ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1284] ohmyラブ
詩人:どるとる [投票][編集]


絶好調だぜ
いつになく
好景気だぜ

何もないけど
心に咲いた花ひとつ

振りかぶった
魔球が貫いた
ありふれてても
どこか幸せな
素晴らしい未来

遠くからしか
わからなかった
でも近づいてみて
見えた青空
意外と受け入れられた

バッター三振アウトで
繰り返してきた
悲しみの日々さえも今なら笑い飛ばせる

君だけが
ぼくの光だよ

oh my ラブ
ずっと傍にいて
ささやかで
それなりの
愛でお出迎え
眠れない夜でも
君とおしゃべりできたらその夜はきっと楽しいから
ぼくは君と暮らせたら
そう思ってるよ

oh my ハニー
言葉はいつもクリスマスの電飾みたいにみょうに飾ってしまうけど
一番伝えたいことは
愛してるの言葉だけ
突き抜けるような青空が見えたら
きっとぼくは
君を抱きしめられる

月の光 注ぐ テラスで。

2010/04/06 (Tue)

[1285] 電磁世界
詩人:どるとる [投票][編集]


電気仕掛けの摩天楼
みんな携帯 パソコンとにらめっこして
人の話なんてまるで聞いていないみたい

言葉は死んでしまったのかな
ぼくはふとさみしくなる

この街に降るのは油の雨か
それとも 粉塵の雨かな

ぼくは静かに眠るのさ。

2010/04/06 (Tue)

[1286] 釣果
詩人:どるとる [投票][編集]


垂らした竿の先ぴくりと沈んで
運良くかかったから
ほらぼくは生まれたんだな
もとをただせば人と人が出会い恋に落ちて
ぼくのお母さんの腹の中に宿ったことが全てのはじまりなのさ

ぼくが生まれたことは間違いじゃない
間違いだらけの世界に比べればちっとも間違いじゃないさ

きっと 垂らした竿に願っていた 理想像にはかなわないけれど
ぼくを愛してくれる人たちはけっして真実を口にしない

それでも愛されるこの不思議なぬくもりに ぼくは手を差し出して
握ってくれるのを待たなくても 愛をくれる 優しい人たちに囲まれて
時に叱られ ぼくも反省をして 涙する

それでも 釣り上げたぼくのこと結果も気にせずつよく抱きしめた

どんな人でも
私たちの 俺たちの
そういってくれる人のところに生まれてこられて良かったよ

釣果なんて
ちっぽけだって
愛する我が子には代わりない

そうあたりまえのように言ってくれるあなた達が僕には宝物
お互いがお互いに宝物
ずっと 宝物なんだ

その言葉だけは永遠。

2010/04/07 (Wed)

[1287] いつかはるかな旅へ
詩人:どるとる [投票][編集]


どこか誰もいない街へ
名も知れぬ景色をたずねて
僕は行きたい いつか行きたい
日常を置き去りにして
家族もなく 友もない僕には旅しかない
おあいにく様
僕には 金が有り余ってるから どこへでも行ける

電車に乗って
飛行機に乗って
まだ見ない景色に会いに行きたい
旅人を気取って
雲が流れるそのあとを追いかけてゆくよ

いつかはるかな旅への扉は開かれるから
気ままな風に吹かれ
僕は行くんだ

行くんだ
あの空の向こうまで。

2010/04/07 (Wed)

[1288] 雨中人
詩人:どるとる [投票][編集]


涙 流れる 粗めのガラスの向こうで揺れる影はふるえている
僕の涙の音 聞き分けられる人がいてくれたらさびしかっただけで終わる夜も少しは楽しくなるだろうに

僕は不器用な上に
ひねくれてるから
きっと周りからの評価は低い
それでも 頑張ってるつもりなんだ
胸の奥ばれまいと隠している切なさや悲しみを笑うことなど誰にもできないだろう

雨は今日も降り続く
一日中 人を濡らす
冷たくて 時に
あたたかい
涙はただ流れる
昨日に残した何かを
思い起こさせるかのようなきわどい景色の向こうにあられもない姿で泣きじゃくる僕がいる

たばこの火も 点けても点けても しけっているのか うまく点きやしない
そんな真夜中に

全ての万物が
眠りに着く頃合いに
僕らはそっと人知れず雨に濡れに行く
わざと濡れに行く
意味はほとんど無いけど きっと 後先の僕に何か大きなものを残すだろう

ひとたまりもなく
僕ら 生まれたその瞬間から既に雨中人
雨に濡れるため
生まれたようなものだと誰かが振り向きざまに吐き捨てたのを聞き逃さなかった左耳
微妙に傷ついていた

