詩人:どるとる | [投票][編集] |
初恋という檸檬味の思いを抱いたまま
さまよう 青春の中
覚めない夢の中で
君だけを ただ 君だけを見つめている
檸檬の酸っぱさの中にも確かな甘さがある
好きだと言えないままさよならするあのワンシーンが消えなくて 涙に濡れる思い出
檸檬の頃は過ぎ去っても檸檬の甘酸っぱさは消えない
今でも。
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邪な気持ちで
抱きしめた
幸せには輝きすら見えない
欲に染まって
嘘を重ねれば
涙がこぼれ落ちる
それだけ
時間が流れてゆく
影も残さず
誰かの笑顔も
素敵なぬくもりも
まるでなかったかのように消えてしまう
そして季節はめぐる
残酷なほどのスピードでまた景色を変えるだろう
大切な何かを壊すように
瞳に映る思い出のような景色は打ち上げ花火のように はかなく散って
あとに残るのは片づけられた見えない記憶のかけら
振り返る瞳に映る小さな思い出がまるで映画のように
僕を引きつけてやまない
そこにも あそこにも路地裏にも
そこにしかない思い出が咲いている
いつでも いつまでも胸の中には
大切な思い出の残り香が匂おう
思い出がまるで花火のように 天高く打ち上がったら
セミの声はやみ
鈴虫が鳴き
夏は静かに終わる
風鈴のあの涼やかな音も形(なり)を潜め
路地裏の猫は夜にもなればそれぞれの家へと帰る
思い出は少しずつ
遠ざかる
忘れてくものもある
だけれど遠ざかるにつれて新しい思い出も増えて
そして色鮮やかになる
胸の中にいつまでも映画のように流れる素敵なメモリー
線香花火のように
寿命の短い夏は
もう少しで終わるでしょう
冷たい麦茶も
冷えたビールも
いいけど
あたたかいお茶や
熱燗が恋しくなる
季節はもう間近
閉ざす夏
セミしぐれが
遠ざかってゆく
秋の風が並木道を吹き抜けてく
黄昏夕暮れ並木道僕の胸を突き抜ける新しい季節。
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いつの間にかそこにあった幸せ
いつの間にか僕はそれに笑いかけてた
幸せの根本的な意味も何も知らないくせに
とりあえず笑っとけと笑ってる
しあわせのありかはずっと変わらずここなのに
全然見当違いの場所ばかり探してる
愚か者は僕だけかい?
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不思議なことなんてさ
どこにだってあるのさ
君が住む街にだって
不思議なことはあるさ
路地裏の日陰で
僕らはお喋り
それがなんだっていうのさ
素敵なんだ
素晴らしいんだ
ありふれてても
それが幸せなんだ
さあ笑え
今を噛みしめろ
路地裏から始まり
路地裏より終わる
路地裏物語
夕暮れの中
黄昏ながら
野良はあくびをして
僕の隣で眠る
それもひとつの営みの形
何はなくとも
君さえいれば
たちまち物語になるさ
不思議なことは
不思議なことは
路地裏の中
たとえばの話。
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始まりも終わりもないような
果てしない物語の途中で生まれた僕は
気づいたらここにいて
いつの間にか大人になっていたんだ
生まれた意味も
生きてる理由さえも
わからないから
時々それを言い訳にしてどうして生まれたんだろうかとか疑問を抱いては簡単に死にたいと繰り返す
ここにある物語のとあるページの片隅で
誰もが自分の物語を持っている
誰もが自分の物語の主人公なんだ
そうしてあしたへとつづく物語
アスファルトにうつる影を引き連れて
夜明けに窓を開けて
眩しさに目を細める
悲しみも喜びも
生きてるからこそ感じる素敵な出来事
この涙は強さの証
大人だからって泣かないわけじゃない
なんだかわけもなく
泣きたくなる夜
僕は死ねなかった
まだ生きたいって思う心が捨てられないから
あしたへつづく物語のページに手をかけて眠るよ
そして目覚めたら
そのページの中
僕は生きるでしょう
そして泣いては
笑うのでしょう
そうやってまた果てしない物語はつづいていくんだろう
誰かがそうしたように死ぬまで物語はつづいていくんだろう
何かを残せなくても
えらくなれなくても
生きてるだけで誇りを持てるから
僕は絶え間なく
あしたへとつづく物語のページをめくり続ける
きっと。
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あの坂道の途中で
つまずいたのは
僕でした
最後まで登れなくて
結局は引き返した
僕でした
もう多分 永久に
登らないだろう
あの坂道の上
諦めたけど
後悔はしてない
往生際はいい
諦めも早い
僕でした
僕でした
僕でした
だからむなしさは生まれるのかな
坂道への憧れは燃えるような切なさを抱かせて
燃える太陽 雲間に消える
夕立を降らす
雲の下
傘もなく 坂道の下
見上げる 瞳ににじむ涙
背中で手を振る
黄昏色の1日
さよなら さよなら
言葉には出さなくても もうそれしかないさ。
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不安定な足場を歩くように
今にも落ちそうな現状
心の中に雨が降っているような
そんな気がするから
悲しみは僕からついて離れない
少しずつ 少しずつ
時間が経つにつれて
壊れてゆく
マイナスのイメージが払拭できずに
