ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1674] 種を蒔く日々
詩人:どるとる [投票][編集]


今日という畑に
明日という種を蒔きましょう
昨日という畑に
今日という種を蒔いたように

昨日はもう
枯れた花のように
思い出せば
悲しくもなるけど
記憶だけが
アルバム開けば
頭の中に朧気浮かぶ
過去という名前で区別されるけど
確かに過ごした時間
笑顔や涙も嘘じゃないのさ
明日もそんな過去たちのように素晴らしい思い出になればいい

種を蒔いたなら
水の代わりにね
涙をひと粒
落としてやりましょう
生きていくには悲しみはつきものだけど
うれし涙でもこぼしてやりましょう
うれし涙で育った花は悲しい涙なんか忘れさせて
いつの間にかすくすくと育ち大きな花になる

夕焼けの空の下
夜の星空の下でも
その花はキラキラと輝くでしょう

生まれてから
死ぬまでの時間
百年ほどあるけど
いつもいつも
楽しくはいられない
悲しみに暮れる日もあるけど確かに生きてればいいことはあると知る

知らないあいだに
知らないあいだに
心に記される
見えない成長日記に
また新しい記憶が刻まれれば
きっとまた素晴らしい花が咲くでしょう

それは幸せという名前の花
雨の日でさえ
風の日でさえ
つよくつよくそそり立ち
ピンと根を張る
僕という花

種を蒔いては
花のように
枯れてゆく時間でも
種を蒔いて
花咲かせる
その意味がわかれば
毎日は輝いているんだろうね

使い捨ての笑顔でも
また顔に咲く
涙で濡れた地面が
乾いて
幸せに満ち溢れた
笑顔が咲く

その時を
その時を
ひたすら
待ちわびて
今日も
種を蒔く日々

生きてる意味なんて
探したところでありはしないけれどこれだけはいえるよ

僕はきっと明日へ旅立つそのためだけに生きてる
明日には今日にはない何かがきっとあるから

きりもなく
明日という種を
蒔きつづける日々さ。

2010/07/27 (Tue)

[1675] ゼロ地点
詩人:どるとる [投票][編集]


ゼロより下の数字はない
マイナスだとか屁理屈を抜けば
ゼロより下の数字はない

だから今がゼロならこれよりわるくはならない
ゼロより下の数字はないから
ゼロが最低のラインだ

だから今がゼロでも
それなりに暮らせているならば
幸せな方だ

ゼロは何もないという意味でもあるけど
何もないからこそ幸せなこともある
そう思えば
楽園にも変わる世界であり最高の場所にもなる

それがゼロ地点。

2010/07/27 (Tue)

[1676] 恋はまるで映画のように
詩人:どるとる [投票][編集]


はじまりの幕が上がる
僕は誰かに恋をする
素敵なその声はプロローグにふさわしい甘美なるメロディ

恋はまるで映画のようにラストさえきらめく不思議

ほらね主人公はいつでも君自身
キザなセリフで映画に華を添えてくれ。

2010/07/28 (Wed)

[1677] ピープル哲学者シリーズ『人生』
詩人:どるとる [投票][編集]


人生とは絵を書くような作業であり
また字を書くような作業でもあり
つまるところひとつの作品を生み出すための時間である。

2010/07/28 (Wed)

[1678] 雨中人
詩人:どるとる [投票][編集]


我々は地球人だ
どこからどう見ても
なんの変哲もない
一般市民であることに疑いの余地はない
悲しいことに僕らは有名じゃないから
みんながみんな知ってるわけじゃない
だから道行く人に名前を聞いてみても
こたえられるわけはなく
いつか死んだら
この人ごみの中に埋もれるように消える
あと何十年もすれば
記憶は少しずつ遠のいて 僕も誰かを忘れ去るように
僕も誰かの記憶の中で消えてしまうかな

我々は地球人だ
そして悲しみ背負う
ずぶ濡れの雨中人だ

振り返るとそこにはいつも過去が笑う
ただバカみたいに前にしか進めない時の足取りにさんざん振り回されてやがて楽になれるから幸せなんて そんなわけはないんだよ
悲しいばかりだ

