆくのか
それさえわからないままでもうぼくはいくつでも流していた
これからも流れるだろう
涙のゆくえをよそに
ぼくはただ悲しんで
明かりのない路地裏のような 暗い部屋の隅っこに逃げ込んで
黄昏るわけじゃないが なんだかひとりよがりになってしまう
小さく つぶやくさよならの声が 風に流され かき消される
涙は流れる ゆくえなんか興味もない
どこへなりとも消え失せるがいい
それがしかるべきさだめならば
ぼくはただ悲しみに一生懸命に悲しんで
涙のゆくえなんか気になりもしないから
その背中を わずかな気配をたどるだけで
妙な名残惜しさ感じるけど いなくなってせいせいもするから
不思議だな
今も知らない
どこから来てどこへ帰るのか
ただ、今日も隙を伺いぼくを濡らす。
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燃えるような空をひとりきり眺めていたんだ
あかね色とも違う
あれは何色っていうのだろう
今まで見たこともない比類なき色
街には今日も
変わらない時間が流れ
人々は時計の上で生きる
優しい笑顔が咲く
表向き素晴らしい世界
くだらないことでも本気で笑い合える場所
裏を返してしまえば
悲しみや切なさが
見え隠れするだろう
君を絶望させるだろう
だけれどそれでも
やまない雨の中
笑っている人がいるよ
だから ぼくもいっしょになって笑うのさ
雨はやまないなら
悲しみの中にも光る
喜びってささいな出来事をぼくは笑顔に変えるから
道端に咲く 見向きもされない花もきれいなのは本当だから
ぼくもそんな隠れた喜び見つけたい
そこにあるのに
気づいてもらえない
幸せなんて悲しすぎるから
ぼくはあのあたりまえにきれいな夕暮れを大げさなまでに愛す
たとえればいつも簡単なことだ
奇跡はいつだって気づかないだけですぐそばにあるから
どんな偶然もどんな当然なことも君の笑顔をつくるための大事な材料だよ
だからね だからね
さよならの一言で終わる一日がどんなに幸せなのか
その答を物語るものがほらここにある
あたりまえだと鼻で笑うようなものが 実は 信じられないくらい大事なものなんだと気づけた今日はきっといい一日
否定するものは何もないはず
さあ今日も帰ろう
繋いでくれる手なくても
長い長い帰り道
気を紛らす話し相手さえいなくても
あの夕暮れを見上げていれば 家との距離なんて 近いものさ
真っ赤な夕焼け空が
だんだん家に近づくたび夕闇にのまれ夜に沈んでゆくその景色はいつ見ても胸にぐぐっとくるものだね
常識にじゃまされないように
今だけは 今だけは
不思議な何かに身をゆだねてさ
目に見える全てを奇跡と思おう
さっき聞いたばかりの五時のチャイムがまだ耳に余韻を残す。
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バケツをひっくり返したようなどしゃ降りの雨の中
何も言えず立ち尽くしてるナイスガイ
間違いだらけの毎日
失敗は星の数だけ
転んですりむいた膝にできたかさぶた
直りかけてもまた転んでしまうほど
おっちょこちょいのぼくは不運な災厄を呼ぶ雨男
玄関を 開けたとき
靴を放り投げるように脱いで
部屋に向かう
脱ぎ捨てられた靴は乱れに乱れ
もはや 揃えるなんて概念はぼくの中には皆無なんだ
やまないやまない雨の降る ちっぽけな公園でふるえる子犬のように 行き場のない気持ちがぐっとぼくを焦がしたら
守りの傘を ささなくちゃ
大事な大事なハートもびしょぬれだよ
嘘をついて
愛想で本当の気持ち隠しても
悲しいだけなのに
雨降りのロマンス
