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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[4877] 暮らし
詩人:どるとる [投票][編集]


当たり前なことなど
何ひとつないんだね
当たり前と思うのは人の勝手なんだね
何が幸せで 何が不幸なのか
ただ こうしてふつうに暮らせるだけで僕らはもう幸せなんだ
これ以上の幸せは要らない
折り重なっている
僕らの暮らし
あなたの幸せも
僕の幸せも
地球が回るように
ずっと当たり前で
ありますように
夜の海が波を呼ぶ
ザアザアと海が鳴く

空の向こう 照らす
灯台の光
夢を見ていました
楽しい夢を あなたの笑顔はお日さまのように僕を照らす 僕を照らす
隣り合っている
それぞれの暮らし
あなたの今日も
僕の今日も
大した違いはない
ただ涙を流すように
当たり前に過ぎる
折り重なっている
僕らの暮らし
あなたの幸せも
僕の幸せも
地球が回るように
ずっと当たり前で
ありますように。

2013/11/07 (Thu)

[4878] 本日、雨
詩人:どるとる [投票][編集]


ふいに花びら
濡らす 一滴
笑顔の影もない
ため息ばかりの本日、雨

優しさに甘えていた
温もりに浸かっていた
何かが間違っていたかな
何かを勘違いしていたかな

言葉が思いを越えられず
散らばるごみ屑の言葉、体たらく

ありがとうだか
愛してるだか
この胸を埋め合わせるものがあれば

少しは晴れる
少しは晴れる。

2013/11/07 (Thu)

[4879] あした天気になあれ
詩人:どるとる [投票][編集]


心が勝手にしゃべりだす
その時涙は何を語るのか
その時笑顔は何を語るのか
僕らは今日も生きる
喧騒の中 人ごみに紛れるように 見失う
君の足音
耳をすまして 見つけるんだ
あしたの天気を占うように ほらね 靴を飛ばしてみるんだよ
悉く 靴は裏が出て
嘘のように雨が降り出す 傘を差そうにも悲しみを受け流す傘はない

せめてあしたが雨でも 少しだけでいいから
ほんの少し 笑えたら って小さな願いを捧げてる
胸の中 抱えてる たくさんの不安や焦りやいら立ちを 隠すこともなく 隠せるわけもなく涙は素直なまでにこのほほを伝う
時の砂時計 絶えず落ち続ける
旅の途中で
僕はまた 立ち止まり
見上げる 空に何度となく輝くあしたを祈れども たどり着いたあしたという今日には 嘘っぱちの笑顔が咲くだけ
自分に嘘つくくらいなら 責められようとも 泣きたいよ
それでも 恥じらうこの心が憎らしい
ああ あしたこそは晴れるかな
無駄かもしれないけどとりあえずは願うんだよ
あした天気になあれ
ああ 行き場のない悲しみは一体誰が 拭ってくれるというの?
さすらう雲が ちぎれてく
あしたの空に 続く道の果てに 太陽は 昇れども希望は 見えず
ただ どんよりとした不安が どこまでも
期待を 遠ざける。

2013/11/07 (Thu)

[4880] 倦怠期
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老いた夫婦は互いの顔を見るとため息つきながら
離婚届に判を捺すか捺さないかでもめにもめ

熟年離婚 しようかしまいか 畳の部屋でうなだれていた

ああ ぼくは どうしておまえと結婚したんだろう
ああ ぼくは いつまで尻にしかれているんだろう。

2013/11/08 (Fri)

[4881] オセロ
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白が黒をとるため
黒を挟み撃ち
黒は白をとるため
白を挟み撃ち

だから終わらない
戦争は終わらない
だから消えない
いじめは消えない

オセロみたいなことをしているうちは。

2013/11/08 (Fri)

[4882] 送り火
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魂を洗い清めて
旅立ってゆく
人の影が揺れ

全ての罪や過ちを
洗い流すような
雨が街に降る

君はゆくだろう
僕より先へ先へと

さよならも言わないで
言わせないで
送り火消えた
闇の中に

愛を囁こうとした唇にそっと冷たい
指をあてて 流れてしまう時を
静かに 君は笑って見送った

僕は過ぎたあの季節を今思い出しながら
そっと手を振ったよ

そして君が消えたら
さよならを灯した

笑顔という送り火
悲しみを強さに
変えたんだ。

2013/11/09 (Sat)

[4883] 
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真水のように
不純物のない心は語る
清く生きなさいと

何も出来ないまま
時はただ流れてる
僕は季節の箱船
見送ってさよなら

蛇口をひねり
なんの苦労もなく
きれいな水を
飲み干すあなたがいる

それは当たり前と
思い込むあなたの
愚かさを映し出す
ちょうどいい鏡

たくさんの人の中に
紛れ込みながら
見つめている
誰かの愚かさを
そしてあなたは気づく
今までの自分の愚かさに

淀んでゆく水はありのままの今の心映す鏡と知りなさい。

2013/11/09 (Sat)

[4884] 記憶
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繰り返されてゆく
日々の中に埋もれて
花の一生 辿る
僕らは辿る

昨日の出来事
小さな痛みまで
描き出せるかい

埃かぶった箱庭
忘れてる記憶
呼び覚ます光

僕を照らした
降るように注ぐ陽射し

手を伸ばしてつかんだ明日の空へと
流れてゆく 変わらない記憶がもしも
明日の僕を悲しませようと

僕は この命を守ってく。

2013/11/10 (Sun)

[4885] 幸福論
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昨夜の出来事 前科のように抱きしめている

君は幸福かい? 神様に応える僕はきっと何も答えることはない

いつかあなたがつくった時のたまご
割れた 時から 間違いは始まっていたから

目の前に生まれた朝を 踏みにじる
きれいな花を見ると傷つけたくなる
幸福それは所謂パラドクス

論じれば忽ち嘘くさくなる 嘘くさくなる

僕はただ黙って幸福に舌鼓

ただそれだけで
すべてが始まり終わる。

2013/11/11 (Mon)

[4886] はじまりのうた
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生まれた朝を 割って 飛び出したたまご
殻だけが残った 少しの甘さは罪だよ

はじまりのうた歌う 君の背中近くで
嘘のケーキを 切り分けているのさ

少し 世界が 背伸びした夜に
僕は口を閉じて アンテナを伸ばす

テレビは嘘つき
新聞はごまかしばかり

つまらぬ隠蔽は
破滅を招く
破滅を招く

帰り路は 地獄
鬼が笑う夕暮れ
仏は 説法
人は殺戮の渦中

僕は歌うよ
目の前の血みどろを

僕は歌うよ
自身の死に様を

言葉と声にのせて
はるかな今日へ
いつかの僕へ

未来を届けよう
未来を伝えよう。

2013/11/12 (Tue)
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