素知らぬ顔をして
去り行く時間
夕日の逃げ足の速さに何も言えない

ほら雨はまた降り出すだろう
誰かを濡らすそのためだけに
幸せなんてつかの間に見えなくなる
避けることのできない絶望に塗りたくられた部屋で明け方まで泣くのさ
窓の外を眺めながら
言葉踊らせて
ランナウェイ

夜が灯るまで
少し間がある
でもそれも時間の問題だ
そしてわかってない誰かの指摘に声を荒らげて僕は叫ぶ
それは雨じゃない
涙っていうものさ

おまえにこの思いは是が非でもわかるわけはないのだ。

2010/07/29 (Thu)

[1679] 花びら
詩人:どるとる [投票][編集]


悲しい映画のたとえばラブストーリーのように
はじめての恋は枯れ葉が散るようにエンドロールもなくただ静かに手を振り交わし終わった

たくさんの思い出つくって
小さなことでケンカしたことも
忘れるくらい脳天気な二人はいつも寄り添っていた

僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた

未熟な僕の思いが君を傷つけたなら
僕ははれることのない罪を犯した罪人だね
君の心に癒えない傷を残したんだね

さよならなんて
言いたくなかった
本当に僕らは愛し合っていたから
それがどうして二人を引き裂いたのか
見えない答
謎が深まってゆく
迷路の中 立ち尽くす思考に埋もれる

すまないの言葉だけできっとまた君と笑い合えたのに
つまらない意地を張ったから 僕は君と過ごす当たり前な明日を見失ったよ

ああ僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた

ざわざわと押し寄せる記憶が君の微笑みを鮮明に映すから
また泣きたくなる
また恋しくなる

それでも君は
もう永遠に
この僕に
笑いかけてはくれない

花びらは散ったあと
後の祭りと知ってしまっているから。

2010/07/29 (Thu)

[1680] 我が人生に盛大な拍手を
詩人:どるとる [投票][編集]


わずか百年あまりの時間を生きたあとで
人は暗闇の中へと消えてゆく
運命という名の秤にかけられて
人は誰もが生きる時間はバラバラでも
やがて訪れる死期をむかえるのさ

サイコロを転がすようにそれは言ってしまえば簡単な規則です

だけれど一度きりの時間は死んだあとでは戻らないから
精一杯人は生きる

時の彼方へ流れようとする時間の途中にいたずらのように生まれた僕が過ごす毎日は誰かが思うよりずっとつらくてそして素晴らしい

だから
我が人生に盛大な拍手をもってお出迎えするといたしましょう

希望も
絶望も
すべては生きてるからこその蓄え。

2010/07/29 (Thu)

[1681] 真夜中、君に会いにゆく
詩人:どるとる [投票][編集]


今夜は君と長電話
話すことが尽きるまで…

とっくに話すことなんて尽きてるのは誰から見てもバレバレで
それでも僕らは互いの声だけ聞ければ幸せだったのさ

今時、携帯があるから
いくらだって
しゃべれるよ
予定を組むのも
簡単にできるよ
だけれど
伝わらない
だけれど
感じれない
そばにいなければ
わからない
互いのぬくもり
たしかな温度

目には見えないものを探すため
聞こえる声の主の待つ場所へ
走り出す真夜中の零時過ぎ
高鳴る鼓動が痛いほど胸の中リズム刻む

見失ってる何か大事なことを解き明かすため

なんでもかんでも便利なのもいいけどハイテクに汚された愛をきれいに洗おうよ
たまにはアナログにもどって
たとえば携帯
投げ捨てて
真夜中に会いに行くくらいの強い思いを大好きなあの人へ届けるみたいな

長電話はやめて
君の素敵な声をじかに聞きに行こう
携帯越しの声は本当の君の声じゃない

だから今夜は予定を変えて
君の部屋で夜明けまで話すといたしましょう

ダイジェストで
巻き戻す
何度も話した
楽しい話を
繰り返しながら

時々巻き起こる
笑い声に
僕への愛を
感じながら
ふいに君を抱きしめたりなんかして

そんな気持ちをポケットに詰め込んで
君に会いにゆくためのドアを今開いたよ

今何時なのかは
わかってる
正気の沙汰さ

ただ君に会うため
それだけで
息をはずませ
駆け上がる坂道
時間短縮 近道
ヘアピンカーブ
曲がり道

月が照らす空の下
窓から手を振る
君が見えたら
減速だ

あとは君の心のドアをそっとお静かにたたくだけ。

2010/07/29 (Thu)

