ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 投稿順表示

どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1764] 色鉛筆から考える或る理論
詩人:どるとる [投票][編集]


色鉛筆の中にはどれひとつとして同じ色はない
似ていても微妙な違う
だからこの世界には誰一人として同じ人はいない
似ていても似ているだけで同じじゃない

顔も性格も血液型も体重も身長もみんながみんなその人にしかないものがある

だから人は生まれながらに自分にしかない色を持っている

言葉ではあらわせないほどの特別な色を。

2010/08/25 (Wed)

[1765] 上昇気流に乗って
詩人:どるとる [投票][編集]


頭の中は真っ白
夢も何もない
明日は真っ白

さてどこに向かおうか
あてどない旅はつづく
振り返っても
立ち止まっても
周りの景色は変わらない
退屈な街並み

ため息が白く煙り
切なさはまるで
星屑のように光り
絶え間なくほほを伝う

僕はなんで泣いているんだろう
僕はどうして生きているんだろう
それさえ見失った僕に明日なんてあるのかなあ

あてどない旅は
どこまでもつづく
季節は移ろいながら
木の葉舞うように
僕は風に乗る

上昇気流に巻き込まれて
気づけばこんな
道の途中

大きな月が
雲間から
こちらをのぞいてる

さあ 真っ白な
思いを背負い
あてどもない
時間の中で
嫌われ者を演じてく僕だよ

あてどない旅は
どこまでもつづく
季節は移ろいながら
木の葉舞うように
僕は風に乗る

上昇気流に巻き込まれて
気づけばこんな
道の途中

美しいものだけ
ある世界なら
いいのに
涙は永久に拭えないさ

そこに悲しみがあるかぎり

小さな悩みや不安は
笑い話に変えられても
笑い話になど変えられない悲しみにほらね今日も降られている

それでも
何かを信じないではいられない
この性よ
落ち着ける場所を探してさまよう僕に安息の明日を届けてね。

2010/08/26 (Thu)

[1766] そこに明日はいつもある
詩人:どるとる [投票][編集]


特別なものなんて
何も望まないから
僕はただありふれた
明日を待ちます

まぶたの窓が開いて
瞳に夜明けがやってきた時
僕は不安と期待
半々で目覚めたよ

明日は生きてれば
誰にでも来るけど
願わなければ
幸せになんてなれっこないよね
だから願うよ

僕には なにはなくてもそこにはいつも明日があるから
欲張りすぎていた日々
ちょっと見直して
これからは歩いて行きたいな
きれいごとじゃないんだぜ

僕との約束さ
そうさ。

2010/08/26 (Thu)

[1767] 1日の終わりに
詩人:どるとる [投票][編集]


1日の終わりに
ため息吐いて
暮れゆく空に
涙こぼす僕

カラスが飛んでいる
巣に帰るのかな
僕も寄り道せずに
帰ろうかな 帰ろうかな

1日の終わりに
瞼を閉じて
沈んでく夕日に
手を振る

涙がこぼれ落ちた
泣き虫はまだなおらない
やっぱり切なさが
押し寄せてきたら
止められないよ
涙 涙 涙

ああ 優しさがこみ上げるその時
熱い何かが胸の中で焼けるようにぐっと切なくなる

さよなら さよなら
夜が来たから
僕は目を閉じて
背中を見せる
バイバイ バイバイ
月が昇ったから
夜の闇より深い闇の中に朝を見つけるまで夢に揺られ

僕はまどろんでるよ。

2010/08/26 (Thu)

[1768] ミルフィーユ
詩人:どるとる [投票][編集]


いつだって どこにいたって おなじ気持ちだって思うから
ふたりが歩んでく
毎日はおぼつかない足取りで不安そうだけど君がいるなら僕は平気さ

こんなにも こんなにも 人を愛したことはありますか?
ショーウィンドウにうつる自分自身に問いかけた
答えはいつも決まってる
それは君だよ

ふたりでひとつのものを分け合うようにね
ちっぽけな幸せも
ほんとうはいらない悲しみも分け合って譲り合って
お互いに遠慮もしながら
どうにかこうにか
ふたりの日々は続いてゆく

