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なぜだろう
心の中に
悲しみが生まれた
ただそれだけで
沈んでしまう気持ち
ホルマリン漬けみたいに心は悲しみの底
沈んでる
名前もないこんな気持ちをもしもうたにできるならば
僕はそのまま名無しのうたと名づけるからご心配なく
さよなら
さよなら。
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いつもの帰り道
いつもの夕暮れに
僕は片手にクリームパン食べながら歩いてる
甘さの中にある切ないほろ苦さはバニラビーンズのせいじゃないんだよ
見上げる空一面に広がる果てしない夕暮れのせいさ
甘い甘いクリームパンさえほろ苦くさせる夕暮れはなんて罪なんだろう
今日もまた大好きなクリームパン買って帰ろう
あたたかな夕陽の空の下 用もないのに歩きながらね
僕にはもうこのクリームパンしかなぐさめてくれるものは何もないから
一口 かじったら
口の中に広がるほろ苦い甘さ
ほら 夕暮れが空を真っ赤に染めている
五時のチャイムがタイミング良く鳴り響いた
夕暮れの切なさと
チャイムの切なさと
ああ クリームパンの甘さと優しさがあいまってとても心地いい夕暮れだな
ほら 明日もまたこの道を帰るとき
片手にはきっとクリームパンと空には夕暮れ
そんなイメージを抱いたまま僕は最後のひとかけらをほおばる
もう空は夕闇の口の中
真っ暗な夜の世界
冬の日の短さを見る
空には月が輝いていた
切なさはなぜかまだ消えないけれど
優しさがそれを補うようにかすかな甘さが僕を救う
日常のほんのありふれたシーンにそっと涙が止まらない
なんて 素敵な帰り道
ずっと 同じであれ
僕は夕暮れとクリームパンさえあればいいから
あとは大好きな君が甘ったるい日々を潤してくれる。
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僕の詩はほかの人の詩に比べて劣っている
だけれどかぎりなくまたとない詩でしょう
君の詩もまた僕の詩と同様にまたとない詩なんだろう
だからそんなに落ち込まないでね
劣っているなんて幻想さ
言葉はいつでも自由すぎるから
時に人の心に闇をつくりだす
君の気持ちのすべてを伝えるなんてできやしない
だからだから時に違和感を残してしまう
でも 落ち込まないで
元気をだしてごらん
僕の詩も君の詩も皆の詩もすべてがすべてその詩にしかない光を放ってるはずだからね
だからこそ
だからこそ
僕は同情とかではなく純粋に君の詩を愛す
言葉を超えた気持ちでいつも
ほら 僕がここにいるよ
君の詩を愛す僕がいる
ひとりじゃない
その詩もきっとあなたに作られてきっと喜んでいるよ
あなたじゃなければ作れない詩が喜んでいるよ
あなただけに見える光
その光を見極めて
たどり着いた答があなたの詩なんだ
僕はかぎりなく信じよう 信じてる
永遠にいつまでも
あなたの詩が大好きだ
誰よりも 何よりもね。
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いくつもの長い夜
いくつもの涙
その数だけ生まれた悲しみ そして切なさ
流れた涙 瞳からこぼれ落ちて 行方も告げずすぐにさよなら
こえてきた夜の数だけある切なさも悲しさもすべて今では無神経なほど素晴らしい思い出に変わり果てたよ
でもあの夜やあの夜の涙をなかったことにはできないんだ
僕がいちばん知っている
とてつもなく長い夜に戸惑いを隠せないまま 見上げた空に星がひとつ流れた
とてつもなく深い思いに涙が止まらない
そんな気持ち はじめてじゃないから
少しは楽だけど でも悲しさや切なさは同じ
だから 僕も行方も知らせずに自分の心の中に閉じこもるのさ
いくつもの言葉
いくつものイメージ
いくつものアイデア
いくつもの試行錯誤
僕は繰り返しては
頭を抱えて今日も
生きているけれど
いくつもの長い夜
いくつもの涙
その数だけ生まれた悲しみ そして切なさ
今もぬぐえないまま
ほんとはこんなの作り笑いさ
記憶を単にだれかのお気に召す形にねじ曲げただけだよ
ほら裏を返せばただの張りぼてさ
悲しみも切なさもまだ僕を追いかけてきているんだ
平静をよそおった日々の結末はきっと今とそんな大差はない
だけれどまだ続くんだ
まだ続くだろう
世界は朝になっても
心の中はね だれかに見せてやりたいほど
夜が続いてる
生まれて悲しみを知ったあの日から
きっと僕の心に朝が訪れたことはない
嘘だと思うだろう?
