詩人:どるとる | [投票][編集] |
けっして枯れない
萎れない造花に
水は天敵
生花とは違うよ
老いを知らない
若いままで
流れる時を
旅してる
僕は砂漠の中
吹き荒れる
砂嵐にまかれ
目もあけられない
たちまち向かい風に押し流され
また同じ場所に逆戻り
僕は偽物
整形をして
得た美しさには
本当の美しさはない
心を磨け
見た目より
中身だと言うのなら
造花にも愛がある
造花にも優しさがある
枯れないで 咲いている 長い長い時間を過ごしたよ
造花にも悲しみがある
造花にも喜びがある
それを知らないでいるのはなんておろかなんだろう。
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その凝り固まった石頭 打ち砕きたい
まるでそれが世界でただひとつの絶対的な決まりのように
言い切る人は嘘つきだね ルールなんて出来合いの作り物だろう
ルールがなけりゃ生きられないのならそれは安っぽい人だね
人にはそれぞれ生き方があって 様々な歩き方があって
歩くペースも人それぞれ 心までは縛り付けることはできない
時間にとらわれたその笑顔を取り戻すための旅に出かけよう
今こそ固定観念を打ち砕いて 自分の道を切り開くように
そうさ歩いていこう
ひとつにこだわったり偏らせたりする必要はないさ
今こそ固定観念を打ち砕け
生き方も歩き方も道も無限大だ
僕は宇宙的思想で行く。
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さよならの日に 僕は生まれた
出会いととるか別れととるか
もうこれで永久にお別れ
またいつの日にか出会いましょう
桜咲く日に僕は 生まれた
新しく咲いた花と やがて散る桜
悲しさと喜びを兼ね備えた季節
雨雲をくぐり抜ければ晴れ間に出会える
僕らは春待ち小町
通りを行くバスを見送って
風に次の行き先を尋ねて歩く
自由な翼広げて
次なる未来へ
輝きをなくした
瞳に灯る光
それは雨上がりの虹
悲しいことなど何もないさ
春待ち小町はいざ行くよ 桜は散るとも僕の決意は咲いたばかり
扉を開いたら もう立ち止まらない
どこまでも ゆけるね。
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それでも花は散っていくんだよ
どんなに 悲しくても
それでもさよならの輪郭をなぞるように 映画は終わるんだ
盛り上がりの場面にさえも悲しみや切なさは一向に消えずに
僕の瞼の裏に焼き付いている
この街の夕暮れに
僕は優しさばかりを
見てきたわけじゃないはずなのに
どうして愛しいんだ
わけもなく泣きたくなる だんだん暗くなってゆく
街明かり揺れて ぼんやりと 遠くから 光を放つ
忘れられないあの悲しみも まだこのむねに残ってる真新しい痛みも
全てさよならのあとには 何事もなかったかのように夢の中の出来事になる
それでもなぞるんだ
それでも花を育てるんだ
さよならにたどり着くために
さよならを好きになれるように
僕は日々を笑いたおして過ごすんだ
エンドロールを過ぎてもまだ終わらない
明日は晴れかな雨かな
一つ一つの出来事に配分されるように
どんな1日も悲しくて でも嬉しくて
さよならのあとには必ず あたたかい何かが心包むから
だから僕は何度だろうと このさみしさを抱きしめるんだ
さよならを塗り替えるように
生きる悲しみさえも笑いたおすんだ
確かなその輪郭をなぞるように
逆らえない運命がそうさせるように
外傷も痛みもないけれど日々少しずつ削られていく命を見つめてる。
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あいた穴を埋めよう
きれいに隙間なく
誰かがあけた穴を
穴を埋めよう
それは涙が流れ出てゆく穴
そして笑顔が消えてゆく穴
思い出や記憶が吸い込まれてゆく穴
悲しみも喜びもブラックホールの中へ
もう二度と 過ぎ去ったら帰らない 帰らないよ
降り出した雨を 止ませることができないように
降り続く雨に 自分だけの上には 降らないように 命ずることなどできないように
全てはもしかしたら最初から決められていたことかもしれない
だけど自由に笑うんだ
そして自由に泣くんだ
台本など見当たらないさ
心にあいた見えない穴に いつか自分自身が 命を捨てるその日まで
僕は 生きよう
生きて 笑おう
そして 泣こう
例えば愛を抱こう
小高い丘に家を建てよう 家族を築こう
それこそが人生。
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せっせと穴掘り 今日も明日も汗を流して働くよ
人ももぐらも似たようなもんさ
