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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[3706] 自画像
詩人:どるとる [投票][編集]


誰かを憎む僕がいる
誰かを愛す僕がいる
誰かに憎まれる僕や
誰かに愛される僕がいる

自分を描くように
生きていくんだな
人は生きているんだな

誰かを憎む悪い僕も
誰かを愛せる素直な僕も
絵のように 見たまま以上の何かを人の心に残すんだな

自画像を描くように
誰かの瞳に映る僕が
誰かの心の中にも
僕が描かれるんだ
でもそれは僕が思う僕じゃない 違う自画像さ

誰かの心の中にも僕がいて
僕の中にも僕がいる
違う僕と僕だ
自画像だ

誰かの瞳に映る僕がそのまま その人の心に映る 悪意や憎しみさえも 見通されたら自分で思ってる自分とはまた違う自分がそこには見えている
ありのままを映す他人の瞳は こちらの真意とは深く食い違うこともある

それでも描くよ 今日も僕は僕の思う僕を
時には 自分からはみ出すこともあるけど
書き直しはできないよ だって僕は絵じゃないから

自画像を描くように生きているだけだ

自画像を描くように
誰かの瞳に映る僕が
誰かの心の中にも
僕が描かれるんだ
でもそれは僕が思う僕じゃない 違う自画像さ

醜く歪んだその顔を手のひらで隠したら嘘がはみ出すだろう
洗い流した汚い笑顔は涙で洗い流したけどまた醜い笑顔が僕の顔を汚すだろう
それでも悪意で歪んだ僕の顔さえなければ ごまかせない場面もあるから

自画像を描くたびに
たくさんの瞳に映る僕が誰かの心によって
様々に姿は変わるんだ
でもいずれも僕が思う僕じゃない 違う自画像さ

嘘っぱちの自画像さ

笑ってるように見えても本当は悲しいこと 見抜けないように。

2012/02/19 (Sun)

[3707] 綻び
詩人:どるとる [投票][編集]


今日も目の届かない場所で 人が死んでる
壁の向こう側が見えないように ほらわからないだけで

無機質な笑顔で隠した心に 目隠ししたように無関心が服を着て歩く都会の空には
まるでそんなことないかのような白い雲が浮かび 穏やかな陽射しが差し込んでる

ああ 海を越えなくても毎日 戦争は起きてる
僕らの中 みんなの中争いは絶えないだろう

殺し合うのではなく
感情を打ち消しあう
互いが互いの本心を悟られぬように生きるんだ

無表情を装って
生きるのは至難のワザ
だけれど嫌われるくらいなら さも打ち解けてるようにつまらない話題にさえ拍手を送るの

仮面をかぶることを
規制された街で
僕らは心の扉に施錠して生きてる
『子供の素直さ以外』は罪です
『大人は黙ってイエス』と頷きなさい
『言われたことだけ』やればいい
『反抗は悪』です
そんなルールにとらわれるあまりに僕らは感情が凍りついたんだな

無表情の街に灯る明かり きれいだけど
ほら それは外面だけの美しさ
僕らのように皮をはげば醜い本性が見えるでしょう

そしてまた 人は
幸せを装って
今日もその幸せに
振り回され
退屈紛らすために
人を殺める
憂さを晴らすため
人を傷つける

時代のせいじゃないよ
誰のせいでもないよ

考えてもみてごらん
どんな世界だって
人が人であることを
忘れたらいっかんの終わりだ

綻びひとつをほったらかしたら そこから人も街も腐ってゆくのさ。

2012/02/19 (Sun)

[3708] 答え
詩人:どるとる [投票][編集]


