詩人:どるとる | [投票][編集] |
いろんな色に変わる
いろんな思いを抱く
空が今日も見えました
赤い夕暮れ 白い雲浮かべた青い空 太陽見えない雨空
あなたの街に 広がっている空はどんな色かな
あなたの瞳に 映っている世界はどんなふうに見えてるかな
本当の空を知りたいよ
全ての嘘や言い訳を洗い流した 美しいものだけがあるような
本当の世界を見てみたい
他人にも自分にも嘘をつくのはもう飽きた
そろそろ本音だけでお話したい
本当の空の下笑いたい
例えば今日あの空が本当の空なら
きっと僕の嘘なんて何よりちっぽけだ。
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本当の幸せなんて
本当は思うより
ずっとちっぽけなもんだ
幸せの前を歩いても
気づかずに通り過ぎてしまうかもしれない それほど本当の幸せはつまらないものだ
だけれどそんな幸せほど大事なことを
僕らは知ってるから
小さな笑顔も注意しなければ見過ごす誰かの涙も何ひとつ本当は見て見ないふりなんかできないんだ
世界中のあなたというあなたの瞳に映る
何百何千という今日が 回り続ける映写機の中でほら笑ったり泣いたりする君を
ずっと捉え続けてる
くたばるまでのほんのささやかな時間の中で 変わり続ける街並みの中に 変わらない何かを探してる
そこには本当も嘘もない
ただ大げさなほど
喜びに満ちた
歌が流れているだけ
そして時が魂を
地平線の彼方に浚うだけ。
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ありふれてること
当たり前であること
それを特別にしてくれるのはなんだろう
行っては帰るだけ
そんな日々に疲れても季節は時間は僕らのことを気遣ったりはしない
乾いた笑顔浮かべても誰も見向きもしない
美しすぎた未来想像図
破り捨ててもいいけれど心がそれを許さない
あなたの瞳に映る
今日という1日が
どれだけの悲しみを
喜びを君に見せているのかな
そして僕はあなたの瞳の中で ちゃんと笑えているかな
それだけがちょっと気がかりなんだ
くだらないこと
変わらないものたち
そんなものに囲まれて幸せを感じてる
笑い話にできるなら今日の悲しみもけっして無駄じゃないと思えるからね いつだってどこにいたって
同じ空と空で繋がっているような そんな安らぎが余裕を与えてくれる
行き当たりばったりの旅の途中で
落としてきたもの数知れず 僕は気づけば空っぽだった
あなたの心に巣くう
闇を悪だとするなら
過去の僕の過ちも同じように悪になってしまうから
けっして同じ秤には乗せないけれど ただ愛とかいうきれいな言い方に言い換えて
傷つけあったり寄り添ったりするんだよ
君の瞳に映る風景の一部として 笑ったり泣いたりすることのそれを幸せと呼ぶのならなんの間違いもない
ありふれてること
当たり前なこと
きっとそうさ多分そうだね
僕はずっと今まで
気づかなかっただけなんだ
その美しい風景画の中にいれたことを。
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今日も夜が来たね
気づかない間に
僕や君の隣に座ってる
ほんの小さな隙間空けて広がってる孤独のように
遊び疲れた
子供の背中や
仕事帰りの
大人の帰り道を
照らす夕陽が
ほら、電車の窓から
屋根の上から
アパートの陰から
ちらほらと見えているよ
悲しかったことや
嬉しかったこと
僕の知らない君の1日もっと聞かせて
話して 語って
少しずつ そうやって転んでできた傷跡埋めるアイデアとかさ
距離を狭めるための笑顔の種を互いに出し合うんだよ
そしてまた夜が訪れたら その時はきっと昨日よりも もっと近づいてる 僕らがそこに居る
不思議と泣きたくなる
心がチクチクする
さっきまでの賑やかな街並みも
嘘のように静まり返った通りに明かりがともる
辛かったことや
嫌だったこと
話したくないならそれとは逆の楽しかったこと 教えて
ちょっとくらいの悲しみでも泣いてしまう弱虫のふたりはお互いを慰めあってさ
気づいたころにはお腹がすいて 夕飯にしましょうかと笑いあうんだ
そんな日々がどこまでも続く
勝手気ままにふたりは過ごす 大切なこと大事な気持ち それだけ忘れずに
そしてまた夜が訪れたら その時はきっと昨日よりも もっと近づいてる 僕らがそこに居る
ばかみたいに単純な理由で 笑いあい泣きあい それでもちゃんと成り立っている
夜と夜が重なって新しい夜が生まれるように
なんてことのないことさと言ってもやっぱり涙がこぼれるのは 生きることがとてもうれしいのと同じくらい悲しいものだから
夜はそれでも明けるから どんなに悲しくても朝陽が昇るように僕らも笑わなくちゃ。
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君の心についた
傷跡を 僕はただ見つめてるんだ
誰の心にもついてる
見えない傷跡だと通り過ぎた
だけどそれじゃ何も変わらないことを知る
優しさや愛で どうにかなるものか
ただ寄り添うだけじゃ現状は変わらない
