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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1634] 変わらないもの
詩人:どるとる [投票][編集]


少しずつ変わってゆく
街も景色も人も
それは悲しいことかな
遠い昔思っていた未来はあんなにも輝いていたのに
僕は行き先を間違えたのかな

時の流れが変えるものはあまりにも多すぎて悲しくなるけど
時が流れれば変わっていくのは仕方ないとわかってても
ずっと昔から変わらないもの探してるよ
そしてやっと見つけたそれは 僕の心だよ
たとえば大好きな何かへ向けた思いだよ

昔があってだからこそ今がある
変わらなければならないもの
変わらなくてもいいもの
変わることは なくなるんじゃなく
少し人みたいに街も景色も大人びるだけ
気持ちや心は変わらないんだよ

ほら変わってるようで何も変わらない景色や人が僕には見える
それが変わらないもの
そして新しいものにもめぐり会えた
時が変えるのは
新しいもの生み出すためでもあるのさ
たとえば大好きな君のことだよ
それはずっと変わらないのさ。

2010/07/19 (Mon)

[1635] 遺書を書くなら
詩人:どるとる [投票][編集]


僕は死という永遠の旅に出かけます
もう 帰りません
たぶん 帰れません

さよなら 街よ
さよなら 友達よ
さよなら 母よ
さよなら 父よ

僕が死んでも
悲しまないでね
悲しまれるくらい
たいした人間じゃなかったから
泣かないでね

遺書を書くなら
こんなふうに
書きたいな

難しい
ことは書かない
ただ
ありがとうという
気持ちと
ごめんなさいという
気持ちだけ伝わったらそれでいい

僕は死という永遠の旅に出かけます
もう 会えません
たぶん 会いません

首をくくろうか
練炭をもやそうか
腹を刺そうか
薬を飲もうか

考えただけで悲しくなるから
遺書を書くなら
自然のままに
死ぬそのまえに

一時でも自殺を考えた僕をゆるしてほしい
だから遺書なんか
書きません
自分なんかじゃ死ねません
だから だから
命尽きるまで

僕はあなたのそばに。

2010/07/19 (Mon)

[1636] 危ないドライブ
詩人:どるとる [投票][編集]


僕のこの頼りない背中に身をあずけるなら
覚悟と度胸が必要さ

人生の歩き方さえままならぬ
僕だから
ケガは日常茶飯事さ

僕の神懸かり的な
テクニックで
日々走り続けて
危ういハンドルさばきも味がある
ヘタクソドライバー
君を助手席に乗せて走るよ 走るよ

僕みたいな情けない人間にすべてあずけるなら
それなりのことには堪えられなきゃだめだよ

ヘタクソな僕が動かす 日々はとても危ういけど
ドライバーはいつも笑う 君の横
すんなりかわせない
悲しみに泣いては
すぐに弱音を吐く
そんな僕だけど

ヘタクソなドライブは続く
君が身をあずけた僕さ
さあ
ヘアピンカーブだ
あのカーブ
曲がれたら
きっと僕らの人生は
バラ色だろう

なんてね 言いながら
くだらない会話に花を咲かせて

ドライブは続く
あの世の果てまで
ふたりの愛も続く
危ないくらい
時々あちこち
ぶつけながらも
そんなことさえ
笑い話に変えて
やがてその傷跡は
素晴らしい足跡になる
そして振り返る時
そこには何が見える?

傷だらけなのに幸せさ

危ないドライブ
明日も安全運転で
のんびり
のろのろ
行きましょうよ。

2010/07/19 (Mon)

[1637] 心のポスト
詩人:どるとる [投票][編集]


遠く離れたあの人へ
今手紙を送ろう
今の気持ち
全部詰め込んで
雨の日も
晴れた日も
手紙を書こう

つぼみのような
恋だから
春が来なければ
咲かない恋さ

君と僕との距離よりも届かないのは互いのぬくもりだから
指先さえ触れられないくらい離れているから
言葉だけじゃ伝わらない思いもあるけど

君に手紙を書こう
大好きなこと
ひとつも残さず
手紙にたくそう
遠距離という
壁さえも
突き抜けて
心に送るよ

真っ赤になるほど
泣いた夜も
あまりの汚い字に
笑う時も

心のポストへ
ふたりの思いは
送られるよ
そして今日も
僕は君の気持ちを読み
君は僕の気持ちを読む

遠く離れた場所で
ふたりは
互いの気持ちを確かめ合う

また今度
長い休みが来たら
今度は手紙じゃなくて直接話そうね
楽しみだな
楽しみだな

カレンダーに記すまる印
君に会うまでの月日
近づくにつれて
ドキドキが増してゆく

遠距離という
たまたまの偶然が
突き放した僕らだけどそれがふたりの絆を強くしたね
愛を深く深くしたね

今 会いに行くよ
素晴らしい夏の旅の始まり
またふたりの時間はゆっくりと流れ出す。

2010/07/19 (Mon)

[1638] 恥じらい
詩人:どるとる [投票][編集]


会いたい人ほど
遠い人
憧れの人ほど
身近な人

あの子は有名人でもなんでもないのに
いつも話しかけられずにいる
タイミングなんて見計らわなくてもいくらでもあるのに
言えないのは
こわいから

女の子みたいに
恥じらいを隠せずに
黙り込む 思春期
制服が似合わない
背の低い僕だけど
一端に恋をする年頃
言葉には出せないけどわかっていたのさ
この気持ちの正体
それは初恋という名の降りるべき駅

