詩人:どるとる | [投票][編集] |
時々生きてることがどうしようもなく悲しいことに思えて仕方なくなるのさ
僕より不幸な人なんてこの世界には腐るほどいるのに 贅沢だけど みなまで言うな
時には愚痴を言わせてよ
時には文句を言わせてよ
僕にだって言い分はある
言い訳かもしれないけど
涙々の物語があるんだよ
時代はそりゃもういくつも流れ 時代は今や平成です
ああ 何が悲しいんだろう
ああ何が僕を悲しませてるんだろう
わからない
わからないから悲しいんだ
雨に降られ 風に吹かれ 黄昏ては 気づくといつも僕の胸を突き刺す切なさがいらないことを教えるよ
おまえは孤独だ
そんなのわかってる
独りふら ふらり
独りふら ふらり
長旅だからのんびり
でも寂しさは隠せない だから
涙ぽろ ぽろり
涙ぽろ ぽろり
雨上がり しだいに受け入れていたこのさみしさ なぜだかわからないけど 悲しすぎると人は笑うんだね
独りのうたを口ずさむ夜 寒い夜 寒い夜
心まで 寒い夜。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
満員電車
こっちに押され
あっちに押され
押し寿司状態
もう入らないのに
また次の駅
バカみたいに乗り込んでくる
雪崩のように
朝から本当お疲れさまですね くたびれたシャツを直しながらため息ひとつ あおいだ空30℃以上の猛暑
朝は決まって5時半起き 目覚ましが鳴ったら 万年床から起きあがりまして 簡単な飯を胃にぶっこんで
歯を磨いて着替えもそこそこ出かける
俺の涙は俺にしか拭えない
俺は天下のサラリーマンだ
だけど上司には頭が上がらない
上司に媚びてこき使われ もうかれこれ30年
いつになったら出世できるの?
出世の見込みは0
収入は妻にとられほぼナシ
俺は立場のないサラリーマン
大黒柱はもう古いのかい?
それでも炎天下の中
汗をかき頑張る
俺は天下のサラリーマンだ。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
猫背の僕の背中を
照らす月明かり
なぜか やさしく
孤独な僕のこの心を
傷つけないための考慮なのか
きわめてやさしく
注がれる月明かり
ドアを開ければ
そこはもう明日
今日と明日の
真ん中は夢の中
寝ている間に明日に向かって 勝手に流れる時間 それにあわせて空が明るくなるだけ
嘘もつくし
わがままな僕
それでも
何かしら
良いところがある
誰でも同じ
苦労していて
誰でも同じ
涙流してる
思った以上に
長い 長い夜
思った以上に
寒い 寒い夜
ため息ひとつ
空気に吐き出せば
外気に融ける
僕のため息
僕の背中は誰が見ても 明らかに曲がってる
でも心は曲がってない
そう信じたい
何かが悲しくて
僕は今日も泣いて
何かがうれしくて
僕は今日も笑う
何かが気に入らず
僕は今日も怒る
何かにつまずいて
今日も落ち込んでる
そんな そんな 日常
そんな そんな 日常
流れに逆らわず
ちゃんと歳をとって
それなりに苦労もして
僕は今日もこの地球の片隅
ご存知のように生きてる
ご存知のように生きてる。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
言葉にできない思いを抱きしめて
言葉にならない気持ちの中で
僕はいつまでも空っ風に吹かれ
立ち尽くしてる案山子です
時代遅れの恋に憧れて やってきました
東京 この街は広すぎて下手すりゃすぐに迷子になる
ああ なんだかわけもなく切なくて
ついて行けない街の速さにむなしささえ感じるよ
晴れた日だからって
笑えるとは限らない
雨の日だからって
笑えないとは限らない
そんなもんさ
いつでも
そんなもんさ
いつでも
案山子は今日も
空っ風に吹かれて
立ち尽くす
立ち尽くす。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
何もない景色に
咲いた一輪の花
たまに笑って
たまに泣く
それの繰り返し
見たところによれば
どこにでもいるただの人間だ
でも一人一人が違う色をしてる
その色は見た目にはけっしてわからないから
友達になって
見えないその色を
知るしかない
頭の中にある日記に書いた 最初の僕の拙い字はやがてしっかりとした信念のこもった字になりました
そして訪れる夜
どこまでも
お茶目な人
夢を叶える歳はもう過ぎたけど
それならそれで
行ける場所がある
旅人を名乗って
長い旅に出よう
雨に濡れるのも
ひとつの楽しみ
旅人の名をかりて
時の終わりまで
命をすり減らそう
真っ白なスニーカーが真っ黒になるくらい
旅人の名は 今のところはない
それはある日ある時自分で決めるのさ
今日も僕は太陽の下
歩いてる いつもの顔で いつもの調子で。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
今日もどこかで誰かが生まれてる
それを祝う誰かがいて それを盛り上げる誰かがいて 幸せがあふれるよ
でも同じ地球の中で
同じ日付に誰かが死んでる
それを悲しむ誰かがいて その人を送り出す人の目に光る涙
悲しみがあふれるよ
悲しいこととうれしいことが同時に起きることもある
今君は泣いてる?
笑ってる?
