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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[4097] 晴れのち雨
詩人:どるとる [投票][編集]


世の中いろんなことがありますが
難しいことは僕にはわからない
ただね目の前に日々を飽きもせず積み上げてゆくだけだ

晴れのち雨のちまた晴れる それは繰り返されることだ
雨が降れば 傘を差して 雨がやんだら 傘をたたんで

口笛吹き鳴らして 歩いてゆこう とりあえずあの丘の上まで

世間じゃはみ出し者の僕だけれど
いつも大切なことはわかってるつもりさ
さみしくて 悲しくて 仕方ない夜も今までいくつもあったけど

季節を越えてまた越えて 飽きもせず風は吹きつけて 新しい季節のドアが 音もなく開く

おはよう ただいま
さよなら おやすみ
人の数より多くの言葉をささやいて
少し疲れたら眠る
そんな簡単な日々じゃないけれど

今日が雨でも明日も雨かもしれない
それでも明日は晴れるかもしれない
悩んでも迷っても結果は変わらないさ
とりあえず、歩こう
考えるより先に
いち早く笑えるように

今日のさみしさが
今日のせつなさが
明日も離れない
それでも、笑うよ

晴れのち雨のちまた晴れる空 そしてどんな日も日は暮れて
誰かの帰り道を夕陽が照らす 背中を押してくる あの真っ赤な空に 何かを教えられてまた僕はひとつ大人になる

さよならは言わないでおこう また明日とだけ 振り返らずに風に流すんだ。

2012/08/01 (Wed)

[4098] 希望
詩人:どるとる [投票][編集]


何か間違ってる
何かがゆがんでる
僕の中の悪を
すくい出せ

いつか思い出して
やがて忘れかけて
時々若さを
言い訳に口をへの字に曲げる

そして夜が 口を開けて 僕らをのみこんで朝になるまで 夜に閉じこめられたまま
僕らは闇の中で息をする

息をひそめて 耳をすまして 瞼の裏に広げるんだ
例えば昨日のあの風景やずっとずっと遠い昔、出会ったようなあの人に

思い巡らせ たどり着く一番輝いていたようなあの頃の僕と今じゃ履けない靴や小さなシャツ

何か間違ってた
何かを傷つけた
僕の中の悪は
まだ残っている

悪とはなんであるかなんて人それぞれだというけれど
正しいことや間違ってることは誰にとってもそんなに変わらない
だから目の前にいるのが誰であれ心を込めて向き合うよ

僕の中の悪や
あなたの中の悪に
そっと 呼びかけて
呟こう

僕も悪いしあなたも悪い

やけに食い違う世の中はいっそ 簡単に
ありがとう
ごめんなさい
それだけで
明日はすぐに
晴れ渡る
未来はすぐに
透き通る

その先にあるよ
僕らの希望。

2012/08/02 (Thu)

[4099] あの空
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太陽と月がめぐる世界で
夜と朝と昼が交互にやってきて
聞こえるか聞こえないかの小さな声で呟く おはよう
夜明けを呼ぶように
それはそれは美しく
聞こえるよ

はるかむかしの世界には 古い古い世界には 太古の夢があったそうな 人々は今より心豊かで きれいな水と大地にはぐくまれていた

画面の奥で 会話をせずとも
小さな液晶 見つめて
遠くからお話できなくても
不便な生活の中に
いくつもの知恵があった

むかしも今も変わらないものが きっとどこかにあるはずだ
例えばあの空は今も昔も変わらない
ただ時が流れただけ
だだ技術が進んだだけ
それだけで僕らが変わることはない
昔のまんま あの空のように おんなじ青さを忘れないでいよう
昔のように あの雲のように おんなじ白さを忘れないでいよう。

2012/08/02 (Thu)

[4100] おとながこどもでこどもがおとな
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こどもはおとなを見習って 少し苦労を知ってみよう
おとなはこどもを見習って 少し素直になってみよう

おとなはおとなの苦労
こどもはこどもは苦労
どちらでもなくどちらとも おとなもこどもも毎日毎日一生懸命生きている
ばかにはできない日々がある
ばかにはできない涙がある

こどもの笑顔を おとなはこどもほど 浮かべられず
こどもはおとなの笑顔を おとなほど偽れず
笑顔を比べても 悲しい寂しいわびしいな

頭の良さはわからない
いいも悪いもないだろう
足の速さもしかり
比べるだけ無駄さ無意味さ

おとながまるでこどものような
こどもがまるでおとなのような
そんな世の中 あべこべのこどもがおとなでおとながこども

みっともないね
恥ずかしい

自分を見て
反吐が出る
人のふり見て
反吐が出る

鏡に映った
その姿
人から見れば逆さまさ

ばらばら あべこべ。

2012/08/02 (Thu)

[4101] その傍らに
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人の数だけ 笑顔がある
人の数だけ 涙がある
人の数だけ 思い出がある