君と僕をはばむ見えない粗めのガラスを思いきってぶち壊せば
涙でお互いがうまく見えないけど手探りで抱き合った
その夜だけは嘘にはしたくないんだ

お世辞かもしれないけど
きれいごとかもしれないけど
僕は言うのだ
今夜は星がひときわ綺麗な夜だねと
悲しみに落ちていく僕を賺さず 助け起こした君のやわらかな手触りが僕の頬に触れて 少しだけ 癒されたよ

ささやかではあるけどありがとうのひとつくらい言える僕だから 僕は言う
ありがとう

きっと明日も願ったところで雨は止まない
だけれど願う僕らは雨中人
雨の中を進む人

だけれど立ち止まってばかりじゃないから
雨宿りしていつまでも待ってたって仕方ないとわかれば雨の中に飛び出してゆくんだ。

2010/04/07 (Wed)

[1289] 箱を開ければ
詩人:どるとる [投票][編集]


箱を開ける前と
箱を開けたあとの
気持ちは違うね
箱を開ける前は
箱を開けたあとより
ドキドキしてる
でも箱を開けてしまえばドキドキは消え失せて いつの間にか箱の中身に呆れ果てていたりする

未来も同じなんだ
限界がわかってしまえば変わらない営みに身をあずけていたほうが楽なんだ
社会のクモの糸に全身とらわれているほうが気楽なのさ

今さら もがいたって
今さら あがいたって
なるようにしかならない世界の仕組みはわかってしまってるから

開けた箱の中身は
開ける前のドキドキが勿体ないくらいに至極平凡な未来だった
キツいネクタイも
黒光りする革靴も
憧れていたスーツも
全てはぼくの行き過ぎた幻想の敗北

現実に出くわしたとき
全てがもろく崩れ去った
その音さえ とらえていたぼくの地獄耳

箱を開ければ
そんなものさと
こぼす言葉と
ため息が混ざって
空虚をつくりだす
部屋中にあふれた
倦怠感に侵されたぼくと頭の中に山積みになった未解決の問題集
答は無いに等しい
だけれど出さなくては前には進めない
そして出した答次第では破滅の一途

そしてまたぼくは言う
口癖は止まらない
箱を開ければこんなもんさ
何ひとつ不思議じゃないんだ
ただぼくの力が及ばなかっただけの話
あとはただ続く日々にもたれかかっていればいいだけさと
むなしさにあふれた楽園にぼくは逗留する

ああ 理想は果てしなく高かった
でも、現実は理想より厳しく狡猾だった

ただそれだけの話を真面目に語るだけの話
いずれは時が全てを笑い話に変えてくれる

その日を今はただ
侘びしく待つだけ
桜の花びら舞うような微弱な風に狼狽えて。

2010/04/07 (Wed)

[1290] 午前零時の憂うつ
詩人:どるとる [投票][編集]


何も 思い浮かばない
詩人は 微睡みの中
言葉はぼくを見放した

いつもながらに 退屈極まりない1日に
ぼくは何もかもが嫌になった
それでも輪を転がす少女のように陽気に光と影に遊ばれるように遊ぶんだ

目に見えるもの
かろうじて見えるもの
それは 影のように
表情も感情もないもの
それでも大切なもの
今日を生きた収穫はきっとそんな形ないもの
言葉に見放されたぼくの精一杯の言葉だ
ほら午前零時を告げる時計の音が家中を不思議な空気で覆う

街は 今日も したり顔のまま
ぼくに愛想もなく
ただ 義務的に ぼくを夜に導く

ほら、天使の顔の悪魔がぼくに微笑み
高値の貢ぎ物を強請る

有無をいわさず憂うつな夜にぼくは出会ってしまった

そして夜はまたもや明けるのでしょう
そして昨日の涙なんてなかったことにしたいんでしょう
そしてぼくにはただお飾り程度に生きていてほしいんでしょう
愚痴や卑屈をいえばきりもなく言えてしまうよ

冷めきったコーヒーはまずい
ぼくの詩もいまいちぱっとしない
君の優しさもなんだか嘘っぽい

午前零時はもう過ぎた
でも煙を立てる吸い殻みたいな 残り火が憂うつを捻出する

いくらでも死ぬ理由ならある
だけれど理由はあってもおそれるあまりできないだけ
でも忘れないで
死ぬ理由は絶え間ないんだよ
それでも生きたい気持ちも絶え間ないんだよ。

2010/04/07 (Wed)

