詩人:どるとる | [投票][編集] |
ついに明日 娘が
嫁ぐ日が来たんだな
お父さんはわかっていても やっぱりさみしさ隠せない
やけ酒じゃないけれど 結婚式の前だっていうのに 飲みに出かけたんだよ
泣きながら うれしいくせに
ああ 娘が嫁ぐのは
きっと 喜ばしいことなのに お父さんは
煮え切らない思いでいるよ
嫁ぐ娘よ 幸せになってください 僕が与えられなかった幸せを
旦那さんがくれるから
言葉にならないけれど
おめでとう
それだけ言うよ
ついに我慢できなくなったよ
娘の読む手紙に涙が止まらないの
嫁ぐ我が娘よ 幸せになってください
ああ ひとつだけ言うよ たまには家に戻って来いよ
そして季節は流れ去り 気づけば孫も生まれ おじいちゃんとすがりついてくる孫に
笑いかけ 結婚式の時のさみしさなんかどこかに行っちゃった
嫁ぐ娘が嫁いだ娘に
なった今は ただ 父として できること
残された数少ない時間の中 できたなら
はじめて おまえを見たとき 俺はうれしくて言葉にならなかったんだよ だけど旦那さんと寄り添い 幸せそうなおまえを見たら また泣けてくるんだ
煙草吸ってくるとごまかして 庭で泣いてたお父さん。
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例えば この世界で
ただひとりの人を愛するのなら
僕ならその人を幸せにできるかな
不器用で 空回りしてばかりの僕なんて
誰も見向きもしてくれないのかな
ああ 優しさだけじゃ伝わらないのが愛なら優しさとは一体なんのためにあるのかな
君を死ぬまで愛することが 僕にただひとつできることなら
途中で投げ出すことはこれだけはできないな
愛してるから ずっと
なにがあっても離さないよ離せないよ
人ごみの中に咲いていた 白百合だから
まだ描き途中の未来図を広げて 今と重ねてみるけど なんだか重ならない
だけど 夢はその名前のとおりに夢になったんだ おかしくて笑っている僕の胸をさらう夕焼け
ああ 人生ってさ 生きていけば生きていくほど味が出てくるって人は言うけど
味のなくなったガムのように生き方次第では若さもただの枷になる
愛って 愛って
完璧なんてない
未完成でも
輝ける
それが愛なんだ
君を死ぬまで愛することが 僕にただひとつできることなら
途中で投げ出すことはこれだけはできないな
愛してるから ずっと
なにがあっても離さないよ離せないよ
人ごみの中に見つけた 僕だけの希望の光
言葉にできない思いならいっそ言葉にせずに寄り添うのが本当の愛だろう
未完成で終わる人生
その中で息づく愛
完璧なものを求めたら きりがない
だから 僕らは
未完成な自分たちの愛を 信じるんだな
だから 僕らは
人ごみの中に 同じ光を見たんだな
それが愛なのさ。
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その寂しさを埋めるのは やっぱり
誰かの存在だったり
優しさだったりするんだよ
どんなにありふれてても 慰められるだけ 幸せなんだよ
当たり前な出来事や
当たり前な言葉
手のひらの上に乗せ
重さを量る自分を戒めた
そしてまた夜が 街におりてきて ビルも大きな塔にいたるまで
すべてを飲み込んだ
僕はなすすべもなく
眠気に勝てず 闇に吸い込まれていく
間際まで 寂しさがひしひしとこの胸を行ったり来たりする
そうだな 例えば
幸せなような
そうでもないような
曖昧なラインの上
今日も僕の役柄はもっぱら天の邪鬼です
そしてやがて何もわからなくなるまで
途方もなく続く日々を 夜や朝を ただ延々と 読み進めていくように
世界の矛盾や理不尽に気づいても 黙ったまま 持て余した正義を誰もが 今日も振りかざせず ポケットの中隠す
夜が来て 朝が来て
また夜が来て
ただそれだけの日々の中で 僕らはどれだけの涙を知っているだろう? そしてどれだけの笑顔を知ってきただろう?
