詩人:どるとる | [投票][編集] |
晴れた日には自転車で
雨の日には傘差して
出かけましょう
何かを探しに
出かけましょう
太陽が出てるなら
お日様の下に
顔を出しましょう
そりゃ生きてれば
悲しいことは
数えきれないほど
あることでしょう
でもそれをもしも
当たり前なことと
割り切ってしまえば
そうね そうだよね
それだけで話は終わってしまうね
だから
誰かが泣いているなら せめて傍にいてあげたいんだよ
誰かが笑っているなら 一緒に笑いあいたい
ただそれだけのことがこんなに難しいなんて思いもしなかったけど
不器用なりに
恐々でも
少しずつ
歩み寄ってゆく
君の隣へ
胸を張って
『彼氏』なんだと
言える日まで
べつに何かを変えるとか 何かを改めるとか そんな気なんてさらさらないね
だけれど君のことが僕はこんなに好きなんだよ
わかるかな?
こぼれんばかりに愛がこの胸にあふれてる
ただそれだけのことを言いたいがために
今まで 走ってきたよ
今まで 生きてきたよ
息をきらして
今 ゴールテープを切った 歓声はないけど君が倒れるように
本音 こぼしたとき
全て受け止めてくれた
ありがとう
愛してる
ありがとう
愛してる
こぼれんばかりに愛がこの胸いっぱいにあふれてる
あふれてるんだよ。
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独りがかっこいいと思っているのはおかしなことだと思うかい?
これでもかっこつけていると僕は思ってる
神様が気まぐれに振ったサイコロの目がたまたま 僕をこの世界に導いただけの人生
モテない男は有らん限りの言い訳で ほつれた部分を 巧妙に隠したつもりで
はみ出した 涙を隠しきれず 今日も神様に八つ当たりしてるのさ
勝手なもんだね
いいことがあれば神様に感謝するってのに
少しうまくいかないとまた神様に八つ当たりする
モテない男はいかにも売れそうもない 風の中に消えるだけのちっぽけな唄口ずさみながら 見えないギターを弾くのさ
モテない男のブルースよ
世界をオレ好みの瑠璃色に染め上げろ!
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空を飛ぶ鳥に 時につよい憧れ抱く
僕もあんなふうに心から自由になりたいと思う
所詮 僕など 鳥かごの中の鳥
餌を与えられないと
死んでしまうのさ
会社という名前の
飼い主に飼われて
僕たちはいつも
大きな手のひらの上で踊らせられてるピエロ
言えるもんなら叫んでみろ
言いたいことを全部
お尻ペンペン
あっかんべー
そう言われてるようで腹が立つんだ
時間に縛られて
思うように
動けない日々、明日は視界がわるすぎて見えないぜ
社会人はみんな
世の中のペット
甘い鳴き声で
じゃれているうちは
扱いは丁寧だ
だけれどひとたび
牙を剥こうものなら
突き放されても
文句は言えません
僕の立場なんて
最初から無い
僕の居場所なんて
最初から無い
飼い慣らされてるふりをいつまでしていればいい?
愛想笑いも
世辞を言うのも
そろそろ限界なんだ
僕はどれだけ僕を
押さえつけていりゃいい?
言いたいことなんて山ほどあるけど
言えねえだけなんだ
ハイ、ドードー
マテ、 オテ
こんなんじゃまるでペットじゃねえか
僕の立場なんて
奴隷のようなもんだ
いくら金積まれたって 銀行に 詰め込まれたって 自分殺して他人を敬うんじゃ
生い先は短いな
視界は開けない
まるで長い長い長いトンネルをいつまでも抜けられずにいるような日々
ため息と一緒にビールを飲み干した。
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なにがおかしいのかはわからないけれど
なに笑ってるの?
なにがそんなにおもしろいの?
ピエロでもないくせに
他人の不幸を笑う君
もし自分に同じことが起きたら笑ってなどいられないくせに指をさして笑う君を見ていたら
自分も同じことされたらどうなの?
まだ、君は笑ってる
君のそんな笑顔は見たくない
天使の顔をした悪魔のようさ
君が笑ってる
そんな君は嫌いさ
君が笑ってる
ほらね笑ってる。
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日が暮れたから
家に帰ろうよ
ママの手に引かれ
家路を歩く
子供とすれ違った
僕もあんなころがあったんだな
なんだかいろんなこと思い出して泣けてきた
今は君の待ってる
家に帰ろう
ローンはまだずいぶん残ってるけど
君の幸せ考えたらやすいもんだ
一円もケチらずに
今年こそは全額 返してやるよ
君の前で豪語した
住宅街に夕日の赤みを帯びた 陽射しが優しく輝く
ほらね どこかで今日もただいまとおかえりなさいが聞こえるよ
悲しくても帰ろう
嬉しいならなお帰ろう
君の家なんだよ
ドアを開けなさい
君の家には 愛はありますか?
