詩人:どるとる | [投票][編集] |
ゴッホのひまわりも
ピカソの泣く女も
名画と呼ばれてはいるけれど 本当にそう思いますか?
みんなが口をそろえて名画というけれど
好きか嫌いか それだけで名画は落書きにも見える
美的センスなど関係ない 見る人の心にとまれば 露店で売っている 売れない画家の絵ですらも 子供が画用紙に描く絵にさえも価値は生まれるのさ
僕の描く人生は どんな名画よりもずっと
かけがえのないものだと思うから
それぞれのタッチで
それぞれの速さで筆をはこぶ日々
配色も構図も皆違うから
見れば見るほど面白い
出来上がりまでは どんな絵になるかわからないけれど
そんなこと考える暇もなく 僕らは生きていくのさ
再び繰り返される
同じタッチの構図で
僕はまた 筆をはこぶ
塗りつぶした過去も
すべては積み重ねた
日々の中に 塗りつぶしたその下にあるから 消せやしないさ
罪も傷跡も悲しみも
すべて
僕は描く 何よりも 誰よりも素敵な絵を 負けない 負けない
負けないさ
僕だけしか描けない
天才と誉れ高き
私の描く絵は
名画としての人生ともいうべき壮大な一枚の絵だよ
どんな画家にも描けない絵がある
それは人生という絵
その人にしか描けない人生がある
君は君の
あなたにはあなたの
僕には僕の
人生という名画
名画としての人生
モデルは僕ひとり
僕が僕を描いていく
ひとり遊びの日々
涙が一粒 キャンバスに落ちて にじんだ空に 星がひとつ流れて ただいまというあなたの声がやさしく響くと また付け足される思い出 あざやかな色彩で絵は染まる
名高い名画の隣に
飾ってほしい
僕らの人生描いた名画
そんな美術館があったらいいよね
そしてまた僕は筆を握り 思い思いに絵を描く
今日の涙も 昨日の笑顔も 明日の切なさもいつかの儚さも
すべて
私の描く絵は
名画としての人生ともいうべき壮大な一枚の絵だよ。
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遠くから 見ても
近くから 見ても
つかず離れず
僕のそばに
いつもいる人よ何故にそこにいるの?
景色に
奥行きがあるように
見せる遠近法のように 君にはどこまでも広がる魅力がある
好きだよ 愛してる
その心の闇さえも
すべて受け入れよう
遠くから 遠くから
僕を見つめるそのまなざしはまるで近くにあるような
そんな愛がある
そばにいるのに
こんなに近くにいるのにね 心はたやすく離れてく
そして僕らたまに
互いの心傷つけあうそんなときがある
そばにいすぎたのかな
近すぎるのかな
僕らは幸せなのに
なぜだかたまに ひとりになりたくなる
わがままに背中見せて 強がる君に 僕は何も言えないまま
静かに見送った
それでも好きなんだ
君だけが僕のすべて
近くにいるんだから
わからないことなど何もないさ
大切なことはいつでも目の前にある君の瞳が その笑顔が
涙が 教えてくれるから
遠くから
遠くから
見つめてるのに
近くに
近くに
あるように
見える遠近法のように本当は本当は
息もあたるほどそばにいるのに 気づかないふりなんかしてる
僕はばかだよね
ごめんね
愛してる
そばにいるのに
こんなに近くにいるのにね 心はたやすく離れてく
そして僕らたまに
互いの心傷つけあうそんなときがある
そばにいすぎたのかな
近すぎるのかな
僕らは幸せなのに
なぜだかたまに ひとりになりたくなる
わがままに背中見せて 強がる君に 僕は何も言えないまま
静かに見送った
そばにいる君に
何ひとつ言葉はないけど それでも黙ったままでも伝わる何かがある 僕らはそれを愛と呼んでいるんだよ
そばにいる君だけに
君だけに伝えたい
届けたい 届けたい
思い抱えたまま
遠近法を無視して
平面のような
単純な毎日の中
君の心ごと 抱きしめるんだよ
抱きしめるんだよ。
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長い旅路の終わりに
