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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[3595] だんだん
詩人:どるとる [投票][編集]


だんだん 歳をとる
だんだん 涙もろくなる
だんだん 何かが変わる
だんだん 何かが消えていく
だんだん だんだん
だんだんと 僕の命の残り時間が なくなっていく

だんだん 見る夢が小さくなる
だんだん 愛や恋に縁がなくなる
だんだん 白髪が増える
だんだん 髪もなくなる
だんだん 気むずかしくなる
だんだん 口数が減る
だんだん ふさぎがちになる

だんだん だんだん
だんだんと 押し入れの中 埃をかぶったつかわなくなった何かのように 誰もがだんだん だんだん だんだんと

だんだんと 順番に。

2012/01/07 (Sat)

[3596] 悲しみの自画像
詩人:どるとる [投票][編集]


芳しくないな 僕の毎日
合う鍵はないな
希望にあふれたあしたのドアに

戯れに 描いた自画像は 見事なまでに 崩れた

悲しみの中に 誰かが立っていた
悲しみの中で 誰かが泣いていた
いつかの僕だよ

泣きながら 描くのさ
あした やりたいことや
叶うはずもない希望
真っ白なノートが
たくさんの 夢で 埋め尽くされた

それは全て悲しみの自画像

僕が描いた 理想の残骸

永遠に 消えない 傷跡。

2012/01/07 (Sat)

[3597] 鏡うつし
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命以上に大切なものなどあるものか
そう言った口で人に死ねと口走る

死ねと言ったその口である日は愛を語る
愛を語ったその口でまた人を傷つける

目には目を
歯には歯を

そんな言葉が過ぎります

でもできりゃ

心には心で
愛には愛で

そんな言葉に従いたいな

汚い言葉を吐いたって
また きれいな言葉で心を濯ぐ

がらがら ぺっで
またリセットさ

目には目を
歯には歯を

やり返した日々よ
それなりに楽しかったけれどもう 子供じゃないさ

心をつかって
向き合おう
心をつかって
人と付き合おう

僕らは鏡うつしで
自分自身と見つめ合う

ああ 僕の中にいる僕や その僕の中にいる僕に 聞いてみる

あなたは本当に僕ですか?

2012/01/07 (Sat)

[3598] あした天気になあれ
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心が勝手にしゃべりだす
その時涙は何を語るのか
その時笑顔は何を語るのか
僕らは今日も生きる
喧騒の中 人ごみに紛れるように 見失う
君の足音
耳をすまして 見つけるんだ
あしたの天気を占うように ほらね 靴を飛ばしてみるんだよ
悉く 靴は裏が出て
嘘のように雨が降り出す 傘を差そうにも悲しみを受け流す傘はない
せめてあしたが雨でも 少しだけでいいから
ほんの少し 笑えたら って小さな願いを捧げてる
胸の中 抱えてる たくさんの不安や焦りやいら立ちを 隠すこともなく 隠せるわけもなく涙は素直なまでにこのほほを伝う
時の砂時計 絶えず落ち続ける
旅の途中で
僕はまた 立ち止まり
見上げる 空に何度となく輝くあしたを祈れども たどり着いたあしたという今日には 嘘っぱちの笑顔が咲くだけ
自分に嘘つくくらいなら 責められようとも 泣きたいよ
それでも 恥じらうこの心が憎らしい
ああ あしたこそは晴れるかな
無駄かもしれないけどとりあえずは願うんだよ
あした天気になあれ
ああ 行き場のない悲しみは一体誰が 拭ってくれるというの?
さすらう雲が ちぎれてく
あしたの空に 続く道の果てに 太陽は 昇れども希望は 見えず
ただ どんよりとした不安が どこまでもどこまでも期待を遠ざける。

2012/01/07 (Sat)

[3599] 何も
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何も無い
この世界には
ゴミクズばかり
転がってる

何でもある
この世界では
目には見えない
ものの輝きがちっぽけに見える

欲張りな人たちが
世界から自然を消し去る
欲張りな人たちが
自分の欲を満たすため 誰かの犠牲のうえに つまらない争いを起こす

何も ないほうがいい
ただ、愛があればいい
何も ないほうがいい
いっそ、何もなくなればいい

物であふれすぎたこの世界には 見えないものの価値なんて
なんて小さいんだろう
なんて貧しいのだろう 僕らの心は

何も ない世界だったらきっともっと僕らは やさしくなれたのに
やさしくなれたのに…

何もない世界さ
本当に大切なものは
数少ない世界さ
愛や優しさは

だから何もない
空っぽの日々の中に
注ぎ足すなら
そんな見えない
あたたかな気持ちだよ

何もないさ
何もないさ

ただ、欲張りな人たちが食べ散らかした
ゴミクズや もったいない生ゴミが あふれすぎるだけ

僕らは つまらない争いにさえ目をつむり
悪い大人たちの見本を見て思うのさ

本当の正しさの形は宙に浮いたまま
いつまでも 曖昧な誰もが納得するような
ただひとつのオキテ。

2012/01/08 (Sun)

