詩人:どるとる | [投票][編集] |
泣きたい気持ちならぼくがいつでも聞いてあげるよ
そんなにむりに笑わなくたっていちいち気になんかしないさ
泣きたい夜がだれにもあるから
がまんなんかしないで泣いてくれたほうがぼくにも慰めがいがあるよ
スマイルなくしてしまうのは
ピエロが仕事のぼくらには致命的なことだろう
愛想をなくして
お世辞を言えなくなったなら嘘さえつけないから
そしたらぼくら用無しだよ
でも、いつでも強くありたい
悲しみなんかに負けない心をもってたい
スマイルなくしてしまっても
雨がやみ空の隙間から日が差せばまた笑えるだろう
悲しみという通り雨が雨雲を連れ去れば
ぼくらはまた昨日のように素直に訪れる晴れ間にスマイル浮かべるよ
これからいくつの試練がたとえ待ち受けていても
ぼくらはあきらめという言葉を知らない
悪あがきを繰り返しては涙をのむ日だって強くなる練習さ
さあ 朝が 夜明けが
瞳に映ったら
ぼくは始まりのドアを開いて 旅に出る
スマイルひとつ小脇に抱えて。
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強がるためだけの微笑みを空に投げ
静かに
ふたりはゆっくり
画面の隅へと
消える
たとえば映画なら
悲しい場面だけど
ただ悲しいだけでは
言葉が足らないよ
セリフなんか
どうだっていいし
台本なんか
あるはずもないけど
さよなら
おきまりの言葉がふたりの耳に届いたら
ふたりはその言葉を合図に背中を向けてもう振り返らない
それぞれの明日へと歩き出すんだよ
もう出会うこともない
別れのストーリー
エンドロールに
流れる歌もなにもないままただ悲しみだけが残る
ほころんだ記憶
いくら埋めても
埋めきれない
胸にぽっかりとあいた穴
まるで残り火のようにいつまでも煙を立てて懐かしい君の匂いが涙をさそうよ
あのころはあたりまえだった手をつなぐことも恥ずかしげもなくキスを交わすこともできない
主役をおろされた
俳優みたいな
気持ちとは
ちょっと違うけど
似たような
立場で
ぼくは
画面からは見えない隠れた場所で人知れず営みを繰り返す
たとえば朝
目玉焼きを焼くように
たとえば夜
ひとりぼっちお酒を飲むような
そんな場面に感じるさびしさをひたすらかみしめ堪えながら
残り火を消そうとムダな強がりで無理やり笑ったりしても
やっぱり愛している気持ちは今でも変わらないんだ
君はぼくが今まででいちばん愛した人だから
今も変わらないさ
残り火は消えてないさ
懐かしさで胸はいっぱいだよ
大人げないね
終わったはずの恋を
引きずりながら
振り返ってばかりいる
終わった映画
明るくなった映画館
いつまでも
残ってる客のように
ぼくはいつまでもいつまでも記憶の中で君の微笑む姿を何度でも思い出しては悔やんでるよ
本当はねさよならなんて言いたくなかったのにね
まるでそれが運命かのように静かにまぶた伏せ君が去り行くまで目を開けられなかったぼくの弱さが出たね。
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悲しいことがあった日は眠れるわけもないでしょう
誰かの言葉なんて聞く余裕もないでしょう
きれい事ばかりにあふれたこの世界では少しでも曲がった心はいやに目立つでしょう
そのくせ巧妙な嘘でごまかされることもあるでしょう
何したって
どうしだって
眠れないなら
朝が来るまで
起きていればいいよ
グッドナイト
君は夢の中
寝顔がかわいくて
思わずその唇にキスしたくなる
グッドナイト
ぼく置き去りのまま
いくら飲んでも眠れないコーヒーを飲みつづけてる
月が輝く
零時過ぎの真夜中
迷子のお知らせ
夢の中から
呼び出しがかかる
あなたは眠らないんですか?皆さんは眠ってるというのに…
そんな声がどこからか開けた窓から風にのってはこばれてきたような気がしたなら そのうち夢の中
けっして楽しい夢ばかりじゃないけど
明日も生きるよ
いつものぼくで
そしてほほえむよ
いつものように
君に
幾多の眠れぬ夜に
今、星が流れる
不安が眠りを妨げる
幸せの行方も知らないまま宛もなくさまよう
うつつの世界。
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それぞれの悲しみや
それぞれの喜びが
ありふれた世界に花を咲かせる
ナチュラルな笑顔を君がぼくにくれるから
素直になれるよ
素直になれたよ
素直な人から素直な人へぼくは。
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夏は暑い風に吹かれて
冬は冷たい風に吹かれて
春や秋は心地よい風に吹かれて
ぼくは季節を旅する旅人のようさ
何を探してるわけでも
何を目指してるわけでもないけど
きっと何かのために生きてるんだよ
今訪れる季節の風にだれもが吹かれて
暑がったり寒がったり
いたずらに過ぎて行く時の中で
今日もそれでも笑ってるんだよ
季節の風にはこばれてきた種がどこかに不時着して
新しい命が咲くように
変わり映えのない日々もあざやかに変わるような
愛が見つかるかな
古びたアルバム
眺めては
昔を羨んで
辛いばかりの
今をうらんでみても
仕方ないのに
わかってるけど
振り返る
思い出の向こうの景色は美しく輝いているよ いつの日も素敵な景色だよ
立ち止まって
はじめて気づく
鏡を通しても見える
昔とは明らかに
違う゛何か゛
それをぼくらは受け入れられるかな。