[1682] 灯火
詩人:どるとる [投票][編集]


ゆらゆらとただゆらゆらと生きる灯火のような僕の人生に幸あれと祈る

心を包み込むこのぬくもりの正体を僕は知っている
それは世界でいちばん大好きな人のぬくもりなんだ

灯火がゆらゆらと揺らめくそのさまを
僕は見ている
ただ見ている
死ぬまで見ている

君に幸あれ
冷えたアスファルトにタイヤのあとが走る
ふいにタバコに火をつければ暗闇に僕らの顔が浮かび上がる
そんななんでもない夜

ゆらゆらとただゆらゆらと生きる灯火のような僕の人生は祈らずとも幸せ

君がいれば
そばにいれば
その灯火さえあれば
幸せは難なくずっと続いていくことだろう

僕らのあいだにだけ
語り継がれる話
それはやがて僕らだけの合い言葉になる

空に散る 花火の音に振り返れば
夏が目の前で七色に輝きながら いくつもの花が僕の瞳の中に咲いては散る

君に幸あれ
冷えたアスファルトにタイヤのあとが走る
ふいにタバコに火をつければ暗闇に僕らの顔が浮かび上がる
そんななんでもない夜

本当は言いたいはずなんだよ
隠すつもりはなくても隠してる思いを
簡単に言えたなら
それはつまらないというものだろう
だから
つけたタバコをすぐにもみ消して暗闇の中でも君の手をちゃんと握れるように
僕は何度も君の居場所を手探り 捜すんだよ
そして君の手をまちがいなく握るんだ

少しばかり休息が必要らしい
夏休みという名の名目で君とドライブ

夜がゆらゆらと
宛もなく
時計を振り回して
正しい時間のとおりに朝へと向かう

灯火は今ここで
静かに僕の胸の中へ
おさまっただけ。

2010/07/30 (Fri)

[1683] ぬくもり
詩人:どるとる [投票][編集]


ひとりきじゃ手に負えないくらい悲しみがかさんだときには
せめて一緒にいるから
泣かないでとはいわないよ
気がすむまで泣いたって全然いいんだぜ
この胸や背中を必要とあらば貸してあげるから
思いを吐き出してしまいなさい
ひとつだって取りこぼさずに君の話をいくらでも聞くから

大好きだって伝えるだけで胸が痛むなら
それは本物だって気づいたときからすべては始まっていた
ほんのささいなそよ風にさえふるえる臆病な僕にも与えられた愛をどんなふうに守っていこうか
考えてるうちに君は僕の心にもう返せないくらいたくさんの愛をくれている

まったくもう仕方ないよね
自分でも思うくらいさ
それでも世界一愛してくれる君が大好きな僕だから
誇りは捨てず
自信をもって
君を愛していきたい

いつしか暗闇に落ちてしまうはずだった
孤独な僕を救った一抹の光
絶え間ないぬくもり
見返りなんか求めないまっすぐなその瞳に今日も僕は恋をしている
出会ったころと同じように変わらないぬくもりの中で息をしている

深く息を吸い込み
おもむろ
振り返れば
そこには
いつもの微笑みが
ホッとするくらい
あたりまえに
ある幸せに
包まれて
守られて
そして愛されて
僕も愛して

そんな繰り返しが
繰り返されてゆく
毎日の中で
二人はだんだん
ひとつになってゆくんだ

手を差し出しただけでどこにでも出かけてしまえる
不思議な旅のような
この人生
明日も僕らは笑ったり泣いたり忙しくなるだろうね

伝わるぬくもり
伝えるぬくもり
何が愛で
何が優しさなのか
わかりかねながら
解き明かしながら
少しずつ少しずつ
研ぎ澄まされてゆく
聞こえなかった
心の声に耳をすませば
本当の君が見えてくる

君のすべてを知りたいから
君のすべてに関わりたいから

ぬくもりってものはそのために人をおだやかにするのだと思う。

2010/08/01 (Sun)
8416件中 (1561-1570) [ << 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 >> ... 842
- 詩人の部屋 -