詩人:どるとる | [投票][編集] |
なにものも近づけさせない
サンドイッチからはみ出したレタスみたいな詩
今日も描く
だれよりも不器用に
そして
だれよりも円滑に
素早いタッチで
あふれる思いを込めて
たとえばありがとうのそのかわりに。
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夜明けにはまだ遠く
夜と呼ぶには大げさ
な灰色 中間色の心
悲しみは降り止まない雨になって
降り続くのに
それを避ける傘もなく
冷たさがストレートに
芯まで伝わるよ
ただそばにいることだけしかできない僕だけど
気の利いたことさえ言えない僕ならば
きみのそばにいてあげることこそが何より僕にできる精一杯だと思うから
そばにいてあげるよ
そばにいさせてよ
そしてひとりぼっちの夜を終わらせて
男泣きさせるような地味なさみしさも
切なさも素直に僕は今まで我慢してきたから
これからは我慢なんかしないできみの前で泣いたり甘えたりできるんだね
いつも
いつもいつも
僕は君に感謝してるよ。
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僕が君にできることは
多可がしれてるから
特別なことはせずに
ただそばにいてあげるよ
晴れた日も雨の日も
いつでも君を好きでいてあげるよ
威張ってばかりで
強がってばかりで
ほんとうは弱虫で
誰より涙もろい人なのに
君の前だとなんだか
みじめなところ見せまいと強がったり威張ったりしてしまう
だめな僕が出しゃばるよ
きっと僕が君にできることは探しさえすればまだまだいくらでもあるのに
強がるくせに泣いてばかりで何もできないと弱気な僕がいるんだよ
君は優しいから
いつでもあなたがそばにいてくれさえすればいいよと強がるけど
お互いに強がっていては仕方ないよね
だからそろそろ強がるのはやめてさみしいならばそのさみしさ隠さずに本音を打ち明けあおうよ
たとえば僕と君だからできることを探してゆこう
きっとあるはずなんだ
永遠という言葉の重さは曖昧だけど
ただひとつわかるのは僕はまぎれもなく
君をこの世界で誰より愛していて
君も僕をかぎりなく愛していることだけは
永遠だから
僕はあたりまえに今日も明日も君を愛す
そして君もあたりまえに僕も愛してくれる
時とともに少しずつ変わりゆく街並みとは違ってさ
いつまでも変わらない気持ちで僕らは生きていく
明日もそこにいる
君を愛するために
僕がそこにいる
たとえば 何が大切でもやるべきことを探せといっても
かけがえないものは
誰より大切な人がそばにいて 笑っていてくれること
僕が君にできることは
君が僕にできることで
たとえばそれは簡単なことだと気づいたよ
誰より僕が君を好きで
いつまでも変わらないでいれば
嘘みたいにふたりは幸せになれるんだ
だから僕が君にできることはただそれだけ
僕ができることはいつまでも君が知ってる僕で居続けること
僕はわかったよ
愛というひとつの宿題は答えなんかないからふたりで解いてゆくもの。
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僕は君のことを
世界一愛してるけど
君はどれだけ僕のことを愛してくれてるかな
頼りなくって
弱虫で
何もできやしないけど
頼りにしてくれてるかな
期待はかなえられてないけど
今日も夜明けがあっという間に夕焼けに変わり
僕は少しだけ
涙腺がゆるんだ
君の笑顔はどんな過ちさえも包み込んでしまうようなまばゆい光を放っていた
やさしさ100%の愛で君は僕を愛してくれるから
やさしさ100%の愛で僕も君を愛してあげたい
少しも遠慮や手加減なんかしないで惜しみない愛とやさしさで君の悲しみや抱く悩み迷いとともに闘いたい
やさしさ100%の笑顔が僕の瞳にうつり
夜景をバックにあふれる涙ににじむ月
言葉は死んだように何も出てきやしないけど伝えたいよ
ありがとう
ありがとう
愛してる
愛してる
ずっといつまでも
いつもいつまでも
やさしさ100%の愛はここにある。
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夜が来て
朝が来て
その繰り返しの中で
いつか僕は死ぬ
短絡的な考えとちっぽけで安っぽいプライドをぶら下げながら
今日も強がりをバネに前へ進む
新しい携帯がまた出たよ
新しいゲームもまた出たよ
新しい恋人だけはずっといないよ
ひとりぼっちの夜はまだまだ続くよ
君が隣にいた
あの頃の記憶は
思い出すたび
胸に痛いから
思い出したくないんだ
あたたかいコーヒーを冷めるまで
語り合った日々よ
秋風にお揃いの黄色いマフラー揺れて
僕はいつの間にか
君の面影を探してた
涙の止め方を誰か
教えてよ
どうすれば
忘れられるのだろう?
