詩人:どるとる | [投票][編集] |
長い長い坂道を
自転車でおりてくる
君は太陽に負けないくらい微笑んでる
青い青い空に
浮かんでる白い雲
風をきって ペダル漕ぐ君が景色に咲く
とてもよく晴れた日
春の陽射しの中 元気に笑うあなたを見ていると僕までなぜか笑いたくなるよ
春うらら うららかな日曜日 やることは何もない だけど空気のぬけた浮き輪みたいに 広い部屋 寝転んで天井とにらめっこ
なんだか幸せだな
夢見心地 おやすみ
桜はまだ咲かないけど まだまだ寒い日はつづくけど
夢から覚めるように
気づけばもう春なんです
気づけばもう春なんです
出会いもあれば
別れもあるよ
だけど別れたって
また誰かと出会えるさ
新しい年のはじめに
いいことがあるよ
何かしらあるよ
探しに行こうよ
うららかな春の日の昼下がり 自転車に乗って 心に空気を入れて 出かけよう
さあ まだ知らない場所へ。
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口笛 吹いて ひとりきりの帰り道 さみしさを引きずって
見上げた空には
いつもの月の光が
ぼんやりと浮かんでる
大丈夫さ 切なさなんて ポッケにしまい込んで あたかも忘れたように 明るく振る舞えばいい
ああ 僕はどうして悲しいのに笑っているのかな
心に嘘をついて
本当の気持ちを
欺いてるよ
悲しいね
他人事のように
つぶやいた 夜
大好きだから
ずっとそばにいて
家族でも恋人でも
同じ愛を注いでる
風に道をたずねては
帰る場所を探すよ
心のお家に帰ろう。
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さよなら 手を振る帰り道 暮れ色に染まった空を 見上げ
少し 胸の奥 切なくなったら もう泣いてもいいころさ
ああ さよならする人が恋人でも 家族でも友達でも
最後は 1日の最後くらいは笑って さよならしたいもんです
グッバイ またあした
あした また会おうね
今日の流した涙なんて忘れてしまうくらい
あしたはたくさん笑おうね
嘘みたいに冗談にはできなくても振り返れば輝く記憶さ
飴色の空に浮かんだ
白い雲もなんだか
泳ぎ疲れた魚のように群れ固まって 悲しい色に染まって 帰る場所もなく
自由の悲しさを僕におしえている
ああ 手を振る人もいないけれど
帰る場所があるなら
目指す場所は ただいまのドアだよ
さあ 帰ろう
それぞれの帰り道
照らすのは
月か それとも
やさしい誰かの
まなざしなのかい?
冷たいノブを回して
開けたとき 返事がなくても 言おうよ
ただいまって 言おうよ
頑張った自分自身に笑いかけるように。
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生き急いでいると
時間が経つのも早いのさ
ゆっくり 慌てず急がず
気を長く持って行こうよ
ああ 誰かが 見せた
笑顔は なぜか 涙よりも 悲しく見える
だってあなたは心に嘘までついて 笑ってるから
あしたの天気なんてどうだっていい ただ1日に一度くらいは笑えたら いいから
特別なものなんて何もいらない
当たり前な24時間をください
新しいシャツに 着替えて 始まる季節のスタート地点に立って
夢など抱いて 歩いていくけど 叶わなければゴミみたいに 捨てるのもたやすい
人を思いやらなくなった世界には
どれだけの人が 優しさを 宝物にできるのかな 肌を突き刺すような 冷たい視線注がれる中で 愛を語れるか?
