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真っ赤な空を眺めながら 缶コーヒーをグッと飲み干した
少し 眠たいけど もうひとがんばりだ
辛い事を乗り越えればきっときっと
楽しい事が待ってるんだ 馬鹿みたいに信じていよう
なんとなく
何気なく
わけもなくさみしくなる 夕暮れ
おまえってやつはいつも泣かせるね
ほら今日も何かが幸せだったんだよ
僕らは欲張りだから気づかなかっただけさ
ただいつものように過ぎてゆく出来事のひとつひとつが全部当たり前な事だと思ってしまったことで見逃してる幸せに人は退屈というレッテルを張って 馬鹿にしてるだけなんだ
つくり途中の建物の横を通り過ぎて
愚かな過ちを今度は何を言い訳にしようかと考えている
脆い クッキーのような日々を生きてる
僕が笑ってられるのは一体全体誰のおかげ?
気づけば全部忘れてる
大切な事もどうでもいい事も
馬鹿な僕はそれでいいんだ
馬鹿な僕はそれでいいんだ
馬鹿が馬鹿みたいに繰り返す 口癖はきれいな夕暮れの前じゃゴミ屑さ
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
なんにしても日は暮れるから
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
お世話になった人に手を振って別れを告げたら 言いましょう
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
それじゃバイバイ
言葉を引き出しの中にしまったら
あとは眠るだけさ
おやすみ 僕の住む街よ。
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忙しい毎日に時間を奪われて 笑う元気すら なくなるくらい
大人の毎日は とてもあわただしい
思っていたよりも しんどいね
子供はいいよね
長い休みもあるし日々の生活にも困ることはない
だけど僕も同じように 子供だったこと思い出したよ
いつの間にか忘れてる 自分の誕生日さえも
祭日だって 独りきり 部屋でじっとしてるだけです
暑い夏の日々 年代物の扇風機が回る音だけがさみしく聞こえている
青い空と白い雲が当たり前に見える四畳半の生活
パンク寸前のタイヤみたいな 僕のギリギリの生活
友達なんて いないから話し相手もいない
寂しいといえば寂しいけれど なれてしまえばどうってことはないのさ 笑うことだってできるんです
四畳半からお送りしましょう
丸い月の夜に
四角い窓から 眺める星空は見た目ほどきれいには見えない
それは僕の心がゆがんでるからかな
季節は今は春
夏はまだ先です
桜並木にでも
お花見に行こうかな
季節折々の景色をこの窓はスクリーンみたいに映し出す
そして季節ごとの美しさを見せるけど
どんな季節もぬぐえない寂しさがただよいます
四畳半からお送りいたしました
寝転んで見える
タバコの煙で煤けた天井
むなしさの猛攻を受けて ふと気づくとまた新しい季節が来たことに気づく
夕焼けがやけに目に沁みるよ
こうなったらささいな出来事にもありがとうと言ってしまう
何より平和なのが一番です
独りでも生きていくことが多分正解です
だから死ぬまでこの四畳半で 暮らしてゆくんだよ
自分慰める歌でも歌いながら
冬の寒さに堪え
夏の暑さにまいり
春の陽気に眠り
秋の風に黄昏て
僕は枯れてゆく。
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今日も日は暮れて
1日何事もなく
終わることに感謝してるよ
どこかじゃ地震の被害を受けて 大変な思いをしてる中で
僕の住む街のように最小限の被害ですんだところもある
今あなたは笑っていますか?
今何をしていますか?
つい昨日までは美しかった街がめちゃくちゃになった無惨なその姿を見ているのですか?
僕は何ひとつ変わらない街の片隅で真っ赤な夕日眺めてる
今僕の中にある元気を誰かに分けてあげたいな
でも届かないこの思いは
あなたと僕はきっと何かが違うけれど
同じ悲しみに
同じ喜びに
同じように泣いたり笑ったりする人だから
あなたの悲しみは
痛いほどわかるのに
何もできないよ
何もしてあげられないよ
でもこの美しい夕空にあなたの無事を祈るから
テレビの電波など
つかわないけど
きっときっと
届くよね?
