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甘い絶望に 寄り添っている
快楽の果てにあるものに憧れたよ
リアルが 瞳の中で交錯する
小さなさびしささえ妙に鮮やかで
とりとめもない今日の出来事や
いつもは見逃すささやかな幸せを
今日は少しだけ 見えそうな気がしてる
くだらない会話の延長だっていい
その中にも確かに光り輝く時の欠片
明日を生きるその為の痛みなら心地いい
甘い絶望に 寄り添っている
希望のない場所にも笑顔はあったよ
嘘も 言い訳も 誤魔化しも利かない
この美しくも残酷な世界で
明日もぼくは生きて生きて
いつものように笑って泣いている
そんなふうに思うのならなんて思えども
まだまだ走れるまではぼくは消えないで
甘い絶望を慕い 寄り添いながら
ここに命の礎を築く
逃げないでぼくよ
その向こうに 光はあるのだから。
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平凡だな 充実してる
平穏だな 何事もなく
戦争を テレビ越しに見ては他国は大変だなと頬杖をつき
小金を稼ぎ 日々生きる
小さな暮らしにおさまって 冬や春を幾たびも 越えてきた
何が幸せ 何が不幸
僕は 誰で 此処はどこ そんな事さえ長い間 考えもせずにいた
ぼんやりと 浮かぶ雲に重ねた 幸せの形
歳を追うほどに深まる闇 広がってはまた縮まる
人を殺したいと思う気持ちと同じ世界に存在してる
人を愛したいと願う気持ちが 誰かの笑顔の傍ら今日もそっと咲いてる
気泡のように生まれては消えていく
儚く切ない そんな毎日の中で僕はまた一人何かを失うだろう
その失った何かと引き換えに何かを得るだろう
ただひとつ言えることがあるとするならば僕はどんな悲しみの中にいても
少しの光があれば生きていける
そんな気がするよ
だからこんなふうに報われがたい 日々を生きていても
きりもなく 飽きもせず 笑えている今に
幸せを思うように幸せを見ている
命あるものすべてに
課せられた使命は
ほら簡単でも難しい
この痛みが伝える
生きる苦しみが
希望を遠ざけるけど
まだまだ笑えるから
まだまだ歩けるから
僕は生きて 生きて
君も生きているように
そこに僕というたくさんの人たちの営みがつづく広い箱庭の中幸せを思う。
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僕は通りに
咲く一輪の花に
あなたの姿を
重ねて涙をこぼした
いつかここにあった
暮らしの中に
確かな幸せが
ぽつりぽつり咲いていた
思い出したよ 少しずつ 悲しいことも嬉しいことも
あの日 誰かが消えて あの日 誰かが助かった
小さきものたちのはるかな声が 僕の耳には 優しく聞こえてる
けっして泣き言ばかり言わない あなたたちの強く逞しい声がするんだ
小さきものたちの勇気ある足音が 未来を目指しやがて遠ざかる
けっして何かのせいにしない あなたたちの気高く勇ましい足音がしていたよ
悲しい悲しいあの日に 消えたいくつもの命の数と光を得た人々の数の差を知ればむなしさにだって包まれるけれど
まだ 瞼の裏には 嘗て大事なあなたがくれたありがとうや愛してるが数千の一人一人の胸に残ってる
それが灯りさ 希望見失わないで 僕も笑うから
振り返れば 辛い思い出も ほら、空を見上げたら雲ひとつない青空に 飛行機雲が浮かぶように いつか優しいあの人の微笑みに絶え間ない悲しみや癒えぬ傷跡はふさがれてゆくんだから
生きなければ
生きなければ
遺された僕らが
残された思いを
少しずつ形にしていくように
もう叶わぬ誰かの心に寄り添って
希望だけでは到底拭えない涙でも
今、存在するすべての人、一人一人のあなたに 出来ることがあるなら
前に進むことで 誰かの分まで今日を生きるんだ
生きるんだ。
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誰かの時間が動く
時計の中で生きる
感謝をしたり
憎んでみたり
世話しない 心も世の中も
あなたが あまりにも素直に笑うから
まるで僕の ちっぽけな心が ちゃっちく見える
まだうまく言葉にかえられないけど
あなたのことが大好きなのです
だから、傍にいて今日もあなたを見つめている
