詩人:どるとる | [投票][編集] |
悲しいことばかりじゃないさ
人生は楽しいことだってたくさんあるんだ
大波小波で僕らは揺られて
時々船酔いしたように不安に立ちくらみする
それでも それでも
生きていくのは
何のためだろう?
この雨がやんだら
どこかへ出かけよう
小さな希望ぶら下げて
濡れた洗濯物
また干して
虹を探しに行こう
雨がやんだら
ぬかるみに咲いた花も顔を上げ
雲のうしろに隠れた太陽が見える
浮かない顔してた君の笑顔が見える。
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僕はこれからだれにも行き先告げずに
行方不明になった僕を探しに行くよ
涼しい顔をして通り過ぎていく
薄情な人たちの呼び止める声なんかすべて無視して
独りきりの夜
雪が寂しささえも
覆い尽くすよ
真っ白く染めるよ
白いお髭をたたえた
サンタクロースからのひと月遅いプレゼント
いつからか
素直に笑えなくなった僕へ
そっと雪の夜に歌いかけるんだ
表情を凍らせる雪が溶けたら寂しさがあらわになるから
その時肩の力抜けたら涙が急にあふれ出すんだ
昨日とか数年前とかそんな話じゃなくて
もう何十年も前からつづいてることなんだ
笑えなくなった僕へ
どうしたら笑ってくれますか?
僕でも説き伏せられないよ
無力さを痛感して
ひれ伏す 涙に溺れて
僕は僕を見失った
だから今夜は眠らずに悩んで悩んで僕を探すよ
笑えなくなった
理由も
笑えなくなった
原因も
すべてすべてすべて
僕の中にあるのなら
それは雪が溶けてから解ること。
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僕に見せまいと
手のひらで隠してるけどはみ出してるのはバレバレだよ
とりあえず泣き顔を見せてごらん
恥ずかしがらずに
迷惑なんて 思わないよ
だから見せてごらん
今夜はめずらしく
満月だから
一緒に窓辺にふたつ椅子を置いて ふたりで月や星を見ないか?
なりは小さくたって
中身で勝負してる愛だってことを忘れないでおくれ
一寸法師だってさ
大きな鬼を打ち負かしただろう?
ふたりのひとみに今
うつっている数えきれない星の数だけあるのさ
僕が君を思うように
君が僕を思うように
この世界には今も
誰かが誰かを思うような 確かな愛があるから
僕らの中にも
愛があるように
風が吹けば花は揺れ
朝が来れば日が昇り
夜が来れば日が沈む
すべては繰り返すこと
愛が地球を回してる
少し大げさだけど
僕は限りなく
そう思うよ
守るべき愛を見つけた今はね
そうさ
誰かが誰かを思うように
たとえば 僕が君を
君が僕を思うように
それはごく自然に繰り返されるメリーゴーランドの要領で回る 時計仕掛けのデスティニー
君が僕を回してる
僕が君を回してる
本当は君に振り回されてる
それはそれはなんてなんて幸せなことだろうか
誰かに自慢したくなるね
でも僕と君だけの秘密さ
ずっと傍にいて
愛してるよ
僕に言えるのは
こんなことだけ
耳をすましてごらん
君を呼んでる僕の声
遠くから近づいてる
幸せという名の足音
天使の喇叭が美しく
鳴り響くのさ。
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悲しみも
喜びも
ぜんぶ
のみこんでしまえば
あとはすべて
記憶が食べてくれる
僕らはただ目の前にある生活に忙しくしているだけで時間などは費やされてしまう
何も考えずに
景色に目を向けるとか
風の音や木々がさわぐ音に耳を傾けるとか
そんな開け放された自由な時間恋しがりながら
本当にやりたいことはできずにいるのさ
なんとなく眠れない夜
時間をもてあました僕はバラードを歌うのさ
聴いたこともない
僕がつくったやさしいバラードで心を慰めるんだ
悲しみも喜びも
忘れてしまえば
通り雨と笑えるけど
やっぱり
ずっと消えないな
だから今夜も悲しい記憶に悩まされるから
バラードを歌うのさ
やさしいバラードで心を慰めるんだ
気休めだけど
少しやさしくなれる。
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光り輝く
明日を夢見て
何度も目覚めて
何度も眠っても
まだめぐり会えない
きらめく明日
出会いと別れ
いくつか
繰り返して
胸に残る
残り火も
小さくなって
あふれ出る希望と
それを遮る影が
太陽隠す雲のように
目障りだな
それでも明日を信じるしかない僕は
笑いながらも
ぬぐえない
不安抱えながら
ふるえる声でうたう
さびしさ募らせる希望とは名ばかりの慰めの唄。
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黄金色の月が輝く夜空の下を
今日は久々の希望引き連れて歩く
ため息はぐっとのみこんでしまえば
あとは君の愛が涙の後片付けしてくれる
疲れ果てたからだを何も言わずに慰めてくれる君のやさしい笑顔に寄り添うように聞こえる懐かしい誰かのメロディ
お疲れさまと言ってくれたときの君の声に乗せるように
愛してるって何度も言うよ
君の優しさに魅せられて
君のぬくもりに魅せられて
今日も僕は君を眠らずにずっと見つめていたい
まばたきすることさえ惜しいほど君は美しいから
さあ なんの話をしよう?尽きることはないふたりの夜話
さびしい心に寄り添うように窓辺月が照らす
そんな夜のものがたり
恥ずかしいような
照れくさいような
気持ちで
笑っているよ。
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胸に残る
僕の
残り火はまだしばらくは消えない
風もないのに
揺れて
咲いたのも
つかの間に
すぐに散っていく命は傍にある
咲いて揺れて
華やいで月日は流れて
年老いた古木のような細い手足をふるわせて歩く不自由な自由の日々
おじいちゃんは
しわくちゃな
顔をさらにしわくちゃにして笑い
おばあちゃんは
しわくちゃな
手で僕に小銭を握らせて 好きなもん買いなさいと笑ってる
そんな日々もいつしか古木のようにやせ細り おじいちゃんもおばあちゃんも白い病院の病室の中だよ
大好きだよ
大好きだよ
言えないよ
年寄り扱いするなと怒りもせずに優しさだけを教えてくれたおじいちゃんにおばあちゃんよ
若者のぬくもりの湯加減はいかがですか?
