詩人:どるとる | [投票][編集] |
目覚めればたちまち何も見えない砂嵐
幾何学模様の憂うつな三角尖った気分
意味深な答を残したまま
ぼくに手を振る
白い天使
悲しみに微笑みを
切なさにも微笑みを
笑顔を忘れたら
あとは泣くだけさ
だから悲しみに微笑みを
切なさにも微笑みを
今やれるだけの
精一杯を込めて
モザイクの国から
抜け出そう
明日の希望が
ちゃんと見えるように
吹き荒れる砂嵐が
落ち着いたら
話し合おう
これからの
いろんなあれこれ。
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お話をしよう
べつにはずまなくてもかまわないから
話題なんかぼくが決めるから
お話をしよう
話したいことがあるなら年齢も性別も関係なく
お話をしよう
地球は青い
だけれど
住む人は
白人もいるし
黒人もいるし
黄色人種なんてのもいるんだよね
心に雨雲が立ち込めて やがて涙が降るときはぼくがそばにいてあげよう
そしてお話してあげよう
1にコミュニケーション
2にコミュニケーション
3にコミュニケーション
ずっとコミュニケーション
閉ざしてるを心を
少しだけ
開け放つことが
まずは大事だよ
誰にだって
構わないよ
お話をしよう
それがいちばんはじめの言葉だよ
話し出したら
終わらない
コミュニケーション
魔法の会話
もしかしたら
夜通し つづく。
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言葉にもならない夜は
睡魔さえぼくを眠らせてくれない
羊を数えようにもイメージさえ浮かばない
眠れないから
窓開けて
夜風にでも吹かれようと少し涼しくなった
8月の終わりの風に抱かれていた
どうしようもないほど涙降り積もる夜
それはまるで季節はずれの雪のように溶けては消えてしまう
季節は観覧車のようにまたはじまりの場所に戻るよ
そして何度も
繰り返す日々
並木道に茂る緑の木々もやがて枯れ木と変わる
ポケットに手に入れ
汚れたスニーカーでゆっくり通り過ぎる夏
移り変わる
新しい季節が気づけばそこまで近づいてる
耳をすませば秋の足音がきこえる
ほらね鮮やかにぼくの胸の中 夕色に染まる
日は少し短くなる
夜の闇が深くなる
エアコンの冷房もそのうち暖房に変わるだろう
新しい季節が気づけば知らないあいだに隣にある
ぼくは素知らぬ顔して口笛 ひとり吹く
黄昏の中 夕日の朱色に頬を染めて
ふいに何気なく涼しくなった風の変化に気づいて 立ち止まる 夜の片隅
帰り道の途中
なるべく明るい場所を探して 家路を向かう
見上げた空にはいくつもの星がまたたくように輝いていた。
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時の波間に消えてゆく
夢か幻 つかの間の一時
シャボン玉のように
それは儚く消えてゆく
さよなら 夕日よ
今日もお別れを告げ
沈んでく君の背中に
手を振るよ
さよならはまた会う日のためにあるはじまりの言葉
そう信じて。
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ゆらゆら揺れる影法師
黄昏時 さよなら言う時だね
いつものように手を振ろう
赤茶けた空がまるで熟れたトマトのように少し黒ずみはじめたら
それは夜の訪れの合図
さよなら バイバイ
さよなら バイバイ
あなたも私もぼくも君もすべての人が今日もどこかしらで誰かに手を振り
さよならをする
また明日会う日のために分かれ道で誰かの背中を見送るよ
涙を流すのは大げさじゃないさ
少しの別れがさみしいのはあたりまえさ
そしてアスファルトには手を振る影がうつっている
やがてその影もその場所から消えてゆく
あとにはただ街路灯の明かりが灯ってるだけ
月が輝いてるだけ。
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さよならと言い交わし手を振るだけで他人になってしまう
映画なら簡単だけど
現実はそんな簡単にはいかないね
画面をとおして伝わる誰かさんの悲しみや切なさなんて
作り物の嘘っぱちでしかないよね
好きなのに
こんなに
好きなのに
ぼくらは
別れなければ
いけない
複雑な関係さ
ふたり 向かい合う
雨の中 傘も差さないで
目と目で見つめ合ったまま
静寂の流れる景色の中
映画のようにさよならを言うけど
その時の悲しみや涙は本物だから
胸を突き刺す痛みも本物さ
ほら映画なら
終わってしまえば
悲しかったねで終わるけど
現実はいつまでも
消えない
痛みが残るんだ
終わらない映画が
ぼくの中でまだ続いている
さよならしても
終わらない
消えないこの痛み
ぼくの胸には消えない傷跡が残ってる
今さらどちらが悪いとかなんていわないけどぼくらの映画はまだ終わってないのさ
エンドロールさえむかえてないのに
ふたりはなぜか
終わるはずの映画の中でたとえば暗くなった画面の中で
人知れず
お互いをさりげなく思いながら胸を痛めて日々暮らしてるんだ
そんなシネマは今も
ぼくらの中だけで
上映中さ
エピローグは存在しない 終われないシネマ
やまない雨が降り続くような 悲しいだけのシネマ。
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流れるように
風のように
日々生きていこう
何も心配することなんかないのさ
夢見るように
鳥のように
さあ生きていこう
誰もかまうことなんかないのさ
街は今日も
人であふれただ賑やかで平穏な空気
家でも
仕事場でも
よく怒られて
どやされて
