詩人:どるとる | [投票][編集] |
さよならと言い交わしてしまえば たちまち僕らは離れ離れ
日の暮れかけた空の下に 伝えられないままの気持ち隠して
さよならの時間の一歩手前で立ち止まってる人がいる
またあしたとごまかすのはあしたに期待をかけてるからだけど
さよならの時間が迫るとなんだか今日言ってしまわないと二度と言えなくなるような
さみしさに包まれるんだ
そしてつないだ手を離すとき 君のぬくもりだけがかすかにこの手のひらに残るのさ
同じ空の下にいても僕らはさよならとつぶやけば離れ離れ
心の距離は縮まないまま 伝えられないままの気持ちが わがままに燃えている。
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よくできた三文芝居
画面を通して見える
この世界の光と影
無事ではすまないだろう
無傷では歩けない
天国まではまだ遠い
気苦労は続く
笑うように泣いて
泣くように笑って
日々、
ただ悲しい映画の中に自分を閉じこめないで
出ておいで
出ておいで
君は独りじゃない
回るよ地球 全ての人の命を軽々 持ち上げて
それはねなんでもないようなシアター
終わりさえよければ都合のいいハッピーエンド
それはそうとね昨日のテレビ見た?
あのシーン 目に焼き付いて離れない
全てくだらないことの積み重ね 重ね重ねすみません
日常の中に隠れてるいいことの中に 無垢なる幸せはある
その手で描いてごらん 夏の日の噴水みたいに 元気よく背伸びして鼻歌でもどうぞ
八月のシアター 彼女のご機嫌次第で回る回る 回る 映写機
アングルは急回転
あっちへこっちへ
振り回され 僕はもうため息さえも出尽くした
それでも、可愛い君のその微笑みに心も時間も盗まれて
蝉しぐれの中から
水しぶきが上がる
宛のない笑い声
僕の知る世界を
次々に塗り替えてゆく。
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意味もなく わけもなく生まれた僕らは
行く宛を定めて まっすぐにその場所へ向かうまでの旅をする
夢もなく 生きがいも見つけられないままに
時間が人を年老いさせるなら
僕には一枚の小さな油絵に閉じこめられた思いさえ読み解く暇はない
それでも 命の限りに
声の続く限りに
僕は叫ぶ 己の存在を
まぶた閉じて はじめて見えるあしたがある
まぶたひらいたままじゃ 見えない世界がある
心の中に たくさんの想像があるように
目には見えることのないあしたがある
いつか必ず訪れる
この世界から
完全に消息を絶つ日まで 僕はここにいよう
そして 泣こう笑おう
単純過ぎる理解が繋ぐ
穏やかな毎日に
おもむろに吹く風のように
僕はいつでも当たり前な存在でありたいと願う
その日までどうかお元気で
あなたも僕も
言ってしまえば
空気のようなもの
あるようで何もない
ここにいるということさえ錯覚かもしれない
それでも、この感覚が跡形もなくなるまでどうかご無事で
日々、心して生きよう 形ある扉じゃなく自分にしか見えない窓を開けよう。
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人と人との隙間に
今日もそびえ立つ
『他人』という壁
壊せないかな
見た目が違うだけで
一歩前に踏み出せば
僕らは等しく人だろう
何も差があるわけじゃなく
大した違いはないのです
言ってみれば僕らはみんな
そろいもそろってただの空気の塊
えらそうに振る舞うこともできないし
自分一人だけが特別なんてありゃしない
みんながみんな一様にくだらなければ
みんながみんな一様にくだらない
みんながみんな一様に素晴らしければ
みんながみんな一様に素晴らしい
それくらいの話です
人と人の間に
割り込むようにある
『概念』という思い込み
相変わらず邪魔だな
顔や見た目で区別する 僕らは時に愚か者
『いじめ』と『戦争』秤に乗せても大した違いはないのです
どちらもくだらないということからすればどちらも同じ
空気を読んで 向き合えるほど僕らはきっとまっすぐな歩き方には長けていない
だから時には傷つけあって互いの思いに気がつくために 無意味なことさえやってのける
空気にしては 賢くて
空気にしては あたたかい
体中にめぐる血潮が伝える生きてるという喜びが同時に伝える生きてる痛み
分かり合えない気持ちを分かり合い
交じり合わない心で交じり合い
僕らはさながら空気のように 人と人のあいだに立って 僕も人だと言葉にするんだよ
気づけば自我をなくすから
気づけば自分をなくすから
空気に色や形をつけるように意味に意味を付け加えるのさ。
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なぜ生きているんだろう
なぜ生まれたんだろう
うれしいから笑って
悲しいから泣くのに
それを偽ってまで
なぜ僕らは大人になるのだろう
なぜが多すぎる世の中だ
なぜを抱えて生まれてきてしまったよ。
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僕が 夢見ていたあしたはどこに消えた
たどり着いた場所には天と地ほど差があるよ
悲しみの中 蒔いた種は いつ芽を出すのか出さぬのか