孤独の宇宙の中ひとり たたずむ小惑星
不安定になる
もっと不安定になる
夜の灯りが切なさをはこぶ手伝いをする
月があたりまえに輝くいつもの夜なのに
いつもとは何かが状況が違うようさ
あしたに抱く様々な不安が 絶え間ない悲しみが押し寄せる波のように胸にぐっと切なさを届ける
不安定になる
もっと不安定になる
あしたのことが気になって仕方ないよ
僕の目の前に広がるいくつもの扉
どれも僕の持ってる鍵じゃ開かないんだ
僕には行き場なんか最初からない
そんな弱気な心で
闇夜に輝く月と
風に揺れる送電線
朝までひとりきり
壁とにらめっこ
不安定な気持ちは
まるでブランコのように波があるから
つきあいきれない
さあ 歩き出すなら今です
思いとどまらないで
窓を開けて
飛び出そう
飛び立つ
鳥のように
月があたりまえに輝くいつもの夜なのに
いつもとは何かが状況が違うようさ
あしたに抱く様々な不安が 絶え間ない悲しみが押し寄せる波のように胸にぐっと切なさを届ける
だけれど僕は歩いてゆく 持ち前の我慢強さと諦めの悪さで
最初の一歩を踏み出そう
その一歩が未来をつくるんだ。
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何もかもが
まるで
嘘のように
思えたら
それは
今の現状に
満足してないから
笑えない
笑えない
何も嬉しいことがない
アングルを変えてみればわかるかな
あなたの微笑む顔が目に浮かぶ
夜も朝もそばにいてただそこにいてくれるだけでいい
頭でっかちの分からず屋
雨女は君で
晴れ男は僕で
今日も空の下
悲しみも喜びも
半々で
笑顔も涙も
ちょうどいい具合にあって
それが幸せで
泣いてしまう
言いたいことは
つまりひとつだけ
それは君を 愛してるってことさ
雨女は雨を呼ぶ
晴れ男は晴れ間を呼ぶ
今日が雨でも晴れでも
変わらないのは
君を好きなこと
それだけが自慢だよ。
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私の名はとりあえず旅人とでも名乗ろうか
そして私の人生は
始まりから終わりまでずっと果てしない旅とでももうしましょうか
浮かんでは沈む太陽はそれこそ何度も何度でも
同じことを繰り返す僕らのようにいつもの仕事をこなすように僕らを照らしてくれる
偶然か運命かはわからないけど
たとえばここに生まれて くだらないことにだって笑いあえる
そんなありふれた幸せともう一度 向き合ってみれば 案外たやすく感謝できる自分がいるはずなんだよ
今日が雨だって
晴れたって
きっと素直に心から
喜べる出来事が誰にでもあるように祈る
今日という日は
美しくいえば
神様からのプレゼント
そして明日も
過ぎ去った日も
全部全部
僕が見るもの
僕が感じるもの
それはみんなプレゼント
こうして目をつむれば
忘れられないくらいの悲しい記憶もある
だけれど僕を照らす光もきっとある
僕が何を探しているんだろう
僕は何を求めているんだろう
生きる理由はなくても
生まれたからには
何かを探すため
何かを求めるため
僕はここにいる
さあ 繰り返す絶え間ない時間の向こう側に今はまだ見えない幸せを先に描いてしまおう
そこに向かうために
街路灯が何かの行列のように並び
誰かの帰り道を照らす
ふと見上げた夜空に月が光る
なんだか優しい気持ちになれる
今日という日は
明日になればまるで夢のように消えてしまうけど
やがて訪れるこの世界にさよならをすることさえ運命だというなら きっと今生きていることにも大きな意味があって
それは永遠だと思え
生きてるこの時間がけっして悲しくならないように
今日という日は
美しくいえば
神様からのプレゼント
そして明日も
過ぎ去った日も
全部全部
僕が見るもの
僕が感じるもの
それはみんなプレゼント
知らないあいだに受け取った日から僕は僕になった
運命より素敵な出来事。
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すぐそばにある
大きな幸せに
僕は今まで
気づけなかったよ
お母さんがいて
お父さんがいて
何不自由なく
生きていられるのに
この心は欲望の赴くままに絶え間なく欲しいものを求め続ける
僕の中の僕から教えてもらったよ
しあわせはいつもここに咲いていると
僕はどうしてそんな簡単なことにも気づけなかったんだろう
何が幸せで
何が不幸せで
何が 何が
僕に足りないんだろう
幸せなんて
ありふれてていいはずなのに特別なものを多くを求めすぎていつの間にか自分さえも見失っていたんだね
しあわせはいつも僕の目の前にあったんだ
見当違いの場所ばかり探して欲望に目がくらんでて大切なことが見えなかったよ
言い訳だけど
幸せのある場所が
わかった今なら
きっときれいな気持ちで生まれ変われる
心についた汚れはたくさんあって
落とすのには時間がかかるかもしれないけど少しずつ少しずつ洗い流すよ
あろうことか僕の中の僕から教えてもらったよ
しあわせはいつもここに咲いていると
僕はどうしてそんな簡単なことにも気づけなかったんだろう
何が幸せで
何が不幸せで
何が 何が
僕に欠けているんだろう
本当の幸せが僕の目の前で今 僕をゆるしてくれた気がした
その時こぼした涙は
きっときれいな涙のはずだ
そして今日も僕はしあわせの咲くこの場所で 必要な幸せだけを愛でながら
心からほほえむのです
汚れはだいぶ落ちたかな
なんてね言ってみたりして。