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伝えたい気持ちがある
届けたい思いがある
今まで言えなかった言葉を
勇気を出して言うよ
文字にすれば
簡単だけど
面と向かって
言葉にするのは
思うよりずっと
難しいものです
感謝ばかりが
積み重なって
何かをしてあげるよりしてもらうことのほうが多くなったとき思う
この感謝を返さなくちゃと
日頃の感謝を込めて
ぼくはあなたに
ありがとうというたった5文字の中に精一杯の愛と気持ちを込めるよ
ありがとうね
ありがとうね
何度言っても
言い足りないね
返しきれないね
だけど
ありがとうね
ありがとうね
繰り返し
あなたに言うのさ
あなたに言うのさ
一生かけても返せないのはわかってる
だからこそ限りある時間の中で感謝の気持ちを忘れないことが返しきれないぶんのせめてもの埋め合わせだろう
いつも感謝してるよ
言葉だけじゃ足りないかな
ずっと感謝してるよ
ほんとうにほんとうなのさ
だからこそ
ありふれた
いつもの1日は
あなたに感謝するためのありがとうの日
1日も欠かさずに
感謝してるよ
感謝してるよ。
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この広い世界に
たったひとりの君に
捧げたい
届けたい
伝えたい
言葉なら
いくらでも
言えてしまうなら
どうすれば君は
ぼくのことを
信じてくれるかな
愛してくれるかな
自分のことばかり
考え気味の
毎日じゃ
いけない
考えればどれも簡単なことでふたりはすれ違ってきたね
心に雨が降る
悲しみの雨
それを
やませることができるのは
世界にたったひとり
君だけだよ
伝えたい 届けたい
捧げたい 注ぎたい
そばにいたい
そばにいてもらいたい
愛したい 愛してもらいたい
君とたくさんアルバムにも入りきれないくらい思い出つくりたい
不器用だけど精一杯
限られた時間の中で
ともに生きるなら
君以外じゃだめさ
だって君はぼくがこの世界でいちばん誰より
大切でかけがえのない人だから
こんなぼくじゃ
釣り合わないかもなんて自信なさげな顔していたらきっと君はぼくのことを叱るようにしっかりしなさいと言うだろう
ぼくは君を愛してる
かぎりなく愛してる
まぎれもなく愛してる
だから だから
世界でいちばん短いラブソング
心の中で奏でる
愛してるというだけのラブソングにもならない言葉さ
響いていけ
君の心をわしづかみ
この思いよ
夜の空に溶けてしまわないように
ぼくの流した涙も
浮かべた笑顔も
ぜんぶ届いてね
運命といえば大げさかもしれないけど
間違いないのは間違えないよ。
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家に帰っても
ひとりぼっち
話す人さえ
いやしない
孤独な帰り道から
帰ったあとで
憂うつな気持ちで
食べる夕飯
ひとりで暮らすには広い部屋だから
そのぶん 切なさで埋まっている
言い訳だけ
卑屈だけ
愚痴だけ
抱け
月も涙でかすむ
蒼い夜
ベランダでふかすタバコ
もの思いに耽る
悲しみをもみ消す灰皿はあるはずもない
蓄積されてしまうもどかしさはスカイツリーさえも届かぬ高さまで積み上げられた
孤独な帰り道に
憂うつな食卓
ため息が切ない
揺れる街明かり
小さな街路灯
気休めの口笛
ひとりごとばかりの夜
時計が時間を刻み
朝が予定を崩さず
太陽つれやって来る
夜が明ける
1日がはじまる
騒がしくなる表通り
でもそんなありふれた流れさえぼくには意味のない繰り返しさ
さあ 行こう
宛のない旅へ 旅へ。
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彼の映画は終わった
彼女の映画はまだ途中
そしてぼくの映画はつまらない
観る価値もないほどにつまらない
それでも続くシアター
映写機が映し出す日々
幸せよ 見失ったのはずっと昔
希望よ 期待よ
捨て去ったのもずっとずっと昔
ぼくに残ってるのは無意味に続くシアター
映写機が映し出す日々
なんてむなしい笑顔なのだろう
涙さえわざとらしく見えるなあ
とんだシアター
悲しい場面では泣き
楽しい場面では笑う
ただずっといつまでもそんな繰り返し。
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ぼくら人間なんて
所詮 運命のなすがまま
しとしとと滴り落ちる
小さな水滴のひとしずく
地面に落ちるまでの時間を生きる
はじけたらもう二度ともとの形には戻れないひとしずく
だからこそ尊い
生きていくことは辛い
それでも生きたい気持ちは消えない
だからこそ生きてる
はじけてしまうまえにやりたいことをやろうとする
傷つき
傷つけて
時には過ちも犯す
永遠は無い
あるのは有限だ
だからこそ生きるよ
ひとしずくの時間を
ひとしずくの命を
精一杯 ただ 精一杯
のんびり生きるよ
ため息つくような
心に雨が降る日も
飛び跳ねちゃうような
楽しい日も
限られた時間の中でゆるされている範囲内で泣くよ笑うよふてくされるよ
回る季節が
カレンダーをめくらせる
そして夏は目と鼻の先
幻のようにあらわれてはやがて消える
シャボン玉のようなふわふわとした時間の中揺れる木洩れ日
広げたレジャーシート寝転がる
ひとしずくの永遠をきっとどこかで理解しながら削られる数秒をただ見送る
たった一度の一呼吸さえ惜しまずに。