詩人:どるとる | [投票][編集] |
たとえば 君のくれるぬくもりはコーヒーのようなホッとするあたたかさに似てる
たとえば 君の浮かべる笑顔は晴れた空に浮かぶ太陽がくれるあたたかい日差しに似てる
どれだけたとえても
君には追いつかないから
たとえ話は終わりさ
君にはかなわないよ
あの太陽もコーヒーも何もかもたとえるに値しない
たとえ話の続きを話してよという君はとても輝いている瞳をしている
たとえばそんなところが大好きなんだ
たとえ話をひとたびすれば終わらないね
たとえば たとえば…
たとえば たとえば…
やっぱり 何にたとえても君は君でしかないよ たとえたとしてもそれは君よりも何倍も小さなものでしかないよ
たとえられない
存在が君なんだよ
たとえられない
ものをたとえても
たとえても
悲しくなるだけだよ
だから楽しむだけのたとえ話さ
だって僕の中じゃ
君は君なんだからね
それでもたとえ話は君の笑顔を生み出す素晴らしい魔法
だからたとえる
君により近い
何かに
今日も
たとえて
たとえている。
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ねえ 僕の心は深い海の底に沈んでいるのさ
ずっと昔から
冷たい風に吹かれて
僕のため息 こぼれるとき夜は静かに始まるのだろう
思い出は振り返るためにあるんじゃない
いつまでも
いつまでも
忘れないためにあるんだ
深い海から
這い上がって
這い上がって
僕は鳥になる
翼ひろげて。
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君の笑顔が好き
君の仕草が好き
君の全部が好き
好きなところがありすぎるね
だからいちばんなんて決められないね
つまりね ようするにねこの先の長い人生を手をつないで
ふたりで歩いて行きたいのさ
人生は時には
苦しいけど
おだやかな
時もあるから
なるべく
笑って
生きてゆきたい
君を愛してる
君に愛されてる
そして揺るがない幸せがここにあること
それが僕のすべて
君のすべてでもあってほしい
物語のページは風にめくられ
また明日へと流れる時間が夜明けをしらせる
まぶしい朝に
カーテンを開ければ
昨日と同じ君の笑顔とかわいい仕草がそこにある
それだけが僕のすべて
かけがえのない宝物さ。
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この歳になって
二十歳もこえて
いよいよ
僕もいっぱしの大人だね
遠い日の出来事だとばかり
思っていた未来に
今、立っています
夜の片隅 フッと息を吐けば ちらちらと見える街路灯の明かりさえ 悲しくなるほどねえ切なく見えるもんだね
夜空に浮かぶ 見事なくらいまんまるな月を
羨む僕はにじんでゆく視界に何ひとつ疑問はない
何も持ってない
手ぶらの旅だから
やすいもんだね
言葉も自信も夢も
泡となり消えた
夢見た憧れの果てに
小さく光る星ひとつ
かすかにまたたいて
それは叶わない夢になった
窓を閉めて
カーテンも閉めて
電気を消して
布団に倒れ込んで
今日1日分の疲れを癒すように眠る
今日の疲れ引きずるように明日目覚めたらかすか残る疲れにイライラしながらも重いカバン背負い出かける
それが僕の生活
果ては僕の人生
明日も見れるかな
見守るように
夜空に浮かぶ
輝く月
あたりまえな日々がほらなんだか
どこかやさしくて素敵さ。
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早く 帰りたいな
とっとと仕事済ませて
なんで残業してるんだろう
忙しいからだろう
なんだか少しずつ
イヤになってくる
暑さのせいかな
疲れに乗っかって
夏の重さにまいる日々
残業 残業 残業
今日も残業さ 僕は
残業 残業 残業
明日も残業さ きっと
忙しさは今の時代
幸せなことだと
いう人がいるけど
僕にはなんだか
そうは思えないんだ
残業 残業 たいしてもらえない給料
そのために働く中小企業の使い走り
帰り道は
思うより長く
渋滞の道は
イライラするね
でも
疲れてるから
怒る気にもならないね
そしておかえりという言葉とただいまという言葉言い交わす
