詩人:どるとる | [投票][編集] |
今日を生きることが明日に繋がるって
そう思うから誰も今を生きてるんだ
無駄なことなど何ひとつありはしないさ
後悔も挫折も失敗も過ちも全てが今に繋がっている
無関心無愛想張り付けたような顔で歩く人たちが群れてる
矛盾や理不尽服着て歩く 街には今日も冷たい風が吹く
ああ 振り向けば闇
そこにあるのは闇
抱きしめている
ただそれだけでも
生きてる意味がある
今を生きるすべての人へ バトンリレーのように伝われ 届け
思いは死なない。
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そして僕は旅に出る
長い長い旅に出る
荷物も持たない旅だ
待たせてある人も
待たせてる僕も
やがては土の中
だから休みを使って
たまの休みを使って
骨休め 休肝日
アルコールも飲まない揚げ物も食べない
優子は今日も笑ってる
僕の隣で笑ってる
ニヤニヤ へらへら
そして僕は君の胸ばかり見てる 大きいな
そして僕は旅に出る
長い長い旅に出る
妄想の旅から帰る
気づけば優子はいない。
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優子は今日 図書館へ行くと言う。
僕もついて行くと言ったらほっぺひっぱたかれた
優子は今日 抜群に機嫌が悪い。
キスもしてくれない
あれもお預けだ。
優子はとてもわがまま
優子はかなりわがまま
優子はいつもわがまま
だけどかわいい僕の奥さん 大好きだ
優子は今日も笑うと
とてもかわいいな
優子は今日も泣いてると心配で眠れない
優子が何かを考えてる また僕をからかう
だけどそんないたずらな君も大好きだ
優子 優子 僕の優子
優子 優子 優しい子
優子 優子 僕の優子
優子 優子 僕の妻
クリスマスくらいは
一緒に過ごそうよ
ケーキもチキンも指輪もあるよ あるよ
優子 いつもありがとう
ちょっと無理矢理なキスだけど 数分のあいだのしあわせ
優子 甘いね
優子 苦いね
涙が出た
優子という女は
優子という女
僕の妻 多分愛すべき妻
ラリアットが得意な妻。
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ペンギンは謝る
こっちがどんなに
わるくなくても
ペンギンはゴマをする
こっちの気持ちも
考えてもらえない
優子は力だけは強い
ゴリラのように屈強
野生を爆発させて
僕に寝技をかける
愛してるんでしょ?
ならこれ買って
雑誌のバッグの欄ををちらつかせて睨む睨む睨む
はい、わかりましたが口癖の僕はやっぱり買ってしまう
いいえを言おうものならすかさず飛んでくるメガトンキック
ボクシング仕込みのパンチ パンチ パンチ
恐妻は今日も 台所には立たない
恐妻は今日も あれを餌に 家事を全て僕に任せる
恐妻は今日も 昼間からゴロゴロ テレビ見てる 部屋を散らかすだけ散らかす
それでも好きなことには変わらない
複雑な日々
複雑な生活
恐妻日記。
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あとローンが30年残ってる マイホーム
たびたび 見つかる妻が隠れてブランドものを買う
このまえやってたホームアローン ローンという言葉がちらついた
30年の長い年月を
これからお前とやっていくのにお前はお前でいつまでも
無駄遣いしまくる気なのかな
ローン30年の歌なんか作っちゃった出来ちゃった
ローン30年の歌なんて歌いたくないのに歌っちゃった。
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猫の額ほどの
夜が長く伸びて
誰かの欠伸の傍らで
戦争は続き
虐めは消えない
雨の中でも
きれいに咲いてる
花もあるよ
悲しみの中でも
笑ってる人もいるよ
君のように
世界の隅々
知り得もしない
誰かの死や不幸
わからないけれど
僕よりずっと
多くの苦しみを
知ってる人もいる
だから自分だけが
悲しいと思わないで
シミだらけだよ
きれいなように
見える世界でも
あなたがいう平和は見えてる範囲の中だけだ
ほら、耳をすましてみれば 誰かの涙の音
けっして誰もが生きることを 心から望めるような世界じゃないんだ。
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テーブルの上にさみしさを乗せて 僕は暮らしてる
平らげた日々も今は僕の中で 消化できずにいつまでも同じ場所をさまよってる
西日差す部屋の中
帰らぬ人は面影だけを残したまま
僕の心の中で今も優しく笑うんだ
君がくれたもの
