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どるとるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[5067] 
詩人:どるとる [投票][編集]


雨は ただ 何かを濡らすために
アスファルトの上 雨粒たちはダンスをする

タタタン タタタン タタタン 雨粒のダンス
ステップ刻めばほらね 素敵なメロディ

悲しみも喜びもないのだろう
ただ雨は何かを濡らすために降る

雨を見て 何を思うのかは人の勝手な
見方いかんで変わってしまうけれど

雨は 何も言わずあなたを濡らすだろう
傘の上で 雨粒たちがダンスをしてる

そんな日曜日は 少し雨に涙が混ざるよ。

2014/03/16 (Sun)

[5068] 優しい灯り
詩人:どるとる [投票][編集]


公園の明かりに
群がる蛾のように
何かにすがってないと壊れてしまうよ
すぐに
あなたが僕の灯りになってくれるなら
もうこれ以上何も求めない
あなたが僕のそばにいてくれるのなら
僕はきっと幸せになれるはず
涙が雨に似ているのはなぜかって
考えたことがあるかい?僕はあるよ
あなたが僕に教えてくれたこと全部に
意味があるわけじゃない

それでもあなたがくれる言葉は全部
僕を照らしてくれる灯りに見える
優しい灯りさ なんてあったかいんだろう
優しい人が優しい誰かがそばに
いてくれるだけ それだけでも 違うさ
世界が違って見える。

2014/03/16 (Sun)

[5069] シネマ
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閉館間際の古い映画館
独り働く 掃除のおじさん
ちりとりとほうきを持って
散らかった映画館を右から左へ掃除しています
ふと見ると 独り
残ってる 女の子
彼氏にふられたのと
泣きながら話すよ
おじさんはそっと
ハンカチを手渡した

スクリーンに映る
それぞれの物語
そこに暮らす
人々の営みが
ただ延々と続く様を
繰り返し繰り返し
映すような 毎日
まるで出来損ないの映画みたいだ

なんとなく 仕事終わり 煙草をふかしていたら
さっきの女の子がお礼と言って
缶コーヒーを買ってきてくれました
こんな仕事じゃ感謝なんてされないのに

ああ 嬉しかったよ
年甲斐もなく笑った
胸にあったかいもの
生まれた気がした

死に際はわかっても
その後はわからない
エンドロールの向こうの世界
なんとなく観てみたいけど 僕らが観ることを許されてるのは
息をしている間だけの本編だけ

遠ざかる女の子の後ろ姿に そっと
声をかけてみる
「大丈夫さ、君ならいい恋が出来るよ」

スクリーンに映る
それぞれの物語
そこに暮らす
人々の営みが
ただ延々と続く様を
繰り返し繰り返し
映すような 毎日
まるで出来損ないの映画みたいだ
夢もロマンもない血なまぐさい映画。

2014/03/16 (Sun)

[5070] 笑わないピエロ
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今日もピエロは
舞台の上で笑ってる
だけど舞台が
終われば物陰で
独り泣いているよ
人知れず頑張ってる
ピエロのこと知ってるのは誰もいないよ
笑うことが仕事の
ピエロだって
悲しいことのひとつやふたつあるんだね

夕暮れのサーカス小屋の小さな物陰で
ピエロは顔を ぐしゃぐしゃにしながら
泣いている 泣いている
化粧が落ちた顔にはピエロの泣き顔があった ピエロには不似合いな顔 でもとても素直な顔です

今日もピエロは
家に帰るよ
終電間際の電車に乗って改札出れば
もう真夜中の零時
給料を持って行っても 有り難がられずに 愛想もない
働いて働いて
辛い毎日を過ごしてるのにね ピエロを誰も気遣わない

ピエロに似た僕らの姿 化粧の代わりにその愛想笑いを顔面に塗りたくっている
素顔隠して本音隠して 言いたいことを胸の内にしまっていつもいつも 心に嘘ばかりついています

すっかり 年期のついたしわくちゃの
ネクタイ 見つめて 温い缶コーヒー
ぐっとあおって そろそろ休み時間が終わる 行かなくちゃ

夕暮れのサーカス小屋の小さな物陰で
ピエロは顔を ぐしゃぐしゃにしながら
泣いている 泣いている
化粧が落ちた顔にはピエロの泣き顔があった ピエロには不似合いな顔 でもとても素直な顔です
人間らしい 顔です
僕のいちばん
好きな 顔です。

2014/03/16 (Sun)

[5071] 夜とパセリ
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なんにもない夜の中に あるいは朝の中に 小さな星の光が またたいている
変わり映えのない営みのどこかに あなたの視界の端っこに
それは あるのです
誰かが戯れに描いた落書きの中に
そっとやさしいタッチで描かれた
半分のりんごと ちっちゃなイモムシ
なんでもない夜にパセリを添えている
香り立つ幸せが
ほら鼻をくすぐる。

2014/03/16 (Sun)

[5072] 輪廻不転生
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生まれ変わりたい
ものはあるかと聞かれて
君は無になりたいと言った
僕は あなたに こう言ったよ
生まれ変われるなら僕はまた僕になって
君のそばにいたいと
だから生まれ変われるなら
あなたはまたあなたになればいい
それは僕の勝手な押し付けかい?
そう言うとあなたは笑いながら
優しくうなずいたよ
輪廻不転生のこの世界で 永遠を願う僕らの明日が たとえば
真っ白い朝靄のような無でも そこに少しの幸せがあったなら
僕らはきっともう一度朝を 待つことが出来る。

2014/03/16 (Sun)

[5073] 始まりの始まり
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闇を照らすのが光ならば
光を照らすのはなんだろう
光は何が照らしてくれる

ふいに生まれた小さな疑いが
少しずつ僕の中に波紋を広げて
やがて大きな渦に変わりました

すべての出来事や
繰り返す行いに
答えというものが
あるのなら
僕らは どうして
それを知れよう?

光のない世界に
いつか生まれた光
闇から生まれた光
小さなひび割れからこぼれた陽射し

世界は目を開けて
夜明けという
始まりを迎えた

「産声」をあげて
命が鳴いたその日は
きっとすべての始まりの始まり。

2014/03/16 (Sun)

[5074] 暗がり
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手を伸ばしてみる
夜の闇の中に
星はあるだろうか

君だけを照らしてくれる星はない
優しさは時に信頼を裏切る

どうしようもなく
生まれる暗がりに
何か重ねて 夜を抱く心

世界は回り続ける
明日も明後日も
夜や朝が繰り返されて
生まれる命や消えていく命がある
何かを失っては手にしての繰り返しの中で 神様の手ほどきは如何なるものか

声は静かに闇に消える
「愛」のなすがまま
世界は再び
闇に落ちる

答えはまた見えなくなる。

2014/03/16 (Sun)

[5075] 二つの特技
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私の特技は人ごみに紛れることである。 私の特技は人のアラを探すことである。

2014/03/19 (Wed)

[5076] 私の世界
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私は世界で一番の物知りだ。
なぜなら、私の世界とは半径数メーターを指すからである。

2014/03/19 (Wed)
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