期待して 雨の中素っ裸で飛び出して
濡れるのを楽しむバカな男
こんなぼくを心から愛してくれる人はきっと変な人に違いない
でもたまには
甘えて ひとつの傘で雨の中を ゆうゆう歩きたい
そんなロマンス
秘めた雨のロマンシズムに浸って
目を閉じる ぼくは黄昏のさなか
迎えのバスを待っている途中
雨はまだやまない
いつまで待てば
雨はやむのだろう
それさえ 音沙汰無し。
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生きているという自覚すらないんです
でも確かにぼくはここにいてちゃんと生きているんです
いつもいつでも苛立ちはらませて
人に愛想振りまいて
笑ってみても
人の輪に加わるために何か犠牲にしても自分をさしおいてまで得たいものは何もなかったよ
逃げ道はどこまでも続く
終わりなんてないほどに
暗闇はぼくをのみこんでゆく
走りつづけること
それは生き続けること
一瞬の休みもなく
ぼくの心臓は動いてる
だからぼくは生きていられる
この世界には生きていられることを心から幸せに思えることは何もなくって
ただぼくは繰り返す時間の中であがきもがいているよ
夢から覚めた現実に吐き気をもよおしながら
逃げ道はいつでも用意してる
逃げ場を用意してなくちゃ生きられない
嫌うなら どうぞ嫌え
ぼくはひとりでもいい
むしろひとりがいい
生まれたことさえ間違いのように感じてしまうほどに
悲しくて 悲しくて
言葉にさえできず
誰にも言えないから
雨はやまない
ずっとぼくは濡れたまま
なすすべもなく立ち尽くすだけの日々をおくっています
同情や批判など
なんの役にも立たない
ぼくをねじ曲げたのは一体なんなんだろうね
答なんて きっとどこにもない
全てはぼくが決めることだ
誰の指図も助言も参考になんかなるはずないよ
だってこれは
ぼくだけの道だから
生きるのも死んでゆくのもひとりなんだ
重たい鉛を抱いて
終わりのない暗がりにまぎれる黒猫には孤独が似合う
振り返らずに歩けるかい?
逃げ道を走るその途中で何か気づいても
涙押し殺して ぼくはそのまま走る
何もいらない
何も 求めない
逃げ道を行く人よ
それでいいならば
君が決めたならば
走りつづけなさい
涙はやがて乾くから
悲しみは癒えないけど
もう戻れない道
光から遠ざかる悦びよ
ぼくは悲しくないよ。
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ページをめくる指先
まだ少し早い桜の便り
窓の外 さり気に吹く春風
ああ 春が 来なさった
待ち遠しかった人
手をあげて
その逆の人
手をあげて
春風便りが桜の香りに包まれ届く前に
あなたのご機嫌を知りたいから
振り返り 手を振る
あなたの 笑顔の真意を知りたいから
どうか 開け
心の扉。
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僕はただひとつ
何を捨てたとしても
これだけは守りたい
それは生きること
いつもいつでも
小さなことにさえも
すぐにいやなことがあると死にたくなる
そんな弱い僕さえも
生きがいを見つけた
君を愛するそれこそが僕の生きている証を 明らかにするための足跡残すことなんだって気づいたから
あの日、雨の降る中で
誰ひとり僕のことを見て見ぬふりした中で
君だけは僕に笑って傘を差し出してくれた
世界一愛したいよ
世界一幸せにするまでは僕は君に借りを返したとは思えないから
ずっと多分死ぬまでいっしょにいることになると思うけど
君はそれでいいかい?