乾いた幸せが 生活を取り巻いて 変化のないこの穏やかさが悲しみよりもずっと悲しい日々を強いる
誰もが夢見ていた あしたはあなたのあしたは僕にはくだらない
期待してもそれは僕の期待とは被らない
あしたの消息 訊ねてみても それは僕のあしたであり あなたのあしたとは違うんだ
あしたの消息 追いかけてみても 途中でいつも見失うよ 目覚めたら そこは理想を大きく下回った世界
日付を 忘れてしまうこの頃 一体どうなる?これからの世界
これからの僕ら
標を見失った 気づいた時から 僕は今ある幸せにはない いつか夢見ていた あしたのときめきが 何より僕を騒がず
君を騒がず
みんな同じだろう
誰もが待つあしたは違えども
誰もが同じあしたにたどり着くけど
一人一人たどり着きたいあしたは違う。
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僕は独りきりで生きているようで
いつも誰かに助けてもらって生きている
人のことを心から思いやる
そんな気持ちがなくなりつつある世の中で 一体誰が自分のために涙を流してくれるのか
優しさを持ってみる
人なんてただそれだけでいいのに
当たり前のことさえも当たり前のようにできない人が増え
当たり前のことさえ当たり前のようにしない そんな世の中にいつの間にか変わってしまったのか
目の前の人を 労る気持ちがあるなら
きっと目の前の人が他人でも 変わらない気持ちで向き合えるのに あの人だからとかあの人だけにはとか そんな気持ちからは何も生まれやしない
あふれる人ごみの中
自分を見失ってる人たちの瞳には ちゃんと当たり前なことが見えているのかな
もつれる足でも か細い小さな声でも 誰かのために生きれたなら
きっとそれは素晴らしい
当たり前のことを当たり前のようにできる
ただそれだけで自分も周りも 幸せになれる
この世界から戦争もいじめも消える
そんな当たり前であるはずの明日はいつ来るかな。
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そんなに急いでどこに行くの その先はなにもないよ
そんなに慌てて何するの 終わりのあとにはなにもないのに
口笛を吹き鳴らして
歩いていこうよ
悲しいことがあったっていちいちいつまでも考えていたって
そもそも仕方ない 時間がもったいないからなるべく笑え
涙は今だけは忘れてしまおう
すぐに笑えるように
雨上がりの空のように太陽心に描いて
さっきまでの涙がまるで嘘のように あの雲を見習って 青空の中に白く浮かんで 自由気ままに旅をしよう
悲しいことは尽きない
嫌なことばかり
やりたくもない事ばかりだな
それでも歩いてゆけば笑うんだろう きっと嫌な事ばかりじゃない
生きていればそのうちいいことは必ずある
よくある言葉だけど嘘じゃないから
あの木を見習って雨空の中でも 動じることなくデンと胸張り立ち尽くす
そんな強い人にはなれない だけど泣きながらでも幸せ探そうよ
生きているだけ ただそれだけでも僕にはほめられたもんだよ
だから歩いて行こうよ ずっとこの道どこまでもつづく限り
そうさ歩いて行こうよ ため息弱音も吐きながら またあしたも。
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子供の頃にみていた夢があるんだよ
僕がいつか幸せになることを夢見ていたんだよ
それがいつの間にか
大人への階段上るたびみんなの幸せを願うことが僕の夢になったんだよ
戦争もいじめもまだまだ なくならない
現実 見つめたら 嫌な事ばかりだ
それでも、今を見つめて僕らは明日を生きる
自分が笑える世界じゃなくて誰もが笑える世界になればいい
夢を叶えてよ 僕の神様 ただそれだけのことがどうして難しい?
夢を叶えてよ 傷つく人の消えない傷跡から目をそらさないで
教えておくれよ 誰もが幸せになるにはどうしたらいいのかを
ただ単純にみんな 誰もがお互いを思いやる それだけでいいはずなのに人の心がそれを遠ざける
せめて僕が あなたの力になれるならば できないことなど何もない
あなたの手となり足となり 力になろう。
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幸せ行きの電車に乗って幸せを探しに行こう 会いに行こう
幸せの形は人それぞれだけれど 誰も似たような幸せを求める
お金持ちになりたい
幸せな結婚がしたい
苦労せずに偉くなりたい
だけど幸せはお金じゃなくて いつも当たり前なほど 単純なものだと知っている
僕らは
人生という電車に乗って 終点を目指す ほんのひと時の揺れにまかせて 人は誰も幸せを探しながら
今日も泣いたり笑ったりしてさ 今日という名の駅で いろんな景色を眺めて また電車に乗り込み明日という駅を目指す
幸せになりたいなら
何もしないではだめさ 悲しくても辛くても 傷だらけになっても努力をして頑張って あがいてもがいて恥もかいて 生きてるっていうその生き様をみせるんだ
幸せ行きの電車は誰にも 扉を開けて 待っている ただ、その電車に乗るためには
目には見えない切符 心に描いて 幸せという駅にたどり着くまで 走りつづければいい
ただでは幸せになれないんだ
幸せになりたいなら
幸せになれるだけの明日を築いてゆこう
それが幸せ行きの電車に乗るための条件。