笑った顔も 拗ねてる顔も 少し 悲しい顔も
どれもあなたなんだね
全ての君を愛せるかな
不器用だけど 愚かだけど
こんな僕でも良かったら あなたの一番になりたいと思うのさ
テーブル越しに映る
瞳の奥のミクロの世界
ひねくれてみたり
真面目になったり
真っ直ぐには立てない 僕もあなたも
あなたがあまりにも儚げに見えるから
まるで いつの間にか知らないあいだに消えてしまいそうで
何が本当で何が正解なのか わからないけど
僕は僕の思ったように君を愛したいんだ
例えば 画用紙に好きな絵を描くように
一人一人によって同じ人の顔を描いても
比べたら それぞれ描き方が違うように
誰かと比べたら至らないところもあるかもしれないよ
だけど、僕が君の一番ならば 僕にとっての君も僕の一番だから
同じ気持ちを持っているから 今日もどんな風が吹こうが僕らは大丈夫
あなたに伝えたいことがこんなにあふれている
だけど今一番伝えたいことがあるとしたなら一言だけ
愛してる その言葉が持つその意味以上の思いを込めて 伝えたい
二人の心に同じ傷を残すように 永遠に消えないように。
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急ぐなんて馬鹿げてる
ゆっくり 生きていきたいもんだ
慌てて 躓くのならば
最初から 歩いたほうがいいだろう
待ちぼうけさ いつも 何かを待っている
だらけたように 暮らしても ちゃんとどこかで痛い思いしてる
そんな人の営みを知らずに 人の生き様を笑うことは出来ない
誰もみんな
ゆっくり 生きて
ゆっくり 死ぬ
そんな人生がいい
ゆっくり 笑って
ゆっくり 泣く
そんな人でありたい
だからゆっくり
僕はゆっくり
生きていくんです
もう決めたんです
世の中の足の速さに
あわせてみても
悲しいだけだよ
だからゆっくり
そうさゆっくり
僕は僕らしく
日々を積めていく。
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いつも側にいてくれる 黙ったまま
そのぬくもりを分けてくれる
いつも支えられている 知らず知らず
気づいているようなそうじゃないような
そっけない僕を残して
季節は幾度も巡り
僕は歳を重ねて
少し何かが変わって
少しどこか 大人びた
シーソーのようにね
誰かが いなければ
ひとりじゃ出来ない
うまく さびしさを消化できない
だから、側にいてほしいんだ 誰かと一緒にいるなら君がいいんだ たまにはすれ違うこともあるだろう
そのたびにシーソーは傾くよ だけど
多分死ぬまで 二人はおりないだろう
下がったり上がったりするシーソーのような日々を僕らは暮らす
真面目に生きてるのに 傷だらけになるほど 不器用な僕だけど
明日もまたよろしくね 愛する人よ
今日もその名を呼んで この人が僕の全てだということ噛みしめてるよ
たまに落ち込んで 沈んでるまなざし
一人でなんでも抱え込む君がいる
いつも助けられている 今までも多分これからも
なんでだか 笑うことや泣くことひとつにしても誰かと一緒なら楽しいこともある
愛されることの喜びや愛することの大切さを知ったよ
シーソーのようにね
心もぐらついて
何かあるたび揺れる
誰かの重さを感じてる 君を近く感じる
だから側にいてほしいんだ 一人じゃ片づけられない色々を 君の力を借りて
明日もまたよろしくね 愛する人よ
今日もその名を呼んで この人が僕の全てだということ噛みしめてるよ
いつまでもいつまでも 愛する人よ
今日も僕の名前呼んで この人が私の全てだといわんばかりに抱きしめてくれる
多分、年老いても
このまま二人は
少し色あせたひとつのシーソーに跨りながら 見つめ合って
残り少ない時間を生きるよ
愛し愛されている それだけ
それだけのことが今日もとびきり嬉しい
そんな僕らがいる
そんな愛がここにある。
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僕はこんなふうに人を憎んでみては
時に与えられる優しさやぬくもりに気づく
何度でも 何度でも
寄せては返す日々の中で
何度でも 何度でも
僕は 人の中に光と影を見る
暮らしても暮らしても続かない
誰かのために笑うことや 何かのための犠牲をはらうこと
何度でも 何度でも
暮れては明ける繰り返し
何度でも 何度でも