名前も知らない
あなたの心へ
あなたの心へ
僕は祈りを捧げる。
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テレビはどのチャンネル回しても
被災地を映してる
テロップがまた流れたよ
また誰かがどこかで亡くなったんだ
気が滅入るから
テレビを消したよ
こんな弱い僕には
何ができるか
考えてみたけど
何ひとつ思い浮かばなかった
崩れた建物
津波に流された家や車
いまだ救助を待ってる人たち
行方不明の人たち
その人たちを心配する人たち
全ての思い出も
何もかも
失った人たちがいる中で 僕ができることなど無事を祈ることしかできないけれど
きっと無駄じゃない
よね
テレビの中で水や食料を買ってる 人たちの笑顔を見たとき
ほっとしたよ
本当だよ
僕の街では この間そんな状況でも 無神経に犬の散歩していた人たちがいた
馬鹿だよ
明日でもできることを今日しなきゃいけない理由はない
僕には何ができますか?ギターを抱えて
歌を歌ってる
ふざけてるわけじゃないんだよ
あなたへ
届けたい気持ちで
爪弾く メロディ
でもどんな言葉もあなたたちの涙の前では 悲しく見える
でも僕は声をからして歌い続けるよ
あなたにも
届けたいよ
歌にのせて
伝わればいいな
救助を待ってるあなたへ
誰かを探してるあなたへ
誰かの安否を心配してるあなたへ
崩れた家を思いながら ただ泣き崩れるあなたへ
その人を抱きしめるあなたへ
必死に報道伝えるあなたへ
ヘリから カメラ回すあなたへ
そのヘリの中から実況するあなたへも
全ての人に届け
そして全ての命ある人たちへ いつものような明日が来ればいい
僕は歌いながら
あなたたちの無事を祈るよ
あなたへ
あなたへ
伝えたい
あなたへ
あなたへ
届けたい
あなたは
あなたは
笑ってる?
あなたは
あなたは
どこなの?
それぞれの思いが交錯する中で
僕はとある街の片隅であなたたちの無事をただ祈り続けるよ
この思いを歌に託して。
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本当の強さとは
悲しいときに泣き
うれしいときに笑うような素直な気持ちで生きること
本当の強さとは
自分の弱さを隠したりごまかしたりすることなく間違ったことを反省できること
結局本当の強さとは
一概には言えないけれどこうして着飾ることなく弱い自分だからこそ強がる自分もいるけれど
それすら隠さずにいることが結局本当の強さになってしまうんだ
本当の強さとは本当の弱さの中にある
強さは弱さであり
弱さは強さでもある
本当の強さとは本当の弱さから生まれる
弱いからこそ強くなろうとする自分の中にそれはいつもある
本当の強さは誰の中にもある
だから僕は生まれたときから本当の強さと本当の弱さの二つを持って生まれたんだ
僕は傷つく誰かを気づかう中で
同じように傷つく自分と天秤にかけている
それが弱さだとするならば
それでも誰かを最後まで気遣えることこそが強さなのだと思うから
僕は見捨てることも自分を見限ることもできない
即ち僕は悪魔にも天使にも属さない
ただの人間だ
結局僕は他人も自分も同じ重さだと気づき本能のままに誰かに手を差し伸べる
だからこそ裏切られたときの悲しみは深くなる
それでも人を嫌いになれない僕はどこまでも人間だ
強くそして弱い
人間だ
裏切られることなど
考えもせずに
純粋に人間を思える人間だ
あなたもそうだと願いたい
全ての人がそうだと願いたい
本当の弱さに打ち勝つほどの強さがあるならば
人間を理由もなく傷つけるよりも
人間を理由もなく救うことができるから。
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僕の涙にはたいした重さはない
だけど涙を流すとなぜだか心はずしりと重くなるのさ
他人と自分の涙を天秤にかけたら
どちらが重いかな?
それは愚かなことだと誰かが言いそうな夕暮れ
真っ赤な海に沈んだ太陽を にじませてゆく涙には理由はないけれど
途方もない優しさが込められてる
そんな気がする
僕の涙も君の涙も涙には変わらない
だけど流す理由によって重さが変わる
あるはずもない重さは時に人を押しつぶす
真っ青な夜空に輝く星を数えても意味はないけど
きっと悲しみはあの星の数ほどあるから
涙を流す場面は尽きそうにない
そんな気がする
僕の涙は流れては跡形もなく 乾いて
きりもなく こぼれるけれど
確かな重さが流す人やそれを眺める人たちにも伝わるから
僕にもわかる
あなたの痛み
僕の涙にはたいした重さはないけど
きっとどんな物より重いんだ
水かさを増して やがて悲しみに溺れる僕だけれど不思議と息はできるから
悲しみの海の中で
溢れ出す涙を
強さにして
またひとつ地図上に足跡を刻むのさ
涙のような星が落ちてゆく夜
願い事など思いつかないけど
明日も平和なら
それでいいさ
僕は今日も窓を閉め
夜明けが来るのを待つように
ぬぐいきれないほどの涙を夜空にちりばめた。
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手を伸ばせば 届いてしまいそうなほど 雲が地上に近いからそのまま天まで昇れるような気がした
今日の悲しみは
君をどれだけ
涙で濡らしたの?
