詩人:どるとる | [投票][編集] |
本当の闇の中では 憎しみさえも優しいよ
本当の闇の中では さみしささえも小さいよ
孤独というのなら 誰にも相手にされない事
だけど僕は少なくとも 本当の孤独というにはあまりに人に愛されている
誰かを憎んだり恨んだり妬んだりするのは 人を気にかけている証拠だよ 人を思わずには生きてはいけない
心の闇を解き放ち
人の命を奪っても
そこには何も生まれない
むなしさだけが残るだけ
心の闇にのみこまれ
人を憎み続けても
前には一歩も進めない
憎むだけで一生が終わってしまうよ
それじゃあまりに悲しすぎるじゃないか
だから、僕らは互いに許し合い 互いの綻びを認め合う
僕は闇を抱えてて
君も闇を抱えてる
誰もが闇を抱えてる
心の闇は晴れないよ
心の闇はぬぐえない
光があればそこに影が生まれるように
善なる感情があればその隣には闇が広がる
それでも僕らは愛し合い
それでも僕らは信じ合い
それでも僕らは手を取り合い
理屈では紐解けない何かを知るのだろう
善悪ばかりが正しさと
履き違えたら機械のように冷たいさ
だから僕らは血の通った危うくて 頼りない感情でもって向き合うんだ
心の闇をさらけ出すとき そこに光を灯すように 必ず誰かの優しさが作用する
気づけば涙を流してる
優しい自分がそこにいる。
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一枚ずつ散っていく命の花びらを見ている
限りないものなんて何ひとつないんだ
永遠と呼べるものがあるならば
僕はその中でいつか土に還ったあとで 君と笑いあいたい
もしもゆるされるなら
僕は神様に逆らって
永遠と呼べる時の中で生き続けたい
誰かが戯れに描いた絵の中に 永遠がように 永遠とはそんなに難しいものじゃないのかもしれないね
僕はずっと君だけを愛してると思ってる
ただそれだけで永遠は約束されたようなものだから
心撃ち抜くような そんな言葉で 永遠のないこの世界で 永遠を手に入れたい
僕は君を 死ぬまで
ううん 死んだあとでも永遠に君を愛し続ける
ただそれだけでもう
全てを手に入れたような気がするよ
アイラブユー
永遠の別れも
ほら形を変えれば
永遠のめぐり逢い
そんな風にも
考えられるよ
だから寂しさは
風に消えた
永遠はあの空の向こう
永遠はあの絵の中に
永遠はその瞼の裏に
永遠はその胸の奥底に
静かに 広がってる
確かに 広がってる。
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瞼の裏に広がる
昨日の景色
青空が果てしなく
どこまでも
広がっていたよね
今日の雨が嘘のように 太陽輝いて
自由へのカーテン開いて 殺風景な部屋を飛び出そう
ここにはもう用はない
がらくたばかり集めて 憧ればかり散らかして 日々は愚かな僕を乗せて次の駅へ
若さは老いを隠すための言い訳と
年老いた人が 杖をつき僕に諭すのさ
もう 誰の言葉も忠告も耳にも入らない 目にもとまらない
僕は僕のままで
君は君のままで
歩幅気にせず
歩いていこう
わざと色褪せたベンチに腰掛けて
僕は老いをさらけ出す
わざと汚れて古びた時計を選んで
僕は残された時間を歩く
何を見つめてるの?
何を知っているの?
