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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[2184] イエスの季節
詩人:どるとる [投票][編集]


十二月はやっぱりクリスマスだろう
だけれど忘れないで
キリストの誕生日

信仰心はまるで無いが都合のいいときだけ神頼みする人の群れの中で僕も同類だね

イエスの季節が今年も寒波を連れてやって来る
やがて街を埋め尽くす白い雪も急ぎ足で降ってくるだろう

君が編んでくれた
手編みのマフラーと
手袋をせっかくだから 着けてね
街に飛び出すよ

あたたかいけど
心はなぜか寒いよ

だって、もう
君は居ないから

似合う?とかも
聞けないね

空を見上げて
涙を必死にこらえて
それでもこらえきれない夜は

神様も泣いているかな

どうか、僕は君の分まで生きるから
安心しておやすみ…

十二月はやっぱりクリスマスだけど

僕にはこの季節はやっぱり辛い季節さ

だって君が
死んだ季節だから

はじめて神様に祈ってはじめて裏切られた季節

その時からさ
神様を信じられなくなったのは

神様なんかいやしねえ

そんな捨てぜりふも溶けるように消える夜

十字架に込められた
魂さえ 汚物のように。

2010/12/10 (Fri)

[2185] 桜花
詩人:どるとる [投票][編集]


暖かな春の陽射しの中で君は笑ってる
僕は口を開けばいつも弱音や泣き声ばかり言ってる
そんな僕でも君は迷いもなく好きでいてくれる
これ以上の幸せはないけど君の期待に応えられる自信もない
だけど愛してる
こうしてただふたりで一緒の時間を過ごしてるだけで明るい未来 紛れもなくそう言えるんだ

桜の花が咲くように
はじまった恋だった
桜の花が散るように
終わった春だった

今も君は僕の傍で
冬の寒さに寒がりな君はふるえてる

あたためるのは僕の役目さ

春の日にサヨナラをしてまた出会うその時にははじめましてってお辞儀をして
タンポポの咲く小径を歩く

遠からず近からず
春は僕を呼んでる
早く 来いって

白い雪に埋もれた
街が恋人たちの
笑顔であふれたら
君のいない寂しさにため息ひとつ
僕はつくんだ

早くこんなくだらない仕事なんて終わらせて君に会いに行くよ

心に春が訪れたように冬なのに暖かな気持ちになるのは
君と一緒にいるからだ

ほら、不思議なんだけど今とても満ち足りた気分

君がいればほかに何もいらない

ああ 桜花咲く季節
かじかんだ手を包む
君のぬくもり。

2010/12/11 (Sat)

[2186] 君にたくす僕の未来
詩人:どるとる [投票][編集]


望んだ未来は思うより遠かった
幼い昔はわからなかった 夢までの距離の果てしなさ

望めばたいがいのものはなんでも手に入った幼い昔は
ネバーランドさ
もう戻れない

幼さにサヨナラして
僕は格好だけでも大人になろうとして
とにかく気丈に振る舞うんだ

日記に綴った
季節の思い出は
風にさらわれる
落ち葉のように
言葉にするだけじゃ
写真に撮るだけじゃ
残しきれないね

紅茶色に染まった夕空に 川沿いに沿って歩く君と僕の未来は
ありふれてはいるものの案外幸せだったりするんだな

余計なものは何もなく
余分なものもなくて
必要なものは欠けているけど
本当に大切なものがいつも傍にあるから
幸せさ
幸せさ

今、目を閉じると
そんな未来が浮かぶ

それが僕の未来

待っているよ

質素でいいから
単調でいいから
普通でいいから

僕の未来には
君が必要さ

君って光を見失った明日に希望は無いからねえ僕の未来を輝くものにしてください

君にたくす僕の未来
想像図から飛び出したはるかな世界で待っているよ。

2010/12/11 (Sat)

[2187] 散りゆく日
詩人:どるとる [投票][編集]


