詩人:どるとる | [投票][編集] |
このままぼくはどこに向かって歩いてゆくのだろうか
こうして今日も時の流れに身をまかせて生きているけど
少しでもやさしい灯りを見つけては
すぐに冷えた心をあたためようとする
心もからだも弱いぼくはすぐに誰かが言い放つ言葉ひとつで地に崩れてしまう
いくつの涙流れては消えていくのかな
悲しみを数えても
不安なことを数えても
尽きることはなく
死ぬまで消えない
遠く窓の外の景色見つめては
その向こうに何かしらの光期待しては崩れ落ちるだけの望みはむなしさだけを残す
不安だらけの世界で
何を理由にそんなに笑えるというの?
ぼくは人ごみを避け
暗がりに逃げたくなる
手を伸ばせばほらなんてことはなく届く距離にある あのマグカップさえ なんだか心なしか遠いよ
暮れなずむ空と低空飛行するカラス
もうじき夕立が落ちてくるかな
遠い空がいつもより
ずっと遠くて
抜け殻のぼくの瞳の中に広がる虚空にいくらでも夢や希望を泳がせる
とある規則の中
ルールさえ守っていれば
とある時間の中
ルールさえ乱さなければ
そんな守りの態勢では戦えない。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
だるまさんが転んだみたいにさ
過ぎ去りし思い出をおもむろに振り返るその時
涙に濡れた恋を思い出すよ
よくあるケース
よくあるさよなら
それだけの物語
でもぼくには切実だった物語
恋しくって
恋しくって
汚れないこの胸は精一杯ときめいていた
おおざっぱにいうと
初恋は散ることになるのだが
それまでがとても
つらかったことは明白でいくつもの眠れない夜があったことも本当さ
しばらく立ち直れずにいた告白したあの日からぼくは抜け殻のように過ごした
風のように流れた日々
カレンダーは夢のように次から次へとめくられていった
恋しくって
恋しくって
純な思いはまっすぐにただ一途に君に向かってた
夕暮れ 空の下
小石 川に投げ
黄昏ていた
ありふれた風景が心を突き刺すよ
初恋の淡い色
そしてほろ苦い涙の味
ごめんなさいなんて
言われたら
何も言えなくなる
言葉をなくすよ
それでも恋なんかするんじゃなかったとは思わなかったのが今でも不思議なんだ
キュンと切ない恋だというのにどこか素敵な香りがするんだ
今 君はなにしてるのかな
ふいに気になる夜
窓の外に浮かぶ月
なんだかしんみり
洗い髪を夜風がくすぐる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
目を閉じて
暗闇に咲く
イメージを
描くことが
できない
詩人は
永遠に
言葉を紡ぐ
だから
言葉が
出なくなったら
詩人はおしまいだね
素直に書けば
素直に書くほど
嘘くさくなる
安っぽくなる
どうしたらいいの?
夜が過ぎてしまうよ
月を眺めても
いいイメージが浮かばないんだ
詩人をやめる日は
こんなにも早く来たのかなあ
神様が言うんだ
おまえには最初から詩人なんて向いてなかったのさと
詩人をやめたなら
ぼくには何が残る?
いつまでもいつまでもくだらない仕事だけ
繰り返してく 繰り返されていく 日々の中で言葉はぼくを救ってきたはずだ
だからぼくが今度は恩返しをしなくちゃならないのに
詩人をやめたら
それさえできなくなるね
だから明日も
時間がかかっても
誰かに届かなくても
詩人は描く
描きたい世界を
きわめて不器用なタッチで筆をはこぶ
だからぼくは
きっと きっとね
愚かでもへたくそでも死ぬまで詩人なんだよ
言葉は生まれる
詩人の頭の中から
そして形になる
文字になる
紙の上
ディスプレイの上
サイトの片隅
詩人は今日も
名ばかりでも
サイトの中だけでも
詩人なんだよ
プロじゃないから…
そんな言い訳はよしてもどきだからこそ書ける詩を書こう
言葉を寄せ合い
思いを持ち合い
今 ここに記せ心の中に広がる世界の姿を。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉にならない寝苦しい夜は
曖昧に過ぎて行く
浅はかな小手先の腕前で
ぼくは泥沼にはまった
なんとなくなんだけど
この頃悲しい
むなしい
どこか切ないんだ
胸の奥につかえた何かがとれなくてもどかしい
言葉になんかなるはずもないさ
雨に降られてるしかないさ
悲しい季節は夢か幻のように過ぎ去り
影だけを残したまま
人は小さなため息をこぼし背中でロマンなど語る
暑い季節はもういいよと猛暑にまいりながら涼しげな秋をただ待つ日々
街路樹はまだ青く
夕暮れは茜に燃えて
花火はまだ上がらない
暑い日々はまだ
しばらく続きます
汗は引かない
涙も止まらない
心の天気図に
台風が迫ってる
そんなことさえ
どうでもいいみたいにぼくは空ばかり見上げて黙ったまま
雲の流れを見つめてる
秋の訪れを待ちわびて
温度計を確かめて。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
バカ野郎が夢見たのは
計算された未来なんかじゃない
計算なんか行き届かない場所にある光
ほらねまばたきしてるまに消えた1日の中にもある光
暮らしはありふれてていい
だらしなくたって構わない
ぼくが幸せだと思えれば他人の評価などなんの影響力もないものなのさ
そうさ
勝手ながら 手を振りまして ぼくは朝に背を向け夜に向かって歩く
もう笑顔なんか腐り果てて
他人に愛想振りまくだとかお世辞を言うだとかそんなふざけた毎日はもうおしまいだ
信頼だとか
友情だとか
そんなの関係ないよ
ぼくが求めてるのは本当の気持ちだけさ
