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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1204] はじまりのカーテン
詩人:どるとる [投票][編集]


今日、はじめて開け放した窓の向こうに見える景色が非の打ち所もない青空だったら
悲しみの雨に降られ沈んでた昨日もためらわないで笑い飛ばせる

ポストの口からはみ出した新聞を開いて
食パンをくわえながら ぼくはおもむろに音楽を流す
素敵な音色に包まれたこの部屋は幸せというにふさわしい雰囲気をかもし出す

そしてまたはじまりのカーテン開け放せばはじめてははじまる
今日はじめて開け放した窓の向こうに夢がひろがる
歌い出す スズメの鳴き声に合わせて
ぼくは両足でリズムを刻み
空の下へ 扉を開き
足を のばす

新しい幸せ 探しに
ほんとの愛をくれるような優しい誰かに 出会いに

ぼくはそのために
開け放したんだ
はじまりのカーテン
生まれたての喜びを
全身で受け止めたんだ
光を求め
夜の闇を抜け出し
生きることに決めたんだ
はじまりのカーテン
開け放したのさ
勢いもよく

ペダルを 踏み込み
靴の紐を結び
気持ち 整えて
ゴタゴタ 片付けて
遮るもののない気持ちを 心ごと外に吐き出したんだ

自分のために
今日も
ぼくは生まれた
出会ったこともない新しい朝に
なんの変哲もない
普通の朝に

今、おひろめとばかりに 顔を合わせて

見つめ合う 太陽のまぶしさ
輝く 世界に
飛び立つ鳥のよに
ぼくは 羽ばたく翼を得る

ほら
ほら
ほら

自由はこの手に

ああ
ああ
ああ

ロマンあふれてる

かぎりない
青空より
かぎりない
この世界に

はじまりのカーテン
開け放せば
生まれたてのみずみずしさ
たまらずかぶりつく その時
はじける 甘さ
そして 鮮やかさ

朝を待つきみを 待っている。

2010/03/20 (Sat)

[1205] 洗濯物が乾くまで
詩人:どるとる [投票][編集]


洗濯物だって
いつまでも
濡れてない
時間が経てば
ちゃんと乾く
だからきみも
いつまでも
泣いてないで
泣きやみなさい
泣かない強さを
持つことより
泣いたって
泣きやむ強さを
持つほうがね
大事だからさ

ふいに濡れてしまった洗濯物が乾くまで
ぼくもいっしょに泣くからさ 乾くの待とう
同じ悲しみ 同じ切なさ 溢れ出る涙 吹き荒れる戸惑いの砂嵐 儚い夢の終わり
激しさをますばかりでやまない雨
それらから抜け出す方法を探すよりもそれらから身を守る方法を探すほうが先決さ

だからぼくは泣きたいきみと居るんだ
いつか泣き止んでくれると思うから
泣き止んだ朝のまぶしさに 便乗するよに 気持ち晴れやかにまた新しいきみをはじめるあなたを 見つめるこの目には一点の曇りもなく
ただ鮮やかにひろがる
青空を映し出すよ
きみの目にも同じ青空が映っているかな
すこし心配になり
手をのばす
拭いきれない悲しみや
やりきれない気持ちは
ぼくのこれからにかかってる

だから洗濯物が乾くまでじゃなく何度も洗濯物は濡れるから
きみといっしょにいつまでも居ること誓うよ 骨の髄まで愛するため
きみの傷みやすいロンリーハート
抱きしめるこの手に力がこもる
過剰な愛情で間違っても傷つけないようにぼくはだれた気持ちに渇を入れ険しいまなざしで 深くうなずく

きみの洗濯物が乾いても
きっとぼくの洗濯物の濡れている
その時はきみに今度は乾かしてもらおう
どうか お願いね
ただその優しさがいちばんの薬
まるで お日様の光のよに 自然なその笑顔が涙乾かす 何よりの 早道

そう言うぼくの顔には小さな太陽
さっきまで泣いていたきみの顔にも輝く生まれたての太陽

洗濯物は何度も濡れる
でもね悲しみが降るこの世界には
それを乾かす喜びがある
だからこそ洗濯物を乾かしまた きりもなく笑う為束の間を求めてやまぬ。

2010/03/20 (Sat)

[1206] ただきみに優しくしたくて
詩人:どるとる [投票][編集]