旅人は 確かに見たのさ
大きな夕日や 果てしない大地や 煌々と輝く夜明けの空の色
ナスカの地上絵のように 遠くから見下ろしてはじめて見える
あの日の僕の涙や笑顔が 教えてくれる
意味のないことなど何ひとつないからね
見えない 瞼の裏の景色の中に 希望をひとつまみふりかけて
信じてみよう
明日の自分を
忙しくしていると
過ぎ去る季節も風のよう
馬の駆ける蹄の音
風に凪ぐ草のざわめき
おだやかに流れる
川のせせらぎ
鳥たちのアンサンブル
ナスカの大地に息づく命は永遠の物語の中に秘められた時代を超えて伝わる物語 そっと手を伸ばせば
届く あの日のときめきや感動が 今再び目を覚まし 僕の瞳の中で遠い遠い夢を呼び起こす
瞼の裏に 広がる海のように 遥かな宇宙のように 僕の記憶はとぎれても
地上絵ように
いつまでも消えない
僕らの生きた証が
刻まれているよ
見えない瞼の裏に
地平線の向こうに
ナスカの地上絵のように
あなたのように。
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僕の大好きなコスモ
広がるよ 瞼閉じただけでたくさんの星が降り注いで
あの頃の喜びがまた
僕の心の中で 蘇る
足元に転がる くだらない出来事のすべてがすべてすべて幸せのかけら
忘れていたんだね
大切なことを
大切なものはいつも
見えないものばかりだ
欲望に染まりきった
瞳じゃ何も見えない
広いグラウンドの片隅 転がるサッカーボール 誰かが蹴らなきゃ ただの景色の一部
人は歩く 人は笑う
どこまでも
人は眠る 人は遊ぶ
人は働く
いつでも
僕らは広い広い
空の中に輝く
星のかけらなんだ
輝かなきゃ 損だよ
足元に転がる ありふれた毎日を 蹴飛ばしたら 僕には何も残らない
笑うのだ あまりのばからしさに
そして笑い飽きたら
泣けばいい
足元に転がる 君だけのコスモ くだらなさすぎて 笑うしかない
足元に転がる くだらない出来事のすべてがすべてすべて幸せのかけら
会いに行こう
僕や君を待ってる
それぞれの優しさへ
抱きしめられに行こう
僕や君だけを待ってる
それぞれのぬくもりへ
足元に転がる くだらないことのすべてにすべてすべて意味があるのなら
目の前にある 何てことのない景色にさえ
幸せはあるはずだ
コスモはいうのさ
いつまでも
僕が夢から醒めるまで。
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トラックに今日も夢を乗せて 届けに来ました 郵便です
荷物を指定された場所まで運ぶ仕事だけど ただそれだけじゃない
笑顔も一緒に届けるんだよ
あなたが早く来ないかな 楽しみに荷物を待っている
そんな顔を想像するとたまらなく 嬉しくなるんだよ
僕らは 僕らは いうなれば 夢を運ぶ そんな人
僕らは 僕らは つまるところ 夢を運ぶ そんな人 多分ね
お待たせしました お荷物をお届けに来ましたあなたの玄関先まで
笑顔をメッセージカード代わりに添えて
ハンコかサインをお願いします
そしてまたひとつの荷物届けたら またべつの場所へ お荷物を届けに行くのです
またあなたとの出会いがあるように
願いながら
僕らはまた トラックに夢を乗せて走る
青い空の下も
雨空の下でも
僕はひるまず進む
義務的に? なんてあるわけない
愛想笑い お世辞 ご無用よ 大切なのは
いつも明日に繋がる
お客様と私たちの笑顔というバトンを繋ぐリレー
1日何件 一週間で何十件 1ヶ月 一年で何万件
僕らは 夢をそのたびに乗せて いつでも
本気で 心を込めて
届けるんだよ
あなたへ あなたへ
差出人から お届け先へ…
あなたが待っている
首を長くしながら
遠い空 見上げながら
たくさんあるうちの星の中のたったひとつの星に 希望を見たら きっと明日には
あなたのお家まで
おじゃまいたします
郵便です!
