詩人:どるとる | [投票][編集] |
歯車がかみ合わないよ
人がとても嫌いになる
だけどたまに救われると
わがままだけど人が好きになる
単純に ただ 向き合えれば 争いもこの世界から消える
人が人に優しくしたり
人が人を傷つけたり
曖昧な人と人との関係
拗れたり繋がったり
今日も人と人との関係は思うようにいいようにはいかないね
この距離が埋まらない
小さな距離なのにね
人一人分埋まらない
いつも他人との間には見えない壁がある
すべてを分かり合う事ができない為に
僕らはたまに傷つけあう
心閉ざしてしまえば声さえも届かない
それでも助け合うのが人だと 僕らは合わない歯車を 削るように 分かり合う努力をするんだな
そして少しずつ少しずつ この距離を狭めていくんだ
すべては埋まらないけれど 足りない部分は優しさで補えばいい
一筋縄では繋がらない人と人との関係も
心と心で大事なもの見つめれば ほらね
簡単なもんさ
それでも 僕らは傷つけあい 金ばかり欲しがる 形ないものを愛せない
愚かさはいつの時代もつきまとうよ
それが人だと 埋まらない距離を言い訳に
人は今まで 何年何十年と 過ちを引きずってきたんだ。
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何かが 悲しい
何かが 嬉しい
なんとなく いつも
何かが 愛しい
何かが 憎らしい
何かが 羨ましい
何かが 腹立たしい
何かが 嫉ましい
何かが 鬱陶しい
何かが 何かがね
なんとなくいつも
何かが つきまとう
解読せよ この気持ち
暗号みたいに複雑だ
曖昧なのに鮮やかな
わけのわからぬ感情
解読しろ この謎々
単純なほどに迷宮だ
有耶無耶 気まぐれ
何かが 物足りない
何かが 欠けている
今の世の中映したようにほらね大事な何かが 欠損してる
解読せよ 答えはいたって単純だ
解読せよ 考えるまでもない
心を忘れた人たちが街を汚し 人を死に至らしめるのだ
そこに書いてある真実をありのまま読み解け
間違っても「平和」などとは言わせない
見渡せばほら
まるで汚い世界
幸せに寝ぼけた人たちよ 目を覚ませ
この世界のどこが美しい?
お前たちが汚したこの世界の惨状を 見よ
まるで悲しい世界。
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平和に見えて
平和には程遠い
この世界
幸福に見えて
幸福とは言い難い
この世界
一部の国ではまだ戦争がつづいている
悲しいだろう 酷いだろう これを平和と呼ぶのなら 嘘つきだね
オブラートで包んだ
薬のようにね
あとで嘘がばれるよ
あとで溶け出すように 平和は平和じゃなくなる
本日も晴天なり
見えてる範囲の空は
見えてる範囲の世界は
ちっぽけな景色
瞳の中に届く範囲の現実
平和は今も檻の中
自由は昔から無い
平和などとほざけば
たちまち嘘つきになるよ
平和などと口走れば
それに見合わぬ誰かがこう言うよ
あなたたちが見てる平和はただの幻
本当の平和ははるか彼方 すべての人が平和になるのが本当の平和
それもわからない人たちが嘯くように叫ぶ平和など貧しい貧しい
いつも 幸せに寝ぼけて笑う人たちの片隅で 戦争の中 なんの罪もない人が犠牲になる
死んでいった人たちの数だけ 僕らの笑顔は さぞ輝くだろう
なんて醜い世界
無知の果てでは
今も平和は夢の話
僕らはおとぎ話の中の登場人物
読み物的な 眼差しで誰かの死さえ軽んじている
ねえ 平和なんて言わないで
誰かの死が無駄になるよ
誰かの命がまるで無意味だよ
僕らも考えなくちゃいけない時だ
単純なのに複雑な
平和という未来に
向かうべく 進め。
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無知な僕らの
知らない世界では
簡単に人の命が
散っている
瞳には届かず
映りもしない世界で
今日も誰かが泣いてる
僕らにはわからない
境遇を背負った 人たちの涙が 視界の果てで いつも
一瞬のあいだに消え去っていく
人の命は簡単に奪うことができる
でも奪うことはできても生み出すことは甚だ難しい
向こう側から来て
向こう側へ消えてく
僕らの宿命
好きなときに向こう側には行けず
向こう側へ行ってしまえば戻ってはこれない
それが僕らだ
向こう側には何がある
向こう側には何もない?
行ってみなけりゃわからない
向こう側に行った人たちはどうしてる?