流れるようにただ生きて
流されるままにただ生きる
風に舞う木の葉のようなそんなぼくが見つけたものはこの先も大事な宝物
血走った目できみは何を見てるの?ぼくにはそれがきみが欲しかったものには思えなくて嫌々きみは見ているようにさえ思えて
雨のち晴れの繰り返しの中できみに出会えてぼくは幸せ
片手にはとっておきの言葉の花を束ねた花束をしっかり握りしめて
きみに届けにぼくは走るよ

どうしてこんなに人は人を愛すことができるのだろう
どうしてこんなに人は人を傷つけることができるんだろう
どうしてこんなに人は人に優しくすることができるんだろう
どうして人は人を傷つけたことを悔やむ心を持てるんだろう

ただぼくはきみに優しくしたくて
ただきみに人に愛される喜び 人を愛することの喜び 知ってほしくて

あああまりにも悲しすぎる光景に何も言えないぼくは言葉を失い目を閉じる

暗闇の中に何が見えたかは言わないほうがいいと思う
きみも聞きたくないと思う

立ち止まる 風の中
吹かれるぼくはひとり
黄昏がぼくをひとりぼっちにさせるのに
なぜだか吹きつける風は優しかった

きみがぼくに優しくしてくれたように
ぼくもきみに優しくしたくて ただ優しくしたくて
見返りを求めぬ愛を捧ぐ

きりもない繰り返しだ
何度でも 繰り返すよ
時間制限など 無いくらいだ
永遠にも続く時間だ
いつか寿命に負けて 死ぬまで ずっときみといっしょに居よう
ふたりで居ればひとりぼっちじゃないさ大丈夫 きみはぼくとこのまま声じゃない腹話術のようなパントマイムで会話する
何かが間違ったままだね
それでも、きみがぼくは好き
それでも、きみもぼくを好き

ただぼくはきみに優しくしたくて
ただきみに人に愛される喜び 人を愛することの喜び 知ってほしくて

ああ悲しみは消えない
だけど喜びも絶えない
だからぼくらも。

2010/03/21 (Sun)

[1207] 遥か彼方
詩人:どるとる [投票][編集]


遥か彼方へ連れて行って
もう、何もかもに疲れ果てたから
誰もいない 静かなところへ連れて行ってほしい
半ばさらう形でもいいから
人の愚痴や 汚らしい文句が聞こえない場所へぼくを連れ去っておくれ
遥か彼方に連れて行って

太陽はいつも当然のように空にぎらぎら輝いて
変わらない人の営みが繰り返される
波間にただよう貝殻のようにぼくらはただ流されるままに生きる

遥か彼方へ ずっと遠く先へ流されてゆく 難破船のように 舵は運命にまかせたから

ぼくは行き先を知らない
予測もできない

自由の空の下で
不自由のない世界
憧れだけ残したまま
やっぱりどこに
逃げても縛られた世界

遥か彼方に 思い描いていた楽園は粉々に砕け散ってしまった
遥か彼方へ 遠くずっと先まで ぼくは流されて 何度でも岸に押し戻されて 何度でも 波に逆らうけど むなしく押し戻されて
それでも
無理を承知で挑む

沈む日はまだ先の話
まだ行けるはずなんだ

だから 夢を抱くのです
遥か 遥か 彼方へ。

2010/03/21 (Sun)

[1208] 今日を抱きしめられたら
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今日も1日 疲れたから帰ったなら
手洗いうがいをして
風呂に入って
ちょっと早いけど
背負ってきてしまった悲しみ ちょっとでも忘れるために ぼくは寝るよ

幸せな1日など これっぽっちもないけど
夕暮れの街 あふれる笑顔 ただよってくる夕飯のいい匂い

探していたものは
まだまだ 見つからない
でもあきらめたわけじゃないんだよ
だからこれからも探して行く
絶え間ない日々を生きて

1日の中に咲く数少ない笑顔
悲しい涙に埋もれないように

今日を抱きしめられたら
それは幸せだろう
小さな丸い 椅子に座って奏でるギター
今日は求めても求めても 生きてるぼくにしか 味わえない喜びにあふれてる
ありふれているとバカにする自分じゃわからない
ほら 目を覚まそう
今日はまたとない1日
誰かが必死で探している幸せな毎日かもしれないんだ