元気なその声が聞こえたら扉を開けて
僕らは 僕らは いうなれば 夢を運ぶ そんな人
僕らは 僕らは つまるところ 夢を運ぶ そんな人 多分ね
僕らはまた トラックに夢を乗せて走る
青い空の下も
雨空の下でも
僕はひるまず進む
義務的に? なんてあるわけない
愛想笑い お世辞 ご無用よ 大切なのは
いつも明日に繋がる
お客様と私たちの笑顔というバトンを繋ぐリレー
夢を運んでかれこれもう何十年。
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冬の駅のホーム
すさまじく降りつける雪をはらいのけ 電車がブレーキをかけて停まる
静かにドアが開き
何人何十人の人が
出てくる その中に
たったひとりあなたを見つけるんだ
すぐに見つけられないときは 叫ぶんだよ
君の名前を
サンタクロースでも
きっと届けられない愛を 僕は言葉じゃない何かで 君に届けたい
降り積もる雪の中に
埋もれてく街並み
言葉さえも凍りついてしまいそうさ
冬の雪のように
ただわけもなく
誰かの帰り道を
阻むように
積もった雪の道
足元気をつけて
プレゼント抱え
走っていく小さな子供たちに 夢のある未来はあるかな
見てごらん争いを招くのはいつも僕らの小さな わがままや欲望のせいだろう
ああ サンタクロースなんかじゃ 届けられない愛や夢がある
僕らはサンタクロースにはなれないけれど きっと誰より愛する 人に 用意するんだ 忘れられないくらい素敵な夜を
聖なる夜に サンタクロースは立場を失うんだ
プレゼントを届けるのは僕さ
プレゼントを受け取るのは君さ
ららら…
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ありふれた日々が
ただどこまでも
続いていくよ
ゆらり ゆらり
風に揺れる
洗濯物が乾くように
絶え間ない時間をかけて
僕らも何もかもが
いつかは
長い旅を終え
同じ場所へ消えていくんだね
何もできないかな
何か果たせるのかな
それはわからないけど精一杯生きたいよ
泣くこともあるけど
いつの間にか そんな記憶も過ぎ去れば
大切な思い出に変わる
言葉以上の思いを込めて伝えたい人がいる
言葉を越えた気持ちを込めて 届けたい人がいる
それがあなた
あなた あなたなんだ
当たり前な日々の中
見渡せばほらね
わかるだろう
つまらない
景色の中に
咲いている
幸せの花が
今日もあなたの心に
種をたくさん蒔いたよ
うまくはできるかわからないけど
きれいな花が咲くといいな
ほら 悲しくてもね
腹時計は鳴るよ
ぐーぐー
お腹が鳴れば
家に帰る時間さ
夕焼け空の向こうまで
まっすぐ伸びた道を帰りましょう
悲しみさえもあとをついてくるけど
ああ 僕は今 当たり前な幸せを 心から感じてるのに 気づけないんだね
見過ごしている幸せはまだたくさんありそうだ
言葉以上 言葉を越えた何もない空っぽの世界で生まれた僕らはいつしか
物にまみれるうちに大切なものを見失っていたんだね
ほらね 何もかもがすべてよくできた幻さ
人魚のようにいつかは泡となり消える幻だ
もうだまされないぞ
ほんとに大切なものだけを抱きしめたら
歩き出すんだよ
この道を
ただどこまでも…
ただいつまでも…
種を蒔けば花が咲くように
用意されたマニュアルをこなしても
愛情を込めて育たなきゃきれいな花など咲くわけはない
だから…
当たり前な日々の中
見渡せば
ほらね
素敵な景色に出会えるはずだ
アスファルトの壁ばかり ビルばかり
それでも ほらね
あたたかな優しさは人の心の中にある
それこそが希望だ。
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大切なものはいつでも僕らの心の中に消えずにあるんだよ
当たり前なものほど つまらなく映る世界で 大切なものは決まって輝いて見える
ああ 言葉にはけしてできないほどの素敵な物語があるんだよ
最後まで見届けてみよう
大切なものたちへ
伝えたい思いは
きっといつも心の中で輝いている希望の光 その闇のなかへ その光のなかへ
尾鰭をふるわせて消えていく過去よ
入れ違いに訪れる新しいニューカマー
僕らが先導するのだ
大事なものはいつも胸の中に熱く燃えている
心はひとつ だけどみんなで 繋がりあって 何倍もあたたかくなれる