他人のふりして
降りられなかった駅
ドアは当たり前に閉まり 僕はだいぶ先の駅で降りた

君を追いかけても
いくら追いかけても
気持ちを打ち明けられなくては何も始まらないのに

花はつぼみのまま
春を迎えることもなく
散った はかなく
切なく 初恋は

女の子みたいに
恥じらいを隠せずに
黙り込む 思春期
制服が似合わない
背の低い僕だけど
一端に恋をする年頃
言葉には出せないけどわかっていたのさ
この気持ちの正体
それは初恋という名の降りるべき駅

君が誰より好きで
君は何より好きで
恥じらいさえなければ言えるのにと何度も吐き出したため息と言い訳
降り積もる思い
膨らむ思い
はちきれそうなほどの恋心

卒業アルバム
握りしめながら
君を遠く眺めてた
あの夕暮れを今も
思い出せる
記憶に残る
傷跡は
もしも打ち明けてたらなかった傷跡なのか
恥じらいは今も何ひとつ変わらずに胸を締め付ける

会いたい人ほど
近くにいた
憧れの人ほど
同じクラスだった

それなのに言えなかった
ただひとつ残るのはそんな後悔だった
そして君はあの頃よりずっと遠くなった
有名人よりもきっと

恥じらいはやがて
燃えきった
マッチのように
かすかな
焦げ付きを
残したまま
跡形もなく
僕の中から
消えていた

そして今
僕は大切な人と
いえる人と
肩をならべ
毎日
生きる。

2010/07/19 (Mon)

[1639] 空が真っ赤に燃えている
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さよならは明日を呼ぶかわりに言う言葉さ
今日にも明日にもこれといって固有名詞はないから名前を呼ぶかわりにさよならを言うのさ

空の向こう側で
夕日が沈んだら
街の明かりも
ちらほらと
灯るだろう

分かれ道また明日ねってさよなら言う僕ら
君の後ろ姿はなんだか悲しげだった

ねえ見てよ
空が真っ赤に燃えているよ
火事かな
なんてジョーダンもあたたかい愛の言葉のようにふたりを包んだ

そっと静かに玄関閉めるとき
振り返ると
気づくよ

今日の名前呼んでももう 今日にはかえれない
今日にさよならしたらもう会えないんだ
当たり前なことだけどなんだか悲しいね

枕に沈める意識
見事にまんまるな月
ちっちゃな明かりをつけておやすみ言ったら本当にさよならだね
さよならだね。

2010/07/19 (Mon)

[1640] 二次元と三次元のあいだ
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この世界は狂気と混乱に満ちあふれてる
ありもしないことを
あたかもあるように描く妄想世界の住人

小説家が描く言葉で築く世界は現実と夢の境目がないごちゃごちゃの世界

妄想は加速してゆく
小説家の描くままに
どこまでも
どこまでも
広がってゆく
終わりなんかない世界

二次元と三次元のあいだで生きる
それが小説家。

2010/07/19 (Mon)

[1641] こんぶのラブソング
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正直美人でもないし
かわいいかといわれたらそうでもないけど
僕から見た君は
たとえていえば
おでんの具の中にあるわき役だけどとてもおいしいこんぶだよ

君がいなければほかの具の美味しさが引き立たない
たとえダシでも
君は君なりの
美味しさを持ってる

だから自信を持ってほしいんだ
君はきれいだよ
君はかわいいよ
そんな嘘はぎゃくに君を傷つける
だから正直言わせてもらうよ
君はこんぶだよ
だけど僕はこんぶが大好き
ほかの具よりも
美しい女の子よりも
君が大好き
君が大好き

わかってくれるかな。

2010/07/19 (Mon)

[1642] 悲しみ110番
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僕の心には雨が降っている
ずっと昔から雨が降ってる
下手な慰めなら
いらないよ
放っておいてよ
他人はいろいろ言うけど他人なんかにわかるわけはない
僕の悲しみは夜空に輝く星の数と比べても半分にも満たないくらいだよ

悲しみは限度も知らない
だから悲しみ110番に電話をかけたい
悲しくて悲しくて
仕方ないから

犯人はここです
僕を悲しませるのは
なんて言ってみたところで悲しみははれない。

2010/07/19 (Mon)

[1643] 空に届いたら
詩人:どるとる [投票][編集]


ふいに思ってたよ
たとえば
君が僕の前から
突然姿を消したらって

そしたら この部屋は僕ひとりで住むにはあまりに広すぎるね

切なさと淋しさで
君のいる空まで
追いかけて行ってしまうかもしれないね

起こり得ない悲しみがまるで運命のように 君を連れ去ったら
僕は何も言えなくなってただ涙流すばかりで仕方ないよ

僕しかいない
部屋の中に
残る君の香りが
思い出させる
楽しかった日々

この思いが空に届いたら君を悲しませてしまう
だから笑うよ

君はもうかえらない人だけど
いつまでも忘れない
僕は忘れない
ずっと愛している人だから

永遠に忘れない
君といたこと
そのすべて。

2010/07/19 (Mon)
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