朝昼晩と飯が食えて
朝昼晩と寝る場所にも困らず
朝昼晩と仕事をして
金も蓄えられる
着るものも十分にあり
大好きなギターも思う存分弾ける
そんな中で何が不幸せだというのか
考えたら何も不幸せなことなんて何もないし悲しいことさえ当たり前にも思えてくるから
ぼくは明日も笑って生きてゆく
今日が嘘にならないように明日のぼくが昨日のぼくを証明するためぼくは生きるのさ

抱きしめても抱きしめても
ぼくの腕からいつの間にか消える今日
そしていつかぼくのからだは消え去ってしまう
それまでの時間を自分から消し去るなんて悲しいことなどしたくないよ
定められた時の中で
雨に降られようとも
舞い降りた幸せに触れる瞬間だけは優しくなれるから
ぼくは絶え間なく
生きてゆく
そして何度でも
夢から覚めて
その先に待つ
今日を抱きしめるのさ
今日に抱きしめられている

そんな気がするある日の日暮れ
だんだんと暗くなる窓の景色の向こうにいつの間にか浮かんだ 真実。

2010/03/21 (Sun)

[1209] 優しくなりたい
詩人:どるとる [投票][編集]


優しくなりたい
あなたのために
優しくありたい
自分のために

優しくないと
なんだか悲しい
窓の外にひろがる
青い空のように
どこまでも
果てしない心には
許容範囲もない
ちょっとやそっとのことじゃ きっと優しさはなくならない
ぼくは 甘いくらい優しいから
それだけが特技のようなものだから

優しくなりたい
あなたが笑ってくれるならば
優しくありたい
自分も気持ちよく笑えるために

あなただけとか
自分だけとか
そんなんじゃなくて
ふたりが笑える毎日をつくりたいのさ
わかるかな

優しくなりたい
あなたのために
優しくありたい
自分のために

ぼくは今日も優しいままさ

優しくなりたい
その願いは
少しずつ 叶ってゆく
優しくありたい
その願いは
ぼくを変えてゆく

心に虹を架ける
優しくなかった
ぼくは変わる
欠けていた心のピースも優しさで埋めればほらね元通り
ぼくは優しくなれる
きみの笑顔思い出せば
いつも優しくなれる

あたりまえな日常の片隅に咲いた勿忘草
その香りは幸せの香り。

2010/03/22 (Mon)

[1210] 風に吹かれて
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人であふれかえるパレードは日が暮れれば落ち着きをとりもどし
街も静かになる
なんだか お口にチャックしてないと
怒られそうなほど
いやに静かな夕暮れ時だから
ぼくもなんだか
言葉なくしていた

黙ったままで
空を見つめて
首を痛めない程度に少しアングル変えたら
きれいな風景を瞳のカメラでまばたきのシャッターを切る

忘れないでいられるかな
いつまで覚えていられるかな
まるで 生い先短い老夫婦のように
なんだかしんみりしちゃってきみと話すぼくなのさ

ただあたりまえのようにぼくらに吹きつける風にぼくらもあたりまえだというように吹かれて

風に吹かれてる

まるで 終わりの景色みたいだ
涙に沈んだ街がほらだいだいににじむ
鳥は巣へと帰る
群れをなして

ぼくも帰ろうかな
帰るべき場所はあそこかな
それともきみの胸の中かな
あたたかい屋根の下で笑い合えるような景色の一部になりたくって

幸せ探してる 人は誰も旅人です
きみも幸せ探してる旅人なんでしょう?
聞くまでもないよねとぼくは笑った
せつない気持ち
風船が割れるように
ぼくは 急にね悲しくなった

さよならも言えないぼくは 行き場のないこの気持ちのあずかり手を探している

時計の針が 何周かしたら 1日なんてたやすく終わる
それなのに それなのに なんだろう
説明するよりずっと難しい 悲しさは
くだらないはずなのに 嫌いだった時間すら 愛しくなるよ

黙ったままで
空を見つめて
首を痛めない程度に少しアングル変えたら
きれいな風景を瞳のカメラでまばたきのシャッターを切る

何も言えないままで
ただぼくは風に吹かれてる 今のこの気持ち 絵にも描けない美しさ

もどれない昨日へ消えてゆく光 さよならを悲しくても言うべきかな
ぼくは今風に吹かれてる
言葉でいえばそれだけなのにね

ああ 満ち足りない。

2010/03/22 (Mon)

[1211] 映画よりずっと映画のようなぼくらの日常
詩人:どるとる [投票][編集]