[1291] 覚めやらぬ夢
詩人:どるとる [投票][編集]


現実という夢の中で
僕は目を開けたまま夢を見ている
眠っているのか
はたまた起きてるのか
その境目すらわからなくなるほど僕はいつだって深い夢心地の中
渦を巻く不安に目が回る
渦中 蒼然
窓の外はいつも雨
夢の中まで土砂降り

覚めやらぬ夢の中で少しずつ冷えてゆく世界
楽園のようでそうじゃないような不可思議な夢の中僕はただ立ち尽くす

天と地の境もなく
現実と夢の区別もなく
ただ僕は見事なまでに間違える

覚めやらぬ夢に翻弄されて猫も杓子もな僕を
置き去りにしたまま時は過ぎ去り はかない夢のあと

くるくるとただくるくると輪廻を繰り返すだけだよ

そしてまたぼくはここに生まれる
何ひとつ変わらないまま
もしも生まれ変われたら
きっとまだあなたを好きなまま
またぼくは君を抱きしめるだろう。

2010/04/08 (Thu)

[1292] たったひとつのストーリー
詩人:どるとる [投票][編集]


ロケットスタートみたいに勢いよく
唐突なくらいに始まった物語は
いつか 夢のように終わるのです
それでも気持ちだけはいつまでも永遠にも生きていられるような気がしてるよ

今日という日や
明日という日は
やがて終わるまでのつかの間の世界なのかな
ぼくらはぼくらでただそれぞれがそれぞれに型にはまった生き方してる人 そうじゃない人
いろんな人がいる中で人の数だけ生まれるよ
たったひとつのストーリー

どれひとつとして同じように輝いているものはなく
どれひとつとしてくだらない物語はなく
どれもがどれも素晴らしい人生なんだ

いつか影さえ消え去っても
記録だけが残像のようにあとに残っても
ぼくがここにいたことや頑張った事実は消えないはずだよ
意味のあるものを残したいなら 消えない何かを残せばいいと思うかい?
だけれどそれもいずれは消えるから
形のないもの
見えないものほど
ぼくがいた証を確かにできるから
きっとぼくは足跡だけを残すだろう
ぼくのおくる毎日は砂浜に書いた文字のように波にさらわれるさだめだから
きっときっときっと
消えないはずもなく
残るはずもないんだ
だからこそぼくは今を精一杯生きる
ぼくが忘れないように
そのつもりでいればいいだけだ

見るもあざやかな夕日をバックに五時のチャイムが鳴る
動かない電信柱から行き交う人も全ての影を包み込むように
ほら、何も特別な景色じゃないけれど
ぼくにはなんだか毎日が特別なようで
目に見えるもの見えないもの
その全てが特別なものばかり
そんな気がするよ

ああ、言葉になんかならなくてもいいのさ
美しいものほど言葉からは遠くなるものだから

またひきつづき現実に向かい持てる全てのエフェクト持ち寄り
今日の延長でまたとないストーリーすこしずつ書き連ねてく
ぼくらは人生という長い長い小説を書くことを許された唯一の人だよ。

2010/04/09 (Fri)

[1293] 天気予報はあくまで予報
詩人:どるとる [投票][編集]


今日はどんな顔してぼくらを見下ろしてるのかな
昨日は青かったけど
今日は何色をしているのかな
その日によって変わる顔色は人と変わらないね

空に手を 伸ばすけど
つかめるものは何もない
空を切るだけのぼくの手が静かにハタリと腰に落ち着くだけ
それでも見えない
何かを掴んだんだ

今日はめずらしく
ご機嫌良いようで
天気は午前午後とも崩れずにお日様がずっとぼくら見下ろしている

天気予報はいつだって気まぐれだからと嫌っていたぼくなど 何も知らなかっただけ
雲の流れは明日へと続く明日の空と繋がっている
きっと願えば少しくらいは聞き入れてくれるはず
希望はつねに懐に万事携帯しているから
絶望に打ちひしがれることはまれにはない

いつかあの空をも越えていかんばかりのとてつもなくバカでかい夢を叶えたい

旅行けば 人はお陀仏
だから ぼくはそうなる前に少しは賢くなりたい

無謀でもあり妥当でもあったりする願いは気まぐれな天気予報のようにはずれたり当たったり
全くあてにならない

ぼくの心は
予報不可能

天気予報はあくまで予報
絶対ではないのです
だからはずれても信じ切ったバカなあなたの負け

そういうことにしておけ。

2010/04/09 (Fri)
8416件中 (1171-1180) [ << 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 >> ... 842
- 詩人の部屋 -