君がくれた時間
全て覚えている
何ひとつ忘れたくないのに
君はもういないよ
どこを探したって
空のない街にも
日は昇るのに
君にはもう会えない
言葉さえ交わせない
君との思い出が
悲しみでにじんでく
言葉足らずの僕は相変わらず不器用に嘘もつけないよ
曖昧な気持ちぶら下げて 歩くことさえままならない 見渡す景色の中に気づけば君を探してる
日だまりの中 生まれる小さな虹に 君のあのやわらかな笑顔を重ねてる
君と過ごした日々
君と築いた全部
残酷なほど覚えている
それは油性の思い出
君はもういないよ
そんなこと知ってる
ただ一緒にいるそれだけでよかったのに
君の代わりはいない
君は僕の全てだった
今更、何を忘れろというのか
波にさらわれていく僕らの時間
流れに押し流されていくよ
それでも忘れないで歩いていくと決めたんだ
君は間違いなく僕の生きるひとつの証だった
さよならの向こう側に 行ってしまった
君の笑顔を支えにしてこれからの道のりを歩いてくから
テーブルの上に散らかっていたさみしさを片付けて 新しいドアを開ける。
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帰っておいで 僕の家へ
帰っておいで 君の家へ
傷だらけでもいい
泥だらけでもいいから
帰っておいで
帰っておいで
まっすぐに寄り道しないで
いつものタバコ屋さんの前を曲がって
コンビニに寄っておつまみを買って
袋ぶら下げてあなたはあなたは帰ってくる
ただいまのその声に
おかえりが返れば
そこに生まれる
幸せがあるよ
ただいまのその声に
おかえりが聞こえる
ただそれだけで
幸せになれるよ
だから帰っておいで
一人一人の家へ
自分だけの家へ
光のドアを開けて。
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君が笑っていた
それだけで嬉しかった
そんな風な景色の中に幸せは咲いているんだね
君が泣いていると
なぜだか悲しくなるよ
いつ止むのかもわからない雨に濡れているんだね
ずっと変わらない
気持ちでいられたら
傷つけることも
傷つくこともなく
二人仲良くいれるのに
幸せの咲く場所はどこにあるんだろう 芽を出す場所を探しながら 生きているよ
そして出会った人が君ならば 例えどんな運命に見まわれても君を愛すと誓うから
これは自信なんかじゃない 揺るぎない僕の決意だ
誰かが傷つき泣いてる
そんなニュースが絶えない
僕にできるのは遠い国の争いやブラウン管の向こうの惨事を見つめるくらいだ
誰かの死や誰かの抱く不安
僕にできることがもしもあるならばどんなに小さなことでも
役に立ちたいと思うんだ
ただ、もの静かに流れる景色を眺めるように生きていけたなら
誰ひとり傷つかず笑っていられるのに
幸せの咲ける場所を探しているんだよ 心から安らげる場所を見つけたい そして出会った人に同じ幸せの種を配りたい
例えどんなに冷たい雨に降られても 僕は嘘ばかりつくような大人に頷いたりしないから 見守っていてすぐそばで 君にいてほしい
幸せの咲く場所を探しながら 歩き続けて何年の月日が経ったのだろう お気に入りのスニーカーはもう靴底がすり減って
そろそろ替え時だ
幸せの咲く場所を探しながら 誰もが歩き続ける旅人なんだ
生きていることを本当に本当に心から感じられる日はいつやってくるのだろう
人を傷つけることしか知らないみたいに
生きている人の明日にもしも日が差すのなら僕は ただこうして良いこと悪いこと当たり前のように信じることも無駄じゃないと思いたい
そして大事な人がそばで当たり前に笑っていられる今日という日を 迎えられる幸せに笑いかけるよ
そんなふうに生きられたら何かが変わるのかな。
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誰も嘘つきだ 僕も嘘つきだ
悲しいとわかっていても それを言葉に出したりはしない
大人は嘘つきだ子供は素直だ
いつの間にか こんなに汚れてしまった自分に嘆く
重たいカバンを背負い
また人ごみに消えてく 誰かの靴音
僕には断末魔に聞こえたよ
嘘ばかりつく大人に囲まれながら生きるうちに 何か大事なものをなくしてしまったのかもしれないから
こんな時代に 埋もれた 小さな花の美しさに 優しく笑う人のけなげさに 僕はあなたをそっと重ねる
僕のすぐ横をよぎる
不安やら憎しみやら忙しない 毎日の中でも飽きるほど生まれるから
何を叫んで 何を歌えばいいだろう
揺るぎないもの何かひとつでも抱いていたいから
こんな時代に足りないもの 本当に必要なものだけ 僕は見ていたいよ
僕は抱きしめていたい。