その数を 越えるほどの人生がある

疲れた街に今日も いつの間にか 朝が来て いつの間にやら 暗くなってた

電気を消したように

今日もたくさん笑った たくさん泣いたね
辛いこと悲しいこと苦しいこと
たくさんあったけど
けっしてわるくはない1日だったから
今日はぐっすり眠れそう

何気ない1日の中に
些細な出来事の中に
くだらない物事の中に
その傍らに 光る何か

見つめて 見つめて
まだ消えないで
遠ざかる夕陽を背に
涙が止まらない
教えて 教えて
もう今日は今日じゃない
あの時計がひとまわりしたら 僕は僕であって僕じゃない
誰でもない僕になり
その傍らで いつもの朝が微笑むだけ

幸せなのだろうか
チクンと刺すような
解せない現実に
病める時もあるけれど その傍らにいつもあなたがいる

幸せじゃないはずはないね

うなずきなさい 深く深く。

2012/08/02 (Thu)

[4102] 1秒の価値
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何をそんなに
急ぐのか
絶えず僕を急かす
季節と時間

忘れたところで
なにもない
ちょっとだけ
歯車が狂うだけ
ちょっとだけ
腹が減るだけ

望遠鏡から望む街並み 記憶に埋もれたあの日の笑顔

あっという間に
過ぎてゆく
パラパラ漫画の日々の中 1秒になんの価値がある?

それでも僕らは
1秒すらも邪険にせずに 積み重なった重みのある時間を背負って
一分一秒無駄にはしない
一分一秒息を止めない

泣いている時も
雨降る週末も
ぜんぶ残さず人生だ

1秒の価値は1秒の中にこそあり その1秒の向こう側にある

それがすべて 今がすべて人生ならば

目の前を吹き抜ける
風にさえ 価値は十分にあるんだから。

2012/08/02 (Thu)

[4103] 息継ぎ
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息継ぎをしないでは
泳げない 長い道のり
ゴールさえ見えない
果てのない旅の途中

涙が 流れ いくつもの笑顔が散っていった

今日も息継ぎをしながら 生きてる感覚を養い 体中で受け止める 命の重みを

やけに寂しい帰り道
空には 雲に隠れて
半身をのぞかせた月があるだけ

それぞれの日々の中
やるせない心の奥
擽るような君の声

なだらかな下り
急な上り坂
時間と季節に
縛られて
先の未来に
夢を持てと
街は言う
人は言う
大人は言う

息継ぎなしの苦しい旅になりそうだ

酸素はあるけど 優しさが足りない

肺を満たすのは空気
心を満たすのは欲望
隙間を埋めるのは
君でなければ
君でなければ
この旅は続かない

息継ぎをして見える
世界にせめて 安らかな時間があるように。

2012/08/02 (Thu)

[4104] 朝の風景
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僕は やりたいようにやるよ 笑われても
僕は 歩きたいように歩くよ指をさされても

そして 果てのない夜を越えて また 朝にたどり着く
フライパンの上に卵を落として カタカタと鳴る沸騰するヤカン

くだらないな 全くくだらない
くだらなさすぎて さすがに笑えない うたえない

眠気が抜けない テレビじゃ映せない
本当の世界の綻び
かといって僕は何も知るわけもない
ただ噂話に花を咲かすだけ

朝の風景が 右から左へ 通り過ぎてく
吹き抜けてくのはいつにもまして 穏やかな風 たまにはこんな朝もいいさ

今日もいつもと変わらない1日でも
どこかに 輝くような何かがあればいい

そう思うよ

ため息さえ 引き連れてゆこう

その先の先の先までも駆ける想像から出遅れて僕はただ今を見つめているから

特別になる 小さな朝の風景ひとつが 奇跡にも値する

そう思うよ。

2012/08/03 (Fri)

[4105] いつか吹いた風
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いつかこの場所に吹いた風に聞く

ここで 笑った 泣いた そんな記憶の中に幸せはあるのかと

夕焼け空が街並みを覆うように 広がり
僕はすっかり黄昏の中 空気など読めず 一足先に泣いた

神様もいなけりゃ
魔法もない 毎日に
特別なことを求めたらありふれていて途端にあくびが出る

それでもきらめく何かがここにいつか吹いた風を連れてくる

幸せは 見えない 目蓋の裏に
悲しみは このほほを伝い流れて
いつか言い損ねた言葉を手繰り寄せ
思い出すあの日の胸の痛み

さよなら 世界が またひと回りして
新しい朝が来るまで僕らは夢に潜り込み
微睡んでいるよ

おはよう 夜明けとともに僕は何度でも気づく 最初から決められていたさよならを抱えたまま 僕らは生きていること 生きてゆくこと

それだけじゃ悲しすぎる
どうにも うまく歩けない

だからいつか吹いた風に吹かれて
せめて君だけは忘れないでと うたうの。

2012/08/03 (Fri)

[4106] 夕暮れの窓辺にて
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あの赤の中に 溶けてしまいたい
体も心も精神も

あの赤い色が にじんでゆくよ
涙で何も見えない

なぜか せつなくて
なぜか 悲しくて
それなのに
どうしてってくらい
心が熱いんだよ

冷たいのに熱い
丸いのに四角い
そんな不思議な感覚
僕を 街を 君を包む

蝉しぐれの中に
聞こえた チャイムの音

僕は聞き逃さずに この耳でつかまえたよ

夕暮れの窓辺にて。

2012/08/03 (Fri)
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