詩人:どるとる | [投票][編集] |
閉じた闇に 浮かぶあかり それはあなた
それはあなたです
当たり前なことなのに それが一番うれしくて 大切で宝物さ
何気なく さしのべられた手に 僕は 招かれて 幸せを手にした
ありがとうも 愛してるも最早簡単すぎて
なんて言っていいのかな 言葉の森の中
迷子の僕がいるよ
閉じた闇に 浮かぶあかり それはあなた あなたです
目を閉じても 消えないあかり いつも一番近く 感じてる
当たり前なことなんか この世界には何ひとつなくて
いつの間にか幾つの季節を通り過ぎて 思い出の多さに気づく
ありがとうや 愛してるを言いたいのは僕だよ 考えたら僕のほうがきみに愛されていた
閉じた闇に 浮かぶあかり それはあなた あなたです
目を閉じても 消えないあかり いつも一番近く 感じてる
伸ばした手に 生まれる光 それがあなた あなたです
耳を塞いでも わかるぬくもり ずっと死ぬまで一緒さ。
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変わらない何かを
変わらない場所で
変わらない時間を
僕はふへんと呼び
大切に抱きしめる
あくびが出るほど
くだらない日々の中に
ホコリが積もって
部屋は時を背負う
すっかり片づけられたふへんはふへんじゃない
愛も憎しみも悲しみも喜びもひとつの土俵の上で咲いている
すべてが 悲しいほど変わってしまうなら
何も 変わらなくていい
いつまでも僕は僕であなたはあなたのままのほうがいい
それをふへんと呼ぶのなら 僕は何も否定しないよ
変わらないでいることは思うより難しいから
少しずつ 変わってゆく何かを知る
ふへんから大きくはみ出した僕の影は
もうあの頃のままじゃないね
だから涙は流れるのさ 誰かの足跡の上に。
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例えば 涙を流し
俯く人に
やさしくしたいな
例えば 道に迷い
立ち尽くす人に
やさしくしたいな
誰かを傷つけるより
誰かを悲しませるより
ずっと誰かの支えになりたい
助けたほうが素晴らしい
それが人だと思うから
僕はなりふり構わずやさしくしたい
やさしくしたいな。
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喩え 私が 人であろうとなかろうと
世界はそこに変わらず 在るだろう
喩え 私が 物であろうと気体であろうと私という名前の存在がそこにいるだろう
だから 私が私でないかぎり 私は私としてどんな世界にも
形を変えて 存在している
それが私。
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生きるということは
生かすということと似ている
生きることによって何がしかを生かすことが出来る
だから意味のないことなど生きている以上何ひとつない
生きているだけで多かれ少なかれ何かを生かすことが出来るから。
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支え合うのが人ならば
棒きれ二本が繋がっているだけの人という字は
たまにすれ違うのもまた人だと思う
背中を向けて お互いがお互いに体重を預け合う
そんな姿だけが人ではなく
時には知らんふりをして 己を考えることもまた人だ。
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詩を書くと なぜか
心が少し 育つ
詩を読むと どこか
前に進めるような
私の世界が広がると
あなたの世界も広がる
あなたの世界が広がると
私の世界も広がる
詩を通して 僕は詩を知り、詩に学ぶ
詩を書くまえに
僕は詩を考える
詩が生まれると
道が開ける
そして気づける
私の中の私に。
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蝉しぐれの中に
夏を見つける
道の脇に咲く
あじさいに夏を見つける
シャツににじんだ汗と
打ち上げられる花火の音や
祭り囃子に夏を見つける
僕はひとり 夏を探しに 自転車を転がす
街のいたるところに
夏がいます ほらまた
見つけた そこにもそこにもあそこにも
夏はいます 君のそばに僕のそばに
夏を見つけた人の中に 夏はいるから
暑い 暑いと 言っている あなたは夏を知っているでしょう
風鈴揺れて すだれも揺れて ふと気づくと何気ない瞬間に
夏を見つける
夏を見つける。