何を僕は失い得たんだろう
どれだけ、他人との違いがあって差があるだろう
もうそんな面倒な詮索は止めて
追いかけっこも止めて 自分の道を歩き出す
何かを成し遂げるため生まれたとか
歴史に名を残すため生きるとか
そんな大それた夢もないからね
僕は僕のまま
君は君のまま
速さ競わず
歩いていこう
そして色褪せたベンチからも腰を上げ
やがて然るべき場所へ
見えない時計が知るはずもない時刻を指し示したとき
思い出したように僕は消えていく
もうそのあとは何もない
味気ないラストシーンさ
もうそのあとは何も知らない
退屈な雨上がりの静けさが漂うだけさ
そしてまた誰かがこのベンチに座るとき
知ることだろう
老いる切なさや
その中に輝く
ときめきを。
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頭の中は 漠然とした明日への不安と期待でいっぱいさ
心の中は 誰かへの憎しみとそれにも勝る愛で矛盾してる
散らかったままの僕の小宇宙
限りなく果てのない道のりに永遠はなくても永遠に感じるほどの長い長い旅路になるだろう
重力に逆らって 心だけは何物にも支配されず 染まらずに
宇宙のような 無重力の中で 自由に笑い 自由に泣きたい
新しい明日がまた生まれたら
昇る朝陽に 僕は昨日は言えなかった「おはよう」を届けたい
心だけは なぜか少し気楽で 渦を巻く不安さえ 忘れてしまうほど寝覚めのいい朝が僕にもあるからね
重力から解放されたように ほら 無理をしなくても 笑いたいときに今だけは笑える 泣きたいときに今だけは泣けるんだ
けっして 望ましい朝ではないけれど
どこかに 救いがあるよ
光はまだ死に絶えてはいない
少しずつ 少しずつ またここから 生まれようとしている
風を感じてごらん
目を閉じてごらん
不必要なもの省いたら きっとただここにこんな風に立っているだけで 幸せな気がする
もう何度も 迎えたはずなのに はじめての朝 僕を照らす陽射しさえ あたたかなやさしさにあふれている。
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僕には空を 自由に飛ぶ翼はない
だけど大地を 自由に歩ける足がある
僕には大地を 自由に駆ける蹄はない
だけど大地を 踏みしめられる勇気がある
空には空の世界が
大地には大地の世界が
そして その世界を生きるために見合った翼や足や尾ひれがある
僕は海を 魚より速くは泳げないし
人はまして空を 飛ぶためには 機械に乗らなければ 飛ぶことはできない
だから僕らは 空を飛べない鳥さ
翼は心に生えている
心の翼を羽ばたかせれば自由に 生きることができる
何ひとつ悲しむことはない
旅人よ、空に憧れ
海に憧れ 大地に根を張る木となり
勢いよく流れる河となり そしてこの果てしない道のりをその足で踏みしめて その瞳に焼きつけて行け
憧れを抱けば誰もが旅人になれる
海原を 砂漠を 果てしない草原を その足で辿れ 行き着く先は何処かも知れぬまだ見ない明日
そこには何があるだろう
今日も旅の途中
旅人は歩き続ける
流れる雲のように
風の吹くままに
棒の倒れるほうに
心のままに
旅人は生きるよ
「自由」という言葉の意味を探して
「人生」という言葉に旅を重ねて
旅人は風になり
今日も吹いてゆく
旅人は風のように
今日も吹いている
そこに「終わり」があろうと 永遠に終わらない旅の中。
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目を閉じてごらん
見えないものが見える
耳をふさいでごらん
聴こえないものが聴こえる
目の前にあるのに 見えない幸せ
だけれどわかる
ここにあることが
何気ない日常の片隅に 咲いている小さな幸せに例えば 気づけたら 今すぐにでも幸せになれるね
あなたから教えてもらったよ
本当の幸せ
ここにいてさ ただ笑ったり泣いたりしているだけで 幸せなんだってこと
気づいたら いつもは鼻で笑うようなことが全て かけがえのないものに思えてくる
そうさ 僕は最初からこの手に幸せを握っていたんだ
幸せは咲く場所を選ばない
花のように種や肥料や水がなくちゃ育たないわけじゃない
何処にでも咲くんだ
ただ小さな幸せに気づけるかどうかで
幸せが見えてくる
あなたにはそんな幸せが見えますか?