まわる地球の片隅で
今日も誰かが生まれ
誰かが死ぬこともある それは仕方ないことだ
せめてその事実が僕に関係ないなら 精一杯自分の喜びに笑うことだ 笑うことだ
さあ 運命という船に運ばれて僕らはやってきたように またその船で旅立つ日が来る みんな同じだ
目の前の悲しみに気づいたら 悲しくて悲しくていられないね
でもそれが自分とは関係ないことなら せめて 自分の喜びに笑うことだ 笑うことだ
一番それが大事なんだ
まわる地球の片隅で
今日も誰かの笑い声が聞こえて その片隅で誰かの泣き声が聞こえる
せめて今日という1日があなたにとって素晴らしい日であるよう願う
まわる地球の片隅で
離れ離れの笑顔と涙が 重なり合うようにして 少しの時のズレもなく 同じ時間の中 出会うことはなくても 知っている僕らは目の前の現実にただ泣いたり 笑ったりするだけ それが全て
今日も誰かが生まれる
でもどこかで笑えないような悲しみが誰かの頬に光る
それでもまわる地球のように 僕も 自分の現実を受け入れて
地球がまわるように
地球がまわるように
きれいに笑おう
嘘をつかずに笑おう
青い地球のように
ただその青さをごまかさず そのままの青さで生きよう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
今日も1日ご苦労さま
いろんなことがあったけど
終わり良ければ全てよしってことでまあもろもろのことはご勘弁を
さよならなんて ありふれた言葉でお別れする気はさらさらなかった
でもね さよならって言葉がこんなに似合う空の色はほかにはないよね
別れ道 夕暮れ
カラスの鳴き声
つまらないくらい
ありふれた景色なのに
どうしてこんなに泣けてしまうんだろう
夕暮れにほほをやさしくぶたれて切なくてたまらないよ
明日もきっと今日みたいにあっけなく終わるんだろうね
大したこともできずに気づけば時間だけが無駄に過ぎて
何もかも要らないから
命と家だけ残したら
欲望という気持ちを消し去って 当たり前な毎日を当たり前のように愛せる心を
神様 僕にください
僕の目は節穴でした
どうしてってくらい見えなかったよ
あれもこれもここにある全ては当たり前のようで当たり前じゃない 何もかもが特別なものだってこと
人の命はやがて あの夕日のように どこかもわからない場所に沈んで行ってしまうけど
限りある命だからこそ
限られた時間の中で精一杯生きようとするんだな
そんな簡単なことさえわからなかった僕の心をも やさしく包み込む夕暮れの偉大さよ
十分優しさは伝わった ありがとう
そして僕はなんのためらいも 迷いもなく
言うのさ 言うのさ
さよならって
夕暮れにぶたれたほほが赤く染まるのは
最後の夕日の色が
僕のほほに移ったからかな
涙がほほを伝う
言葉にならないよ
でもそれでいいんだ
なんとなくだけどそう思った いつもの夕暮れ
いつもの夕暮れ
今は月明かりに照らされて 僕は家に帰り着く。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
僕は繰り返す毎日をどれくらい 愛しているのかな
考えてみたよ
1日に何度 笑うだろうか
1日にどれだけ 幸せな気持ちになるだろうか
生きてる醍醐味はやっぱり そこだから
考えないわけにはいかないよね だからカウントしてみた 幸せの数を
そしたら
結構 僕も笑ってたんだ 数え切れないくらいに 小さな事から大きな事まで幅広く いろんな出来事にちゃんと笑ってたんだ
悲しいことや嫌なことは大人になってもつづくから
でも それは仕方ないとしても 笑わない人生に喜びはないから
今日も是が非でも笑うんだ 笑うんだ
小さな事から 大きな事まで なんでもいい
この世界には 楽しいことが腐るくらいあふれているから
探さない手はない
だから探そう
見つけ出す頭も目もあるから
旅支度を整えたなら
丘を越え 山を越え
小さな事から大きな事まで 楽しいことの全てを知ろう そして笑おう
人生の醍醐味はそこにある
さあ 今日もなんやかんや 外野がうるさいけど 行こう 目指すべきは山頂
行こう まだ 夜が訪れるには早い
もうひとつ 幸せを探しに行こう
小さな事から大きな事まで この世界にはまだ まだ 幸せがある。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
都合の悪いことにはモザイクをかけてしまえ
どんなに悪いことをしてもバレなきゃ大丈夫
大人でもないような
子供でもないような
僕は大人でもなく子供でもなくただの人間さ
政治家の裏金も その愛人の秘部も 大して変わらないさ
それを隠すモザイクは人の悪意と性欲への抑制
またはプライバシーの保護
自分さえ良ければそれでいい そんな奴らで溢れかえったら
きっとだめになる
だめになる
そんな人の悪意を
隠すモザイクはないですか?今流行りのレンタルで
ああ 戦争を知らない時代に生まれても
戦争の悲惨さはわかるから
美術館に飾られた誰かさんの絵なんかよりずっと白黒写真の中で小さく微笑む少年の瞳のほうが何倍も価値がある
モザイクで隠さねばならないところばかりある世界
あなたがついた嘘も
僕が隠してる秘密も
まだまだ小さなもんだよ 知らないあいだに今日も誰かの悪意に泣きを見てる人がいるんだ
R指定にするべきは人の悪意だろう
今日も無修正の
悪意が無関心という服を着て歩いてる
自殺の多い国日本
その片隅でひっそりと暮らしてる僕の夢は平穏な毎日を送ることだよ
人の悪意を隠すモザイクはない
さらし者みたいに
あなたの悪意は僕に筒抜けさ
だから僕はあなたを憎み 必要なら殺めることもできる
でも僕は憎しみにモザイクをかけて 忘れたふりで 日々を生きてるのさ
『社会ルールは 守りましょうとか
廊下は走らないように』
同じような教育を受けてきたのに明らかに違う僕らの頭の出来の良さ
ああ それでも僕は
今日も義務的だけど
然るべきルールの中で生きてる
余計な事にはモザイクをかけて聞きたくないことにはピー音を入れて
荒波にのまれ
風に吹かれ
今日も人ごみに紛れ たゆたう葉のごとし。