あんなに幸せだったのに今は僕はひとりぼっちで君の幻影ばかり追いかけているのさ
これは単純な恋じゃない もしかしたら運命と呼んでもよかったくらいの大げさな恋だから
忘れられるわけなんてないのはハナから知っていたよ
ある冬の恋物語
タイトルミスだね
でもその中には
沢山の涙と笑顔が
宝石のように
輝いている思い出さ
凍える指先
それはやがて
汗に濡れた
気づけば緑の中
並木道にふと立ち
君を思い出してた
ああ夏なのにマフラーなんてカバンにしのばせて。
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乳白色のスカートが揺れる
夏の晴れた空の下で青い屋根のような
青い空に白い雲が浮かぶような
そんなありふれた日に
白いスカートなびかせて君が笑う
さも楽しそうに
君と出会ったのは大げさな奇跡
しかも超ド級の奇跡なんだよね
白いスカート風に舞い上がる
僕はすかさず下心を押さえ込む
ああ 君よ
大人になった君よ
美しくなったね
幸せの鐘楼は鳴る
君を祝福する声が
僕の耳には届かない
君の隣で笑うその人にすべてたくすよ
白いスカートの揺れるころ 僕は永久に君を遠ざける
会いたくないんじゃない
会えないんじゃない
会ったらいけないんだ
心が壊れてしまうから。
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夢のようなそうでもないような不思議な夢の中で見る夢
いつか誰かが言った
『現し世は夢 夜こそ真の夢』
回り続ける地球の中で生まれ
今日もなんとなく生きている僕だけど
悲しみとか切なさとかいろんなものにしてやられながらも幸せです
万華鏡からのぞけるきらめく世界が
時折顔をのぞかせては僕から笑顔を勝ち取っていく
それはまるで安らぎに満ちた夢の世界
雨に濡れた心も
まぶたの裏に焼き付いたあの日の惨劇もすべては生きてるからこそ出会うべき岐路
万華鏡からのぞけるきらめく世界は
つかの間の晴れ間だからまた少ししたら雨が視界を汚すけど
きっとまた空は晴れるから
悲しみを通り過ぎたときにはもう僕はさっきまでの涙なんてなかったみたいに笑えるさ
ほらね また
現し世に 夜が訪れ
真の夢ははじまる
たとえるなら万華鏡のようなきらめく世界が僕に生きてる喜びを与えてくれるんだ
それはつかの間だけど
そのひとときのために
捧げる時間の中だけは
幸せでいられるから
文句なんてないさ
また晴れるたび
僕は太陽に微笑み
青空に手を伸ばす
夜のような
夢のような
素敵なひとときが
現し世に輝きを添える。
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寒い冬の日の話
愛するふたりは肩を並べて歩いていた
ふいに鼻をついた
甘い香りに誘われて
石ヤキイモを買った
ヤキイモはふたつに割って
狭い駐車場の車止めに座りお話しながら
おいしいねって笑っていつの間にか食べ終わっていた
だけれどあの夜は幻
僕の隣には今
君の影も形もないから
君と食べた石ヤキイモはおいしかったけど
君とはもう永遠に食べられないから
ひとりで食べてもおいしくないのに
いつも冬になるたびに買ってしまうよ
ひとりじゃやっぱり
おいしくないよ
ひとりじゃやっぱり食べきれないよ
石ヤキイモで思い出すあの日の夜
思い出すたびにあふれ出す涙で粉雪が舞う景色がにじんでしまうんだ
そんな石ヤキイモの夜
残り火のように
煙を立てて