帰った途端 泣き出す君は 大げさだとは思うけどやっぱり嬉しいもんだよ
ただいま…
お腹すいたよ
デザートは君がいい…
なんてなんて
言いながら笑ってる
ふいに見た窓の外は星の綺麗な夜。
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涙の海を軽々越えて
たどり着いた安らぎの夜に自分励ますための唄うたってる
夢を見たよ
僕は僕に言われた
おまえは
なんのために
生きてるの?
僕は何も
言えなかった
またひとつ
涙の夜を越えて
僕はまたひとつ
大人になる。
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右中間をぬける
ボールのように
自由に向かって
歩き出す
大人への一歩を
踏み出した
僕の卒業
桜に見送られて
君は散ってゆく
木の葉のように
舞い落ちたら
自由になれる
夢を叶えるのも
時間を無駄にするのも君の自由だ
さあこれからどうする?
吹き抜ける風のように
策なんかなにもなくて最初から空っぽで
ただ 漠然と思う
僕はもう大人なんだと
落ちてる桜の花びらの道を 僕は歩く
どこに向かうかはまだわからないけど
桜に見送られて
誰かに手を振って
僕は僕からまたひとつ卒業します
僕の抜け殻だけ残したまま
旅立つ船出の朝
僕の卒業
ふいに見上げた空はどこまでも澄み切っていた。
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あたたかい立春の風が吹き始めて
はじまりの訪れ 感じた
まだ 少し 寒い 2月の朝
僕はなんの準備もなく ただその時を待つ
僕の心に芽吹いた
桜のつぼみは
やがてその時が来れば 鮮やかな花を咲かす
君がくれた
つぼみだよ
恋という名の桜
新しい風の匂い
この胸を涼やかに
吹き抜けてゆく
ふと立ち止まって
並木道 見上げた空はどこまでも透き通って
僕の存在などちっぽけに思えるけど
遠くで手を振る君が僕を呼んでくれるたび なんだか 救われる
ただいつも笑いあって
悲しいときには慰めあって
繰り返してきただけ
そしていつの間にか
愛が生まれたね
似合わないかもしれないけれど 愛の言葉もいくつかささやいたね
そんな大げさなものじゃないけど
とてもとても大切で
とてもとても素晴らしい人です
一生かけて守りたい
恋という名の桜
今、満開になる時
桜吹雪に包まれて
どんな言葉さえ
君の愛の前じゃ
まるで役に立たない
僕の心に芽吹いた
桜のつぼみは
やがてその時が来れば 鮮やかな花を咲かす
君がくれた
つぼみだよ
恋という名の桜
新しい風の匂い
この胸を涼やかに
吹き抜けてゆく
甘酸っぱくて
なんだか恥ずかしいような そんな気持ちで君の隣で今日も笑ってる僕がいる
誰より 愛すべき
人のそばで
夢や理想を高らかに
語りながら
訪れし季節に なんの準備もなく
あのつぼみのように
まだ少し寒い 冬の名残に 肩をすぼめ
じっと その時を待っている。
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散らかったままの部屋に片付かない現状
あっという間に1日は終わってしまうんだね
休日をエンジョイできたか? そう聞かれたら迷わず首を振るでしょう
まったく たまランナー。
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死に神は迷っていた
いつも病院の窓から顔をのぞかせて
こちらに手を振る
あの女の子の命を運ぶこと
あの女の子はとても優しくって
こんな醜い自分にさえ 笑いかけてくれる
いつもいつも女の子は 独りさびしそうにしています
お母さんはいないようでいつも看護婦さんだけが話し相手だった そんな女の子
死に神は鏡に映る
自分に言った
『本当に 本当に
自分は最低だ』
あんな優しい女の子の命さえ運ばなきゃいけないから
優しい死に神は
ほかの死に神とはちょっと違ってた
見た目こそ変わらないけど 心があった
だから人の痛みも人の涙も 人のぬくもりも 死に神には 届くんだ
いよいよその時が来て 女の子におまえは死ぬんだよと
暗い顔で伝えたとき
女の子は言うのです
死に神さんにそんな顔は似合わないよと
そして わかってたように女の子はどうぞと目を閉じたんです
そんな女の子がいたことを 忘れないようにすることが
自分にとっての
使命なんだと
死に神は不器用に受け入れて 女の子の魂を運んだよ
暗い病室のベッドの片隅には 誰かの涙のあとがひとつ
宝石みたいに光ってた
光ってたんだ
作り話はここまで。