今日に手を振って
サヨナラしよう
目をぎゅっと閉じて
暗闇の中見送ろう

幸せは目には見えないから 心で感じるんだ
悲しみは触れられないけど 心が痛むんだ

落ち葉を掃除するように 風が吹けば
さらさらと音をたてて道の両端に流される そんな光景だ
僕の周りには落ち葉さえ寄りつかない

独りの寂しさが
独りの切なさが
際立つ季節
白い雪と
窓の外のモノクローム

珈琲を飲んだって
コタツにくるまったって心は寒いまま
心は寒いままさ

枯れ葉のように
やせ細った
身体を
ふるわせながら
僕は歩く
どこまでも

また再び
昨日のように
遠い昔のように
散りゆく日を
見送って
散りゆく時
見送って

新しい1日を
抱きしめる

そんなことの繰り返しさ

また寒くなって
また暑くなって
気づけば僕は
季節さえお構いなしで日常に侵されて
ただ無心で働くだけの人生

なんか悲しいな

そんなこと思う
土曜日の夕暮れ

空がいつもより高く
感じられたんだ。

2010/12/11 (Sat)

[2188] 旅立ちの唄
詩人:どるとる [投票][編集]


だれも僕だけの力でここまで歩いてこれたとは思わないさ
ただ、言いたいことは全部言いたいだけだ
僕だってちゃんと日々生きてるんだ

生きるだけそれだけで結構辛いもんだ
子供の時はいいけど
大人は辛いもんだ

大人になってはじめて思いました
大人の辛さ
大人の大変さ
金を稼ぐことの難しさ
それに伴う様々な障害やアクシデント

大人になればなるほど人はさみしくなる
大人になればなるほど人は無口になる
大人になればなるほど人は折れ曲がる
大人になればなるほど人は優しくなる

弱い僕には誰かを愛すなんて大それたこともできないかもしれないな

だけれど自分を守ることならできそうさ

とりあえずできそうなことから
やってみよう
やっていこう
スタートを切ろう

夜明けなんて待たないで 時間になんて縛られないで
好きなときに
好きなことを
やれないのは
悲しいけど
イヤだけど
仕方ない
それが大人さ

だから僕は僕を見失わないように
せめて生きたいもんだ

優しさもぬくもりも忘れたら人では無いから
たとえ甘い人間だって言われてもいいから
誰かのために
何かできたら
誰かのために
役に立てたら

僕は幸せだな
なんて思う

僕のはじまりは
朝も来ないうちから
夜明けよりずっと早く始まっている

強くいること
負けないこと
歩き続けること
大切なこと
抱きしめたら
行こう
行こう

つまらない
ど下手な口笛さえ
旅立ちの唄になるよ

さあ 行こう
心の傷もかさぶたになって痛みは消え
昔話と笑い飛ばして

僕はここから
歩き出すのだ。

2010/12/11 (Sat)

[2189] 世界でいちばん美しい君の話
詩人:どるとる [投票][編集]


嘘をつくことで自分を庇い守ってる
それしか僕にはできない
人付き合いなんかまるで苦手だし嫌いだから
いつまでもわがままな僕で大人になんかなれなくてもいいなんて思ってる

神様の手違いで生まれてしまった命がもしもあるとしたら
それは紛れもなくこの僕だろう、そうに違いないんだ

生まれてきてよかったなあ
生まれてこなきゃよかったなあ
いつもそんな繰り返しさ
意地を張るのも
強がるのも
きりがないから
そろそろ家に帰るよ

君の話なら
なんだって聞くから
くだらないなんて間違っても思わないからどうか話して
なんなら誰もいない場所でふたりで話してもいいよ
文句を言うのなんてもってのほかだから
君の話を聞かせて
素敵な君の話も
真面目な話も
夢みたいな話も
君の話なら
なんだって聞くからさ