今も僕を切なくさせる
甘い思い出なのに
やけどしたみたいに
ほら 今も心に刻まれた傷跡がうずくよ。
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何もできない
愚かな僕だけど
君のそばにいたいよ
いさせてよ
時には優しい
言葉をかけたいよ
でも君はいつも
ただそばにいてくれればあとはいいから
そう言って微笑む
ほんとうは素敵な
指輪も欲しいくせに
ほんとうは素敵な
夜景が見える場所へ行きたいくせに
君は強がって
僕に優しくしてるつもりでほんとうの気持ちを隠しているんだね
わがままじゃないんだ
勝手なんかじゃないんだ
ほんとうはしてほしいこと
欲しいもの
行きたい場所
言ってくれれば
できる範囲で叶えてあげるのに
君はひたすら
強がってばかり
だんまりの夜
ふたりは背中合わせで会話を続ける
君の背中が心なしか泣いている気がしたんだ
僕の背中を伝って思いは通じたかな
強がらないでよ
わがままを言ってよ
僕はそのために
ここにいるんだから
君の願いを聞き入れるために頑張れるんだから
ほんとうはもっと
僕に甘えたいくせに
ほんとうはずっと
弱虫なくせに
強がるたび 君の小さな胸が軋むようで
悲しいのさ
ひっそり泣いてることも抱いてる願いも全部わかってるから
なおさら
ねえ 僕は君の隣にいるためだけの人のですか?
違うだろう?
君を愛する人だろう?
背中合わせの会話なんて止めて
向き合って素直になろうよお互いに
背中合わせじゃわからない
見えない気持ちを
抱いてたさみしさや
果てしない孤独を
聞かせてよ話してよ
君の話ならいくらでも聞くから
そのためにいる僕だから
泣き合って なんだか疲れたころ
僕は君とふたり抱き合って眠る
君の寝顔がすべてを教えてくれる
この人を守るため
この人の幸せを見つけるため 僕はいるんだと
そして泣いていた
君の背中はいつの間にか笑ってる
猫背がかわいいね
ぬくもりがあたたかいね
アイラブユー
やっと言えたね。
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マフラーを靡かせて
自転車 風を切って
走る 走る 走る
すり切れるのはタイヤじゃなく僕の命
時間は限られてる
タイムリミットはいつかはわからないけど
夏の暑さにまいりました
干からびたミイラのように 僕は寝てばかり サボってばかり
マフラーを靡かせて
自転車 風にのって
生きる 生きる 生きる
誰のためでもなく
自分のために
並木道は緑色
空はあかね色
僕のマフラーは
少し色あせた黄色
さあ 自転車はもうすぐ壊れて
少しだけ ここからは苦しくなるよ
季節の変わり目に
何を着ようか?
迷う 心
マフラーを靡かせて
自転車 風を切って
走る 走る 走る
立ち止まる風の中
黄昏がお出迎え
坂道の途中
静かに ページをめくってゆく 指先がふるえているけど
明日もきっといいことのひとつやふたつあると 不安がりながらも微笑んでさよならを言う
日にちが変わった
その瞬間に
僕は生まれ変わる
昨日より少し
大人になる
でもマフラーは
昨日よりなお
色あせる
時とともに
変わるもの
それは変わるからこその悲しみと喜びを伴う
光と影をまとった
この世界
涙をかぞえ
笑顔をかぞえ
肩を落とす日も
きっと
明日を信じて
また歩き出せる
新しい夜明けに
向かって
色あせてゆくも
味わい深くなる
見えないマフラーを
ひらり 靡かせて。