自分に嘘をつくくらいなら友情も信頼も捨てる覚悟でいつもいるから
ご心配なく
バカ野郎の見た光はいつでもそばにある
孤独にひとり風に吹かれ
吹けもしない口笛
口をとんがらせて吹く真似だけしたりして
影は揺れるよ
夕空の真下
光はまたたいて
夕闇せまる
頃合いに
方程式は意味をなくしてゆく
答はいつも
あいうえおさ
難しいことなど
鼻で笑えばいい。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
どんなに雨が降っても
どんなに風が吹いても
ぼくはもうきめたのだ
生きていこうときめたのだ
遠くのほうで
自販機の明かりが見える
たとえば人の希望なんてものはあんな人工的な光みたいなもので
悲しみを蹴散らして息を切らし走り寄ってもどこか作り物みたいな無機質な喜びがそこにあるだけ
愛想笑いが
街中に咲き乱れ
お世辞ばかりが
飛び交う浮き世に
お似合いの壊れた
リズムと愛と平和ばかり唄う偽物のロックンロール
笑いたくもないのに
嘘くさい笑顔で
見え見えのお世辞を振りまいて
涙や言いたいこと
隠すなんて
ああ惨めなだけなのに
今日も行き交う人は皆
ぼくもふくめて
目の前にありもしない壁を作り出すように
悲しいパントマイムで
要らない笑いと歓声を巻き起こしてる
帰り道の黄昏
空はどんよりと曇り
予報は久々に外れ
雷さまがお怒りになる
時々生きてることがなんだかよくわからなくなる
最初から答えなんて何もないのに
時に身をまかせているうちに浮ついてしまう
夜明けが近づき
太陽が目覚めるころ
ぼくはまだ夢の中
五月病が抜けない様子
カーテンは一日中
閉じられたままで
テーブルは散らかり
洗い物も洗濯物も
そのまま
社会という戦場に
投げ出され
給料を餌に
つまらぬ
愛想と世辞を
求められる無常よ
爆弾が落ちてくるように何もかもなくなればいいのにな…
水銀灯が静かに
消えて
本を開けば
いつもの
夢が広がる
それでも生きていこうときめたのは
なぜかなあ
その答えは胸の中
そして今日も
誰かの悪態を浴び
愚痴を聞かされ
憂うつな気持ちで
いることだろう
考えていることといえばいつもね
早く帰ることだけ
誰もいない部屋に帰ることだけ
人の中には居たくない
息の詰まる世界の片隅で自分だけが知る本音ぼそぼそ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
夜のほんのちょっとした隙間から
ひょっこりあらわれて
そして
簡単にぼくの小さなハートを盗んでゆくよ
追いかけても
追いかけても
追いつけない
知り尽くしても
知り尽くしても
知り尽くせない
君はどんどん
変わってゆく
新しくなってゆく
生まれ変わる
心を着替えるように
視線を奪ったまま
そっけなく微笑む
器用さはまるで
泥棒 恋泥棒
今日もぼくは
ハート盗まれたまま
君に夢中
ずっと夢中
神様より遠い人
猫のように
早足でどこかに消える
夜の隙間にまた
戻ってゆく
かすかな匂いを
残したまま
ぼくのハートを
盗んだそのまま。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
控えめに生きる
それがぼくだから
目立つこともなく
地味な先生は
ツルツルな脳みそで
あまり考えず生きる
でこぼこな砂利道
時には楽な下り坂
時には崖みたいな急斜面
そんな人生は続く
お品書きには載ってないちょっと変わった生き方で
苦労恐れず生きていくのさ
悲しみがなんだ
ひとりぼっちがなんだ
全然恐くなんかないぜ
おしとやかに生きる
優しく生きてみる
それだけで人なんて完璧になれてしまうんだよ
難しいことはすべて忘れて 不器用でも何かをひたすら頑張ることで見えてくる何かがあるはずなんだ
地味な先生は何も教えることもできないけど先生というからには何かを教える立場なんだ
たとえばそれは自分自身に気づかせるとか
控えめに生きる
それがぼくだから
欲張ることもなく
地味な先生は
ふわふわと自由な感覚でもって深く考えず歩く
それがぼくなのさ
地味な先生は。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
目立ちたがりの派手先生は今日も派手な服装で派手な振る舞い
でもそんな派手な先生にだって人には言えないような悲しみがある
派手な先生が教えることはひたすら派手な生き方だけ
だけどそれだけじゃない日もある
派手な先生が涙を流す日は派手な夜にはなれないのさ
派手な先生は地味には生きれないから
自分に嘘ついても
プライドを守る人
目立ちたがりなのは弱い自分を隠すためだ
守るためなんかじゃない
わかってる
派手な先生がいちばんわかってるんだ
そう言いながら
泣き出す派手な先生
悲しき派手先生
夕日が落ちる 今。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
落ちる夕日よ
自転車に乗って
坂道の頂上
君を眺めてる
いつもの景色だ
だけどいつ見ても
心をくすぐる
切ない景色だね
あんなに早く終わってほしかった日も
こうして終わってしまえばどこかがやっぱり名残惜しいものだよ
夕日にさよなら
カラスも鳴いている
ぼくも家に帰ろう
いつまでも
寄り道してないで
道草はもうやめて
坂道をおりて
おいしい夕飯とあたたかいお風呂の待つ
素敵なお家へ帰ろう
ドアをあければ
すぐさま聞こえる
おかえりの声に
ぼくもただいまを返すその瞬間帰ってきたって気持ちが安心感とともに溢れ出すよ
不思議に笑顔がほら
咲き乱れる 幸せ。