でもほんとなんだ
きれい事なんかいらない
僕は今 心の中のとてつもなく長い夜の片隅で涙をひとり流す
ぬぐってもぬぐってもぬぐいきれない気持ちひとつに強がりさえまるで歯が立たず
見上げた空にゃ
大きな月がだれを照らすでもなくただバカのひとつ覚えのように輝いている
ああ おまえも同情するのかよ?
そんなのいらないから
ほかの人を照らしてやりな
ふいに出た言葉。
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遠くに消えた君に思いを飛ばす
もう僕の街は雪が降り出しました
君の街はどうなのかな
ふいに暖炉の前 思った
小さなころよく遊んだあの空き地はもう君が越してまもなくコンビニになった
君が引っ越して電話しなかったのは
なんか君の声を聞くと会いたくなるからで
お母さんがよく僕にあの子から電話来たわよなんて言っても隠れて電話に出なかった
今さら後悔したよ
はじめての恋だったのに
君を好きだったあのころの僕はもういないよ
だけれどなぜかな
今になって心が熱く燃えている
あの星よりも遠い君を星なんか無視してイメージしてしまう
そんな気持ちの難しいところがほら垣間見えたね
君があの日言った
さよならの言葉が
今も胸を焼くよ
僕はあの日
嫌で嫌で泣いたんだったね
離れていく手をお母さんが無理やり離してしまったのを怒ったね
それなのにごめんね
君も僕を好きだったのかな
だけれどあの日は子供だったからただ恥ずかしさと申し訳なさに何もできなかった
今 もし 僕が君に言える言葉があるとしたら
許されるなら言いたいよ
ただただごめんなさいと
初恋の君へ
名前のとおりスミレみたいにかわいい君を傷つけてしまってなんて僕はバカな奴だったんだろう
暖炉の燃える火の中 暖炉の中で音を立てて焼け黒ずんだ薪のように僕の心は
思い出は僕には残酷すぎてもう消してしまいたいほどさ
でも
すみれ…愛してたよ
あの日の夕暮れ
遠ざかる君を乗せた車が消えてもずっとずっと手を振っていた
僕を思い出したら
ああ どうしようもなく
涙が止まらない
すみれ
この世界に生まれて
はじめて恋をした人
最愛の人さ
もう そんな気持ちさえ僕にはおこがましいね
なんて昔話をひとり語っても。
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生きている理由
生まれた理由
ここにいる理由
そこに向かう理由
ここに留まる理由
人はいつもいろんな
理由を問われる
理由のないことは認められない
理由があっても世の中が認めないと認められない
理由には自由な形などない
だけれど僕は時にその理由をねじ曲げる
生きている理由も
生きていく理由も
生まれた理由も
ここにいる理由も
生き続ける理由も
死なない理由も
そこに向かう理由も
すべては僕が決めた事
それが理由だ
理由の上に理由を重ねてはまたその上にさらなる理由を重ねる
そんなたくさんの理由が積み上げられた世界の中で僕は何を理由に存在してる?
そんな理由をまだ探し途中だけれど
いつか 自分自身のこの手で掴んでみせる
今は見えない確かな理由を掴んでみせる
生きていきたいという理由が
生きていく理由になり
死なない理由になる
そして生き続ける理由にもなり
ここにいる理由になり
そしてそこに向かう理由に繋がる
理由と理由はいつでも積み上げられた塔のように存在するんだ
理由が理由を助け合い存在を肯定しているのさ
ほら 明日へ向かう理由
ひとつまた増えたね
絶え間なく問われる理由もまた素晴らしい日常の形
ああ 僕は生きていきたい 生きていたい
そんな理由ひとつだけで世界はばら色に変わる
今からでも明日からでも。
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僕がここに存在している理由はきっといつまでもわからないから
誰かに聞かれてもこたえようがないだろう
でも僕は思うんだ
存在しているから存在している
あたりまえなことだけど
なぜかそんな曖昧な言葉でしか片づけられない僕らには似合いの言葉さ
存在の証を 見せてみろと言われても
きっと何ひとつ言えやしないんだろう
だからせめて僕は言いたいよ
この場所に存在していることこそがもう存在の証だと
君に見えているこの僕が存在している証だと
命の影があるとしたら
命に影ができるとしたら
きっときっとこの僕こそがその影です
あなたに見えている
僕が僕から見た僕でもあるように
僕は僕でしかない
この僕で
君もまた同じだろう
またとない存在は
曖昧で不確かな存在で
そんな自分自身をただいつも信じることでつまらない幻じゃない そう思いたい
いつでも自分を疑うことはたやすいから
自分の存在を自分で疑ってしまったら自分は誰が信じてくれるのだろう
僕が今 ここにいるように
君の瞳に映っているように
君も今 ここにいるんだよ
僕の瞳に映っているからね
見えないものは見えないから存在しない
だけれど気持ちや思いは心で感じればわかる
見えないもの
見えるもの
その境目なんていつ崩れてもおかしくないけど
存在の証を 見せてみろと言われても
きっと何ひとつ言えやしないんだろう
だからせめて僕は言いたいよ
この場所に存在していることこそがもう存在の証だと
君に見えているこの僕が存在している証だと
命の影があるとしたら
命に影ができるとしたら
きっときっとこの僕こそがその影です
僕が今 ここにいるように
君の瞳に映っているように
君も今 ここにいるんだよ
僕の瞳に映っているからね
君は確かな存在で
僕も確かな存在だ
そんなふうに互いの存在価値を認められれば。
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あなたのその翼はなんのためにあるの?