若者の言葉はどんなもんですか?
不器用だけど
乱暴だけど
あなたとの残された日々
大切に大切に
過ごして行きたいな
長い休みになったら
またそっちに行くから待っててね
おじいちゃん
おばあちゃん
本当はもっと気の利いた言葉言えたらいいんだけどね
僕に言えるのは
今はこれが精一杯だよ
あなた達がいなくなったら さびしさは増してもっと素晴らしい言葉言えるのかな
違うよね
あなた達にはどんな言葉も求めてないよね
僕は残された日々をあなた達とともに
楽しく 笑って
過ごして行きたい
若者の言葉を聞いてください
こんな僕だけれど
優しくしてくれて
どうもありがとうね
大好きだよ
おじいちゃん
おばあちゃん。
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今日もよくやったと
自分をほめてやろう
どうせ 誰にもほめてもらえないんだから
自分の痛みや 事情なんて 他人には結局
どうでもいい話になってしまうから
誰かの慰め 期待するならため息のひとつでもついて愚痴るほうがよっぽどマシさ
周りを見渡してみても 頼りになる人はいなく 結局 僕は独りきり 生きていくしかないようだ
強く踏み出した一歩は だいぶ時間がかかった貴重な一歩だ
僕の中の僕が僕に言う
お前はそれほどわるくない
僕の中の僕が僕に言う
お前はやればできるんだ
でもそんな慰めとはいつも裏腹にだめなほうに流れていく僕だ
マイナス思考じゃない
生きるのにもそれほど後ろ向きじゃないのにね
自分で自分を慰める夜はやっぱりこたえるもんだ
僕の中にいる僕に言う
お前は僕をわかってない
僕の中にいる僕が言う
お前のほうがわかってない
僕との言い合いは
終わりそうもない
だから ここらで
眠るとしよう
僕の中の僕に僕が言う
自分に慰められても嬉しくない
僕の中の僕に僕が言う
お前はもう出てこないでいいから
僕の中の僕の頬を涙が伝う
ああ 言い過ぎたかな
僕の中の僕よ
僕は今日もうまく
やれたかなあ?
自信がないとき
自信出せよとは言わないで やれるだけやればあとはなるようになるんだって
励ましてくれる僕の中の僕にありがとうと言いたい
でもいつの間にか
僕の中の僕の声は
大人になるにつれ
聞こえなくなったんだ
多分もう独りきりでも生きていかなきゃならないから
僕は僕から卒業したんだね
僕は僕じゃない僕になったんだね
だから僕の中にはもう僕さえも誰もいない
僕の中には明日への希望と渦巻く不安があるだけだよ
そして踏み出した一歩で また僕は前に進む
光と影の隙間
縫うように生きるのだ。
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破けた部分に
アップリケ
つけるように
破けた思い出には
アップリケみたいに
楽しい思い出で
隠してしまおう
色あせた彼女の
穴だらけのジーパンはあちこちアップリケついてる
大切なジーパンだからって 彼女は笑いながら今でも大切に着てるんだよ
はじめてママに買ってもらったジーパンだからと穴だらけになっても 直してまで 着たかった
彼女のママは空の上
今はいない人だから
ママの匂いの残る
このジーパンは彼女の宝物
ジーパンに残った
穴のひとつひとつがママとの思い出みたいなもんよって
彼女は笑う
思い出も破けた部分があるからさ
悲しいことがあるからさ
いいんじゃないか
隠さなくても
いいんじゃないか
堂々と 穴だらけの思い出 抱きしめて
大切にしよう
彼女のジーパンのように。
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ピエロじゃないんだから 泣きたいときには 遠慮なんかしないで泣きたいもんだね
何かと失敗の多い僕だけどいないよりはマシだから
悲しみに暮れる君のそばにいさせてください
今日もたくさん笑ったね
明日も今日くらい笑えるかな
何度見ても飽きない君の顔だけど時々は涙でぐしゃぐしゃになるね
ほんとくだらない気持ちだって思ってた僕だけど
くだらなかったのはそんなふうに思う僕自身だったね
君に気づかされたよ
人に愛されることの喜びと人を愛することの素晴らしさ
僕はしりました
今日も君の