主人公のいない物語の中で
今日も願ってもないページがめくられる
生きていればそりゃ楽しいこともあるけれど悲しいこともある
楽しいことがあるから悲しいこともある
何度そう割り振ってみても 納得できないぼくはわがままだろう
でもね喜びよりずっとなんだか悲しみが大きい気がして
割に合わない気がして

どんなに嫌でも
どんなに蹴り飛ばしても
ぬぐい去ったはずの涙はいつの間にかぼくの目尻に光ってる

ドタバタコメディ映画でもないな
男の女のラブストーリー映画でもないな
SF映画でもホラーでもないな
ぼくらの人生はどのジャンルにも当てはまらないリアルなシアター

誰も見向きもしない駄作映画のような予測不可能すぎる展開に涙することしかできないぼくの悲しみはきっと 他人にはねただの日常にしか見えないんだろう
下手に感動してもらうよりつまらないなと吐き捨てられたほうがきっと日常って感じがするから

本当に悲しいときは
何も言えないんだ
ただ涙がほほを伝うだけだよ
もし そんなシーンだけを集めた映画があってもつまらなさすぎて誰も観に来ない
だって誰にも同じような涙があるから

映画のような人生にはならなくても
映画よりずっとドラマチックな現実が誰にもまねできないリアルな演技で
ぼくらは悲しみに悲しみ そして喜びに喜ぶ
それは演技ではなく
芝居でもなくて
本当に悲しいから
本当に嬉しいから
そうするんだ

だから 映画よりずっと映画のようなぼくらの日常に冴え光る魅惑的な演技は一切のおふざけもない
世界一のアクション

それは 映画なんかじゃなくて本当の現実だから
NGなんか ないのさ
ただ、すべてが血の通った リアルな形

アクション!のかけ声で始まる映画
朝日がのぼると同時に始まる1日

なんか 映画と似たような現実ってだけ
それはプロローグとエンディングがあるから。

2010/03/22 (Mon)

[1212] ひとさじの涙
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悲しいときや嬉しすぎるとき
感情がふるえて
やがて涙になる
その涙は瞳からこぼれているんじゃなくて
きっとぼくが思うに心からこぼれているんだ

世界にあふれている涙が今日も誰かを幸せにしているのかな
それとも誰かを不幸せにしているのかな
なんだか ぼくには関係ないことのようでさみしくなるのさ
ぼくにだって他人を思いやる気持ちはあるから もし世界のどこかで涙が流れているなら 少しでも幸せになれるような涙が流れてほしいと思う
悲しくなるような涙は消えてほしい

ひとりひとりの涙が空の果てにある名もなき場所に集まって
また幸せは生まれ変わり降り注ぐだろう
そして悲しみはまた悲しみとしての使命を果たしに世界に降り注ぐのさ

涙 流れしその時
全ての言葉は死に絶え
美しすぎる景色は にじむ
干上がった川のよに
声は 切れ切れ
ただ ぼくはあふれる涙を隠すよに
闇に落ちる 光のよに目を閉じ 静寂の中へと 消ゆる

今日もぼくの知らない世界の国で
明日もぼくの知らないどっかの場所で
思いもしない悲しみが
ぼくより深い悲しみが
名前も顔も知らない誰かを
悲しみの底に 突き落とす
たまに 喜びを与える
ぼくは知ったような顔でただかわいそうにとほざくだけで
何ができるわけでもなく
ただ遠い別世界に思いを馳せるように
拾われもせず
ただはじけるだけの涙をイメージの壁越しに眺める

その音に耳をすますこともなく
何かをしようとする気配もなく
ただ遠く眺めるのさ

地球の反対側の誰かの涙をどうにかできないなら
せめて今 すぐそばで泣くその人の涙をどうにかするべきだとぼくは思う
だから ぼくは悲しむきみのその涙を少しでもぬぐえたらいいなとも思う
世界規模までひろがる話にはしないよ
どうにかできないなら考えることすらおこがましいから
涙をそっとひとさじ指の腹に乗せてそれだけを見る。

2010/03/22 (Mon)

[1213] はじまりのはじまり
詩人:どるとる [投票][編集]


何も言えないぼくはただ目を閉じて
静かに 暗闇に囁く
冒険はまだ始まったばかり

さあ はじまりは何度でも ぼくを迎えに来る
呆れられることもなく 飽きられることもないのさ
夢から覚めれば はじまりは何度でも やって来る

今、はじまりのはじまり。

2010/03/22 (Mon)
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