君の笑顔
君の仕草
君の涙
その全てを愛したいな
僕が死んじゃったら果たせない夢だから
意味をなくさないように君の僕の生きる証で
いつか君が僕を君の生きる証として思ってくれたらいいなと思う
君を愛すことこそが僕の生きる証ならば
これからだって君を愛してゆくことが僕の生きる証さ
僕が死んじゃえばその証は消えてしまうから そうならないように ずっとね
僕は君の存在を
生きる証に変えるのさ
だから君がいてくれることは僕が存在していることを紛れもなく証明してくれる
僕の存在の証そのもの
『これからも引き続きよろしく』とつぶやく声が部屋中にあたたかい静けさを生む
僕から差し出すのははじめてだけど
君が困ってるみたいだから 僕は傘を差し出す 心の中
雨に降られ
ひとり立ち尽くす君に
今度は僕が助ける番だ
君がここにいるから
僕もここにいる
君がいるかぎり僕はここにいるのさ
さみしくないよ
君には僕がいる
僕には君がいてくれるように
今日も明日もこんなふうに 不器用だって愛し合う二人がいる
誰がなんていったってこれだけは変わらない
僕は君のもので
僕も君のものさ
ほかの誰のものでもあってはいけない。
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君の定位置は
僕の膝の上
小さな顔が
僕の太ももにフィット
優しい君の言葉が
崖に落ちそうな僕を救ってくれる
なにげなく悲しかった今日も君の名前呼べば君は僕の膝の上
つまりは定位置におさまるのさ
いつも いつでも
夜も朝でも思ってるよ
君を 誰よりも
多分ね それなりにね
絶え間なくね
僕が選んで束ねる
見えない花束を
君に差し出す
君は嫌な顔せず受け取ってくれるかな
君を愛してるよ
好きだよ
あたりまえな言葉だから 落胆するかな
でも本当なんだ
これ以上言いようがない
願わくば世界一の幸せをあげたいと思ってる…
出会ったあの日から変わらない運命を感じながら
今日まで過ごしてきたから
抱いていた
積み重なってる
思いを全部吐き出したいんだよ
時間をかけて
生涯をかけて
誰かにはくだらない話でもそれを何よりも大切にしてゆきたい
君が好きだから
死んじゃうほど
これ以上の言葉が見つからないけど
ごめんね
ああ 君が好きだ
なにげなく悲しかった今日も 君で頭はいっぱいだった
受け取ってくれたら僕ら 幸せになれるさ。
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苦しそうな声で叫ぶ愛してるは
声にならない声で叫ぶ愛してるに
とてもよく似すぎていて心が小さくなる
言葉にできない気持ちは壊れたラジオみたいに
何度も同じフレーズを繰り返すんだ
切なさは限度を知らないらしい
君をこの世界の誰よりつまりは愛したいんだ
ただそれだけを言うだけなのになぜ言葉にならないんだろう
不思議だ
不思議だ
こんなに愛してるのに
明日が見えない
君が愛しすぎて
降り続く雨はやまない
君が好きだから
ただそれだけだよ。
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まことに勝手ながら
僕はもう
君を永久(とわ)に
愛すことに決めたから何も言わせないよ
この先も悲しみは
性懲りもなく僕らを悲しませるだろうけど
嬉しい日もイマイチな日でもずっといっしょにいよう
悲しいことさえばかばかしい
話題に変えて笑いあったりして
気楽な気持ちで手を繋いで行こうよ
何もかもが間違いだらけ
失敗しない日などめずらしいくらい
僕は不器用だから
何かと君を困らせてしまうかもしれないけれどこれだけは信じてね
君だけを愛してるから
僕と降り止まない雨の中たまに空の気まぐれで晴れる世界を生きよう
ひとりでいるより
ずっといいって思っていっしょにいただけなのに
いつの間にか
君のことが世界で誰より大事になってた
降り続く雨の中
傘ささなくても
僕には君がいちばん使いやすい傘だから
濡れたって平気だ
君だって悲しいはずなんだから
僕だけ傘をさすなんてイヤだから
僕ら繋ぐものは
ささいな優しさとあふれる愛情
特別なものなど何ひとつとしてありはしない
僕にはまさに愛とはそういうものです
そうだな たとえば
何があっても
一度繋いだ手は絶対に離さないっていうようなこと
さあ 降り続く雨もものともせずに
おかしいんじゃないかって噂されるくらいにさ 笑って 笑って 生きてゆこう
ひとりにはしないよ
君には僕が必需品
僕にも君が必需品
ひとりになれるはずもない
ため息で 窓ガラス
曇らせる 切ない…
悲しくさせないよ
降り止まぬ雨なら
傘なんかなげだして
君が抱えてる悲しみにぼくも濡れよう
好きでやってるんだ
傘なんかいらないや
愛し合うために必要なのはだね
いうまでもなくおなじ気持ちでい続けること
僕にはまさに愛とはもっぱらそういうものさ
赤の他人にはどうでもいい話
されど愛し合う者たちには最重要事項
まさに愛は…