ああ 言葉なんて ただの思いの伝達手段のひとつだ それに頼りすぎたら パソコン、携帯一台あればなんでもできてしまう
大切なものたちへ
届けたい思いが
この胸にあふれてる
炊飯器の中のできたてのお米のように
味こそ 飽きがくるのは早いけれど いつまでもいつでも ホッとするほど なじみ深い 当たり前な日々
僕らはけっして その味を忘れやしないのだ
時代が変えたもの
時代が残したもの
そしてこれから
得ていくもの
失うもの
大切なものたちへ
すべて受け継がれていく 数千の涙も途方もない歴史も
人から人へ
また人へと
未来が未来に繋がってゆく。
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街も木々たちも
寒そうに 風にふるえてる
何も着込まずに 寒そうさ
季節は風のように
ただ過ぎ去るばかり
思い出ポケットに詰め込んで歩く
頭の上に 広がる
空に 雲が流れ
僕はここにいる
足元確かめて気づく僕はお化けじゃない
ため息なんか
のみこんで
歩いていこう
何をなくしても
僕がいる 君がいる
襟を立て 僕はゆく
風に吹かれながら
風当たりなんか気にしない
世の中に吹く風がどんなに冷たかろうと
僕は生きる希望を失ったりしないさ
どうぞおかしかったら笑えばいいぜ
僕は僕の決めた道を進むんだ
甘い蜜にたまにたまに 誘われるけど
人間らしくていいじゃないか
ああ 期待なんてまるでされないけど
重たくって期待されないことも まあ いいかなって思うフシもあるからね
このまま
ひとり ひとりきり
案山子のようにね
空っ風に吹かれて
僕は
さみしそうに道の両側に立ち尽くしてる
木々たちのように
何かにたえて 笑えない そんな日々ごめんだね お尻を向けて
サヨナラさ
落ち葉の雨に降られてしまう午後
日差しも差さない午後
外は寒いから
出たくないのさ
でもね 風の子は平気そうに 遊びまくる
僕はもうそうだった
子供じゃないさ
だけど いいじゃないか
僕は僕なんだから
間違ってるかもしれない
だけど僕は僕として生まれてきたからにゃ
僕の好きなように
思いのままに生きてみたいんだよ
それのどこが悪いのさ
傷だらけになったって笑えるさ
さあ 行けよ
おまえの足跡が途切れるところまで
口笛が遠ざかるように
あとにはただ風が吹いているだけさ
北風のような人は言う
心に 愛があればいい
罪の重さは それが事実とするならば
どんな罪だって 裁かれるには間違いは無いが人の生き方は多種多様
結果なんかより僕が大事にするのは
その人の心が求める明日に向かうこと。
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ああ 僕より何年も何十年も 長く生きている僕のおばあちゃん
いろんな事を知っている物知りなおばあちゃん
だけど早くにおじいちゃんに先立たれたから 少しかわいそうな僕のおばあちゃん
いつも いつも
父や母から怒られたとき 誰より味方をしてくれた僕のおばあちゃん
言いたいことは 言えないまま
助けられてばかりで恩も返せずにこんなに歳を重ねたけど幸せだよ
天国にいる 今ではもう伝えることがかなわないけれど
もしも天国に郵便が届けられるなら
一言だけでいいから
伝えたい
ありがとう、ごめんね
もう 言葉は何もきっと必要ないんだね
涙ぐんだあの日
あなたとお別れした日
ああ 世界でまたひとつ大事なものを失った
だけどあなたなら
きっと 大事なものはいつでもここにあるのって胸をたたいて
笑うのでしょう
郵便ポストに 投函し続けた あなたへの手紙は いつもかえってくるけれど
それでも届けるのさ
天国にいるあなたへ
伝え忘れた言葉があるからさ、ねえおばあちゃん
言いたいことは 言えないまま
助けられてばかりで恩も返せずにこんなに歳を重ねたけど幸せだよ
天国にいる 今ではもう伝えることがかなわないけれど
もしも天国に郵便が届けられるなら
一言だけでいいから
伝えたい
ありがとう、ごめんね
それでもピアノを弾くように きれいな思い出だから
あなたがくれたあの言葉を忘れないさ
いつまでも
いつまでも
だから今は これだけ
ありがとうだけ伝えたい
拝啓、天国にいるおばあちゃんへ
あなたが いたから
楽しかったよ
輝く日々をありがとう
ごめんねは 僕が死んだあとで言いに行くから
拝啓、天国にいるおばあちゃん
その後どうですか?
草々