明日へと一歩ずつ向かうためにあるんだろう?
果てしない旅の中
その途中で
時々ふいに消えてしまいたくなる時がある
だけれどそのたびに僕はいつも思うのさ
今消えたら明日の幸せや今まで頑張ってきた日々は水の泡だと
いつまでも
いつまででも
飛ばないなら
翼はもう必要ないね
だけれど僕は
夢だとか理想だとかどうでもいいのさ
ただ明日があればねきっとどうにかなるからと傷だらけの翼かばいながらひとり歩いてゆくよ
宛ても希望もないまま
風に吹かれて旅をする
古びたカバンの中には
プライドと小さな強がりを詰め込んで
翼を開く そんな勇気は多分ないだろう
だけれど明日はかならず来るから
不器用でも下手くそでも愚かでも歩いてゆくのさ 明日へ
どんなに悲しくても自分で決めた道の上
今日も風に吹かれながら口笛を吹いて
僕は傷だらけの翼かばいながらひとり歩き続ける 旅から旅へとせわしく行き交う 旅烏
どこまででも
どこまででも
飛んでゆくつもりさ
命が燃え尽きるまで
幸せというものを見失ってしまったよ
僕の中にはそれらしいものはない
それでも強く強く進む
傷だらけの翼かばいながら 旅烏は旅から旅へとその足を移す
飛べなくたって立派な翼だ ほらかっこいいだろう。
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クモの巣に絡め捕られて僕はもう身動きできない
世の中というスパイダーに喰われてしまう
その8本の手足で僕はもうオダブツ
理不尽
格差
責任
不平
不満
不平等
…etc
いつもながら結構なお手前でこの僕を苦しめるよ
スパイダーミュージック
クモの巣に招かれて
甘い罠にたやすくかかる僕は愚か者
ただ立ち止まる
なんとなく
そしてそこに
タイミング
合わせたように
吹き始める風
牽き始める風
後先 この先 指先
どの道 裏道 変な道
僕はもう スパイダーからは逃れられない
崩壊へのカウントダウン
ワンツースリーでさよなら
スパイダーミュージック
狂おしく奏でる。
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放し飼いにされた僕の1日はまるで風のように消えてゆくよ
さっきまで夜明けを見たなと思ったら
もう窓の外は夕暮れ
生きている意味さえもうわからなくなってしまうよ
気づけばもう自分の存在すら信じれなくなってる
真っ暗な夕闇に手を伸ばせば君がいた
君はまるで暗い僕の心に火をともす
ランプのような人なんだね
火がなくても君はランプのように光っている
僕の心をあたたかく照らしてる
夢の中まで夢で満たして
おっかない夜を忘れさせてくれる君
臆病で強がってばかりの僕を救ってくれる君の存在がありがたくて
どうも明るいと思ったら そこに君がいた
君はまるで暗い僕の心に火をともす
ランプのような人なんだね
火がなくても君はランプのように光っている
僕の心をあたたかく照らしてる
そのぬくもりで
僕の心に生まれた
闇も何もかも
照らしてくれる
僕がこわくないのかい?
君はただ微笑んで
首をたてに振り
僕の冷たいからだを抱きしめてくれた
取り繕うことで切り抜けていた日々さえばかばかしく思えるから
これからは僕の光になってください
素直に思えるから
僕の心の真ん中で
光っていて
そしてまた夜が訪れて僕を月が照らす
だけれどやっぱり君には勝てないね
今日も君というランプに照らされながら僕はやさしい闇の中で安らかに眠る
そんな毎日をありがとう
愛してるよ 僕のランプ。