着飾らない心で向き合って
ほらね少しずつ
僕らの心は
恥ずかしがりながらも近づいてもっと近づいて
やがて重なり合うんだよ

ミルフィーユみたいに。

2010/08/26 (Thu)

[1769] この気持ちはなんだろう
詩人:どるとる [投票][編集]


ふてくされてるわけじゃない
黄昏てるわけでもない
でもどこかが満たされない
つぶれた駄菓子屋の降りたままのシャッターに蹴りを入れて
へこんだのも気にせずまた歩き出す
途方もない不安からの帰り道の途中
小雨が降り続く
時折涙が混じる
ため息が白く煙る

散々走り回ってたどり着いた真夜中に
頼りになるような明かりは何ひとつない
愛すべき人も
守るべきものも
何もない僕には
自分を愛しても
自分を守っても
孤独なだけむなしいだけ死にたくなるだけ

歳を重ねてく
そのたびなんだか
むなしく
切なく
なってゆく心
もてあました時間
何に使うわけでもなくただぼんやり窓の外眺めてるだけで
終わる1日なんてめずらしくもないのさ

ああ この気持ちはなんだろう
満たされてる筈なのに釈然としない心
胸にぽっかりと空いた穴ぼこ

元気がぬけてゆくよ
この頃笑ってないな
若さは僕にとってはただのお飾りさ

空を見上げて
希望の星を探すけど
そこにはいつも
光を放たない
黒い星しかないんだ

振り返るのは過去ばかり
前は見ていたくないんだ
どうせうまくいきっこない
僕の毎日はいつも卑屈と憂うつにあふれてる

いまだわからない
この気持ち
ただ僕は立ち止まる

つめたい炎をあげる
太陽を見つめて
出口のない迷路に迷い込んだような
そんな気持ちで
いつも何かから逃げている日々

すべての朝が
すべての夜が
僕から
いろんなものを
遠ざけてく

目覚めれば
そこには
空虚に満ちた
世界が在るだけ。

2010/08/26 (Thu)

[1770] 夏の万華鏡
詩人:どるとる [投票][編集]


夢のような幻のような素敵な光が
僕を包み込む土曜日
目覚めたらいつもの部屋だけど
なんだかどこかが素晴らしい1日さ

いいことがありそうなそんな気がするから
妙にウキウキして
思わず笑ってしまうよにっひっひ

太陽がくれた陽射しの上 咲いたひまわり
幸せは願う者にだけに与えられる財産
向こうから訪れるのを待つよりこちらから馳せ参じましょう
幸せを迎えに行こう

たとえばね暗い路地裏の陰に咲いた花にだって
気づけなければ
損だよね

だから 目を凝らして僕はいつでも小さな幸せさえ見逃さない

真夏の暑い陽射しにフラフラするフライデー
アイスばかり食べて
お腹を痛めて
せっかくの休みも台無しじゃ仕方ない

たとえば幸せは屋根の上に 見つからないところにあるから
ちょっと背伸びをしてみれば ほらねすぐに見つかるから
探してみよう
君の幸せを

太陽がくれた陽射しの上 咲いたひまわり
幸せは願う者にだけに与えられる財産
向こうから訪れるのを待つよりこちらから馳せ参じましょう
幸せを迎えに行こう

日に焼けた肌を
見せ合い笑う僕らは
それぞれの思い出を胸にまた風に吹かれていく

夢のような幻のような長い夏の日々が
ほら少しずつ
ゆっくりと
消えてゆくまで

僕はここにいるよ
汗をかいた
シャツなど脱いで
半分裸で空を見上げて
深い深い夢の中
意識半ば 風鈴の音を聴いている

セミしぐれが遠ざかってゆく
誰かの楽しそうな声が通り過ぎてく

そんな夏の日々
万華鏡からのぞく
キラキラ光る世界
青空と白い雲
一面のひまわり畑
それだけで
それだけで
夏になるね。

2010/08/28 (Sat)