とりあえず 今日も
僕は平和などという たいそうな1日に隠された大いなる幸福に気付もせずに
鼻で笑った愚かしさにあとで気づき
たいそう悔やんだ
そうかと気づいたその時僕の何気ない毎日を 照らすように
はじめから用意されていたような 幸せが見えたとき
夜は朝へと変わってた
そしてただの1日だったのがどこか特別な時間に変わったんだ
多分いつまでも繰り返すだろう
いつかやがて何もわからなくなるまで。
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ゴミの山だって
チリも積もれば
なんとやら
金も一円だって
貯めりゃ
結構な金になる
ゴミの日には
きっと
もっと棄てるべきものがある
例えば僕らのつまらない言い訳や
誰かの惨い言葉や
街中にあふれる
人々の舌打ち
道徳のない行為
なんだか 悲しい世界だな
誰かの傷が 癒えないのはね
傷をさらに広げるような毎日が続くからなんだよ
たやすく あなたが吐き捨てた
『みんな同じ』
そんな言葉に振り回されて 僕らはすっかり行き場を無くすんだ
『みんな同じでもみんな違う』
そんな気持ちになれないばかりに
ゴミの日には今日も
もったいないくらいの余り物が棄てられる
本当に棄てなきゃいけないものは 腐っても残ったままなのに
ゴミの日には今日もゴミ捨て場にはカラスが袋を啄み生ゴミを食べ散らかす
人は 悲しい生き物さ
すぐに人を憎むから
すぐに人を嫌いになれるから
分かり合おうとすればするほど 距離は遠ざかる
譲り合おうとすればするほど 割り切れない毎日だ
人も街も空も川も
一見美しいように
見えても 隠れたところにひそむ 悲しさがあるんだな
人と人とのあいだには今日も 微妙な隙間がある
その隙間が埋まらないかぎり 僕らはゴミのような言葉を散らかして 日々を汚して歩くんだろう
今日はゴミの日
今日こそ 袋に悪い自分を詰め込んで
少し優しくなってみよう
少し思いやりを持ってみよう
誰かを思う
人の気持ちになってみる
それだけでまた違うから
それだけで何かが変わるから
それだけでゴミは棄てるには惜しいゴミになる。
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お父さんは働き者
お母さんは子思い
特別なことなど
何ひとつない日々
変わり映えもなく続くよ今日も明日も
また日は暮れて
切なさをつれて夜が来るんだ
何もいらないよ
求めるだけ無駄だよ
欲しいものなら
腐るほどあるけど
何もいらないよ
愛があればそれだけでさびしさもむなしさもいつの間にか消えている
お父さんはお母さんを死ぬまで愛す
お母さんはお父さんを世界で一番愛してる
とりとめもない会話の中に 隠れた小さな幸せに気づけたら
今この瞬間からでも幸せになれるでしょう
お父さんがお母さんと出逢ったあの日からつづいてるストーリー
季節のページがめくられていくたびに愛は少しずつ 深まっていくんだな
何かが 何かが
足りなくて
言葉が 言葉が
影をひそめる
そんなときには
時間をかけて
二人は離れたぶんの距離を埋めるんだ
さびしさが募れば夜が明けるように
いつの間にか二人の心に朝が来るよ
パパと呼ばれていた
パパはいつの間にか
お父さんと呼ばれ
ママと呼んでいた
ママもいつの間にか
お母さんと呼んでいた
僕も誰も 歳をとるということを如実に示しているんだな
だけどパパはいつまでもパパのまま
そうさママもいつまでもママのまま
僕の心に 光を注ぐような 仲良しの二人さ
ほら今日だって
何気ない生活の中
愛をちゃんと 心の物干し竿に干している
優しさという陽射しで互いを照らしながら
パパとママは僕と同じ時間の中
僕より たくさんの笑顔と涙を 背負いながら それでも愛を絶やさないで
僕のパパとママでいてくれる
ああ 言葉にしたくなるよ
ありがとう
愛してる
僕の大好きなパパとママ。
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夕焼け空を物憂げに眺めていた
この空の下 誰もが 悲しみ喜び抱えて生きているけれど
それを考えるとなんだか不思議な気持ちになる
当たり前な事なのに考えると何もかもが特別に見えるんだな
今日もどこかで笑っていた人がいる
そして笑っていた人がいれば その傍らで朝から晩まで泣いていた人もいるだろう
だけど 毎日は 雨ばかりじゃないから
晴れた日には 昨日泣いていた人も笑っているよ
どうして生きているんだろう
そんなこと考えもせず生きてきたけれど
どうして生まれたんだろう
そんなことわかるわけもないけれど
生きていく意味や理由は人それぞれだから