自分が悪いのはわかってるけどそれだけに本当にいやになっちまうね
高いところ
風の中に
ふと立てば
いろんなこと
些細なこと
思い浮かぶけど
何ひとつ
責めたりすること
なんかしなくていいよ
人生は五十歩百歩所詮まほろばの夢の中
長い道のり
焦らなくても
急がなくとも
いいんだぜ
雲の速さで
ゆっくりのんびり
生きていこう
青空が見える時に
精一杯遊んでおこうよ
雨の日は家で本でも読んでいればいい
本能に従ってばかりで損してばかりの毎日でも
それほど参ってないさ
笑い話に変えてしまえばOKだぜ
なんとなく
走り出す帰り道
急ぐ理由なんかないのに
風を切り
ぼくは風に抱かれて
ひとり物憂げに
目をつむるのさ
人生なんてあっという間に過ぎてゆく
長い道のり
焦らなくても
急がなくとも
いいんだぜ
亀の速さで
雲の速さで
ゆっくりのんびり
生きていこう
誰かのぬくもり
探す夜
見つからなくて
くよくよ落ち込んでは壁に向かいひとりごと
そんなむなしい夜さえ生きていく自信を捨てるような理由にはならないのさ
ここに僕がいることが生きてる理由だ
ここで僕が笑ったり泣いたりしてることこそが生きてく意味だ
答はまだ出ないけど
この道の先にはまだまだ何かがある
そんな気がするから
そう言いながら
結局は楽しんで生きている毎日
悲しみがほほを伝う涙を降らせても
涙ぬぐって
出番を待って
ひたすら耐え忍んで
空見上げて
気合い入れて
重い腰をあげて
歩き出す
そして人生はやむなく続く
空の果てまでも
地の果てまでも。
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積み木のように
ひとつずつ
積み重ねてきた
思い出よ
忘れ得ぬ記憶たちよ
いつか 僕が死んでしまえば行き場をなくして記憶の墓場へ行くだろう
さよなら 今日も終わってしまうんだね
いやなことも楽しかったことも全部まとめて愛すことができたならいいのにね
今まで 過ごしてきた日々はなんだかんだいってもまるで万華鏡のようにきらめく景色みたいだった
それこそ夢のように
過ぎ去っていったね
影のような思い出だけ胸に置き去りにして
僕の僕だけのメモリーグラス
ガラスのように儚くもろい記憶
日を追うたび古い記憶からだんだん忘れていってしまうのかな
君の君だけのメモリーグラス
ガラスが割れてしまうように粉々になった思い出よ
気安く触れようものなら傷ついてしまう
悲しみも切なさもすべて
僕の僕だけのメモリーグラス
ふいに思い出しては
思い出せない部分がまるでモザイクがかかったように曖昧に見えるよ
割れてしまう
思い出は
粉々になった
記憶は
それはそれとして
胸にそっと弔えば
また新しい記憶が
僕を支えてくれる
だから
時の流れに逆らうまでもないけど
少しだけ悲しくても
それは運命られたことだと新しい記憶を描いてゆこう 胸に
見たままの景色すべてはおぼえられなくても
きっと胸にはその時感じた気持ちは消えないでいつまでもいつまでもあり続けるから
メモリーグラスは割れてなお輝く思い出さ
積み重ねることも
忘れてゆくことも
すべては生きていることの証だと僕は思った。
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今、誰かの声が聞こえるほうへ道は続いてゆく
手招きするかわいいあの子とそれから
電車乗り継いで一時間ののち
たどり着いたのは
お気に入りの場所
二人がはじめて口づけを交わした公園
東京の街は
都市化とともに
だんだん
住む人の心も
冷たくなる冷たくなる
東京は真夏さ
ビルは照り返し汗がぬぐってもぬぐっても出てくるくらい暑い
それなのに
人の心は零度以下のマイナス極寒の世界
情けも涙もなにもないからここにあるのはゴミと排気ガスに包まれた道
ロンドンの霧のようにどことなくもくもくとした
東京ロード
スキップするには
なんだか遮るものが多すぎる
東京ロード
君は振り返り際
少し微笑んだから
それだけでも
幸せかな 今の生活
睨みをきかせる
お隣さんは陰険
なんだか
自分も陰険になりそうで怖いなあ
今、君の声が聞こえるほうにだけ歩いていくよ
ほかの誰かの声は信じない
君の声だけ
東京ロードは続いてゆくよ
ママのエプロン姿も恋しいけど
君のエプロン姿はかわいいね
だから お腹が鳴るよ
東京の暮らし
地図には
載ってない
二人の記念すべき
場所にてまたも口づけ
東京ロードから
東京ロードへ
繋がってゆく路線
夕焼けが僕らを照らす週末の幸せ
路地裏で猫は鳴き
あたりまえに誰もが暮らす そんな日曜日の出来事。
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夢を追う人よ
君はどこへ行く?
夢のある場所さえ
わからないのに
宛もなく探すよ
気ままに探すよ
たまには歩いて
よく食べて
よく眠って
ドリームランナー
優しく微笑む
その目に光る涙
汗だってごまかす
だけでこっちまで
泣きたくなる
終わらない青春がまだ続いている
あの日あの時
感じた感動がよみがえる今夜
夢は終わらない
ロマンを追う日々
君はやがて
輝く明日をつかむだろう
ドリームランナー
明日の自分にバトンを繋げて
渡したバトンを何度でも繋げてゆく
そうしていつしか
夢は少しずつ近づき
僕は光り輝く未来を手にするんだよ
夢は広い砂漠の向こうにもある
そして暗い宇宙の彼方にもある
その人が求める場所にあるのが夢だから
走りつづけるその先に夢はあるのさ
ドリームランナー
今日も走りつづける
夢をつかむため
夢を叶えるため
終わらない夢を追う日々
魂のバトンは繋がってゆく
明日から明日へ
未来から未来へ
そしていつか。