[3600] カバの背中
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ああ なんて大きな背中なんだろう
山のように どこまでも どこまでも

ああ なんてやさしい背中なんだろう
いつか おぶってもらった日の夕暮れが
その背中を赤く染めていた

思い出の中に ずっと寄り添うように
カバのような 丸まった背中に やさしさを見てる あの日のぬくもりよ

忘れない 忘れない
僕は 忘れない
猫背の背中
カバの背中

もう一度 もう一度
僕をもう一度
のせてくれ
カバの背中に

そして あの日のように やさしく微笑んで

夕暮れの茜色と
アスファルトに伸びた影 すこしのせつなさを引きずって

カバは 大きな口を開いて 笑っていたよ

カバは 大きな背中を通してやさしさを教えてくれたよ

カバの背中に
のって 少年の輝く日々は過ぎたよ。

2012/01/08 (Sun)

[3601] アリの生活
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アリが 群れをなして歩く
餌をはこぶ 巣へとはこぶ

なんの特別なこともない 生活の中に
ある幸せ 目には見えないけれど
アリたちには きっとわかっているよ

アリが 列をつくって歩く
人の一歩はアリたちの何十歩にも値する

なんのふしぎもない日常の所々に
ある生活の知恵 アリたちはわかってる
やって良いこと 悪いこと

そんなアリたちを平気で踏み潰す僕らは
道徳のない人ばかりだね それでもアリたちは文句ひとつ言わず 巣をめざして
歩く 歩く 歩くだけ
少しずつ少しずつ
少しずつ 小さなからだを つかって
生きるだけ
生きるだけさ

そして 今日も

アリが 群れをなして歩く
餌をはこぶ 巣へとはこぶ

それがアリの生活
それがアリの生活。

2012/01/08 (Sun)

[3602] 価値のない宝物
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お金で買える物
お金じゃ買えない物
何があるだろう
何が思い浮かぶだろう

価値観なんて人それぞれ
紙幣だって
小銭だって
価値があるから
みんな欲しがるのさ

それが価値観の全て
地球が回るように
意味など詮索しようとも 無駄なのさ
無駄なのさ

価値観をはかろうよ
無価値 価値ある物のあいだにある
目には見えないものの価値を定めるものはなんだ?

愛には価値があるようでない
思いやりには価値があるようでない
だから見返りもおつりも必要ない
有り余ることも足りないこともないはずなのに
人の心に残るさびしさやむなしさがその役割を果たしている

それが価値観の全て
地球が回る 地球が回る 意味があるようで意味のない毎日も
ほらね無価値なものの中にでも知られざる価値があるのさ

お金では買えないものの価値
それをはかれば 意味は無くなる

だからこそ 僕らは価値のないものに
価値をつけない
そのかわりに見えないものほど 大切にするんだね

それはまるで価値のない宝物

大事に抱きしめてる。

2012/01/08 (Sun)

[3603] 風に抱かれて
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特別なことなんて
何もないさ

ただ 泣いて
笑って
たのしく1日が過ぎるだけ

風に抱かれて
青い夢を見る
心は飼い慣らされた
犬のように静かに
ただ風の音に耳をすませてる。

2012/01/08 (Sun)

[3604] …の中にも
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悲しみの中にも喜びは生まれる
喜びの中にも悲しみは生まれる

光の中にも影が生まれる
影の中にも光が生まれる

無の中にも何かが生まれる
その何かの中にも何かが生まれる

あなたの中にも何かが生まれる
その何かの中にも何かが生まれる

それは繰り返すことさ

そしていつかは
全て 同じ土の中
開ける瞼さえ
暗い暗い闇の中

それでも何もない
暗闇の中にも
きっと何かが生まれる
きっと何かが生まれてる

目に見えない何かが僕らの中に生まれるように

何かが 何かが
今日も何かの中に
何かが 生まれてる

何かが 何かが
今も何かの中に
どこかに 生まれてる

君の中にも
僕の中にも
どんな場所にでも
何かがね。

2012/01/08 (Sun)
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