僕は僕のそして君は君の生きる意味を探せばいいのさ
朝が来て 夜が来て また朝が来る
何てことない当たり前なその繰り返しがいつも幸せ
生きることや生きていくこと
僕の頭でもわかる範囲で考えていたんだ
だけどいくら考えても出てくる答えはなんだかしっくりこないんだ
当たり前な日々も考えると世界中見渡せば幸せすぎるほどだ
なぜだか生きていることに時々自信が持てなくなる
ただ生きているというだけでは 生きていることにはならない気がしてさ 本当に僕は生きているのか
わけのわからないことに思い倦み 悩んだけれど結局
生きるということは誰にとっても同じ意味だ
ただその目的が違うというだけで僕は僕の君は君の道が目の前広がる
朝が来て夜が来て
また朝が来る
当たり前とも思える繰り返しがたぶん幸せ
朝が来て夜が来て
また朝が来る
当たり前なその繰り返しがいつも幸せ
いつも いつも 幸せ。
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空は茜に染まれども
僕のこの心は青くただ青くどこまでも 若葉のようにまだ何も知らない
長い夢を見ていたような
そんな気すらするよ
今日というつかの間の幻
暮れゆく空の色と見事なまでに重なる
切なさに焦がれる胸の小さき声を 拾い集め 僕はまた僕の中の僕を一つ失うや
さよならの向こう側に 見える景色はともすればどんなもんだろう
さよならの向こう側に 揺れる街並みは今日と変わらずにただ穏やかな時が厳かに流れる
さよならとただつぶやいて消えていく人の影揺れる 夜の灯りの下 言葉もなく ただ黙りこくり 俯けば 優しさが胸に仄かにともるんだ
頼りなくあたたかいそのぬくもりは 僕が眠るその時までつづいたよ
さよならとこぼせば溢れ出す涙の行き先は誰も知ることもない黄泉の旅路(みち)と聞くのです
されど乾いた涙のあとは見えずとも心のどこそかに残っているのです
ああ さよならの向こう側へと消えたあの人も 今では笑ってる
ただそう信じたい
さよならのこちら側の僕や すぐ傍に寄り添う愛とも呼ぶべき灯火は 消えそうな笑みを浮かべ 僕のぶんのさびしさまで背負っている強いひと
雲に隠れた月のように ごまかしてばかりで嘘ばかりの僕だけど 君は何も言わない
さよならとただ言い渡せば君は 頷くのかい 儚げに佇む君の影 僕は今も若葉のまま
さよならも言えずに
愛に嘘を重ね
冷たい海を泳ぐよ
そしてまた繰り返す
押し寄せてくる波のよう
僕の涙は乾けども
降り出した雨はやまない
悠久の刻の中
日は昇れども
月は沈まず
僕を悲しく照らすのさ。
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君が生まれた奇跡
君が生きてる奇跡
君が笑い 泣く奇跡
すべての人が生まれた奇跡
すべての人が生きてる奇跡
すべての人が笑い 泣く奇跡
すべて何もかも奇跡なんだな
特別なこと なにもないけど
奇跡と呼べば 何もかも奇跡と呼べるさ
偶然と呼べば単なる偶然だけど
奇跡とは偶然が辿ってきた足跡のことさ
だけどその足跡をつけたものが奇跡なんだよ。
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何もないけど
何かができる
何かをやれる
こんな僕にも
人を愛したり
人に愛されたりする
特別なことなど
たぶん何もないけど
きっと生きるだけなら誰かといるその時間が何より価値のある宝物に変わる
ああ どこまでも歩こう
道が途切れるまで
ああ どこまでも歩こう
この夢から覚めるまで
どこまでも どこまでも
誰かと共に 歩くのさ
この道は どこまでも道なりに伸びている
愛が頷くんだよ
大丈夫 さびしくさせないよ
私がいるからね
どこまでもどこまでも続く道の上
どこまでもどこまでも歩く人がいる
この道は誰かが 歩いた いつか 来た道
ああ どこまでも歩こう
雨が降る日も晴れた日も
ああ どこまでも歩こう
生きる喜び、悲しみこの身に受けて
ただ どこまでも続く道を
ただ いつまでも手を繋ぎ
飽きるほど 見つめ合い
どこまでも そうさ
歩こうよ。
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言葉もなく ただ
僕らはよくある
映画のように
瞳のスクリーンの中で左右の端々へと消えてく
画面の外側へと
見えなくなる
君の暮らし
星屑のかけらを集めながら 花を摘むように
僕は主人公を独り気取ってむりやり笑うんだ
始まるよ また今夜も 寂しげな星屑シアター
ゆっくりと 流れるよ 涙をのせて 回る月のレコード
出会えるといいな
また君を愛したように
永遠に今度は離れられない恋がしたいな。