見つめる時間があるのなら 話してみようか まずは僕の闇を
傷跡が物語る君の今までの道のりの長さ
ほらね、関係ないなんてもう言えないよ
愛してると言わせてね 簡単なくらいに
好きだよと言わせてね 確かめるみたいに
夜は明けてゆくよ 待ってなどくれないよ
だからこそ 浮かび上がった 傷跡を見せ合うんだ
透明なる 傷を埋めるための つまらない会話や退屈な計算など少しも要らないのさ
ただ、心と心で 大切なもの 大事なこと
いつもわかっていれば それでいいんだ
それが透明なるもの
見えないだけでそこにある 確かな愛。
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ありがとうと言える人がいる
どういたしましてと言ってもらえる人もいる
おはようと言える人がいる
おはようございますと返せる人がいる
ありがとうと感謝できる人がいる
それだけでなんだか幸せだな
ありがとうの数だけどういたしましてが返ってくる
当たり前なそのくり返しが当たり前であり続ける
それが、大事なこと
当たり前と謳え。
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そして夜は明けました
そして朝がやってきた
僕はあくびをひとつしました
そして流れる穏やかな時間
そしてドアを開けました
そして何処にやってきた
僕はもう空っぽのままで
そして心は透明になっていた
誰もが待ち焦がれた
この朝ではないけれど
それでもどこかでこの朝を待っていた人がいるから
その人の笑顔めざして僕は謳うよ
ただ、何も考えず笑っていたいのさ
そこにある平穏や永遠であるはずの平和な毎日に感謝を忘れずに
そして流れてる時間に 乗って揺すられて僕は行く、ひとり
そして そして そして そして
次は 次は 次は
何があるかな。
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三丁目の猫は今日も縁側でひなたぼっこ
一日中眠そうにあくびばかりしている
僕と似た者同士だから 気が合うんだ
よく遊びに行く
三丁目の猫にもやがて子供が生まれてお母さんになった
よく家族で子供を連れて ひなたぼっこする風景を見るよ
猫はいいな 気楽で
だけれど案外辛いかも
三丁目の猫はにゃんとかわいく鳴くよ
その鳴き声には少し考えさせられる何かがある
夕暮れて 空が真っ赤に染まるころ
三丁目の猫の鳴き声がしたよ 僕におやすみと言うみたいに
やがて三丁目の猫はお墓の中 飼い主のおばあちゃんも亡くなって 家もそのうち取り壊されて 三丁目の猫は僕の思い出の中だけの猫になったけど
それでも僕の思い出の中でずっとあの愛らしい鳴き声で鳴いているんだ
ほら耳をすませば
にゃんと聞こえる
くだらないことで落ち込む僕に頑張れと言うみたいに鳴いているんだ。
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すぐ傍に居るのに気づけないのは すぐ近くにありすぎて 当たり前と勘違いしてるから
当たり前なんてものはいつも僕らが勝手にそう呼んでいるだけで本当は何もない
あなたがくれる無償の愛にはなんの価値もなく 当然値札なんてついてないから
計算なんてできやしないけれど 僕はいつでもわかってた
その愛の深さに
気づけなかったあなたの優しさに 僕は何か忘れてた気がするよ
大切な人のために生きていくこと
多分それがこの先も僕の課題になるだろう
そうだ、僕はためらいもなく今なら言える あなたがいてくれるから 僕はここにいる
君の悲しみに気づかないのは 自分のことばかり見ているからだ ただ傍にいることだけを愛と勘違いしていたんだ
傍にいるだけならぬいぐるみでも事足りるよ
だから僕がいつでも君の瞳の中に映ってなきゃいけなかったんだね
あなたがくれる優しい微笑みに 値する何かをあげられていたかな お世辞にもよくできた日々を歩んできたとはいえないな
不器用で危なげで 散らかった毎日を君に虐げてしまったかな
気づかなかったんじゃなく気づかないふりをしていただけかも
大切な人のために何かできることを探す
それができたなら簡単なのに素直になれない僕だったんだ
いくつもの夜が
いくつもの朝が
今まで通り過ぎた
いくつもの涙を
いくつもの笑顔を
今まで見過ごしてた
そんな僕でも君をまだ愛せるなら
また言わせておくれ
きりもなくアイラブユーと。
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僕の中の何かが云う
先に進めと言ってる
僕の中に何かが居る
後先はないと脅かす
記憶を辿る旅に出よう
この場所にはいつまでも居られない
記憶を探る旅に出かけよう
明日は待ってくれない
此方から会いに行こう
不思議なこと
わからないこと
ちょっと信じられないこと
そんなことがだんだん見えてくる
君の中の何かが云う
暗闇の中に座ってる
行き止まりまで行け
爪先ひとつ動かさず
真実だけを伝えよう
僕は嘘 真っ赤な嘘
記憶からも消えて
あの懐かしい故郷のさざ波が 押し寄せる迄。