その時 なんだかホッとするのさ
幼子は笑い
愛する妻は優しくカバンを受け取る
ケーキなんか買ってきたりしてみんなで食べたりする
そんな未来が僕を待っていたらいいよね
あたりまえでもいいから そんな未来がいつか来たらいいよね。
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涙が流れて
やがて川になりました
そしてその川は広がり
大きな海になりました
大きな海を渡って
不器用なクロールで
悲しみの海を泳ぐ
僕の姿がそこにはありました
そしてまた
涙は流れて
心の中にできた
川が長い時間をかけて海になるでしょう
そして僕はまたその海を不器用なクロールで泳ぐのでしょう
悲しみに負けないように
悲しみに打ち勝つために
悲しみにのまれぬように
悲しみにひれ伏さぬように
悲しみに背を見せぬように
流れてはせき止めせき止めては流れつづける涙をそのたびになだめながら
僕は生きている
誰も生きている
涙に濡れずには
生きられない。
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すこぶる温厚な人は今日もあいつに怯えて
少し不器用なだけで心に平手を食らう
この悲しみはどこへ
やればいい
このもどかしさはどこへ捨てればいい
わからないから
ゆっくり話そう
たとえば今夜
ゆっくり話そう
2人っきりで。
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言葉を組み合わせて
詩を書くのが詩人
だから今日も詩人は言葉の組み合わせを
変えながら変えながら並べ替える
まるでそれはパズル
言葉は殺傷能力のある刃物です
目に見える傷より
目に見えない傷を瞬時のうちにいくつも残してしまう
その人を殺めてしまうかもしれない
だからこわいね
使い方を誤れば
それは詩でも
メッセージでも
無くなるね
それはただの文字だ
ねえ 今まで僕も
知らないあいだに人を傷つけてきた
そして傷つけられてもきたんだ
涙の形をしたパズルを組み合わせて
笑顔の絵ができたらそれは素敵だけど
やっぱり涙の形は
悲しみという絵にしかならないんじゃないかな
なんてね
今日もパズルを
時に かるく
時に 重く
指先でつまんで
狭い世界に
はめてゆく
言葉という名のピースのひとつひとつを
詩人という名の趣味を盾に世界を広げる
戦場に咲く花のように誰かのあたたかい返り血で染められて
世界はより広がる。
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名もなき花に名前をつけて
名もなき鳥に名前をつけて
名もなき今日に名前をつけて
名もなき場所に名前をつけて
名もなきものに風を吹き込む
膨らんだそれは名前をもったその時から
自信と誇りを持ちました
名もないのでは
悲しいから
せめて
名前をつけたい
すべての命に
名前をつけたい
名もなき
ものは
名前がないから
呼ばれない
呼べもしない
名もなき
ものは
名前がないから
名前を聞かれても
こたえられない
適当な名前を言ってもそれは自分の名前じゃない
だから名もなきものには名前をつけて
その名を呼べ
高らかに
それはもう名もなきものじゃない
名のあるもの
それはなんて花?
それはなんて色?
それはなんて形?
それはなんて場所?
それはなんて動物?
名前があるから
際立つ存在感
ほら名前のない
名もなきものには名前をつけて
その名を呼ぼう
名もなきものには名前をつけて
その名で呼ぼう
だぶったって世界にただひとつの誇るべきその名を己でも呼ぼう。
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言葉にもならない夜は
無言のまま眠ろう
月も眠る丑三つ時に
僕は目が覚めた
何気なく開けてみた
カーテンの向こう側に広がる景色は
とても綺麗なおぼろ月夜
とても悲しい夜だから
涙まで星のように見えてしまう
とても悲しい夜だけど
なんだか心は晴れやかなのさ
そんな夜がもしも
ふとした拍子に
転がってきたら
僕は何を思うかな?
君は何を思うかな?
ねえ?