なぜかな 君だけには心開け放せるんだ
なぜかな 君だけには優しく向き合えるんだ
僕自身は本当は素直になれないだけ
だけれど君の前ならば素直な僕で向き合えるよ

君は鏡のよう
君は僕の全てを
見透かすけど
君のことは
何も見えない
透明な硝子のように僕自身の愚かさが透けて見える

孤独だった僕に
手をさしのべてくれた君にできること
多分今はそれだけ
だから精一杯
君の話を聞くんだよ

それは君を蔑むようなバカな他人にはきっと聞こえないんだよ

でも僕の耳にはちゃんと届いてる
君の声が 君の本当の気持ちが 心の叫びが
聞こえているよ

そして今日も
独り目を閉じて
電気消した暗い部屋
大好きな悲しい歌を聴きながら
涙を流して
君は僕に本音打ち明けたんだ

全てを理解してあげることはできないかもしれない
だけれど君のためなら僕はうそつきにだってなりたい

君の全てをゆるしてしまった僕は愚かだろうか

それでも君を愛してしまった僕には君を責めることはできなかった

世界でいちばん美しい君の話。

2010/12/11 (Sat)

[2190] 愛と平和の世界
詩人:どるとる [投票][編集]


海を隔てた向こう側で
今日も誰かが
泣いているんだな

壁を隔てた向こう側で
今夜もケラケラ
誰かが笑ってる

それぞれの瞳に映る「今」を見据えた上で

みんな見えてる景色は同じはずなのに
見え方が違うだけで
考え方が違うだけで
たやすく争いは起こり
人が人を傷つけ
あろうことか殺めるふざけた世界

何の理由もないのに
ただそうしてみたかっただけと人の命を奪う人は人じゃない

みんな それぞれがそれぞれに精一杯自分の今を生きていて
だれも それぞれがそれぞれに自分の道を必死になって走ってるんだ

それを無慈悲、理不尽に壊す権利など誰にもありはしないのさ

見た目平和な世界
箱を開ければ
醜い世界が垣間見える
そんな見かけ倒しの世界なんてなくていいから
お願いだから
人の痛みを思ってみてください
人の生き様を切に感じてみてください

僕には何もできない
どうすることもできない
どこかで今日誰かがもしも死んでも
アドバイスすらできない
逃げ腰になるのは
もうやめよう
傍観者に成り下がるその心こそがこの世界に拡がる影を濃くするんだ

同時刻の外側で
誰かは笑ってられるのに
誰かは泣き続けてる
こんな理不尽で
無慈悲な世界があっていいのかなあ?

愛と平和を望んだ
誰かの涙が
愛と平和を汚す
誰かの汚い笑顔に
踏みつぶされてしまう現状

まるで誰かが知らずに踏み潰してしまった花のように
もうそれは取り返しもつかないくらい
狂ってしまった
病んでしまった
人々の心

誰かを傷つけたり
誰かを殺めたりすることなど普通に考えたらありえないのに
それを身勝手な理由で簡単になし得てしまう誰かが僕は憎くて
それを見過ごした僕も憎いよ

愛や平和などもはや死語ですか?

僕は何を信じ君は何を信じ生きていけばいいでしょうか?

踏みつぶされた花に美しさは面影すら消えて土に還り存在さえ無くした。

2010/12/11 (Sat)

[2191] 皮肉と卑屈の唄
詩人:どるとる [投票][編集]