そうさ繰り返すマスターベーション
自分でつけた傷を自分で癒すんだ
自分を罵っておいて自分を慰めるんだ

わからないことがわからない
答えはいつも同じだな

わからないものはわからない
答えはいつも悲しいな

アスファルトの上
涙に濡れたまま
僕は何かにおびえ
形のない見えない
何かにおそれている

嵐は去っても
余韻は続く
歯にはさまった
食べ物のように
歯がゆく
とてももどかしい

死にたいのに死ねないな
死ぬわけにはいかないな
正しさはいつもわかってる
わかってるからこそ逆らいたい
答えは青い果実のよう

百万回の性交も
百億人の殺人も
百兆年の時間も
齎す結果はいつも
決まってる

孤独は心を浸食する
月蝕の夜 助けてくれるのは誰もいない

わからないのはなんなんだ
答えはどんな方程式でも解けないな

わからないのは全てなんだ
答えは全ての天才の脳を用いても解けないな

わからないことがわからない
答えはいつも同じだな

わからないものはわからない
答えはいつも悲しいな

そうさ繰り返すスピリチュアルケア
心よ 死なないで
身体より先に死なないで

答えは 限りなく 悲しいな

若さの中に老いが見える
老いの中に若さが見える

そうさ答えは 生きれば生きるほどあふれるんだ

楽になぞなれるものか

真の楽園は地の底ぞ

僕が必死に選んだ答えは神様のいないこの世界では ただの賭けにしか過ぎない

さあ 生きましょうぞ
人生に答えがないのを知った絶望に打ちひしがれようとも生きることを選んだのなら。

2012/02/19 (Sun)

[3709] 愛のテーマ
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言葉にできない思いがこの胸にあふれているよ とめどなく

もう強がりはやめて
手を取り合い 笑って向き合おうよ

遠く揺れる街並みがほら見えるでしょう
押し寄せる切なさが二人の頬を濡らした

さよならの向こう側に待つ新しいシナリオ
さあ 二人で始めよう
また はじめから 始めよう。

2012/02/20 (Mon)

[3710] 遠く
詩人:どるとる [投票][編集]


どこか遠くへ 行きたいな はるかな旅をしてみたい

知らない人と出会いたい
知らない路地に迷い込みたい
知らない文化にふれたいな

そんな気持ちにかられたら
ロマンをリュックに詰め込んで
迷わず旅に出かけたい
旅人気取って お日さま浴びて 誰もがどこかに出かけたい

遠く 遠く なるべく遠く この悲しみが届かない場所まで
遠く 遠く 現実を忘れられるようななにもない場所まで

心ごと 遠くへ行ってしまいたい

遠く 遠く どこまでも 遠く 自分が誰かもわからなくなるほど ただ果てしない大地に抱かれたい

遠く 遠く どこまでも 変わらない景色が続くような そんな終わりのない世界の景色に融けたい

どこか遠くに行きたいな はるかな旅をしてみたい。

2012/02/20 (Mon)

[3711] 歩く
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僕は今日も歩く
なんの不思議も怪しさも抱かずにどこまでもただどこまでも

たまにゃ誰かと歩く
手なんか繋いだりする
空は夕暮れだったり
青空だったりする

そんな何気ない
当たり前な毎日の中
人は生きている

歩くだけで いろんな苦労を背負う
歩くだけで いろんな幸せが見つかる
歩くだけで ただそれだけで誰かと出会い別れる今日がある

歩くだけで 悲しかったりして
歩くだけで 嬉しかったりもして
歩くだけで ただそれだけで僕は生きることの辛さや楽しさを知るんだ

そしてやがて歩いている旅の途中 やがて 老いに負けて 僕は空の上に昇る
歩くだけで とても悲しい明日が来る
だけど歩くからこそ
ほら笑える今日がある

だから歩く 歩く 歩く
いつも歩く 歩く 歩く
歩く 歩く 歩く僕は歩く
てくてく とぼとぼ
たまにゃ 駆け足で走る
だけどのんびりとゆっくりと ただでさえ短い人生を急ぐことはないと のらりくらり その日暮らしで口笛吹きながら 歩く

ほら いつの間にかわかるだろう
生きる悲しみ
生きている喜び
そして今
生きていることの幸せ
悲しみのあとのあの笑顔 雨上がりの虹のように君の心に あふれる不思議な感覚

歩く今日も僕は歩く
何かを見過ごして
何かを失いながら
たまに何かを拾って
空を見上げてさ
歩く 歩く 歩く
僕は歩く 歩く 歩くよ

手を振り 前へ 前へと 巻き戻せない時間の中を 時計の針のように チクタク チクタク 自分の命を刻むように 歩くのさ。

2012/02/20 (Mon)