ああ 君や僕が生きるこの街の中 大切なものなんて いくらだってあるはずなのに
お金がなければ 僕らは腹を満たすこともできない
あしたの天気なんか雨でも晴れでもいい
ただ 何もない景色の中に 花や人々の笑顔が咲いていれば 特別なものなんてなくても
幸せになれるはずなんだ
暮れゆく空に 飛んでる二羽のカラス
あいつらのほうが良いこと 悪いこと わかっているよね
あしたの天気なんてどうだっていい ただ1日に一度くらいは笑えたら いいから
特別なものなんて何もいらない
当たり前な24時間をください。
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分かり合えないのは
違う人だからだよ
箱を開けたとき
感じる失望感に似た未来
それでも 卑屈ばかりの僕にさえ やさしくしてくれる人も世の中にはいる
絡まって 捻れて
もう二度と
ほどけない
引き返せない
恋をしよう
ああ愛を語ろう
夜明けまで
テレビの中
ラジオの音
どんな歌よりも
素敵な会話をしよう
ああ愛を教えてよ
無能な僕に
畳の上
シミだらけの天井
安いアパートの一室
天皇陛下も知らない
秘密の約束をしよう
ああ愛を語ろう
答えも会話の意味も
例えば 目的も何もなく 始まった
ふたりの 時間の中
何かが 生まれる
そして
何かが ひもとかれる
哲学者の顔 見合わせて 僕らだけの方程式を割り出すんだ
足したり 引いたり
時には かけたり
計算できない
愛を語ろう
この部屋で。
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ありのまま
ありのまま
ありのまま笑おう
ありのまま
ありのまま
ありのまま泣こう
テーブルに並べられた ごちそうと
あなたの笑顔
光ってる
ありのまま
ありのまま
ありのまま生きよう
ありのまま
ありのまま
ありのまま歩こう
君らしくいるのさ
君が思うように
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ゼロから何かが始まる
ゼロになり何かが終わる
すべてはゼロから始まり
すべてはゼロで終わる
始まりを表す数字でもあり
終わりを表す数字でもある
そしてゼロは可能性を生むものでもあり
可能性の無さを示すものでもある
ゼロは単にゼロでもあり
ゼロが何かに変わることもある
不思議な数字だ
ゼロの果てには
ゼロがあり
ゼロの果てには
見果てぬ
可能性が眠ってる
ゼロの頂点を
知ることは
無謀な旅になるかもしれない
それでも歴史的な旅かもしれない
だから行くんだよ
ゼロの果てに何が待つのかを 探しに行くんだよ
ゼロの頂点まで。
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静かな 夜の中
ロマンスを ひとさじ
闇の中に垂らしたら
ばくぜんとしたさみしさも消える
憂さ晴らしに 出かけた夜の散歩
まぶたの裏 描いた 明るい あしたの風景
星空よ 輝く 神々の夜よ 闇の中でも たしかに 光り輝いて
悠久の時の彼方へいざなう その神秘さよ
静寂の中にもメロディは生まれるの
心の中に
静寂の中でもメロディは聴こえるの
目を閉じれば
ずっと昔からある
メロディが さみしさなんてオブラートのように包み込んでしまうの
それが静寂というメロディ
未知なる音階と音域で
どこまでもどこまでも
広がる メロディ。
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ねえ 知っていますか?
笑うとね 人はね
なんとなく幸せになるんだよ
ねえ 知っていますか?
泣くとね 人はね
何かが吹っ切れるんだよ
悲しみってさ
無いと つまらない
だって嬉しいばかりじゃ つまらない
結局 僕らは
刺激がないと
笑うことさえ
むなしくなるのね
全く わがままなもんです
時計は回る
急かしてるわけでもないのにね
僕らは バカみたいに生き急ぐ
そんな毎日を走る
ああ 見つめている
人から人へ
そそがれる視線のレーザー光線
愛が 愛が こもってる
恨みつらみがこもってる
遠くから 遠くから
近くから 近くから
あっちからこっちから
あらゆる場所から
あらゆる人から
あなたを 愛しまいと
あなたを 殺めようと
あらゆる方向から
あらゆる理由で
あらゆる方法で
今日も あなたを見つめてる そのまなざしの先には
僕も知らない愛がある
君も知らない思いがある
そんなたくさんのまなざしの中で 僕も誰かにまなざしを向けて生きている
ねえ あなたは
知っていますか?
そのまなざしの意味を
そのまなざしの真意を
そのまなざしの理由を
そのまなざしの重さを
そのまなざしの度合いを
そのまなざしの全てを。
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『かくなるうえは
この 命 絶とうとも
思いを 果たそうぞ』
彼は言った
辛辣なる 口振りで
タクトを振るわば
メロディーが
鳴りだす
君の思いのままに
楽団は 群れをなし
君の振るうタクトにしたがって
フルートは鳴り
ビオラは 踊り
ギターは 唄い
それぞれの楽器が
それぞれの良さを
持ち寄り ひとつの
ハーモニーを生む
僕は指揮者
さあ 人生を始めよう
あしたを示す指揮棒を 振り上げて
さざ波のように
小刻みに 時を打つ
命の時計が その役目を おりるまで。