僕は人の中の光と影に
何度でも迷わされて 何度でも悩まされて
生きていくんです。
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僕がいつかおじいちゃんになって
君がおばあちゃんになっても
僕は若いときと何も変わらない
眼差しで君を見つめるよ
シワだらけになったこの両手で
君と残された時間をゆっくり歩きたい
白髪の数を数えては
またひとつ二人はお互いに歳をとったねと
悲しいことも嬉しいことのように笑いあうんだ
あたたかな日だまりに包まれて 僕らは肩を寄せ合い
寒い日にはこたつに入って
あたたかい日には散歩をしてそれから
白い白い時間の中にひとつの幸せを二人で分け合うんだ
カレンダーの中に並んだ数字さえ
二人は気にしない
気にしないで ただその日暮らしで 生きるんだ
僕が先に空に昇ってもね
君が先に空に昇っても
残されたどちらかが先に逝った人の分まで生きようね
誓いあうよ 思い出がどんなに美しくても
大切な思い出まで涙で滲まないように
階段の上り下りも辛い
歳をとることはいいことばかりじゃないけれど
それさえ笑い話にして無理しなくても出来ることをするよ
何十年前のこともつい昨日のことのようさ 時間に取り残されて
今日を生きたら 明日もまた生きる
ゆっくり のんびり歩こう どうせ急ぐ旅じゃない
白い白い時間の中にひとつの幸せを二人で分け合うんだ
カレンダーの中に並んだ数字さえ
二人は気にしない
気にしないで ただその日暮らしで 生きるんだ。
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お母さんがもしも居なくなったら 僕はどうなってしまうんだろう
大人なのにね お母さんが居ない 僕の毎日は悲しく悲しく見えるよ
病気を抱えたお母さんのことかける言葉もないままに
命には別状のないと聞いたとき 涙がこぼれたんだ
僕の大事な大事なお母さん
この世界にただひとりのお母さん
ありがとう 愛してる まだまだ 困らせたい
まだまだ 手を煩わせたい
あなたがいなければ僕など まだまだ 大人にはなれないのさ
だってあなたが居なくなったことイメージしたら 景色が滲むから
お母さんが台所に立つ姿がいつしか ひとり暮らしをし始めて
見なくなったから 今頃何をしてるのかなとか考える
たくさんの思い出が僕にはありすぎてさ
あなたとサヨナラすることなんて考えられないよ
僕を生んでくれたお母さん
僕がお母さんと呼べる唯一の人
ごめんなさい 困らせて 苦労ばかりかけたこと
これからも一緒にいたい
そんなこと言ったら冗談じゃないって笑われるんだろうね
だけれどお母さん
心の中じゃ感謝してもしきれないほどなんだ
僕の大事な大事なお母さん
この世界にただひとりのお母さん
ありがとう 愛してる まだまだ 困らせたい
まだまだ 手を煩わせたい
あなたがいなければ僕など まだまだ 大人にはなれないのさ
だってあなたが居なくなったことイメージしたら 景色が滲むから
お母さんのいない世界には 僕がもうお母さんと呼ぶ人のいない
悲しさがあるのだろう
だけれど僕がお母さんと呼べなくなった日こそ 僕が大人になる日なんだと
お母さんは言うよ
だからせめてあなたがいる今だからこそ
出来ることをするよ
あと少しだけあなたをお母さんと呼ぶよ
あなたを思いながら
あなただけを思いながら。
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雲が向かう場所
青空に浮かぶ白
思い出す 春の日
穏やかな朝
子供たちの笑い声
誰かのあくびの音
心が休まる
天気予報は晴れを告げ
誰かの死のあとの静かな街並みに
じんわりとじんわりと広がる星の夜
長い通夜の席に着いて僕は 一人、泣いたんだ 誰かを思って
心が向かうは ただ一面真っ白な 音のない場所
そこで僕は 暮らしを続けるのだろう
悲しみのない 明日などないなんて思っていたわけじゃない
だけど僕は 溢れ出す涙を止めるすべをしらない
だからまだ少し悲しくて日々は雨降り
傘をくれるあなたが
無理しないでとほほえむよ
歩き出す時、僕は昨日より強くなる
心が向かうは ただ悲しいだけの場所じゃない
悲しみを越えて
笑う かがやく明日です
あなたのいない
悲しみは忘れられなくても
晴れた明日です。