[3712] 夢のつづき
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かなしみは通り雨
きれい事だろう
だけど 風化されず僕の記憶に住み着く

さみしさは風
吹き抜ければ
忘れてしまうよ
だけど そのさみしさがまたふいに心の傷を開かせる

ああ 夢のつづきは
いいことばかりを思い出させるわけじゃない

ああ 夢のつづきは
時にあの日の涙やさよならを思い出させるんだ

なすがまま されるがまま 時間に振り回されて いつの間にか歳を重ねて 僕は白い髪を撫でて 歯のない口で笑う

雲ひとつない 晴れた空に 見えた太陽 まぶしいね 当たり前な日々の中に散りばめられた幸せ
一つ一つかみしめながら生きることの歓びよ あすへとつづけ
あすへとつづけ

夢のつづきのまたつづき
晴れたら 笑えるだろう
のんきに笑う 僕の頬に光る涙 今はただ耐え忍ぶ季節。

2012/02/20 (Mon)

[3713] カーテンの向こう
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黄色いカーテンを開けば
そこには朝があり
せわしなく 流れる
車の流れ 人の足音

紫色のカーテンを開けば
そこには夜があり
夜空に散らばる 星の輝きと大きな月が 浮かんでいた

街並みを見下ろすように 空いっぱいに広がる雲が カーテンから見ると ひとつの絵のように 見えるんだ

カーテンの向こうにはそれぞれの毎日

カーテンの向こうで今日も笑い泣く日々

まるで当たり前のように 過ごす僕らは
大事なものに気づけるのかな

カーテンの向こうをじっと見つめれば
何てことのない景色もいつもとは違って見える

カーテンの向こうに広がる僕らの生活
はじまる朝におはようと言えば
気づけば夕暮れ 帰り道 さよなら言うのもあっという間だね

カーテンを閉めたらおやすみ言うよ
今日はどんな夢見れるかな

そしてまたカーテンを開けば 昨日とは違う今日がはじまるよ
カーテンの向こうに見える景色は昨日と同じかい? でも目を凝らせば 昨日とはまた違う景色があるだろう

たくさん泣いて
たくさん笑おうよ

あんまり考えすぎないで
無理はしないで
よく食べて眠って
カーテンをまた開いて カーテンの向こうに広がる景色の一部になろう

だなんとなく暮らす毎日がもう幸せという風景さ

カーテンの向こうには今日もそんな景色が広がってる

カーテンの向こうには。

2012/02/20 (Mon)

[3714] 何もない夜
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何もないこの街に
今日も夜が来る
何もない部屋の中
月明かり 差し込む

何もないこの街が
静寂に包まれて
何もない部屋の中
目を閉じて 夢を見る

何もない 何もない
ただの夜 いつもの夜
悲しい 嬉しい
それさえ曖昧なんだ
なんとなく抱きしめている沸き立つような感情

君には わかるかな
同じ気持ちになれるかな

目を閉じたまま 僕は空だって 海だって
昇れるし 深く深く潜れる

何もないようで
瞼の裏で たくさんたくさん 冒険した

一歩も動かずに
静かな夜の中 魂だけで僕は旅をした

そんな何もない夜

何もない夜さ。

2012/02/22 (Wed)

[3715] ひとひら
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ひらひら ひらひら
ひとひらの花びら
散るのを見たよ

ひらひら ひらひら
ひとひらの花びら
土に還ったよ

生まれるように
咲いた日
あんな記憶
こんな記憶
たくさんの記憶の中
花びらは風に揺れながら ここからの眺めを見ていたのかな

話すことも 笑うことさえできない花びらだけど てふてふと戯れると なんだかきれいにその身を染めた
恋するように 頬を夕日の色に染めた

ひとひらの花びらがひらひら ひらひらり
風にはこばれ たゆたうのを見ていたあの夕暮れ

僕らもあんなふうに限られた時間の中を漂うように たゆたっているんだね

宛のない旅の中
瞳に映る 街の中
幸せを探すように
誰もが散りゆくまで生きるのさ。

2012/02/23 (Thu)
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