さっさと切り上げ 仕事が終われば たまには寄り道 飲んで帰るよ
人ももぐらも似たようなもんさ
もぐらの1日も
人の1日も
違うところはほとんどない
人と別の生き物比べて どちらがえらいとか上とか下とかない
概念を拭い去れ
もぐらの1日はこうして終わる
地下へ地下へともぐってゆく
人の1日もこうして終わる
疲れた顔でも楽しそうにテレビ観て笑う
そんな1日はとても楽しくて たまに悲しくて 泣きたくなるけど
頑張る気持ちがいつだって必要さ
無理しない程度で明日も行くよ
もぐらは日々を掘り進むように行くよ
僕ももぐらに負けじと行くよ 行くよ
穴から顔出して 舌出し笑う あいつの愛らしいこと 愛らしいこと。
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のぼせあがった人たちに 今の時代に足りないもの たくさんたくさんいるのにね
いるだけ邪魔か 無駄なのか それでも僕は人に優しさぬくもり求めては人の汚さに気づくのに 懲りずに何度も人を愛す
そんな僕ものぼせてる
そんなあなたものぼせてる
お互いのぼせて ゆでだこみたいになったなら
そろそろ風呂から上がろうか
棚から自分をおろそうか
同じ目線で話し合おう
さすれば答えはその先に。
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なんてことのない毎日に
なんてことのない人たちが日々を積み上げる
泣いたり笑ったり
踏んだり蹴ったり
様々な出来事に
いつでも夢中になって
カンカンこつこつ積み上げていく
ああでもない
こうでもない
迷い悩み
試行錯誤する
不器用で能のない
僕らには優しさがある
誰かを思うことこそが正しいと誰かと誰かが手を繋ぐようなそんな未来に大手を振って 歩いてく
ハイテクなんてとんでもない
やんや やんや 言うまえに
単純なこと 簡単なこと
わかってなくちゃ仕方ない
目の前の人が悲しいのなら 一緒に泣いてあげたり
目の前の人が幸せなら 一緒に喜び合ったりとか
そんなありふれた気持ちが繋ぐ絆もたまにゃ信じたいよ
僕らの未来はすぐそこにあるんだ
滅ぼすも磨き上げるも僕らの手にかかっている
僕らの未来がすぐそこで光ってる
ビルの森の中でひたすら 田舎くささをただよわせてるけど
笑って泣いて 同じ空気吸えばみんないつの間にか友達さ
僕らの未来は常に危機にさらされ
常にお日様に照らされてる
明日はどんな日になるかな
楽しみで 不安で 何処までもなぞめいているよ。
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種も仕掛けもないけれど
僕らは不思議の塊です
神も仏もないけれど
僕らは奇跡の賜物です
この街に生まれた
小さな命が紡ぐ物語
明日もつづいていく
何が悲しくて
何が嬉しいのか
そんなことさえも
もうどうでもいいよ
ただ僕は僕として
誰かを愛したり
誰かに愛されたり
したいだけだ
夢も希望もないけれど
僕らは未来の担い手です
宛てもしるべもないけれど
僕らは見えない地図描き
種も仕掛けもないけれど
魔法のようにあらわれて消えていきます
痛みのない悲しみや
不安のない毎日に
喜びは生まれない
悲しみがあるから
次の喜びのために
勇気を出して
歩き出せるんだ
種も仕掛けもないけれど
僕らは謎めいた生き物です
種や仕掛けがなくたって
僕らは奇跡を起こしたよ
手品のように 種や仕掛けがあるわけじゃないから
きっと僕らの存在って つまらない生物学で片づけられてしまうけれど
それぞれの中にある不思議や
それぞれが抱える喜びや悲しみ
それだけでもわからないことだらけだ
種や仕掛けがない代わりに 僕らには常識や科学では紐解けない何かがあるんだね
種も仕掛けもないけれど
今日も日が暮れていく
種も仕掛けもないけれど
時間が押し寄せてくる
そして誰もが終わりの日を迎える
その日までこの旅はつづく
種も仕掛けもないけれど
自分でも不思議なんです
奇跡がまだ 流れてる
奇跡がまだ 残ってる。
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君の涙 君の笑顔 君のその優しさ
それは全てきらめく宝物
かけがえのない愛をくれる人よありがとう
何気なく繰り返す
毎日の中で
唯一、変わらないもの
それが君です
抱きしめている
この世界で
たったひとりしかいない君という人を
そして
愛されている
この世界で
ただひとり僕だけが君という人に
いつもの部屋
昼下がり
ふいに差し込んだ
あたたかい陽射しのような
そんな当たり前な
でもどこか特別な
愛に僕は見守られながら 日々を生きている
それはなんて幸せなことだろう。