あいつはいいよなあ
過保護でいいよなあ

甘い蜜ばかり吸っているとやがて苦労する

自分への甘えは自分自身の首を締めるぞ

そんなのまるで関係ないね

皮肉って1日が暮れてまた時間を無駄にし
愚痴って1日が暮れてまた時間を費やして
卑屈ばかりこぼして
人を羨むのに何も行動起こそうとしないのは楽してたいから

「今」しか見られない人
未来を見据えて歩く人
いろんな人がいる中で僕は前者のほうさ

皮肉って愚痴って
卑屈言って
人をさんざん羨んで
寝るわって
繰り返してきた日々だから

夢も希望もないのなんて当たり前な話で僕もそんなのはいらなくて

好都合ね
暗くて地味な未来ね

それでもなぜだろう
頬に流れる涙

心にも生活にも
豊かさはなく
貧しいばかりで
何もかもが悲しいな

後悔は嫌いだから
精一杯強がって
悲しくないふりして
笑ってみても
やっぱり悲しいね

皮肉と卑屈の唄
ため息で回る風車

夜の向こう側で
聞こえる猫の鳴き声に応えるように僕は誰かに救いの声をなげたんだ

若さはもう言い訳にはできない
僕も二十歳を過ぎたから
これからは自分の責任になる
すべてすべてすべて何もかも

それも踏まえて
不安極まりないなあ

いちいち
前に踏み出す
足がふるえてる

生ぬるすぎた学生気分が抜けなくて

うつむいてばかりで
現実と向き合えない

そんな人よ
聞いてください

何がわるいとかそんなこと言うまえに
とりあえず
うつむいてる
顔をあげようか…

僕は僕自身に言うように唄います。

2010/12/11 (Sat)

[2192] 光と影
詩人:どるとる [投票][編集]


どこまでも続く道の上
偶然にも咲いた花のような人

こんなつもりじゃなかったと
言い続けること
何年過ぎたろう

光と向き合えず
影となれ合えず
今も中途半端な
世界で悪にもなれず
善にもなれず
陰と陽の境で生きてる

いつまでも笑えない僕だ
家族からも見放され行き場もない

こんなはずじゃなかったんだ
そう言い続けて
幾度逃げてきただろ

人と向き合えず
自分と向き合えず
今も中途半端に
ここで僕は悪くない悪くないんだと
夢とうつつの境目さまよってる

言い訳ばかり繰り返して
本当は自分の悪いとこわかってるくせに
今日も逃げ道を走る僕なんだよ

夕陽が真っ赤に燃えている

光と向き合えず
影となれ合えず
今日もちっちゃなプライド 抱きしめて
光と影のどちらでもない中途半端な僕は言いたい放題叫んでんだ

こんなつもりじゃなかったよ
そう言い続けても
仕方ないのはわかってる

だからこそ
終わりなんだよ
逃げ続けるのは
引き返そう
今ならまだ間に合う

光と向き合って
影と向き合って
今は中途半端さ
だけどね夢もあるしやりたいこともある
だから生きてるんだ

光は僕を見放さない
影も僕を見放さない
だから今日も泣いて笑って 散々勝って言って明日には全部都合よく忘れてる

大丈夫
このまま行けそうだ

光よ 影よ
僕は生きることも
死ぬこともできない
ただ、ここにいて
僕という存在を
続けるよ

僕という存在を
守るんだよ

光と影の合間を縫うように
いびつだけど
人生ってやつに
希望ってもんを
抱いてみる
未来ってやつに
期待ってもんを
預けてみる

僕ってやつに
自信ってもんを
植え付けてみる

そして
世界ってやつに
夢ってもんを
見ている

憧れという名の洒落た
ただひとつの僕が生きるための糧。

2010/12/11 (Sat)

[2193] 彗星
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陰鬱な世界に今夜も見えない雨が降る

悲鳴ひとつあげずに静かに消えてゆく星

最後の瞬きひとつ残して死んだ帚星

尾を引いて 輝いて
なんの言葉も残さず
消えたあの星はなんのために生まれたのか

きらめく物語 続きのまたその続きで
つづいていってやがて終わる儚い物語

流れゆく時の重圧で今にもつぶれそうさ

それでも流れていく帚星

その儚い一瞬は
永遠より長く
その儚い一瞬は
何よりも短く

僕らの一生などは
無意味になるくらい
彗星の一生は素晴らしい

一瞬だけで輝ける
彗星のように
僕らは生きる

願わくば輝いて。

2010/12/11 (Sat)
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