いつもなら賑わうはずの通りを埋め尽くすほどの人々の心の中に
昨日のニュースはどんなふうに映ったんだろう
僕や私には関係ないよと被害者たちの気持ちも考えようとせずに 笑ってる誰かがいるならば その人は人間じゃないね
胸の中まで 切なさで満たすような夕暮れに 黄昏てる僕は
どんな言葉で泣き続ける街に語りかけようかと考えてはやめてまた考えて
繰り返した
光のあたらない暗闇の中で 君が見ているこの世とは思えないような悲惨な景色に光がもどる日を願う
昨日までは たくさんの笑顔があふれていた街が1日で 簡単になくなってしまう
そんな日が来ること
一体誰かが想像できただろう?
電気の消えた 部屋の中で食べる夕飯
心なしか会話が少ない
僕の住む街
君の住む街
比べれば一目瞭然
どうしてこんなに
違いがあるんだろう
昨日までは笑っていたあの人が隣にいないけど 信じられないくらいの人たちが亡くなったからです
津波にさらわれた家
親しかった友達
長年連れ添った妻や夫
母や父や叔父や叔母
兄弟
無差別に 連れ去る非道な運命に憎しみすらおぼえて
人は今日という日を忘れてはいけない
人はこの悲しみを忘れてはいけない
何ひとつ変わらない街で笑ってるおまえは知っているのか?
同じ国で起こってるこの惨劇を
僕は笑ってる中でも
泣いてる人がいる
そんな現状に
言葉をなくす
光はあなたには見えていますか?
なんだか 悲しいね
そんな言葉しか浮かばないけど
僕が言えることはただひとつだよ
これ以上 涙を流す人を悲しませないで
これ以上 人を連れ去らないで
僕は生まれてはじめて神様に祈ったんだ。
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「助けて」と叫ぶその声をどうか 受け止めたい
救いを求めるその声をどうか 拾ってあげてください
僕の街はなんにも被害はないけれど
あなたの街はどうですか? テレビに映る光景に言葉をなくす日々だ
声をからして
誰かの無事を祈る人
ご遺体の前でただぼんやりと立ち尽くす人
様々な場面がテレビに映っては消えてく
声が聞こえるようさ
聞こえなくても
言いたいことは
痛いほどわかるから
僕には何ができますか?無傷の僕が言葉なくしてる場合じゃないよね
だから精一杯願うんだ
それだって意味はあるはずなんだ
募金をしたっていいんだ
支援をしたっていいんだ
小さな力が大きな力になってこの惨事を夜明けへと動かすんだ
さああなたも
僕もみんな
今こそ手を繋ごう。
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ひとり光と影が交錯する中を歩き続けて
言葉にならない思いを歌にした
思いのままにならない世の中に背を向けた
少年よ 言いたいことはわかるさ
だけれど今は肝を冷やせよ
時には 傷つくことも大切なんだと気づくことだよ
答えはいつも難しいから 無視したい気持ちもわかるけど
向き合わなくちゃいけない時もあるんだ
正しいことは
融通が利かないから
好きじゃないけど
常識は窮屈だけど
縛るものがあるから
秩序は保たれる
少年よ 今は泣きたいだけ泣けばいいさ
思春期という
トンネルを
吹き抜ける風となれ
街灯の下で 言いたいこと全部ぶちまけた
そんな夜は
思いのほか
気分がいい
結局大人は 自分勝手で
正しいことがなんだとか言ってるけど正しさを都合のいい理由にして ずるいこともやっている
少年しかり 今は笑いたいだけ笑えばいいさ
いつかでっかい夢を叶えてやるから
いつになるかはわからないけど
このトンネル抜けたら きっと何か
わかる気がするんだ
少年よ 今は暴れたいだけ暴れればいい
でも大切なこと忘れちゃいけないよ
おまえは腐っても人間だということ
それを忘れなければきっとおまえもいい大人になれる
でも僕はいい大人よりいい人間になりたいのさ
時代を彩る光と影
時に残酷なまでに僕らを裏切るけれど
僕らだって同じさ
さあ 出陣だ
この世界は
戦場と化した。
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どうでもいいことだけど
どうでもいいことならわざわざ言うことないじゃないかと思われるけど
でもどうでもいいことも時には聞いておけ
街中を破壊し尽くした地震は自然も壊した
人の営みも人の心も
どんよりと曇った
空に涙があふれた
春はもうすぐそこまで来てるというのに
なんだか笑えないことばかりなのが悔しいな
傷ついてる誰かのことを考えてしまうから
いいことがあってもうまく笑えない今日の僕です
とくに何もする気もないあんたも
支援をし続けるあんたも聞いておけ
春は悲しみで満ちている
桜の花びらは一枚一枚がまるで涙のように美しい
いつもと変わらない街に悲しいニュースは流れ続ける
春が来たことは気づかれないまま 過ぎてしまうのです。