[1771] 僕が思うヒーロー
詩人:どるとる [投票][編集]


ルールばかりのこの世界で自由なんてあるのかな
お利口さんになって
ルールを守って
赤信号の時は青になるまで待っていて右と左も確かめて
秩序と節操を持った
僕は非の打ち所のない完璧ないい人です

あからさまに正義をぶら下げた
ヒーローなんて今時流行らない
少し悪びれた
どこかダークな人の背中に憧れるこの頃

僕も遅咲きだけど大人になったな

昔好きだったヒーローはひたすらルールを守ってた

でもそんな僕も汚れてしまったよ
金汚いし ギャンブルにのまれた愚かな大人でヒーローからはほど遠い悪役にも満たないチンケなやつさ

僕が思うヒーローは
いつでもみんなのためにいて
困っていればすぐさまどこかから飛んできて助けてくれる
誰からも愛される
そんな存在だったのに

僕はヒーローになれなかった
僕はヒーローになりたかった
べつに特撮映画のようなヒーローじゃなくたって
誰かから信頼されるような大きな背中のヒーローになりたかっただけなのに

僕が思うヒーローは
僕自身が殺してしまったようなもんだね

鏡にうつる僕の姿は
まるでドラマによくあるような
通りすがりのエキストラ
なんの配役も与えてもらえない
たまたまそこを通っただけのどこにでもいる人

花屋の角を曲がり
奥へと入った
アパート住まいの
チンケなヒーロー

憧れはくずかごの中
ゴミに埋もれた夢

僕が思うヒーローは
もうここにはいない
僕自身が消し去ったから

誰の助けにもならない
邪魔者にしかなれない

やさぐれたヒーロー
その末路。

2010/08/28 (Sat)

[1772] 偉大なるあの人
詩人:どるとる [投票][編集]


僕がただひとり
憧れの的にしてる
偉大なるあの人
サインも持ってる

僕はただひとり
夢に見ている
いつかふたりで
語り合いたい

いくつもの夜が過ぎて
いくつもの年をとって
いくつもの時が経って

ふと立ち止まって息を整え気づくころ

偉大なるあの人は
さらに偉大になる
空の上のそのまた上
さらに届かなくなる
遠く 遠く 遠くなる
偉大なるあの人は
僕の中で神になる
雲の上のそのまた上
さらに会えなくなる
遠く 遠く 遠くなる

偉大なるあの人よ

いつか会うという
野望は捨てないよ
有名でも地道に
近づいて行くからね

少し乱暴にスライディングしながら
滑り込むよ
あなたのふところ

偉大なるあの人よ

僕はずっとあなたに憧れたまま長い夢の中で終わらない夢を見ています

あなたにドキドキしています
それは言葉では言い表せられないくらいとてつもない度合いです

偉大なるあの人よ
テレビの液晶に
あなたのお顔がうつるたび僕はハラハラしています

偉大なるあの人よ

いつか どこかで。

2010/08/28 (Sat)

[1773] 漂流する一室
詩人:どるとる [投票][編集]


見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま

変わらないままだよ

ダラダラとした僕の生活は万年床の下に積もったホコリが物語ってる

誰とも関わりあいにならないなら
この部屋はまるで
大海原を漂流する
船のようなものだね

南の窓から風が吹いて
東の窓へと抜けてゆく
安らぎに満ちた夕暮れに

僕は漂流者
孤独な人
できるなら
このまま
誰にも愛されず
死ぬ時も
誰にも看取られず
たとえば深い森の奥で息絶えたい

見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま

片付かない日常
落ち着かない心情

僕は漂流者
明日から明日へと
たださまよう船のたったひとりの乗組員だよ

この部屋は漂う
暗くさみしい夜の海上を
明かりも点さず
沈むのを待つように
時の波に揺られ漂流する一室。

2010/08/28 (Sat)
8416件中 (1651-1660) [ << 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 >> ... 842
- 詩人の部屋 -