生きていた頃より幸せなのかな
自由なのかな
数少ない選択肢の中から選び出した道の向こう側で すべてを忘れて 笑いあえる日は来るかな。
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ベランダで僕は小さなポプラを育てる
ベランダで僕は小さなポプラを枯らす
築かれた生態系は
ほんの百年で消える
ベランダで僕は小さな喜びに微笑む
ベランダで僕は小さな悲しみに泣く
死んだ命の消えたあとには誰もいない公園のようなさみしさが揺れている
観察日記をつけたあの日から
僕らの運命は決まっていたんだね
さようなら
また会おう
ベランダでまたはじまる 新しい旅
観察日記は何度でも記される
ミジンコみたいな小さな生態系が
ほらね 築かれたあの日から すべては始まっていたんだね。
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なんの苦労もないように見えても
いろんな苦労してるよ 猫だって
子供のために妻のため 働く夫のようにね 餌を探して歩く
猫だって おまんまがないと生きられない
毎日毎日 猫はのんびり生きてるように見えるけど 時には泣いてる
流れるお星さまに幸せを願うように 屋根の上鳴いている
長い1日が 終わる
お休み 瞼閉じて眠るんだ
にゃーの一声は きっと僕らの笑い声や泣き声と同じなんだよ
猫は今日もただ歩いているようで 僕らと同じように いつも
生きるため必死なんだ
足跡のひとつひとつに残る 頑張りが僕らにはわかるまい
ばかにするなかれ
猫も働くよ
笑ったり泣いたりもするよ
そんな猫が 今日も鳴いている
何かお話してるのかな 猫の唄をうたいながら
猫が唄をうたいながら
お月様の下明日の散歩コースを相談してる
僕らにはわからない
猫がどれだけ頑張っても言葉さえ通じない
だけどね猫の気持ちは痛いほどなぜだかわかる
君らも苦労してるんだね もう少し猫と話そうかな
猫の唄 僕もうたいながら。
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涙がこぼれたら
はらはらとほほをかすめたら
なぜか優しくなる
涙がこぼれたら
ポロポロと地面に散らばったら
元気まで逃げていく
生きることが辛いよ
生きることが悲しいよ
僕は甘いのかな
僕はおろかなのかな
僕には何があるだろう
僕から優しさをとったらなにも残らない
宛もない旅路の中 行き場のない思いを抱えては ひとりで背負う日々
悲しくないわけはない
切なくないわけはない
涙がこぼれたら
どんな言い訳も慰めにはならないね
生きる自信がありません
涙がこぼれたら
光のない闇に心は閉ざされてしまう
今見えている目の前の優しささえ 疑わしい
おろかなほどに繰り返す
涙は拭えど 流れてくるの
なぜだろうか
答えのない問いかけ
詰まるところは
詰まるところは
なんだろうか
孤独の闇にのまれてく
はじめてじゃないのにこんなにも生きることが辛いのです
もう何度も思うのに今度ばかりはこぼれる涙を抑えきれない
それでも嘘をつくんだよ心に
強がる自分は弱い証拠さ
ほらね涙がこぼれたら 本音まで散らかるよ部屋の中
僕はどうすればいい?
生まれてきたことを
生まれてきてしまったと思う僕の明日は薄曇り
希望など見えるわけはない
空がいやに遠いな
太陽まで僕を避けているようだ
涙がこぼれたら どこまでも沈むよ
深く深く 悲しみの水底に 僕は落ちていく
這い上がるには きっと時間が必要さ
それまでわがままな僕でいさせて
明けない夜はないと言って
どんなに希望が薄れても生きる気力は消えないと信じたいから。
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言霊 ころころ
誰かの心に転がって
たまたま誰かが読んだ
たまたま誰かに気に入られた
だから僕らは詩人なのだよ皆の集
言葉は音楽 そんなに難しく考えなさんな
楽しめりゃいいでしょ
楽しけりゃいいでしょ
自由だから 大丈夫
好きなように
思いのままに歌おうよ
言葉にならない時はメロディ 鼻歌 なんでも来い
角出せ 目を出せ
尻も出せ
きれい汚い関係ない
どんな世界もウェルカム
言葉は音楽だよ
忘れないでね
刻もう 奏でよう
ラップもたまにゃ
いいじゃない
古い新しい関係ない
言葉は音楽だよ
覚えておけよ
跳ねよう 撫でよう
悲しみだって
救いがなきゃ
切ないじゃない
若い年寄りは関係ない
さあ 歌おうよ
詩人たちと 歌おうよ
さあ 奏でようよ
僕らの部屋においでよ
言葉という音楽と戯れよう
言葉という見えない友達と踊ろう
さみしくなったら詩人の部屋へ
悲しくなったら詩人の部屋へ
素敵な歌たちが君を待ってる
さみしさ、悲しさ消してくれる
ワンツースリー 魔法のように 言葉は音楽のようにあふれ出す
君の心に またひとつ
言霊 転がって
一斉に ほら 奏でるよ
言霊 転がって
涙なんか忘れさせてくれるよ
だからおいでよ
詩人の部屋へ
だからおいでよ
詩人の部屋へ
たのしいたのしい詩人の部屋へ
ゆかいなゆかいな詩人の部屋へ
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芽をつけたさくらの木々の枝枝に桃色のさくらの花をイメージしてみる
寒さはまだぬけぬ
手はまだかじかむ
雨に濡れども美しい
暗闇の中 瞼の裏
思い浮かべた
鮮やかなあのさくら
記憶の中にだけ咲く
記憶の中のさくら
今年も満開に彩るかな この道ずっと
埋め尽くす さくら
さくら さくら
また お目にかかりましょう。
詩人:どるとる | [投票][編集] |
頭の中に浮かべよう
例えばきれいな星空や
いつか綴った物語の続き
頭の中にひろげよう
例えばいつかのさよならや
ずっと前捨てた渡せなかったラブレター
頭の中に さざ波が
頭の中に 寄せてきた
頭の中の 排出物を取り除くように
すべてをさらう
流した涙も
浮かべた笑顔も
命さえも 果ての果てまで
目を閉じれば 夢の中
意識はどっか旅してる
頭の中に浮かべたよ
例えば汚い誰かの言葉や
忘れられないあの日のときめき
頭いっぱいにひろげたよ
例えば気まぐれな誰かのハンドルさばき
頭の中に 行き渡る
涙がじわじわ 行き渡る
僕らは悲しい 悲しい生き物なんだね
同時にとても素敵な素敵な生き物なんだね
頭の中で 答えが出たよ
僕らは 思い出すたび変わるものさ
さっきまでの気持ちも今ではまるで嘘のよう
頭の中に 隠した
命の目覚ましも
いずれ受け入れるべき悲しいさよならも
すべてさらうあの波に誘われて 眠りに落ちたが最後
僕らは跡形もなく。