例えば、誰かと寄り添う日々の中
愛が生まれ 永遠のない世界で唯一 限りない何かが生まれるように
誰のためでもなく日々回り続ける地球の片隅 抱きしめたそのぬくもりに 僕は幸せを見ている
幸せの咲く場所は
僕にとって
ここだったんだ
幸せは探さなくても
気づく前から
ここにあったんだ。
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この世界にたったひとつだけ
この世界でたったひとりだけ
誰もが唯一の存在
そんな唯一の命を勝手に投げ出したり奪ったりする権利は僕らにはない
人を殺め傷つける人が絶えないように
人を慰め救える優しい人は絶えないから
希望は消えないよ
唯一あなただけ
唯一僕だけが
そうじゃない
みんながみんな
あなたも僕も
唯一の存在だ
眠れない夜も
寝覚め悪い朝も
そこにはいつも
光に代わる何かがあるからね
命を粗末にせずに
この世界に唯一の人たちよ 再び晴れ渡る空が見えるまで
夜をこえていく
勇気を捨てないで
唯一あなただけ
唯一僕だけが
そうじゃなく
みんながみんな
同じ運命が
割り当てられている
時間や長さは違っても何ひとつ特別な違いはない
僕もいつかは死ぬ
あなたもいつかは死ぬ
ただ、唯一違うのは
あなたと僕は違う人間だということだけだ
光と影 入り交じる
世界の中 唯一の人よ
唯一 運命から逃れた人などいないんだ
唯一、僕らは人を愛せる生き物で
唯一、僕らは人を気遣いまた人を思いやれる生き物だから
なるべくなら助け合って行こう
涙の雨が止んだなら
唯一の人が唯一の人に会いに行こう
唯一、自由に人を愛し 愛されることがゆるされる 光あふれる世界で
悲しみがあることも忘れてしまうほど
あたたかい血の通った世界で 命を懸けて愛し合える 素晴らしいこの世界で
僕は唯一、君を永遠と呼びたい。
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何もない夜 悲しくもなければ嬉しくもない空っぽの夜
穴ぼこだらけの心はつまらないことに夢中になって
若さが仇になって
危うい日々を生きる
雨は止んだか?
おまえの心に降っていた雨は
悲しき街に置いてきた思い出は もう僕には必要ない
さよならホームタウン
もう会えないね
さよならホームタウン
もう会えないよ
荷物の重さだけかさばる記憶
知らず知らずに重ねてきた記憶
バイバイ
たったそれだけ
残したままで
僕は旅立つよ
さよなら日和
お別れ日和
今夜はそんな夜さ
さよならホームタウン
生まれた街よ
さよならホームタウン
育ててくれた大地よ
さよなら さよなら。
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僕らの存在は
まるで蚊の鳴くようなもの
夏になれば
暑いように
冬になれば
寒いように
当然至極の摂理だ
ちっぽけな体でも大きな夢を持っている
握りつぶされ 終わる蚊の命にさえもあたたかい血が巡るようにそこには地位や名誉などなく ただ誰かが勝手に決めた出来合いのルールがまかり通るだけ
僕らの存在は
例えばふいに吹く風のようなもの
特に意味はないものの生きるからには何がしかの意義を我が身に背負わせたい
蚊が鳴くように
たわいのないこと
風が吹くように
くだらないこと
それでも本当の幸せはそんな風景の中にあるもの
蚊も風も同じ魂
違いなどあるものか
人も獣も同じ重さ
差違などあるものか。
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昔のことを考えていたんだ
まだ素直だった頃
子供と呼ばれていた頃
僕は夢をたくさん抱いていた
今ではどれだけ手を伸ばしても届かない現実だけど
なりたかったものや
してみたかったこと
きりもなく信じて 夢見ていた
願い続ければ夢は叶うものだと 信じていた僕もいつからか
現実を知って言葉をなくし 追いかけるのをやめてしまった
あの頃の僕にもう一度戻って 夢を追いかけたい
そしてつかまえたい
後悔が僕を切なくする
あの頃の僕ならばもう一度夢を追いかけられる
夢の背中を追いかけられる。